
ミニPCを多く取り扱うMINISFORUMより「MINISFORUM UM880 Plus」を提供していただきました。
MINISFORUM UM880 Plusは、Ryzen 7 8845HSにRAM32GB/SSD1TBを搭載したミニPCです。手のひらサイズのミニPCでありながら3画面出力にも対応しており、高性能さも備えています。
2025年3月26日時点での価格は109,990円で、商品ページにある23,000円のクーポンを適用すると86,990円で購入することが可能です。
目次(見たいところからチェック!)
- 本記事は広告およびアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
MINISFORUM UM880 Plusのスペック
OS | Windows 11 Pro |
---|---|
CPU | Ryzen 7 8845HS (8コア/16スレッド) |
グラフィック | Radeon 780M(12コア) |
メモリ | 32GB(16GB×2) DDR5-5600 SODIMM(最大96GB) |
ストレージ | 1TB M.2 2280 PCIe 4.0 SSD(最大4TB) |
サイズ | 130 × 126 × 54 mm(実測値) |
重量 | 598g(実測値) |
前面ポート | 2x USB Type A(USB3.2 Gen2)1x 3.5mm ステレオヘッドセットジャック |
背面ポート | 2 x USB 2.0 Type-A1 x USB 4.0 1 x RJ45(2.5 Gbps)1 x HDMI 2.01 x OCuLink1 x DC-in |
ネットワーク(有線) | 2.5ギガビットイーサネットLAN |
ネットワーク(無線) | Wi-Fi 6E(802.11ax) |
その他 | M.2 2280 NVME SSDスロット(空き1) |
開封・付属品
パッケージは、搭載CPUであるRyzenのカラーともマッチしたブラックとオレンジを基調としたデザインで、製品本体やスペックなどの情報が記載されています。

内容物は、MINISFORUM UM880 Plus本体、電源ケーブル、HDMIケーブル、VESAマウント用の器具、OCuLink – M.2変換ボード、交換用ゴム足 × 2、説明書類となっています。電源ケーブルは2ピンタイプなので、変換アダプタは必要ありません。
外観
デザインや質感

外観はシルバーを基調とし、天板にMINISFORMのロゴがプリントされたシンプルなデザイン。金属製ではなく樹脂製ですが、細かな部分に粗さはなく見た目には高級感があります。
ポート類

前面には電源ボタンと、USB-Aが2つ、3.5mmイヤホンジャックがあります。
左側面と右側面は、冷却用にメッシュ状のデザインになっています。

背面は、電源用のDC-in、有線LAN、HDMIとOCuLink、USB4とDisplay Port、USB-A×2となっています。
拡張性:メモリやSSD、OCuLinkについて
背面のゴム足4つと、その下についているネジを外すと、マザーボードにアクセスできます。
バックパネルの取り外しも簡単で、空いている隙間にカードのようなものを差し込むだけで簡単に開けることができました。ただし、バックパネルにはファンがあり、それと接続するためのケーブルが伸びているので、切断しないように注意しましょう。
メモリやSSDは交換可能になっています。また、空きのM.2スロットが一つあるため、SSDの増設が可能です。SSD固定用のネジはマザーボードに装着されています。
なお、付属のOCuLink拡張ボードは、M.2スロット経由で行います。この場合は、2枚目のSSDを増設するか、OCuLinkを使用するかは排他的になります。
パフォーマンス
Windows 11 Pro搭載

MINISFORUM UM880 Plusは、Windows 11 Proを搭載しています。ライセンスは、OEM版(OEM_DM channel)となっていました。
また、これはミニPCの共通の問題ですが、初期設定で言語を日本語に設定しても、なぜかキーボードが英語配列として認識されます。Microsoftアカウントのログイン等で”@”を入力する必要がある場合は、”Shift+2″で入力することができます。初期設定が完了後、設定からキーボードの設定を変更すると日本語キーボードもちゃんと利用できます。
ベンチマーク

