重低音が心地よいM-SOUNDSのワイヤレスイヤホン「MS-TW33」レビュー
最近は星の数ほどワイヤレスイヤホンが出ていますね。その中で今回はM-SOUNDSというブランドのワイヤレスイヤホン「MS-TW33」をレビュー用に提供していただきました。ベースなどの低音がメインとなる曲を聞くとよく響いて聞き心地の良いイヤホンです。
ちなみに「M-SOUNDS」というブランドですが、元々は総合商社としてロジクールなどの販売代理店をしていた「エム・エス・シー」という会社が、2017年に新たにオーディオ関連製品の新ブランドとして開始したブランドとなっています。
- 小型軽量でANC対応
- 低中音が良くでるチューニング
- ANC時の風切り音が気になる
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開封
パッケージです。最近のTWS(完全ワイヤレスステレオ)イヤホンとしては、比較的大きめなパッケージに思えます。
内容物は本体とケース、そして充電用のUSBケーブルと別サイズのイヤーピース及び説明書です。パッケージのサイズの割には入っているのは一般的でした。
ケース本体は光沢仕上げで、背面にUSB-Cのポートがあります。光沢なのは見た目は良いんですが、指紋がベタベタ付いて汚く見えるのがネックです。まだ白なら良いと思うので、指紋が気になるという人は同機種の白モデル(MS-TW33WH)を選択すると良いと思います。
充電は付属の他、普通のUSBケーブルでも可能です。入力は5V-500mAなので、どんな充電器でも問題なく充電できると思います(PD対応の充電器でも問題なく充電できました)
ケースを開けるとイヤホンが入っています。ケースとの磁力が強めなので、ちょっと取り出しにくかったです。
イヤホンを取り外した所。付属のイヤーピースは比較的浅いタイプなのですが、好みのイヤーピースを使いたい人も多いはず。
気になるのはケースとの干渉です。そこで手元にあったソニーのトリプルコンフォートイヤーピースを装着して入れてみましたが、問題なくケースは閉まったのである程度の汎用性は確保できていると思います。
こちらがイヤホン本体。シルバーの部分は金属風に見えますがプラスチックなので重さは感じられません。
耳に装着してみました。TWSイヤホンはイヤーピースで支えるものと、耳にはめ込んで支えるタイプがありますが、このイヤホンは耳にはめ込むタイプです。
イヤホンの三角形部分を耳の下にはめるとしっくりきます。サイズが小さいので、耳に手が当たったりして落下するようなことは無いと思います。
スペック
イヤホンの場合はスペック値よりも実際に聞いてみた印象という方が大きいとは思いますが、一応公式に掲載されているスペックをまとめてみました。
製品名 | MS-TW33 |
---|---|
カラー展開 | MS-TW33BK(Black × Silver) MS-TW33RD(Red × Black Silver) MS-TW33WH(Mat White × Silver) MS-TW33GN(Green × Gold) |
最大連続再生時間(本体のみ) | 約8時間 ANC/ゲーミングモード/外音取り込み時は3割減 |
最大連続再生時間(ケース含む) | 約27時間 |
重量 | 約4.8g(片耳) 約36g(充電ケース) |
充電時間 | 約2時間(イヤホン) 約2時間(充電ケース) |
通信方式 | Bluetooth 5.2 class2 |
再生周波数 | 20Hz-20000Hz |
対応コーデック | SBC / AAC |
対応プロファイル | A2DP(オーディオ)、AVRCP(リモートコントロール) HFP(ハンズフリー)、HSP(ヘッドセット) |
防水・防塵 | IP54 |
少し気になるのがコーデックのapt-X非対応ではないでしょうか。とはいえAACに対応しているため、大きな問題にはならないと思います。
なお防水に関してはIP54ということで、雨天時などに使う分には問題ない程度ですが、IPX7ほどではないので過信は禁物です。
実際に試聴してみた
イヤホンということで肝心なのは音質です。早速試聴してみましたが、かなり重低音が良く出る印象です。ベースの「ドンッ」という音が強調される感じなので、そのような音楽が好みな人であれば心地よく聞くことができると思います。
低音重視というと低音と高音ばっかり強調されてる「ドンシャリ」という印象を持つ人も多いと思いますが、比較的中音も良く出る感じに聞こえます。
しかし好きな人であれば良いのですが、ベース音が強調されることで聞き疲れしてしまう人も出てしまうかもしれません。そこはプレイヤーのイコライザーなどで調整でしょうか。
ANCは単純にノイズをカットするだけでなく、音質の差も
このMS-TW33にはANC(アクティブノイズキャンセリング)が搭載されていますが、このANCをオンにすると音の傾向が変わります。簡単に言えばただでさえ強調される低音がさらに強調されているような印象です。ある意味イコライザーのような感じでもありますね。
なお肝心なノイズキャンセリング機能ですが、ソニーのWF-1000XM4と比較してみた所、凄い!と思えるほどではありませんでしたが、ある程度のホワイトノイズ(ゴーという音など)はカットしてくれる印象でした。3万の機種と比べるのは酷ではあるとは思いますが、1万以下のイヤホンでここまでカットできれば上出来かなという感じです。
それよりもANCオン時に風が有ると、風切り音がとても目立つのが気になりました。列車のエアコンの風や、最近は換気の為に窓が開いていることが多く、そこからの風などの音が場合によっては走行音のノイズよりも気になる状況なのが残念でした。
なお電源を切るたびにANCオフに戻ってしまうので、毎回モードを切り替えないとならないのはひと手間です。
ゲーミングモードは違いがよくわからず
本機には遅延を70msにするという「ゲーミングモード」というものが搭載されているので、YouTubeなどにあった遅延チェック動画を使って試してみましたが、標準の状態でも大きな遅延は無く、そのためゲーミングモードを有効にしても「?」といった感じでした。遅延が少ないのは良いのですが、機能としての存在意義が若干謎です。
重低音好きな人におすすめできるTWSイヤホン
このイヤホンが合っているのは、やはり重低音が好きな人。逆にベース音などが好きでない人には向かないと思います。
私の聞いている音楽から選ぶと、Kalafinaの「Magia」とか、中島みゆきの「地上の星」など低音重視の曲をANCオンにして聞くと、迫力ある音楽が楽しめます。
一方、Perfumeなどの曲だとベースが強すぎて声を抑えてしまっているような感じも有ったり、Liaの曲などの高い声などが多い曲では高音が物足りないという印象も有ります。
万人向けというよりかは人を選ぶイヤホンだと思いますが、低音好きな人にはぜひ聞いてほしい。そんなフルワイヤレスイヤホンです。
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