Android 12の新機能や変更点まとめ:Material Youだけじゃない!様々な細かい改善もあります

いよいよPixelシリーズにも配信されたAndroid 12、今回は見た目の変更も多いですがそのほかにも細かく機能追加などがあります。開発者視点ではなくユーザ視点のものとなりますが、気がついたものをまとめます。

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新デザイン「Material You」

Android 12ではMaterial Design(マテリアルデザイン)をさらに一歩進めて「あなたらしさ」を出したMaterial You(マテリアルユー)で統一されたデザインが特徴です。見た目がかなり変わるので多くの人が戸惑うポイントでしょう。

壁紙の色に合わせてデザインをカスタマイズ

Android 12では設定した壁紙をシステムが解析し、その色によって端末内全体のアクセントカラーを変更します。

今はまだGoogle系アプリくらいですが、アプリ内でもアクセントカラーが適用される部分があります。左はGmail、右はGboardで文字入力する場面です。

基本的に選んだ壁紙によって自動で設定されますが、設定の「壁紙とスタイル」を開くと、いくつかのパターンから選択できます。また、壁紙によらず基本の色からアクセントカラーを選択することもできます。

ただ、壁紙からの色も基本の色も、どちらも代替は淡い色ばかりで濃かったり暗い色はないようです。

通知パネルとクイック設定パネル

通知パネル(通知領域)やクイック設定パネルのデザインも大きく変わっています。通知部分は画面下側に出るのですが、境目が大きな角丸になっており、通知が少ないと下側が大きく開いてしまうのが違和感ありますね。

通知の一番下にある履歴をタップすると通知の履歴へ移動します。(これはAndroid 11にもある)

クイック設定パネルはAndroid 11までのボタン+テキストではなく、角丸なで大きなボタンの中にアイコンとテキストが収められています。横2列なのでかなり大きくなっています。

インターネットやニアバイシェアのように>の付いてるものはタップすると何かしらのダイアログが出たり別画面に遷移するものになります。

通知デザインの変更

通知自体のデザインも微妙に変化しています。誰からなのか、という右側のアイコンが大きく表示されます。

ロック画面

ロック画面のデザインも変更されています。ここはメーカーによってもけっこう変わるところですが。パターンでの軌跡の線がかなり太くなっています。

設定画面がビッグフォントで上部に余裕

設定画面では、画面上部にかなりの余裕があり、タイトルがビッグフォントで表示されます。最近のスマホがかなり縦長になってきているのでそれが影響しているようですね。

スライダーはそうでもないですが、スイッチ系はかなりわかりやすく。

音量

音量を変更したときのデザインも変更。

ストレッチオーバースクロール

設定やアプリ内の端に到達してさらにスクロールすると、うにょんと伸びます。これまでは端に付いたことを示す並のようなエフェクトでしたがAndroid 12ではコンテンツが微妙に伸びます。

なお、このアニメーションは設定のユーザー補助テキストと表示からアニメーションを無効化をオンにするか、開発者向けオプションでAnimator再生時間スケールをアニメーションオフにすれば伸びなくなります。そのほかでも使われてるアニメーションも切れてしまいますが。

アプリのスプラッシュ画面

アプリを起動する際にそのアイコンが大きく表示されるスプラッシュ画面が挟み込まれるようになりました。起動中のアプリに残ってる場合はスプラッシュ画面は表示されません。また、もともと(Android12の機能を使わずに)スプラッシュ画面があるアプリの場合はそれぞれが一瞬ずつ表示されるようです。

プライバシー

プライバシー関係もいくつか新しい機能が増えてわかりやすくなっています。

マイクやカメラへのアクセスを知らせるステータスバーインジケーター

アプリがカメラやマイクを使用している時、画面の右上にそれぞれアイコンが表示されます。しばらく表示したあとに緑の点になって表示し続けます。

マイクやカメラを無効にできるクイックコントロール

クイック設定パネルにマイクとカメラへのアクセスをオンオフできるボタンが追加されました。これをオフ(ブロック)するとアプリ側からカメラやマイクが使えなくなります。ブロックした状態で使おうとすると許可を求める表示が出てきます。

プライバシー ダッシュボード

設定のプライバシーにプライバシー ダッシュボードという項目が追加されました。ここでは権限ごとにどのアプリがいつその権限を使ったのか使用状況が表示されます。

クリップボードの読み取り通知

Android 12では、アプリがクリップボードから読み取ると、トーストでユーザーに通知します。設定のプライバシーのなかにクリップボードへのアクセスを表示という項目があり、オンオフできます。

位置情報に大まかな場所

アプリの位置情報の権限で、正確な場所ではなく「だいたいこのあたり」というおおまかな場所を提供します。『マップ』で試すと、自分が自宅にいてもそこが中心にならなくなるのでわかりやすいです。

