ZenFone 5 (ZE620KL) レビュー:大きさと持ちやすさは気になるが、十分満足できる新しいZenFone

2018年5月18日発売ASUSのSIMフリースマートフォンZenFone 5 (ZE620KL)を2週間ほど使用してきましたので、現時点でのレビューをお届けします。

ZenFone 5という名前のスマートフォンは2014年にも発売されていますが、当時は5インチ端末という意味での5でした。2018年発売の方は第5世代という意味での5となっています。

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全体的な評価:

まずはZenFone 5 (ZE620KL)の全体的な評価をまとめておきます。

  • 広く使えるオールスクリーンディスプレイ
  • AIによるシーン分析やポートレートモードが優秀なカメラ
  • バッテリーはわりともつ?
  • 大きくて滑る

使っていれば若干の不満は出てきますが、全体的に見れば良いスマートフォンだと感じられます。スペック的にはミドルレンジに属するもので、多くの人が満足できるモデルでしょう。

大きな特徴としては「ノッチの付いたオールスクリーンディスプレイ」と「各所で使われているAI」があります。この新しい特徴が単なる尖ったものではなく、自然と使える誰にでも恩恵のある機能となっており、好印象です。

個人的好みからは少し外れるので、私はメイン端末としては使いそうにないのですが、価格と性能のバランスも良いので特別なこだわりがなければ十分勧められるスマートフォンです。

光り輝く外観はカッコいいが、持ちやすさは△

ZenFone 5 (ZE620KL)の内容物は本体のほかマニュアル類、SIMピン、USBケーブル、ACアダプタ、ZenEar Pro(イヤホン)、イヤーピース、そしてクリアケースです。保護フィルムが付いてないのが残念ですが、ケースが付いているのはポイント高いです。

背面はガラスで、その下にZenFone伝統のスピン加工が入っており、とても輝いています。指紋が付きやすいのが残念で、後述する持ちやすさからもケースを付けたほうがいいのですが、そうするとこの背面の良さも消えてしまうので悩みどころです。

側面の印象はZenFone 3の頃から変わっていません。丸みを帯びているので持ったときの感触がいいです。ただ若干エッジが引っかかるように感じます。
また、カメラ部分がそれなりに出っ張っているので、テーブルの上に置いて操作するとガタガタしてしまいます。上の写真でもカメラ部の盛り上がりのせいで一部分が浮いているように見えます。

ディスプレイサイズは6.2インチですが、縦長ディスプレイであることとベゼルの細さから横幅は約75.6mmと抑えられています。これは従来の5.5インチ端末と似たようなレベルです。大きめのディスプレイを持ったスマートフォンに慣れている人は問題なく操作できるでしょう。

逆に小型端末を好む人や5インチクラスをメインに使っていた人にはやはり大きく感じるでしょう。基本的に片手操作するものではありません。(片手持ちはできても片手操作は何度も持ちかえることになるのできつい)

また、片手で持って操作していると、端末の重さでだんだん落ちてきます。背面がガラスというのもあってけっこう滑るようです。もちろんそれで落としてしまうような滑りやすさではないのですが、握らずに手のひらに置くだけのような持ち方だとズレていきます。

この滑りやすさと大きさが合わさって、片手で持って親指で戻るボタンをタップする、というのがかなりツラいです。

しっかり持つと戻るボタンに届かなく、届くように持ちかえると安定性がなく滑る…。ZenFone 5に限った話ではありませんが、滑るのも合わせてけっこう怖いです。

こういった、「滑る」「でかい」「指紋がつく」ということへの対策として、やはり「ケースを付けて両手持ち」というのが良さそうです。

ZenFone 5 (ZE620KL)のスペック

単なスペックは以下のとおりです。より詳しいものは公式サイトをご覧ください。

OS Android 8.0
CPU Qualcomm Snapdragon 636
RAM 6GB
ストレージ 64GB
外部メモリ microSDXC
ディスプレイ 6.2インチ 2,246×1,080 (フルHD+)
カメラ 背面:1,200万画素+800万画素 前面:800万画素
バッテリー 3,300mAh
サイズ 約153 × 75.6 × 7.7 mm
重量 約165g
ネットワーク FDD-LTE, TD-LTE, キャリアアグリゲーション, W-CDMA, GSM/EDGE
FDD-LTE: B1/B2/B3/B5/B7/B8/B18/B19/B28
TD-LTE: B38/B39/B41
キャリアアグリゲーション: 2CA
W-CDMA: B1/B2/B3/B5/B6/B8/B19
GSM/EDGE: 850/900/1,800/1,900MHz

