Zenfone 12 Ultra レビュー:ハイスペックでおサイフも防水もeSIMも!AI機能も強化で総合力が強い!

ASUSの最新スマートフォン「Zenfone 12 Ultra」を先行レビュー用にお借りしました。

6.78インチの大画面にSoCは現行最高峰のSnapdragon 8 Eliteを搭載、防水防塵、おサイフケータイに対応、豊富なAI機能がさらに強化され、シリーズ史上初めてeSIMに対応しました。

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Zenfone 12 Ultraの概要

Zenfone 12 Ultraは6.78インチディスプレイにSnapdragon 8 Eliteを搭載し、防水、おサイフケータイに対応、イヤホンジャックもあり、シリーズ初のeSIMにも対応した、日常で使いやすいハイスペックなスマートフォンです。RAMとストレージは12GB/256GB、16GB/512GBのバリエーションがあります。

カラーはエボニーブラック、サクラホワイト、セージグリーンの3色です。今回はエボニーブラックの16GB/512GBモデルをお借りしています。

Zenfone 12 UltraではAI機能がさらに強化されており、「AI通話翻訳」「AI文字起こし」「AI記事の要約」などが利用できます。またカメラにおいても「AIトラッキング」「AIピンボケ補正」「AI流し撮り」などで撮影を手助けしてくれます。

外観:デザインが一新

背面はより一層シンプルなデザインになりました。マットなガラス仕上げで角には丸みがあります。中央に ── ASUS Zenfone ── と書かれていますが、うまく光と角度を合わせないとほとんど見えません。

「無駄を削ぎ落とした禅の精神が反映されたシンプルな美しさ」というZenfoneの名の由来がよく出ていますね。

詩篇のベゼルは狭く、太さも揃っています。6.78インチという大画面で、実際に持ってみてもその大きさを感じるのですが、角が丸まっているおかげか持ちやすさは悪くありません。

側面フレームは再生アルミニウム100%です。

上側には特に何もなく、下側にUSBポート、SIMスロット、スピーカー、3.5mmイヤホンジャックが並んでいます。USBポートが中央にないのは好き嫌いが分かれるかもしれませんね。

右側面には電源ボタンと音量ボタンがあります。

SIMトレイは表裏に2枚のSIMを装着できるタイプです。Micro SDカードは対応しません。

そういえば、SIMピンのピン部分が長くなっていました。左は私の持っているZenfone 9か10付属のSIMピンで、右がZenfone 12 UltraのSIMピンです。11 Ultraの頃から長かったのかどうかは、確認できてません。

カメラ部分は相変わらず存在感ありますね。ただ、横に広がったおかげなのか、机の上において操作してもがたがたすることはありませんでした。

透明のハードケースが付属します。デザインはシンプルで下の方に小さくAモノグラムがある程度です。

ボタンやポート類の部分はくり抜かれています。

スペックとパフォーマンス

Zenfone 12 Ultraの主なスペックは以下のとおりです。

OS Android 15
CPU Snapdragon 8 Elite
RAMとストレージ 12GB/256GB、16GB/512GB
ディスプレイ 6.78インチ 2400×1080 (FHD+) AMOLED
リフレッシュレート: LTPO (可変リフレッシュレート) 1~120Hz (ゲームプレイ中のみ144Hzまで設定可能)
最大輝度: 1,600 nit
リアカメラ メインカメラ
5000万画素 Sony Lytia 700 1/1.56型イメージセンサー
35mm換算23.8mm相当、F値1.9

