Pixel 5 レビュー:最高ではないが優良、これくらいがいい、だがスピーカーとシャッター音はダメだ

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Googleの2020年フラッグシップであるPixel 5をメインスマホとして使って1ヶ月。すっかり手に馴染んで当たり前のように日常に溶け込んでいます。

スペックこそ「最高」ではないし昨年のPixel 4よりも劣っている部分さえあるPixel 5ですが、そういった事を考えなければ現状で十分満足の行くスマートフォンの1つです。この1ヶ月使ってみて感じたPixel 5の良いところ、イマイチなところを紹介していきます。

Pixel 5の概要とスペック

Pixel 5はGoogleが2020年10月15日に発売した5G対応スマートフォンです。151gの軽量なボディに6インチのパンチホールディスプレイ、Snapdragon 765Gを搭載しRAMは8GBでストレージは128GBです。

SoCが800番台から700番台になり、ハイエンドとは言えなくなりましたが、Pixelらしいカメラとまっさらな使いやすさは変わりません。

主なスペック

OS Android 11
CPU Snapdragon 765G
RAM 8GB
ストレージ 128GB
外部メモリ
ディスプレイ 6.00インチ 2340 x 1080 フレキシブル OLED(最大 90hz 対応)
リアカメラ 12.2MP(デュアル ピクセル)絞り値 ƒ/1.7 視野 77°
16MP(超広角レンズ)絞り値 ƒ/2.2 視野 107°
フロントカメラ 8MP 絞り値 ƒ/2.0
バッテリー 4080mAh
18W急速充電、Qiワイヤレス充電、リバース ワイヤレス充電
サイズ 144.7 × 70.4 × 8.0 mm
重量 151g
ネットワーク GSM / EDGE クアッドバンド(850、900、1,800、1,900 MHz)
UMTS / HSPA+ / HSDPA: 対応バンド 1 / 2 / 4 / 5 / 6 / 8 / 19
CDMA EVDO Rev A: BC0 / BC1 / BC10
LTE: 対応バンド B1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 12 / 13 / 14 / 17 / 18 / 19 / 20 / 25 / 26 / 28 / 29 / 30 / 32 / 38 / 39 / 40 / 41 / 42 / 46 / 48 / 66 / 71
5G Sub-6: 対応バンド n1 / 3 / 5 / 7 / 8 / 28 / 40 / 77 / 78
防塵防水 IP68

端末デザイン

開封の様子など、外観についてはファーストインプレッションの記事もありますので、こちらもどうぞ。

背面カラーのSorta Sageはわりと気に入ってます。反射せず指紋も付かず、程よいノイズのようなもので安っぽさも消しています。

ボタン類が光ってさりげない高級感を出してます。Pixel 4aまでのポップな配色も好きでしたが、これはこれでアリですね。

カメラ部分の出っ張りはほとんどありません。(ないとは言わない)

Pixel 4aと同じでパンチホールディスプレイです。全面ディスプレイなのはいいのですが、ステータスバーが太いタイプなのでその点は残念。



パフォーマンス

Pixel 5はSoCにSnapdragon 765Gを搭載しRAMは8GB、ストレージは128GBです。ハイエンドではなくミドルハイと呼ばれるクラスです。

各種ベンチマーク結果

ベンチマークテストの結果は上図の通り。AnTuTuの結果は294,472点、Geekbench5の結果はシングルで598点、マルチで1,531点、3DmarkはSling Shot Extreamで2,064点、Wild Lifeで933点でした。

フラッグシップ機だったり、74,800円という価格として見るとちょっとコストパフォーマンスが良いスペックとは言えません。このあたりの数字にこだわる人は向いてないですね。同時発売で1.4万円安いPixel 4a (5G)とベンチマーク的にはあまり変わりませんし。

似た点数のほかのスマホと比べると以下の通り。

Antutu Geekbench 3DMark
Single Multi
Pixel 4 408863 619 2424 5819
Pixel 3 327679 515 2134 4701
Pixel 5 294472 598 1531 2064
Pixel 4a (5G) 283787 588 1598 2006
Redmi Note 9S (6GB/128GB) 277808 566 1783 2497
Pixel 4a 275596 552 1643 2475

そのほか、当サイトでレビューしてきた端末のベンチマーク結果は以下のページにまとめています。こちらも参考にどうぞ。

実際の操作で不便を感じることはない

Pixel 5に限らずここ1,2年のミドルレンジモデルは通常の使い方なら問題なく快適に操作できます。ハイエンドに慣れて、そればかり使ってる方や、ゲーミングスマホでシビアな目線を持っている方なら気になるかもしれませんが、そうでないならほぼ問題ないでしょう。

まぁ、でも負荷の高いゲームやる人ならば、ハイスペックのほうがいいでしょうね。

カメラ

Pixel 5のカメラは12.2MPデュアルピクセルのレンズと16MPで視野角107°の超広角レンズのデュアルレンズカメラです。もともと外に出ることが少ないのですが、この1ヶ月で撮影した写真をいくつか載せます。どれも「いい写真を撮ろう」として頑張ったものではなく、その場で適当に撮ったものばかりです。

通常モード

照明や光の影響も大きいのですが、Pixelのカメラは何も調整しないとあまり美味しそうに撮れない気がします。軽く調整や修正するとそれなりになりますけど。

ポートレートモード

けっこう派手にボケるというか、ボケすぎな事が多いのですが、まぁ後からボケ具合を調整できるので問題ないといえばない…ですかね。

超広角

最初の写真と同じ位置同じ時間です。広さがでますね。

左が通常、右が超広角です。場所や環境にもよりますが、色合いに違いが出ることがあるので注意です。

夜間モード

すいません、「夜景」と呼べるようなところへ行く機会がありませんでした。今後機会があれば追加します。

その他のカメラ機能

カメラの機能自体はほかのPixelシリーズでもアップデートで同じになっていくので独自というわけではありませんが、どんどん使いやすくなっていると思います。

水平表示は前からありましたが、最近は垂直表示というのでしょうか、真上から俯瞰ふかん撮影しようとするとちゃんと真上になっているか確認できるようになってました。ご飯などを真上から撮るときに便利です。

