GEEKOM A8 レビュー:コンパクトでもパワフルなRyzen 9 8945HS搭載の高性能ミニPC

ミニPCを多く取り扱うGEEKOM(ギコム)より、Ryzen 9 8945HSを搭載した高性能なミニPC「GEEKOM A8」をレビュー用に提供していただきました。

GEEKOMの扱うミニPCの中でもGEEKOM A8は上位機にあたリます。ゲーミングノートPCの中にも搭載されるRyzen 9 8945HSを搭載し、GPUとしてRadeon 780M、メモリは32GB、ストレージは2TBを搭載します。重いゲームも快適に…とまではいかないものの、通常のホームユースでは快適に利用できるハイスペックなミニPCです。

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スペック的に私の今まで使っていたメインPCよりも明らかに上なので、もうすでにGEEKOM A8をメインPCとして使っています。この記事自体も、もちろんGEEKOM A8を使って書いています。

なお、GEEKOM A8はRyzen 7 8845HS/1TBモデルとRyzen 9 8945HS/2TBモデルがあります。今回レビューするのはRyzen 9 8945HS/2TBモデルです。

公式サイトでの価格は158,000円で、2024年6月8日時点では割引が入って130,000円、さらに当サイトの割引コードを入力すると5,000円引きで125,000円で購入できます。Ryzen 7 8845HSなら割引コードを使って97,900円で購入です。

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コンパクトで軽い

GEEKOM A8の本体はアルミニウム製で落ち着いたシルバーのボディです。天面にGEEKOMのロゴがあり、そこだけ反射します。どこにおいても悪目立ちすることなくうまく溶け込めるデザインですね。

大きさは112.4×112.4×37mmで0.47L、重量は450gです。実際に目にすると想像以上に小さく、手のひらに少し余る程度の大きさしかありません。

前面にはUSB 3.2 Gen 2のUSB-Aが2つ(片方はPD対応)にイヤホンジャックと電源ボタンがあります。

背面にはHDMI 2.0が2つ、Type-CがUSB4とUSB 3.2 Gen 2の各1つ、USB-AがUSB 3.2 Gen 2とUSB 2.0の各1つ、そして2.5GbE対応の有線LANがあります。USB-Cはどちらも映像出力に対応しており、HDMIと合わせて最大4台のディスプレイ出力(最大8K)が可能です。

右側面には何もなく、左側面にSDカードスロットがあります。

底面はにはゴム足が4つあり本体を支えます。

ゴム足はそれぞれ両面テープで固定されており、それを剥がすとネジが見えるので、ここから底面パネルを外して内部にアクセスできます。

1つ開いてももう1枚あります。細いコードで繋がっているので注意が必要です。

中を見てみると、crucialの16GB RAM×2とAcerの2TB SSDが見え、それぞれ自分で換装も可能です。とはいえRAM 32GBもあれば十分なので、大抵の人ならそのままで問題ないでしょう。

このほか、内容物はHDMIケーブルにACアダプタ、VESAマウント用キット、上記画像には写っていませんがマニュアル類もあります。

ACアダプタは特別大きいということもなく、プラグ部分はL字になっています。またコンセントプラグ部分が3ピンタイプなので、自分で変換アダプタを用意したほうがいいです。

スペックとパフォーマンス

GEEKOM A8の主なスペックは以下の通り。

OS Windows 11 PRO
CPU Ryzen 9 8940HS Ryzen 7 8840HS
グラフィック AMD Radeon 780M
メモリ 32GB(16GB×2)DDR5 5600MHz SODIMM(最大64GB)
ストレージ 2TB (M.2 2280 PCIe 4.0) 1TB (M.2 2280 PCIe 4.0)
サイズ 112.4 × 112.4 × 37 mm
重量 450g
前面ポート
  • USB-A(USB 3.2 Gen 2、Power Delivery 対応)
  • USB-A(USB 3.2 Gen 2)
  • 3.5mm ステレオヘッドセットジャック
背面ポート
  • USB-A(USB 3.2 Gen 2)
  • USB-A(USB 2.0)
  • USB-C(USB 3.2 Gen 2、Power Delivery 対応)
  • USB-C(USB4、Power Delivery 対応)
  • HDMI 2.0 ×2
  • RJ45
側面ポート SDカード
ネットワーク Wi-Fi 6E
Bluetooth 5.2

Windows 11 Pro搭載

GEEKOM A8はWindows 11 Proを搭載してます。テレワークでリモートデスクトップを使う場合などには良さそうです。

初期設定で日本語配列キーボードを選んでも、なぜか英字配列になってしまいます。設定時刻と言語言語のオプション(日本語と書かれた右の三点メニュー)キーボードレイアウトレイアウトを変更するで日本語キーボードを選べばOKです。