超広角カメラ
1300万画素
視野角120°
35mm換算12.7mm相当

望遠カメラ
3200万画素
光学3倍ズーム
35mm換算65.3mm相当、F値2.4

フロントカメラ 3200万画素 RGBWイメージセンサー
35mm換算22mm相当
バッテリー 5,500mAh
対応急速充電規格: Quick Charge 5.0、USB Power Delivery
HyperCharge 65Wに対応
対応ワイヤレス充電規格: Qi 1.3 (QC 2.0対応充電器使用時に最大15W充電に対応)
サイズ 約163.8 × 77.0 × 8.9 mm
重量 約220g
生体認証 指紋(画面内)、顔
防水防塵 IP65/IP68
SIM nanoSIM×2、eSIM
対応バンド 5G NR: n1 / n2 / n3 / n5 / n7 / n8 / n12 / n18 / n20 / n25 / n26 / n28 / n38 / n40 / n41 / n48 / n66 / n77 / n78 / n79

4G FDD-LTE: B1 / B2 / B3 / B4 / B5 / B7 / B8 / B12 / B17 / B18 / B19 / B20 / B25 / B26 / B28 / B32 / B66

4G TD-LTE: B34 / B38 / B39 / B40 / B41 / B42 / B43 / B48

W-CDMA: B1 / B2 / B4 / B5 / B6 / B8 / B19

GSM: 850 / 900 / 1800 / 1900MHz

より詳しいスペックは公式サイトをご覧ください。

ベンチマーク

ベンチマークアプリを使って性能面を確認しました。

AnTuTu Benchmark(v10.5.0)で3回連続でテストしたところ、278万点→208万点→204万点とスコアが下がっていきました。昨年の反省もあって室温24℃くらいだったのですが、それでもここまで落ちました。なお、もっと冷えた環境でテストしたところ、294万点までは出ました。

発熱もかなりあり、3回実施後はちょっと持ってられないくらいに熱くなっていました。普通の使用でここまで熱くなることはないでしょうけど…。

  • Zenfone 12 Ultraはパフォーマンスを切り替える「システムモード」があり、ベンチマークアプリを起動すると「高性能(ハイパフォーマンス)」モードになります。なので上記結果は「高性能」モード時のものです。

その他ベンチマークの結果は、Geekbench 6がシングルで3,141点、マルチで10,010点、3DmarkはWild Life Extremeで5,188点、PCMarkのWork 3.0 performanceは26,999点でした。

似た点数のほかのスマホと比べると以下の通り。

SoC Antutu Geekbench 3DMark PCMark
RAM Single Multi
ROG Phone 9 (X) SD 8 Elite
12GB
2857290 3012 9585 5642 27597
Zenfone 12 Ultra SD 8 Elite
16GB
2789670 3141 10010 5188 26999
REDMAGIC 10 Pro SD 8 Elite
12GB
2721610 3172 10036 6952 24120
OPPO Find X8 Dimensity 9400
16GB
2349249 2796 8475 6465 13823
Zenfone 11 Ultra SD8 Gen3
16GB
2128659 2257 7017 5221 22810
  • GeekbenchはCPUの性能を、3DMarkはグラフィック性能、PCMarkはWeb閲覧など基本的な作業に関する性能を測るベンチマークアプリです。

『SDガンダム ジージェネレーション エターナル』ではデフォルトでフレームレートが「普通」、表示品質設定は「最高」でした。フレームレートを「最高」にしても問題ありません。これくらいのゲームなら発熱が気になることもありませんね。

性能の数値にはROG Phone 9とあまり変わりませんが、冷却システムなどの違いがあるので、ゲームメインならやはりROG Phoneのほうが良でしょう。

カメラ

Zenfone 12 Ultraの背面カメラは50MP広角カメラ (F値1.9)、13MP超広角カメラ (120°)、32MP望遠カメラ (F値2.4)のトリプルカメラです。

実際に撮った写真をいくつか掲載…したかったのですが、今回ほとんど撮らないまま返却期限が来てしまいました。ラーメンと猫しか撮ってません。すいません…。

バッテリー

Zenfone 12 Ultraのバッテリーは5,500mAhです。65Wの急速充電のほか、15Wのワイヤレス充電にも対応します。

画面の輝度を100-105ルクスに調整し、『PCMark』のバッテリーテストを行ったところ、100%→20%まで10時間53分でした。10時間を超えていれば悪くないものの、特別良いというわけでもありません。