ホーム画面とウィジェット

Android 12というかPixelで標準のホームアプリ(Pixel Launcher)やウィジェット周りもアップデートされています。

グリッド追加

これまではグリッドが5×5、4×4、3×3、2×2の4種類でしたが、これに4×5が追加されました。(端末によって違うかも)

ウィジェットのリスト

ウィジェットの選択画面が新しくなっています。最上段に検索バーが置かれ、その下はアプリごとにリスト表示です。アプリ名をタップすると展開し、含まれるウィジェットがサムネイルで表示されます。

また、ウィジェットをホーム画面に設置する時に設置する場所のスペースが足りないと一部のアプリは自動的にサイズを調整して配置してくれます。

ウィジェットのデザイン一新

Material Youによってウィジェットのデザインも変わっています。Google系のものは壁紙の色に合わせる機能がウィジェットでも適用されます。全体的なデザインも角丸で統一されたものになります。ちょっとiOSっぽいですね。

ただし、古いウィジェットで端まで何かしらあるものだと角丸でその部分が削り取られてしまいます。ここは注意が必要。

会話ウィジェット

会話ウィジェットが追加されました。Slackなどのメッセージを相手ごとに表示できます。

at a glance

ホーム画面の一番上にあるat a glanceは相変わらず消せませんが、日付だけにすることはできます。ずいぶんおとなしい表示になったと思います。

その他の便利機能

そのほかにも細かい機能改善がいくつもあります。むしろここからが本番。

スクロールスクリーンショット

スクリーンショットの範囲を指定できるようになりました。縦に長いページも1つの画像ファイルで保存できます。ただし、まだ一部のアプリでしか使えないようです。

また、テキストや線を書き込むツールもパワーアップしています。

新しいBluetooth権限

位置情報の権限を得なくてもアプリで Bluetoothスキャンを実行して近くのデバイスを探せるようになりました。

片手モード

ジェスチャーナビゲーションを有効にしている状態でホームのバー付近を下にフリックすると「片手モード」となり、画面が全体的に下がります。解除するときは開いてる場所をタップするか逆にホームバー付近を上にフリックします。

明るさを下げる

端末で設定できる最低限の明るさよりも、更に画面を暗くできます。設定のユーザー補助にあるさらに輝度を下げるというボタンをオンにするか、クイック設定パネルにオンオフボタンがあります。

画面の自動回転で顔検出

画面の自動回転をオンにしているとき、顔の向きによっても回転を制御できるようになりました。寝ながらスマホを見ている時、端末は傾いているのでこれまでは自動回転されて横向きになってしまいましたが、顔検出を有効にすれば、寝転んでいても(自動回転機能は維持したまま)縦画面を維持できます。

設定ディスプレイ画面の自動回転で設定できます。

クイックタップ

端末の背面を2回タップすることでスクリーンショットを保存したり、メディアの再生・一時停止、最近使用したアプリの表示などが設定できます。ただし、対応する端末はまだ限られているようで、現在はPixel 5でのみ利用可能なようです。

ピクチャ・イン・ピクチャ

ピクチャー イン ピクチャー(PIP)モードの動作が改善されています。PIPウィンドウをシングルタップするとコントロールが表示されるようになり、ダブルタップすると現在のPIPサイズと最大PIPサイズを切り替えられるようになりました。

Wi-Fiパスワードをニアバイシェアで共有

友人が家に来たときなど、Wi-Fiのパスワードを教えるのは手間がかかるものです。これまでもQRコードでパスワードを共有できましたが、Android 12ではニアバイシェアを使ってもパスワードを共有できます。

拡大鏡

ユーザー補助拡大において、これまでは画面全部が拡大した状態になっていましたが、Android 12では一部分を拡大できるようになりました。全画面使うモードとも切り替えできます。

電源メニューの変更と長押しでアシスタント呼び出し

Android 12では電源メニューが全画面使ったものからダイアログ形式に戻りました。スマートホームなどのデバイスコントロールは電源メニューではなくクイック設定パネルへ移動しました。利用者少なかったのでしょうか。

そして、電源ボタン長押しを電源メニューの表示ではなくアシスタントアプリ(標準ではGoogleアシスタント)の呼び出しに変更できます。これをオンにした場合は、電源ボタンと音量大ボタンを同時押しで電源メニューが表示されるようになります。

まとめ

とりあえず、現在のところ気づいたAndroid 12の新機能や変更点は以上です。今後も気づいたものがあれば追加していきたいと思います。

Android 12ではMaterial Youで見た目がガラッと変わっており、それに目が行きがちですが細かいところでも様々な改善が行われています。Pixel以外でも冬頃から順次アップデートされていくと思われます。楽しみですね。

参考情報

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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