写真の縦横比は16:9と4:3の2種類。RAW(.dng)でも保存可能です。

カメラ総評

これまでのPixelシリーズ同様に基本的に何も考えなくてもきれいに撮れます。派手に補正するわけではないのでご飯系はちょっと弱く感じます。

ただ写真の写り自体に不満はないのですが、シャッター音が大きいのが難点です。Pixel 4までに比べ、ぱっと分かる程度には大きくなりました。消すこともできず、「ココを押さえれば音がもれない」というものもないので、静かな場所で撮影は躊躇われます。

このほか、撮影した写真をGoogleフォトにアップしてあるので、興味ある方はご覧ください。

バッテリー持ちは良くやはりQi充電は便利

Pixel 5のバッテリーは4080mAhです。これまでのPixelシリーズでは最も大容量ですね。他社のスマホに比べてめちゃくちゃ持つ、というわけではないのですが、1日使うには十分でしょう。(さすがに2日は使えないので毎日の充電は必要。)

また、同時発売のPixel 4a (5G)との違いの1つでもあるのがQiワイヤレス充電です。Pixel 3、Pixel 4でも対応していますが、置くだけ充電はやっぱり便利です。私はこれがないともうメインでは使えないと思っているくらいです。

Pixel 5では、さらにほかのQi対応機器へワイヤレスで給電できる「リバース ワイヤレス充電(バッテリーシェア)」機能も使えます。友達のスマホがバッテリー足りなくなったり、ワイヤレスイヤホンのバッテリーがなくなったときなど、(相手がQi充電に対応していれば)ケーブルがなくてもバッテリーを分け与えることができます。…まぁ、使う機会は今のところまだないんですが。

生体認証は指紋のみ

Pixel 5の生体認証は指紋認証のみです。顔認証はありません。Pixel 4のMotion Senseがかなり優秀で、机の上に置いてあってもPixel 4を向くだけで画面がオンになってロック解除されるのが便利だったので、かなり残念です。

指紋センサー自体は、普通に悪くないです。反応が悪いわけではありませんが、驚くほど速い、とも言えないくらいです。

スピーカーはダメ

私は普段スマホ本体のスピーカーは使わないので、レビューでもいつも書いていません。しかし先日Pixel 5で音楽を再生する機会があり、その音質がかなり悪く、これは書かないわけにはいかない、と思うほどでした。

ほかのスマホでは、音楽を鳴らせば当たり前ですがそのスマホあたりから聞こえてきます。Pixel 5のスピーカーはどうもくぐもって聞こえるというか、音の悪いラジオでも経由してるかのように聞こえます。ドラマや映画の中で聞こえるラジオの音のようなイメージです。画面したスピーカーなので、その影響でしょうか。

イヤホンを使えばそんな悪い音ではないのですが、本体のスピーカーはダメです。店頭展示でも確認しにくいものだと思いますが、注意が必要なポイントです。

UIはシンプルで使いやすい

余計な機能のほとんどないPixelのUIはシンプルで使いやすいです。まぁこのあたりは慣れも大きいと思いますが。

意外とジェスチャーもたくさんあります。画面オフ時にタップすればすぐに点くのはわりと重宝してます。

その他の機能など

Pixel 5の特徴として、ほかにも5G対応だったり、ディスプレイのリフレッシュレートが90Hz対応というのもあるのですが、今回のレビューではすいません、スルーします。5G試せる環境にないですし、90Hzの違いが(Pixel 5に限らず)あまり実感できないので。敏感な人は違いを感じるんでしょうけど、私は昔からリフレッシュレートはわからないんですよね…。

まとめ

Pixel 5の良いところ、イマイチなところ

この1ヶ月ほどで感じたPixel 5の良いところ、イマイチなところをまとめてみます。

良いところ
  • 軽くて持ちやすいボディ
  • シンプルで扱いやすいUI
  • 無難(以上)に良いカメラ
  • Qiワイヤレス充電は便利
  • 最新のGoogle、Androidを味わえる安心感
イマイチなところ
  • スペックはそこまで高くない
  • シャッター音、スクショ音が大きい
  • スピーカーがかなり音が悪い
  • パンチホールのせいでステータスバーが太くて不格好

単体で見れば全然悪くないスマートフォンです。普通に使う分には普通に使いやすい。「その普通が難しいんだよ」だったのを満足させてくれます。スペックや突き抜けたものがあるわけではないので、そういうものを求める人には向かないですね。

また、短い間にPixel 4a、Pixel 4a (5G)、Pixel 5と出ており、その中でPixel 5を選ぶ利点がどれだけあるのか、というのもなかなか悩ませます。もちろん、Qiだったり防水だったり端末サイズだったり、Pixel 4a (5G)にはないものもあるのですが、それらと価格差を動見るか…悩ましいですね。ぶっちゃけ、Pixel 4を持ってる人であればPixel 5は特に買い換えなくていいと思います。

個人的には、見た目やサイズ感も気に入ってますし、動きに関しても文句ないのですが、やはりシャッター音は気になります。また顔認証もないので毎度のロック解除がなかなか面倒。この1ヶ月使ってますが、Pixel 4に戻そうかどうか、今も考えています。(せめてレビュー書くまではメインで使おう、と思ってましたが…。)

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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