Headwolf FPad6/Alphawolf APad2 レビュー:8.4インチのコンパクトながら2.5Kのタブレット

Headwolfより、8.4インチの比較的コンパクトなAndroid 14タブレット「Headwolf FPad6」および「Alphawolf APad2」をレビュー用に提供していただきました。どちらもSoCにHelio G99を搭載したコンパクトなミドルクラスのタブレットです。

AlphawolfというのはHeadwolfの新しい子ブランドで、このつのタブレットは見た目も中身もほぼ同じです。ストレージがAlphawolfのほうが256GBと大きく、あとは背面ロゴの違いくらいしかありません。

どちらもクーポン等で実質2万円台後半で購入できます。

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概要とスペック

Headwolf FPad6/Alphawolf APad2は画面サイズ8.4インチのAndroidタブレットです。タブレットとしては比較的小型で持ち歩きしやすいサイズです。横持ちにして電子書籍(マンガ)を見開きで読むのにはちょっと小さいですが、縦持ちで単ページ表示するといい感じです。

ディスプレイの解像度は2.5K(2560×1600)と、このサイズのタブレットとしてはかなり高精細です。

SoCはHelio G99を搭載し、RAMは8GB(+仮想RAM8GB)、ストレージはHeadwolf FPad6が128GBでAlphawolf APad2が256GB、そちらも2TBまでのMicroSDカードにも対応します。バッテリーは6500mAhで4GLTE対応、GPSはもあるので車載してカーナビ代わりに使ってもいいですね。

OS Android 14
CPU MediaTek Helio G99
RAM 8GB(+仮想RAM 8GB)
ストレージ 128GB/256GB
外部メモリ microSDXC(最大2TB)
ディスプレイ 8.4インチ 2560×1600
メインカメラ 16MP
フロントカメラ 8MP
バッテリー 6500mAh
サイズ 約202 x 125 x 7.5 mm
重量 約320g
生体認証 顔認証
SIM nanoSIM×2
対応バンド 4G LTE: B1/2/3/4/5/7/8/18/19/20/26/28AB/38/39/40/41/66
3G WCDMA: B1/2/5/8
2G GSM: B2/3/5/8

外観

Headwolf FPad6とAlphawolf APad2は背面のロゴは違うものの、外観はほとんど同じです。若干Alphawolf APad2のほうが色が濃い用に感じます。

背面に各種認証などがシールで貼られています。よく見ると技適番号はどちらも同じです。つまりマーケティング上は別ブランドの製品ですが、中身は同じ、ストレージ量の違うバリエーションということなのでしょう。

右側面の上の方に音量ボタンと電源ボタン。

左側面にSIMスロット。左上の角にイヤホンジャックがあります。

下側面にUSBポートとスピーカー。スピーカーはこちら側だけなので、タブレットを横向きにして使うと右も左も片方から聞こえることになります。

パフォーマンス

ベンチマーク

各種ベンチマークアプリで確認しました。(すべてHeadwolf FPad6の値です。)

各種ベンチマークの結果は、AnTuTu Benchmark(v10.3.3)が402,271点、Geekbench 6のCPUがシングルで701点、マルチで1,781点、3DmarkはWild Life Extremeで337点、Wild Lifeが1,238点、PCMarkのWork 3.0 performanceは9,205点でした。

似た点数のほかの端末と比べると以下の通り。

SoC Antutu Geekbench 3DMark PCMark
RAM Single Multi
Headwolf HPad6 Helio G99
8GB
413464 723 1919 347 9246
Headwolf FPad6 Helio G99
8GB
402271 701 1781 337 9205
Magic Drawing Pad Mediatek MT8771
8GB
398508 753 1917 331 10696
Headwolf FPad5 Helio G99
8GB
390120 726 2019 343 8104
Blackview Tab 16 Pro T616
8GB
289356 447 1586 131 7966
  • 3DMarkはグラフィック性能、PCMarkはWeb閲覧など基本的な作業に関する性能を測るベンチマークアプリです。

このあたりの価格帯で性能が似たようなタブレットはかなり多くあります。Helio G99を搭載したタブレットはだいたいそれなりに動くのでエントリークラスとは違って「使える」端末になります。ただPCMarkの値が他に比べると若干落ちてるのは気になります。

操作感

格安タブレットと言っても、上のベンチマーク結果を見ても分かる通り、それなりの性能がありますし、実際しっかりと動いてくれます。基本的な動作で引っかかりを覚えるようなことはありません。

もう少し安価なHelio G85やUNISOC T616あたりを使ったエントリータブレットと比べると、明らかに快適さが違います。(エントリー向けも最近はそれなりに動きますが、「それなりに動いてくれる」と「ちゃんとスムーズに動く」くらいの違いがあります。)

