
Xiaomiから最新フラグシップスマートフォンの「Xiaomi 15」をレビュー用に提供していただきました。
Xiaomi 15はXiaomiが展開するスマートフォンラインナップの中で最もスタンダードなモデルです。12GB/256GBと12GB/512GBの構成があり、12GB/256GBは123,000円です。
一方、同じXiaomiではPOCOシリーズやXiaomi Tシリーズなど、ハイエンドチップセットを搭載しながら安価なモデルもあります。Xiaomi 15と同じSoCを搭載したPOCO F7 Ultraは99,980円〜、昨年末に登場した1世代前のSoCを搭載したXiaomi 14Tは6~7万円です。
そして上を見れば最上位機種のXiaomi 15 Ultraは179,800円〜です。単純な処理性能で考えるとXiaomi 15は「微妙なポジションのスマホ」かもしれません。
しかしながら、Xiaomi 15ならではの魅力もあります。チェックしていきましょう。
目次(見たいところからチェック!)
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本体・付属品

本体の第一印象は「手に収まりがいい」です。Xiaomi 15の横幅は約71.2mmと、筆者の手に「ちょうどよくフィット」します。よほど手がデカい人でない限りは、しっくりとくるサイズ感でしょう。ちなみに、筆者の手は恐らく平均的な日本人のサイズです

重量バランスも上下で50:50になるように設計されている※らしく、そこが持ちやすさに貢献しているのかもしれません。
中国の発表会で言及

背面のチープさもなく、本体を手に持ったときの「良いモノを使っている感」があります。ハイコスパモデルのXiaomi TシリーズやPOCO、REDMIとは雲泥の差です。なんといっても、スマホは日常的に使うモノですから、カタログには現れない実際に持った時のフィーリングも大事だと思います。とはいえ、実用上は大きく影響のない部分なのも事実です。このあたりは、スマホに何を求めるのか?という話になるため、かなり人によると思います。

今回提供してもらったカラーはリキッドシルバー。他のスマホと一線を画した独創的なカラーとなっており、他のカラーとは異なる「複雑な製造プロセスを経ている」とのこと。これも先述した「スマホに何を求めるのか?」に繋がる話で、このような「モノとしての良さ」は上位モデルのXiaomi 15 Ultraよりも格上です。確実に満足度の高いカラーでしょう。

SIMトレイは物理SIMが2つ入ります。もちろんDSDV運用も可能です。ちなみに、Xiaomi 15シリーズからeSIMに対応しています。

付属品は冊子類、SIMピン、ACアダプター、USBケーブル、ケースです。

本体にケースを装着しても手に持った時の心地よさは変わらず。Xiaomi 15は良質な背面素材以外の部分、それこそ中身のバランスやサイズ感などが絶妙な塩梅でまとまっています。
カメラ

カメラはライカと共同開発で、メイン、超広角、Xiaomi 14 Ultraと同じIMX858を搭載した120mmの望遠カメラを搭載したトリプルカメラ構成です。
レンズ銘はライカの高級レンズ「VARIO-SUMMILUX」です。単焦点ではなく、ズームレンズのため英語でズーム(可変)を意味する”VARIO”も含まれます。単焦点の場合は”VARIO”を省いた”SUMMILUX”の表記です。
カメラやレンズの性能をいくら説明しても、実際に撮影した写真を見ないと判断できないと思います。以下は作例です。


モノクロの質感が上質です。以下の3枚もモノクロの作例。どれもいい感じに撮れています。


ここからカラー写真が続きます。

黒の締まりがいい感じです。画作りも独特な感じで、妖艶な世界観を表しています。

上下に黒帯を入れた「映画のような写真」もアスペクト比の設定から変更可能です。



無印にも実装されたファストショットモード

Xiaomi 15にはファストショットモードと呼ばれるモードが実装されています。この機能は、Xiaomi 14シリーズまでUltraシリーズにしか搭載されていませんでしたが、今回からXiaomi 15やXiaomi 15 ProといったUltra以外のモデルでも使えるようになりました。
ファストショットモードは瞬間を切り取る、いわば速射に特化したモードです。子供やスポーツシーン、ストリートスナップなど、一瞬を撮影するような場面に適しています。

焦点距離は23mm/28mm/35mm/50mm/80mm/から選択可能です。ズームのように細かく調整はできず、異なる焦点距離で撮影したい場合はその都度切り替える必要があります。

筆者はXiaomi 14 Ultraの頃からこの機能を気に入っています。というのも、筆者が使い慣れているM型ライカのように撮影できるからです。ライカの伝統ある撮影方式をスマートフォンという現代のコンパクトカメラに宿した、非常にユニークなアプローチだと思います。大衆が使用するカメラはスマートフォンに置き換わったのは厳然たる事実で、そこにライカの伝統と歴史を現代的に解釈したファストショットモードを搭載してくるのは、M型ライカのノウハウがあってこそでしょう。
ポートレートモード
ポートレートモードは「マスターレンズシステム」と「ライカポートレート」の2種類を選択可能です。