ベンチマーク

いくつかベンチマークアプリを使ってみました。

Geekbench 6ではCPUがシングル2,661、マルチ13,344、GPUがOpenCLで30398、Vulkanで32,843でした。

PCMARK 10は7,526でした。

3DMARKはTime Spyが2,415、Steel Nomad Lightが2,810でした。

CINEBENCH 2024ではシングルで105、マルチで824でした。

ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマークではいくつかの設定でやったところ、以下のように。

1920×1080 高品質 デスクトップ フルスクリーン 3,536 設定変更を推奨
1920×1080 高品質 ノートPC フルスクリーン 4,113 普通
1920×1080 標準品質 デスクトップ フルスクリーン 4,149 普通
1920×1080 標準品質 ノートPC フルスクリーン 4,332 普通

ゲームは設定次第、普通の作業は快適

GEEKOM A8はオンモードGPUのRadeon 780Mを搭載しており、大抵のゲームは設定次第で普通にプレイできます。さすがに高品質なグラフィックのゲームは設定で調整しないと難しいようですが、調整すればプレイできます。この「調整すればできる」か「どう調整しても困難」かは大きな差がありますよね。

原神のPC版をインストールしたところ「最低画質」になっていましたが、動きは問題なくプレイできました。(とは言っても最初の方のエリアなので先へ進めばわかりませんが…。)以前のPCでは諦めていたBLUE PROTOCOLも、設定を調整すればできないこともないようなのでプレイしてみようか考えています。

ゲーム以外の一般的な事務作業ではかなり快適です。事務作業的なもので引っかかることはありませんし、Photoshopで大きめの画像の調整をしていても快適です。最近のPhotoshopの新機能はなかなか重いものもあるのですが、AIノイズ除去といった機能もかなり素早くこなしてくれます。

なお、Ryzen 9 8945HSにはAIタスクを専門にするNPUが組み込まれており、画像認識や音声処理などのAI処理でパフォーマンスを発揮します。こういったもののおかげもあって処理が早くなっているのでしょう。

負荷がかかったときのファンの音が気になる

通常の事務作業的なものではかなり静かなのですが、少し負荷が高い作業をしているとファンが大きく回り始めてサーッと音がしてきます。だいたい40dB程度といったところですが、なかなか気になるものです。

ちょっとゲームをやるとファンが回りっぱなしで気になるのでイヤホンなどしたほうがいいですね。

GEEKOM A8の良かったところ、イマイチなところ

GEEKOM A8を使ってみて感じた良いところとイマイチなところをまとめてみます。

良いところ
  • コンパクトながらパワフルなCPUやGPU
  • 2TBのストレージと32GBのメモリ
  • 最大4つのディスプレイに出力可能
  • 割引コードを使えば10万円を切る
イマイチなところ
  • 初期設定で英語キーボードになる
  • 負荷が続くとファンの音がサーッと気になる

コストパフォーマンス良し

Ryzen 9 8945HSを搭載して2TBのストレージと32GBのRAMなのでかなりコストパフォーマンスが良いです。自分で換装もできるのでRAMを64GBに増量しようかな?とも思ったのですが、私の作業環境では32GBで不満が出てきません。まぁメモリはあればあるだけ良いので、予算が十分にあってセールのタイミングがあれば増量してみようかな?と考えてはいます。こういうの考えるのも楽しいですね。

割引コードを使えば12.5万円、Ryzen 7 8845HSのモデルを選べば10万円を切るので、10万円前後の予算でPCを考えている人には特におすすめです。最近のスマホよりも安いですね…。

最大4つのディスプレイ

GEEKOM A8は2つのHDMIと2つのUSB-Cで最大4つのディスプレイ出力が可能です。さすがに常時4枚が必要という方はそう多くないと思いますが、例えばメイン+サブディスプレイに液晶ペンタブで3枚、といった用途にも対応できます。

ファンの音は使い方次第

サーッというファンの音は、普段が静かなだけに気になります。とはいえ、それなりに負荷の高い作業を続けている場合やゲームなど限られたときだけです。

初期設定からデータ移行やベンチマークテストなどやっているときは確かにファンが回り続けて気になっていたのですが、それらが落ち着いて普段の作業だけなら問題なくなってきました。これなら普段使いのメインPCでもストレスなく使い続けられるだろうと、今はホッとしています。

まとめ

私の現在のメインPC周り。このコンパクトさが良いです

私はここ数年、小さめのPCばかり使っています。拡張性はありませんが、拡張することもあまりありませんしね。ミニPCだとUSBポートの数や位置で不満が出ることもありますが、GEEKOM A8はちゃんと前面にUSB-Aが2つあり、背面にも豊富にあります。キーボードやマウスはBluetooth接続で使うと、意外とUSBポートも余るものですね。

かなりコンパクトなミニPCながらRyzen 9 8945HSに2TBのストレージと32GBのRAM搭載でパワフル。GEEKOM A8はサブのPCではなくメインPCとしてコンパクトなミニPCを探している人にぴったりです。

割引コード(5,000円オフ):OREFOLDER GEEKOM

GEEKOMは公式サイトにて6月11日より21周年記念イベントを開催します。このGEEKOM A8も更に安くなるようですので、そちらもぜひチェックしてみてください。

参考情報

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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