実はSnapdragon 636搭載ということで、前世代のZenFone 4のSnapdragon 660よりも若干劣るんですよね。一応その分はバッテリーが抑えられるだとかAIブースト機能で底上げできるとかあるのですが。

各種ベンチマーク結果(AIブーストなし)は以下の通り。

AIブーストを有効にすると以下のようになります。

AIブーストはGPUには関係ないようで、そっち方面はほとんど変わりません。有効にすることで上図のように処理能力はアップするのですが、代わりにバッテリーを消耗します。AIブーストを有効にしてZenFone 4と同等程度になるようです。

とは言っても、普通に使う分には有効にする必要はあまり感じません。もし必要なときはクイック設定パネルからいつでもすぐに有効にできます。

他いくつかの端末と合わせてまとめると以下のようになります。

SoC Antutu Geekbench 3DMark
Single Multi Battery
ZenFone 5 (ZE620KL) AIブースト Snapdragon 636 139980 1493 5471 963
Huawei P9 Kirin 955 133470 1608 6008 2312 962
AQUOS R compact SH-M06 Snapdragon 660 127141 1628 4560 3215 1318
ZenFone 5 (ZE620KL) Snapdragon 636 125019 1322 4892 3376 949
Xperia X Compact Snapdragon 650 96691 1379 3387 2570 878

これまでのベンチマーク結果は以下のページにまとめています。参考にどうぞ。

ノッチ付きのオールスクリーンディスプレイ

これまでのZenFoneと大きく違うのはやはりノッチの付いたディスプレイです。カメラだけでなくセンサー類もまとめたiPhone Xタイプのノッチです。

ほかのノッチ付き端末の場合もそうですが、これはわりとすぐに慣れます。気にならなくなります。ただ、横向きにして全画面表示にしているときなどはたしかに邪魔に思います。ベゼルが太く見えても、ノッチがなければそんな邪魔だとは感じなかったと思うんですけどね。

ノッチを隠す

設定に「ノッチを隠す」という項目があります。これをオンにするとノッチの左右、つまりステータスバー部分を黒く塗りつぶします。これでノッチ部分が目立たなくなります。物理的な黒と画面上の黒じゃ色の違いがあるんじゃないの?と思いましたが、意外と?馴染んでます。

ただ、全体を見ると画面上部は角になっていて、下部はラウンドしたものになっているのがちょっと不格好です。なんとなくサイコヘルメットみたいだな…と。

個人的にはノッチを隠すオプションをオンにするよりも、2,3日そのままで慣れてしまったほうがいいと思います。

ただ、ノッチがあることでステータスバーが狭くなることは事実です。これについては実際にどうなるのか別記事で書いてあるのでそちらをどうぞ。

指紋認証は若干遅い?

指紋認証については、若干遅い気がします。とは言ってもZenFone 5が特別遅いのではなく、ASUS標準な感じです。Huaweiのスマホに比べると明らかに遅いです。タッチしてから一呼吸おいて画面がオンになるイメージです。

ZenFone 5には顔認証によるロック解除もありますが、こちらはなかなか早いです。とくに気にすることなくロック解除してくれます。設定のディスプレイにある端末を持ち上げてスリープ解除と組み合わせると指を使わずにロック解除までいけます。…が、この端末を持ち上げてスリープ解除があまり早くないんですよね。あんまりセンシティブだとすぐに画面点灯してしまってそれもまた良くないですけど。

バッテリーは思ったよりいい?