Geekbench 6 | CPU シングル | 2591 |
---|---|---|
CPU マルチ | 13265 | |
GPU OpenCL | 30909 | |
GPU Vulkan | 34737 | |
3DMARK | Timespy | 3234 |
Steel Nomad Light | 2776 | |
Cinebench | R23 マルチ | 16629 |
R23 シングル | 1754 | |
2024 マルチ | 966 | |
2024 シングル | 104 | |
ファイナルファンタジーXIV ベンチマーク |
3840×2160 最高品質 (ウィンドウ) |
1083 設定変更を推奨 |
1920×1080 最高品質 (ウィンドウ) |
3850 設定変更を推奨 |
|
1920×1080 高品質 (デスクトップPC・ウィンドウ) |
4417 普通 |
|
1920×1080 標準品質 (デスクトップPC・ウィンドウ) |
5369 普通 |
|
ドラゴンクエストX ベンチマーク |
3840×2160 最高品質 フルスクリーン |
5729 快適 |
3840×2160 標準品質 フルスクリーン |
6170 快適 |
|
1920×1080 最高品質 フルスクリーン |
12295 すごく快適 |
|
モンスターハンターワイルズ ベンチマーク |
3840×2160 最低品質 | 4020 動作困難です |
1600×900 最低品質 | 9400 設定変更を推奨します |
|
1280×720 最低品質 | 11255 問題なくプレイできます |
MINISFORUM UM880 Plusは、Ryzen 7 8845HS(8コア/16スレッド)にRAM 32GBというスペックなので、普段使いには十分すぎるくらい高性能です。Geekbenchのスコアを見ると、ここ2,3年のデスクトップPC向けのCPUともバトルできるぐらいの性能を備えています。
Radeon 780Mのグラフィック性能は、軽量のゲームなら解像度や品質を上げても快適なものの、重めのゲームだと画質を調整する必要があるといったレベルです。そこまで重くないドラゴンクエストXのベンチマークなら3840×2160解像度の最高品質でも快適にプレイできるレベルになっています。
グラフィックがリッチなファイナルファンタジーXIVならフルHDの高品質にする必要があります。また、最近話題のモンスターハンターワイルズは、グラフィックの要求性能が高すぎることもあり、1280×720の最低品質でようやく最低限プレイできるようです。
発熱と動作音

ベンチマーク時のCPU温度をチェックしてみると、マルチコアすべてを使って負荷の掛かった一番熱いときで92℃でした。グラフィック性能を要求されるようなゲーム系のベンチマークだと、CPUにそこまで負荷が掛からないため、70~80℃程度に収まっている印象です。
負荷が収まるとすぐに温度は下がっていきますし、連続でベンチマークを行っても急に動作が遅くなることはありませんでした。普段のブラウジングや動画編集程度では、温度を気にせず利用できました。
また、高負荷時はファンの音がちゃんと聞こえますが、それ以外のシーンでは静音動作なので、ノイズを気にせず作業を行うことができます。
実際に使用してみて

MINISFORUM UM880 PlusをしばらくメインのデスクトップPCとして利用してみたところ、ブラウジングだったりOffice作業だったり、画像編集だったりなど、自作デスクトップPCで行っていた作業を、違和感なく快適に行うことができました。
唯一カバーできなかったのは、長時間の負荷を掛けた数値計算などのシミュレーションくらい。数時間80%以上の負荷を維持するような特殊な作業以外は快適です。
MINISFORUM UM880 Plusの良かったところ・悪かったところ

- コンパクトで高性能
- トリプルモニター接続可能
- 拡張性の高さ(SSD増設やOCuLinkでの外部GPU接続)
- USB Type-C (USB4)が一つのみ
- 電源アダプターのサイズ
MINISFORUM UM880 Plusは、手のひらサイズでありながらも、日常使いを超えて、ある程度のグラフィック性能を要求する作業も単体でこなすだけのスペックを備えています。また、ゆくゆくグラフィック性能が必要になったとしても、OCuLink経由でグラフィックボードを拡張することが可能です。
ちょっとイマイチだなと感じたのが、USB Type-C (USB4)が一つのみであった点です。例えばモニターなど周辺機器接続に使用してしまうと、カメラなどのデータ転送などに使えなくなってしまいます。できれば、USB4までの性能はなくても良いので、2ポート欲しいところです。

MINISFORUM UM880 Plusは、記事執筆時点で86,990円で購入できます(109,990円に23,000円のクーポン適用)。MINISFORUM UM880 Plusは、そこそこ価格が抑えられており拡張性も備えているので、ライトユースから軽いゲーミングや動画編集などのクリエイティブユースまで、快適に作業したい方におすすめなPCです。
本記事に記載された内容は記事公開時点のものであり、必ずしも最新の情報とは限りません。記事をご覧いただく際には、最新の情報を確認するようお願いいたします。