4万円以下で5G対応&120Hzディスプレイや1億画素カメラ搭載のコストパフォーマンスに優れたスマートフォン「Redmi Note 11 Pro 5G」レビュー

先日発表されたRedmiシリーズの最上位モデル「Redmi Note 11 Pro 5G」を発売前に試させていただく機会をいただけましたのでレビューしていきたいと思います。価格と性能のバランスの取れた、コストパフォーマンスに優れたモデルです。

レビューで使用している製品はAliexpressの「Xiaomi Official Store」よりご提供いただいております。この場を借りてお礼申し上げます。
  • ディスプレイはこの価格帯とは思えない綺麗さ
  • 30分で81%まで充電可能な急速充電機能
  • 電池持ちは非常に良い
  • フィルムの貼りやすいフラットディスプレイ
  • SoCのスペックは控えめ
  • 動画撮影は30fpsまでしか撮影できない

Redmi Note 11 Proと合わせ、2022年2月16日17時より、それぞれセールが開始されます。

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Redmi Note 11 Pro 5GはRedmi Note 11シリーズの最上位機種

今回レビューさせていただくRedmi Note 11 Pro 5Gは、Redmi Note 11シリーズの中でも最上位モデルとなり、5Gにも対応したモデルとなります。しかし5G非対応のProには搭載されている深度カメラが非搭載など、全てに置いて一番という訳ではないのがちょっと謎ではあります。

開封&外観

パッケージは最近のキャリアモデルを考えると厚みが倍近くあります。その分アクセサリーなどが豊富に入っています。

付属品はケースに説明書、USBケーブルに67W給電対応の充電器です。今回は日本のプラグでなかったため、別途変換アダプターが付属していました(箱とは別梱包)

急速充電対応のスマートフォンは多く出ていますが、結局対応の充電器がないと宝の持ち腐れになってしまう中、対応する充電器が付属しているのは嬉しいところです。しかし少し大きさが大きいのが気になります。

正面。上部にパンチホールの前面カメラが搭載されています。

背面。アルミのような雰囲気ではありますがプラスチック製になっています。とはいえ無印に比べるとProは高級感が出ています。パッと見で安っぽく見えないデザインなのは好印象です。

上部。リモコン用の赤外線、スピーカー、イヤホンジャックが搭載されています。

下部。下部にもスピーカーがありステレオスピーカーとなっています。またSIM/microSDスロットが設置されており、ピンで抜き差しを行います。

SIMスロットは裏表に入れるスタイルで、SIM2はmicroSDとの排他利用となっています。デュアルSIMとmicroSDの併用は不可となっているのは残念です。

左側面には何もありません。

右側面に指紋センサー兼電源ボタン及び音量ボタンがあります。指紋センサーは反応も良くサッとロック解除できました。ボタンを押さなくても触れるだけでロック解除可能です。

側面や上部の写真で気づいた人も多いと思いますが、カメラ部分は出っ張りが大きく、そのまま机などに置いてしまうとカメラ部分が当たってしまいます。付属のケースなどを使用すれば防ぐことが可能なので、傷を防ぎたい場合はケース必須かなと思います。

カメラは上から1億800万画素のメインカメラ、超広角カメラ、マクロカメラとなっています。カメラの作例に関しては後程掲載しています。ちなみに「AI」と書かれた部分に4GモデルのProは深度カメラが搭載されているのですが、何故か5Gモデルには搭載されていません。

大きく使い勝手に影響することはないかと思いますが、何故非搭載なのかは少し謎な部分です。

スペックはミドルレンジ

今回のRedmi Note 11シリーズはSoCはミドルレンジ級で、フラッグシップ並みのスペックではありません。とはいえ2-3年程度使うなら十分なスペックに思えます。