背景ボケの設定も可能です。オールドレンズで有名な「ぐるぐる」や「ソフト」もあります。

オールドレンズ沼の住人には伝わると思いますが、Kino-Plasmatほどのぐるぐるボケは期待できません。Helios 44-2くらいのぐるぐるボケです。個人的にはもう少し派手にぐるぐるさせて欲しかったかな。
ディスプレイ

ディスプレイは画面の四隅が湾曲していないフラット仕様です。湾曲とフラットの仕様で好みが別れるポイントと思います。筆者は湾曲ディスプレイ派ではあるものの、スタンダートなラインのXiaomi 15はフラットな方が好ましいでしょう。多くの人が使用しているスマートフォンはフラット仕様で、移行に「慣れ」を必要としないからです。

日中の視認性は言うことなし。最大輝度は3200ニトに対応します。
ただ、日中の視認性と引き換えに暗所で最低輝度にすると眩しすぎて目がすぐに疲れてきます。そんな時は「さらに輝度を下げる」を有効にすれば大丈夫です。ただXiaomi端末は同機能がデフォルトで有効になっていません。Google Playからショートカット+をインストールすることによって有効になります。
バッテリー

Xiaomi 15のバッテリー持ちはハイエンドモデルにしては、かなり良好だと思います。朝の9時から夜の9時まで適度にネットサーフィンやSNS、LINEやDiscordを使用しても、20%以下にはなりません。かなり奮闘しているように感じます。
急速充電対応

Xiaomi 15には90Wの急速充電器が付属しています。この充電器を用いることで、約30分ほどで80%の充電を実現。もう朝に充電がなくて困ることはありませんね。
逆を言えば、急速充電に慣れすぎると充電する時間が適当になります。もちろん個人差はあるのでしょうけど、少なくとも筆者は寝る前にスマホを充電する習慣がなくなってしまいました。
Xiaomi Hyper OS搭載、iPhoneからでも移行しやすい仕様
Xiaomi15にはXiaomi HyperOSが搭載されています。OSのUIが全体的にiOSと似ているため、iPhoneから移行した場合でもスムーズに使えるはずです。PixelやXperiaなど、AOSPベースのAndroid OSから移行する方が「慣れ」に時間を要するかもしれません。
というのも、通知シェードとクイック設定パネルが独立していたり、起動中のアプリ一覧を確認する画面がAOSPベースのAndroid OSと大きく異なるのです。この他にも例を挙げ始めたらキリがないので、有り体に述べると「iOSに近いUI」だと思います。それゆえにiPhoneから移行したほうが違和感なく使えるでしょう。
全てのアプリを強制ダークテーマ化

Xiaomi HyperOSには様々な独自機能があります。そのなかでも「全てのアプリを強制ダークテーマ化」する機能が重宝しています。ダークテーマに非対応のアプリでも強制的にダークテーマ化できてしまうのです。暗い部屋でスマホを見る機会が多い筆者にとっては、もはや神様のような機能。まさに「眼精疲労の救世主」です。
ベンチマーク
Xiaomi 15の性能をベンチマークアプリで測定してみました。使用したアプリはCPU性能を測定する『Geekbench 6』と、グラフィック性能を測定する『3DMark』です。Geekbenchシングル2937点、マルチ8742点。3DMarkはSteel Nomad Lightで2043点でした。
おサイフケータイ非対応
Xiaomi 15はおサイフケータイ非対応です。賛否両論なポイントではありますが、そのぶん低価格を実現しているとも考えられます。個人的には、Xiaomiのスマートウォッチをおサイフケータイに対応させて、おサイフケータイが必要な人はスマートウォッチを追加で購入させる方針がいいような……。みなさんはどう考えますか?
旗艦モデルのスタンダートラインならではの魅力

Xiaomiのスタンダードなフラグシップモデル「Xiaomi 15」をレビューしました。Leicaと共同開発したカメラや独自機能など、遊び心に富んだスタンダードなスマートフォンだと思います。
決してハイコスパとは言い難い本機。しかしながら「モノとしての良さ」や「Leicaの世界観を楽しめる」といったスペック外の良さがあります。使えば使うほど価格に納得、下手すると、もう少し高くてもいいと思うかもしれませんね(笑)。
個人的には、今スマートフォンの買い替えで悩んでいるのなら、Xiaomi 15を最有力候補としておすすめできるレベルです。他にXiaomi 15 Ultra、そして中古のXiaomi 14 Ultraも選択肢に入るかもしれませんが、本体サイズや重量がネック。そう考えると、総合力の高いXiaomi 15の方がいいと思います。
ちなみにカラーはリキッドシルバーがおすすめです。
参考情報
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2002年生まれ、自分の好奇心を満たすために行動してます!
行動(選択)基準はよくもわるくも「おもしろいか、おもしろくないか」になりがち。スマホはGalaxy Z Fold 5、最近はAngenieuxのレンズにハマってます。