上記のテストは「高性能」モードでの結果です。システムモードを「ダイナミック」や「省電力」、「超省電力」にすれば、もっと持つはずでしょう。

また、充電時はシステムのみに直接電源を供給し、バッテリーには充電せずに発熱を抑える「バイパス充電」に対応します。残りのバッテリーと使用量に基づいてバイパスする「スマートバイパス充電」もあります。

このほか、設定したバッテリー残量で自動的に節電モードにする機能や低速充電、最大充電量の制限といったバッテリーケアの機能もあります。バッテリー関係で欲しい機能はだいたいそろっていますね。

豊富なAI機能

Zenfone 12 UltraはAI機能も豊富で、「AI通話翻訳」「AI文字起こし」「AI記事の要約」などが利用できます。またカメラにおいても「AIトラッキング」「AIピンボケ補正」「AI流し撮り」があります。

AI記事の要約

豊富にある中でも普段使いできそうで良いな、と思ったのが「AI記事の要約」です。

ブラウザアプリで要約したいページを開き、共有から「AI記事の要約」を選ぶと、そのページの内容を要約してくれます。上の画像で要約しているのはSwitchBot顔認証パッドの記事で、4,000文字ほどあるのが、このようにまとまっています。

AI壁紙

壁紙設定からは、AIでオリジナルの壁紙を生成できます。

抽象的、SF風などテーマを選ぶだけです。細かい指示は出せません。

同じ内容でも毎回ランダムに生成されるので、気に入ったものは保存し、気に入らなければ何度でも生成できます。

ASUSの「Aモノグラム」を入れ込んだ壁紙も作れます。これこそオリジナルっぽくて良いですね。ただAモノグラムは毎回中央に表示されるので、これはもう少し位置や大きさを指示したいところです。

Zenfone 12 Ultraの良かったところイマイチなところ

Zenfone 12 Ultraをしばらく使ってみて感じた良かったところイマイチなところをまとめます。

良いところ
  • シンプルな外観、角は丸く持ちやすい
  • 机の上において操作してもガタガタしない
  • 確かなハイスペック
  • バイパス充電に対応
  • 実用的なAI機能が豊富
  • 防水防塵、おサイフ、eSIM、イヤホンジャック全部ある
イマイチなところ
  • 大きく重い
  • SoCとAI機能以外に大きな変化はない?
  • 画面がそこまで明るくない?

昨年のZenfone 11 UltraからSoCが新しくなりスペックアップしました。外観はよりシンプルになり、普段使いしやすいようになっています。大きくて重いのは私の好みではないのですが、意外と持ちやすいですし、机の上において操作してもガタガタしないのは嬉しいポイントです。

また、これだけのハイスペック端末でかつ防水防塵、おサイフケータイ、eSIM、イヤホンジャックが全部あるのも良いですね。

気になった点としては画面の明るさ。バッテリーテストで画面輝度を100-105ルクスに調整したときにだいたい67%くらいでした。自動調整にしている場合にも、輝度調整のスライダーがかなり100%に近い状態ばかりでした。

自動調整をオフにすると「さらに明るくする」という項目が出てきます。これをオンにすると最大輝度が上がるかわりにバッテリー消費量が増えます。逆に考えれば、バッテリー節約のために通常は輝度を抑えてるのかもしれません。

まとめ

Zenfone 12 Ultraを2週間ほど使ってみました。大きな変化こそないものの、AI機能が充実などより使いやすくなっています。Zenfone 11 Ultraから「日常で普段使いしやすい」がコンセプトにあるようで、尖った部分はないものの全体的な総合力はますます良くなっています。

高負荷なゲームをやるのならROG Phoneが良いかもしれませんが、ハイスペックで日常使いしやすいのが欲しいならZenfone 12 Ultraが良いですね。

参考情報

本記事に記載された内容は記事公開時点のものであり、必ずしも最新の情報とは限りません。記事をご覧いただく際には、最新の情報を確認するようお願いいたします。

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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