OS MIUI 13 based on Android 11
CPU Snapdragon 695
RAM
ストレージ
6GB+64GB, 6GB+128GB, 8GB+128GB
外部メモリ 最大1TB
対応バンド 5G: n1/3/5/7/8/20/28/38/40/41/66/77/78
4G: LTE FDD:1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/26/28/32/66
4G: LTE TDD:38/40/41
3G: WCDMA:1/2/4/5/8/19
2G: GSM: 850 900 1800 1900MHz
SIM nanoSIM x2
ディスプレイ 6.67インチ 2400×1080 (FHD+) AMOLED 120Hz
メインカメラ 1億800万画素(標準)
800万画素(超広角)
200万画素(マクロ)
フロントカメラ 1600万画素
バッテリー 5,000mAh 67W給電対応
サイズ 約164.19 × 76.1 × 8.12 mm
重量 約202g

前モデルのRedmi Note 10 ProのSoCがSnapdragon 732Gと、数字だけみるとS7xxとS6xxで下がったようには思えますが、性能としては15%ほど向上しています。とはいえ10 Proから買い換えるほどかと言われると、微妙に思えてしまうのは事実ではあります。

もう一つ気になるのは重さ。200g越えはちょっと重すぎると気になる人も居るのではないでしょうか。

AntutuとGeekBanchを測定してみた結果が上図です。数値的にはSnapdragon 765Gよりも少し高い程度となっており、一世代前のミドルハイ程度のスペックということになりました。

ディスプレイは想像以上に綺麗で高光度

勝手な偏見なのですが、こういう「安価なスマートフォン」ってスペック的には良くても実際画面をみると微妙だなと思うような印象がありました。ところが今回のRedmi Note 11 Pro 5Gは想像以上に綺麗で驚きました。この価格帯でこれだけ画質が良くなってるのはやはり有機EL採用だからなのでしょうか。

左からAQUOS R6、Redmi Note 11 Pro 5G、Pixel 6
左からAQUOS R6、Redmi Note 11 Pro 5G、Pixel 6
左からAQUOS R6、Redmi Note 11 Pro 5G、Pixel 6

全てナチュラルモードにした状態で大きく色味や発色なども変わらず表示できているのがわかると思います。

色だけではなく同じ写真を並べても比較してみました。AQUOS R6に比べて少し色が薄いかな?とは思いますが、価格差を考えればここまで綺麗に表示できていれば文句はありません。

また、屋外の直射日光下で最高光度にしてみたたころ、手で隠さないと見えないようなこともなく使用可能でした。発色光度共に文句の無いレベルです。

特徴的なカメラで実写。マクロは正直微妙

先日修善寺に行った際に、川と竹やぶを広角カメラで撮影してみました。HDRの効果もあり暗部も持ち上げられて良い感じに撮れています。とりあえずオートで撮ってこれだけ撮れれば、SNSなどに上げるにも良いと思いますね。

続いて新宿のコクーンタワーを夕暮れに撮影してみました。なんだか色味が薄いのが気になります。場所によっては絵のような雰囲気になるなというのは色々撮っていて思いました。

若干濃い超広角カメラ

こちらは超広角カメラ。広角に比べて広い範囲が撮影できるので、風景写真などに向いているカメラです。見比べると色味が広角に比べて濃くなってしまっているので、チューニングで直ることを期待したいところです。

食事は美味しそうに撮影できる飯テロカメラ

続いてSNSなどでも良く使うと思う食事の写真を撮影してみました。まずは海鮮。刺身の発色も良くて美味しそうです。しかしこれはトレードオフだとは思いますが、センサーサイズの大きさが大きくなるにつれて「ボケすぎてしまう」という撮影の難しさを生んでいるような気もします。

続いてカットステーキ。色味は変に彩度などがおかしくなることもなく、そのままを写し出せています。しかしもう少し明るく撮れれば良いなという感じです。

広角カメラは10倍ズームまでは可能

今回は望遠カメラは非搭載なのですが、広角カメラは10倍までのデジタルズームが可能となっています。

等倍
2倍
4倍
6倍
8倍
10倍

夜間ということもありましたが、6倍を越えると画質の劣化が結構気になります。とはいえ4倍程度であれば実用可能なレベルです。これだけ撮れれば望遠カメラが無くても良いと思います。