Geekbench 4によるテストの結果では3376点でした。このテストでバッテリーが0%になるまでは5時間55分でした。うーん…まぁ普通?ただ、あくまで感覚的なものですが、使っているとそこまで減らないような気がします。手放しで褒められるほどではないけど微妙に良い、といったところでしょうか。

バッテリーを保護する機能として、バッテリーケアに「AI充電」と「予約充電」というものがあります。AI充電は使用状況などで判断して充電速度を変えてくれるようです。

ただこういうのは規則正しい生活をしている人向けなので、私は時間で管理する予約充電にしています。こちらは指定した時間内に充電を始めると、その終了時刻にちょうど100%となるように充電してくれます。途中80%でキープしてくれるんですね。これで過充電を避け、バッテリー劣化を防いでくれます。

カメラ

ZenFone 5はカメラにもAIが使われています。写りはカメラ自慢のハイエンドほどとは言えませんが、ミドルクラスでは十分であり、わりと私好みのものが撮れます。

AIが被写体を分析し、それに合ったモードにしてくれます。この分析は全部で16種類あります。

  • ピープル
  • フード
  • ドッグ
  • キャット
  • サンセット
  • スカイ
  • フィールド
  • オーシャン
  • フラワー
  • グリーン
  • スノー
  • ナイト
  • ステージ
  • テキスト
  • QRコード
  • トライポッド

画像の縦横比は1:1、4:3、16:9、18:9の4つがあります。縦長ディスプレイを持つ端末では16:9の縦横比が省略されているものも多いので、16:9が残っているのはありがたいです。

グリッドは通常の3×3のほか、フィボナッチスパイラルが左右2種類あります。これも使いこなすと面白い写真が撮れると思います。

いくつか撮影した写真を載せておきます。(サイズのみ加工しています。)

このほかにもいくつも撮ったのですが、食べ物系は若干寒色によるようで、少しですが青っぽくて難しいです。植物に対してはわりとクッキリ写ることが多く私好みです。ボケ具合もいいですよね。

メインカメラと広角カメラ

ZenFone 5の背面カメラはダブルカメラになっており、通常の他に広角カメラが付いています。

左は通常のメインカメラで撮影したもので、右は同じ位置同じ構えから広角カメラで撮影したものです。写る範囲が広くなっているのがわかると思います。また、同じく広角カメラとのダブルカメラであったZenFone Max Plus (M1)では2つのカメラの色がだいぶ違っていましたが、ZenFone 5ではその差はかなり小さくなっています。

ポートレートモード

ZenFone 5には背景をぼかすポートレートモードがあります。被写体は人物以外でもOKです。

左:通常 右:ポートレートモード

通常でもそれなりにボケますが、ポートレートモードだともっと被写体が際立ちます。このボケ具合は撮影時に自分で調整できます。2つのカメラを使って距離を測っているので、細かいところもちゃんとボケるところとボケないところが別れます。ソフトウェア処理だと周辺まとめてボケたりしてしまって、ドロイド君の小さなツノ部分がボケてしまったりするんですよね。

なかなかカッコいいのが気軽に撮れちゃいますよ。

各種AI機能

ZenFone 5はAI搭載を大きな特徴の1つとしています。これまでに紹介してきたAIブーストを含めたパフォーマンス、過充電を防ぐAIバッテリー、シーンを判別するAIカメラのほかに、自分の表情をキャラクターに反映できるZenMoji、周囲の騒音レベルに応じて着信ボリュームを自動で調整してくれるAI着信音といったものがあります。

それぞれ面白いのですが、端末内ではあまり目立っていません。広告では大きく推しているのに比べると、ですが。なにかAI機能をまとめて紹介するようなコンテンツと言うか設定項目があると良かったかな?という気がします。(入れたら入れたで余計なアプリとか言われるかもですが。)

まとめ:しっかり使えて万人向けの新世代ZenFone

背面が滑ったりそれなりに大きな横幅といったことはありますが、動作はキビキビしていますし全体的に使いやすくできた端末です。ノッチは気にするほどではありませんし、通知にアイコンをためてしまう人にはむしろ見えなくなっていいかもしれません。

AIでシーン判別するカメラは、植物系に関しては気に入っています。食べ物に関しては少し残念ですが、Proモードなどで少し調整すれば好みのものに仕上げられます。

大きさ・持ちやすささえフィットすれば、十分に満足できるスマートフォンだと思います。細かいことを言えばキリがないですが、大きな問題は見当たりませんしね。

価格的には安いとは言えませんが、性能とのバランスは取れています。格安端末では満足できない人にはちょうど良くて、しっかり売れ筋になるのではないでしょうか。

参考情報

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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