さすがに重めのゲームでは辛いものがありますが、それほど高性能を求めてこないゲームであれば十分です。動画鑑賞や電子書籍といった用途なら全く問題ありません。

ディスプレイ

Headwolf FPad5のディスプレイは約8.4インチで解像度は2560×1600、アスペクト比は16:10です。実際の縦横の長さは長辺が約18cm、短辺が約12cmです。だいたいB6サイズ(182mm×128mm)に近いですね。

電子書籍を読むときは、横向きで見開き表示でもマンガ等なら読めますし(字の小さな雑誌は厳しい)、縦向きで1ページ表示ならいい感じに迫力を感じられます。

持っていて重くないですし、タブレットで漫画を読むのならやはり8インチクラスが最適です。

前モデルのFPad5との一番大きな違いがディスプレイです。解像度が上がったのもありますし、画面の明るさも大幅に上がりました。両方のディスプレイの明るさをだいたい揃えた時に、FPad5は明るさのレベルが75%だったのに対しFPad6は19%でした。FPad5の不満点として画面が暗いというのが合ったので、それが改善されたのは嬉しいです。なお、あいかわらず明るさの自動調整はありません。

また、これは個体差もあるかもしれませんが、FPad6のディスプレイは少し青みがかって見えます。一応FPad6のほうだけには色の調整がディスプレイ設定にあるのである程度は調整できます。

ちなみに、細かい差ですが、FPad6のほうが端末筐体の四隅の丸みが小さくなっており、ディスプレイの端も角丸だったのが四角くなっています。

Widevine

WidevineのセキュリティレベルはL1です。なのでAmazonプライムビデオでHD再生が可能です。最近のこの手のタブレットは当たり前のようにL1ですね。

ただ、8.4インチですしスピーカーがステレオではあるもののどちらも縦持ちにしたときの下側、USBポートの左右に配置されているので、どうしてもそこから音が鳴ってる感があります。動画視聴で横向きにすると、右の音も左の音も同じ方から聞こえてくる感覚です。なので横向きでの動画視聴には向きません。

システム

Headwolf FPad6はカスタマイズ少なめでシンプルなAndroidを搭載しています。プリインストールのアプリも少なめで、ほとんどGoogleアプリのみです。

設定画面は縦向きでも2列表示です。これは画面の表示を大きくすると1列表示になります。設定の中身は基本的に通常のAndroidのままで、それにMediaTek特有のものがいくつか入ってる程度です。

通知領域は横向きにするとクイック設定パネルと通知で左右に分かれたレイアウトになってます。

OSは2024年12月時点でAndroid 14です。セキュリティパッチレベルは2024年4月5日。実は前モデルのFPad5はセキュリティアップデートが来ており2024年8月5日になっています。新しいFPad6のほうがセキュリティパッチレベルは古いままです。FPad5にもアップデートが合ったので、FPad6もあると思いたいですね。

バッテリー

バッテリーは6500mAhです。FPad5が5500mAhだったのでかなり増えてタブレットらしくなりました。

輝度を100-105ルクスに調整し、『PCMark』のバッテリーテストを行ったところ、100%→20%まで10時間47分でした。FPad5よりもバッテリー容量が増えたとはいえ画面解像度が上がったので消費量も増え、バッテリー持ちはどうなるかと心配したのですが、9時間17分→10時間47分とだいぶ良くなりました。10時間を超えると「だいたい普通」くらいです。

バッテリー容量 PCMark
Headwolf HPad6 8,800mAh 12h 40min
Headwolf FPad6 6,500mAh 10h 47min
Headwolf FPad5 5,500mAh 9h 17min
Blackview Tab 16 Pro 7,700mAh 11h 38min

充電は2A/5Vの10Wまでです。最近の急速充電に慣れていると充電が遅いと感じるかもしれません。

Headwolf FPad6/Alphawolf APad2の良かったところイマイチなところ

良いところ
  • 約8.4インチのコンパクトなサイズ
  • 必要十分なスペック
  • 明るく高精細なディスプレイ
イマイチなところ
  • スピーカーが片面にだけある
  • 明るさの自動調整がない
  • 画面が若干青い(一応調整可能)

8.4インチのコンパクトなサイズで、それでいてHelio G99搭載で必要十分なスペックがあるタブレットです。個人的には8インチクラスのタブレットを電子書籍(マンガ)読み用に愛用しており、その用途としては十分です。

前モデルに比べ画面が明るく高精細になったことでより読みやすくなったと思います。まだ「明るさの自動調整に未対応」などもあるのですが、それなりのスペックでコンパクトサイズ、それが3万円以下で購入できるのなら「ちょうどいい」と思いました。

タブレットに求めるもの、用途は人によって違うので万人に向いてるとは言えません。気軽に持ち歩いて電子書籍や資料をササッと読む、なんて使い方であれば、価格も含めてなかなかグッドな選択肢だと思います。

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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