マクロカメラは画質が悪いので微妙

広角カメラと超広角カメラに併せて200万画素のマクロカメラが搭載されているので、こちらも撮影してみました。

確かにマクロカメラとして超接近の写真が撮れるのは良いのですが、200万画素という画素の少なさやピントの山を掴むのが難しいこともあり、気軽に楽しく使えるカメラではないかなという印象です。

「接写」という観点から言うと、広角カメラでのデジタルズームでも比較的綺麗に撮れるので、マクロ無くても良いのでは……と思ってしまいます。

夜景モード

続けて最近のスマートフォンでは綺麗に撮れるのが当たり前のようになってきた夜景を撮影してみました。

双方とも左側が通常撮影で、右側が夜景モードでの撮影です。夜景モードの場合は暗部が持ち上げられて撮影ができています。これだけ撮れれば夜景撮影にも十分使えると思います。

動画撮影は必要最低限

静止画に関しては綺麗に撮影でき、価格以上の品質を出してくれます。

しかし逆に動画に関しては「手ぶれ補正なし」「60fps非対応」「4K非対応」と価格相応といった感じです。(なお30fpsしか録画できないのはSoCの制限で、中国版はSoCが違うので同じカメラでも録画可能なのがジレンマです)

記録程度に撮影するのであれば十分に使える動画機能ではありますが、動画メインとしては物足りないのは事実です。

専用の充電器を使うと30分で81%まで充電可能

本機には67W給電可能な充電器が付属しています。付属の充電器を使うと30分で81%充電可能と夜に充電を忘れて出るまでには1日賄えるほどの速度で充電可能です。15分だけでも44%充電が完了していました。

15分 44%
30分 81%

これだけの急速充電となると気になるのは発熱ですが、充電中に触っていてもほんのり温かいかな程度で気になる温度ではありませんでした。

なお付属の充電器では最大で67W給電可能ですが、通常のUSB PDの充電器では最大15-16W程度となってしまうのは注意が必要です。

電池持ちは非常に良い

充電は急速にできますが、逆に電池持ちは非常に良い印象です。充電テストの為に動画を流したままで放置していましたが、画面の光度を最大にした状態&120Hz駆動設定で30分動画を再生した所3%しか電池の消耗がありませんでした。

正直なところ、充電テストでひたすら動画を流して電池を消耗しようとしても中々減らずに困ったレベルに電池持ちは良く、酷使しても1日余裕で使いつぶせるのでしょう。

性能と価格のバランスの取れたハイパフォーマンス機

今回Redmi Note 11 Pro 5Gを試用してみましたが、ディスプレイや静止画など、スマホで「気になる部分」に関してはフラッグシップ機種並みに性能が良くなっている一方、動画撮影やSoCなどは抑えられているなどと、よく使う機能に特化したスマートフォンだなという印象です。

実際「ストレージが大きい」「カメラの画質が良い」「ディスプレイが綺麗」「電池持ちが良い」「充電は高速」という一般的にスマートフォンに求められるであろうスペックは価格以上に満たしており、強化するところとそうではない所のバランスが良く取れたスマートフォンです。

正直私としても『フラッグシップのSoCは不要だけど、カメラは綺麗に撮れてディスプレイは120Hzは欲しい』という欲はあったので、ピンポイントに「欲しいスペックでまとめられた」機種に思えました。

MIUIには慣れが必要

これはXiaomiの機種の利点でもあり欠点でもあるのですが、XiaomiのスマホはMIUIというAndroidをベースとしたカスタムOSが使用されているため、通常のAndroidとは挙動が異なる点が多いことがあります。その辺りは慣れていくしかないかなとは思います。

また、価格を安く抑える代わりなのか、OS上で広告が表示されることが時たまあります。手動でオフにすることは可能にはなっていますが、鬱陶しいのも事実なので、その点は理解して購入する必要があると思います。

国内での発売は現状未定となっている本機種ですが、発売されたらバランスの取れた5G機種として中々人気になるんじゃないかと思える機種でした。

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