総務省 2022年度Q3(12月末)電気通信サービスのデータ:IIJが順調にシェアを伸ばす

総務省は3月24日、令和4年度第3四半期(12月末)の電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データを公表しました。

この中には移動系通信(携帯電話等)のシェアやMVNOのシェアといったデータもあります。MVNOサービスの契約数は2,875万(前期比+4.3%、前年同期比+8.7%)、SIMカード型の契約数における事業者別シェアは、前回と同じくインターネットイニシアティブ(IIJ)がトップでした。

データの中から気になるものをいくつか紹介します。

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3G/LTE/5G/PHS/BWAの各契約数の推移

各キャリアとも停波が決まってる3Gは契約数が減り続けていますが、若干そのヘリ具合が緩くなったような。5Gは順調に伸びており、2022年12月では6,316万契約となってます。

参考:3Gサービス終了日
ドコモ 2026年3月31日
au 2022年3月31日
ソフトバンク 2024年1月31日

携帯電話の契約数における事業者別シェアの推移

携帯電話の契約数でのシェアです。KDDIグループにはUQ mobileも入ってます。NTTドコモが0.3ポイントの減少でそうとバンクMVNOが0.2ポイントの増加、楽天モバイルは2.2%で変化なしです。

今期 前期比 前年同期比 MVNOを含め
NTTドコモ 36.1% -0.3ポイント -0.6ポイント 41.7%
KDDI 27.0% ±0ポイント -0.1ポイント 30.4%
ソフトバンク 20.8% -0.1ポイント +0.1ポイント 25.6%
楽天モバイル 2.2% ±0ポイント -0.1ポイント 2.2%
MVNO 13.8% +0.3ポイント +0.6ポイント 13.8%

MVNOサービスの区分別契約数の推移

MVNOサービスといっても実は色々あるのですが、いわゆる「格安SIM」はこの中の「SIMカード型」と見ていいでしょう。2022年12月では1,526万契約となっています。2022年9月に比べて+2万契約でほぼ変わらずです。

なお、このグラフは契約数が3万以上のMVNOからの報告を基に作成されているので、実際の数はもっと多くなります。

MVNO(SIMカード型)の事業者別シェア

契約数が3万以上のMVNOサービスの区分別契約数は、SIMカード型が1,526万(前期比+0.2%、前年同期比+0.7%)、通信モジュールが1,009万(前期比+2.8%、前年同期比+18.9%)でした。

SIMカード型の契約者数における事業者別シェアは、インターネットイニシアティブ(IIJmio)が最も高く19.7%(前期比+0.7ポイント)、次いでNTTレゾナント(OCN モバイル ONE)が11.1%(前期比+1.0ポイント)、オプテージ(mineo)が9.1%(前期比±0ポイント)、富士通が5.6%(前期比±0ポイント)、ビッグローブ(BIGLOBEモバイル)が4.9%(前期比-0.3ポイント)となります。

2020年 2021年 2022年
12月 3月 6月 9月 12月 3月 6月 9月 12月
IIJ
(14.4%)
IIJ
(15.2%)
IIJ
(15.8%)
IIJ
(16.6%)
IIJ
(17.3%)
IIJ
(18.1%)
IIJ
(18.8%)
IIJ
(19.0%)
IIJ
(19.7%)
楽天
(13.7%)
NTT
(11.5%)
NTT
(11.8%)
NTT
(12.2%)
NTT
(12.8%)
NTT
(14.0%)
NTT
(14.5%)
NTT
(10.1%)
NTT
(11.1%)
NTT
(11.3%)
楽天
(11.4%)
mineo
(9.0%)
mineo
(9.0%)
mineo
(9.0%)
mineo
(9.3%)
mineo
(9.3%)
mineo
(9.1%)
mineo
(9.1%)
mineo
(8.7%)
mineo
(8.9%)
楽天
(8.9%)
楽天
(7.8%)
楽天
(6.9%)
楽天
(6.2%)
富士通
(5.7%)
富士通
(5.6%)
富士通
(5.6%)
LINE
(6.7%)
LINE
(6.7%)
LINE
(6.1%)
BIGLOBE
(5.9%)
BIGLOBE
(5.8%)
BIGLOBE
(5.8%)
楽天
(5.5%)
BIGLOBE
(5.1%)
BIGLOBE
(4.9%)

なお、2022年7月にOCNモバイルONEがNTTコミュニケーションズからNTTレゾナントに事業移譲されました。当サイトによる上記グラフでは2022年6月までがNTTコミュニケーションズ、2022年9月からNTTレゾナントとして繋げています。いきなり落ちたように見えますが、これはNTTレゾナントに移譲されたものが「コンシューマ向けOCNの事業」であって、法人向けと分離されたからだと思われます。


総務省のこれらの調査データは過去のものも含め公開されてるものです。なかなか興味深いものもありますし、遡って調べてみたり、MMD研究所の格安SIMサービスの利用動向調査と比べてみるのも面白いでしょう。

参考情報

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

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スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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