TECLASTより、11インチのエントリー向けAndroid 14タブレット「TECLAST P50」をレビュー用に提供していただきました。
TECLAST P50はSoCにUNISOC T606を搭載し、6GBのRAMと128GBのストレージを搭載したエントリークラスの11インチタブレットです。スペックは控えめですが、電子書籍を読んだり動画鑑賞には問題なく、Android 14を搭載し約1.7万円で購入できる端末です。
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目次(見たいところからチェック!)
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概要とスペック
TECLAST P50はSoCにUNISOC T606を搭載し、RAMは6GB(仮想RAMで+8GB)ストレージは128GBのエントリークラスのタブレットです。エントリークラスと言っても、電子書籍や動画を見る程度でしたら問題ありません。ディスプレイは11インチで2つのスピーカー、Widevine L1なので動画を見るのに良さそうですが、画面解像度がHD+なのでそこがネックとなります。
OS | Android 14 |
---|---|
CPU | UNISOC T606 |
RAM | 6GB |
ストレージ | 128GB |
外部メモリ | microSDXC (最大1TBまで) |
ディスプレイ | 10.95インチ 1280×800 (HD) IPS |
メインカメラ | 13MP |
フロントカメラ | 5MP |
バッテリー | 8000mAh |
サイズ | 約258 × 170 × 8.6 mm |
重量 | 約530g |
生体認証 | 顔 |
SIM | nanoSIM×2 |
対応バンド | 4G LTE (TD) : B34 / 38 / 39 / 40 / 41 4G LTE (FDD) : B1 / 3 / 5 / 7 / 8 / 20 3G (WCDMA) : B1 /2 / 5 / 8 2G (GSM) : B2 / 3 / 5 / 8 |
その他 | ステレオスピーカー、イヤホンジャック |
外観
11インチのタブレットなので、箱もそれなりに大きめ。内容物は本体の他にUSBケーブルと電源アダプタ、SIMピンにマニュアル類です。本体には最初からフィルムが貼られています。
ディスプレイは約11インチで、フロントカメラが長辺にある、横向きメインのタブレットです。ベゼルは上下左右それぞれ11mmくらいです。
背面はメタル調でサラサラしています。技適マークなどはシールで貼られています。黒やグレーが多い格安タブレットの中で、この薄い青のカラーは爽やかで良いです。
カメラは13MPです。片方はおそらく深度測定などです。
上側面の左端に音量ボタン。
左側面には電源ボタンとスピーカー、右側面にUSBポートとSIMスロットにスピーカーがあります、。また過度にイヤホンジャックも見えます。
下側面には特に何もありません。
SIMトレイはnano SIM×2枚で片方はMicroSDカードと排他仕様です。
パフォーマンス
ベンチマーク
各種ベンチマークアプリで確認しました。
各種ベンチマークの結果は、AnTuTu Benchmark(v10.3.3)が259,028点、Geekbench 6のCPUがシングルで381点、マルチで1,354点、3DmarkはWild Life Extremeで118点、Wild Lifeが426点、PCMarkのWork 3.0 performanceは8,188点でした。
似た点数のほかの端末と比べると以下の通り。
SoC | Antutu | Geekbench | 3DMark | PCMark | ||
---|---|---|---|---|---|---|
RAM | Single | Multi | ||||
Headwolf FPad5 | Helio G99 8GB |
390120 | 726 | 2019 | 343 | 8104 |
Blackview Tab 16 Pro | T616 8GB |
289356 | 447 | 1586 | 131 | 7966 |
Teclast P50 | UNISOC T606 6GB |
259028 | 381 | 1354 | 118 | 8188 |
Blackview Tab 60 | UNISOC T606 6GB |
219885 | 365 | 1322 | 95 | 7085 |
Teclast P30 | Allwinner A523 4GB |
160187 | 232 | 863 | 120 | 5075 |
- 3DMarkはグラフィック性能、PCMarkはWeb閲覧など基本的な作業に関する性能を測るベンチマークアプリです。
基本的にスペックは高くありません。とは言っても最低限はあるので通常の動作で問題があるほどではありません。基本的な動作で測定するPCMarkの値もなんとか8,000点を超えているので必要最低限はクリアしています。
操作感
実際にタブレットとして使ってみると、意外とスムーズに動いてくれます。タップやページのスクロールでそこまで鈍さを感じることはありません。電子書籍や動画を見る程度であれば問題なく、快適に読んだり見たりできます。
ただ、あくまで最低限は…といったところなので、ミドルハイ以上のスマホ等と比べると微妙な鈍さがあるにはあります。
ゲームの中ではそう高負荷とは言えない『ブルーアーカイブ』をプレイしてみると、画質などを高い方に設定してみてもコマ落ちのようなものは見られませんでした。ただやはり読み込みなどで微妙に時間がかかるのが気になる…といったところです。
全体的に、普通に操作できるにはできるし明確に悪いわけでもないけど、快適にはあと一歩足りない…そんな印象を受けます。人によって許容範囲の内か外か分かれるタイプですね。
ディスプレイ
TECLAST P50のディスプレイは約11インチで解像度は1280×800、アスペクト比は16:10です。実際の縦横の長さは長辺が約23.4cm、短辺が約14.8cmです。だいたいA5サイズ(210mm×148mm)を少し伸ばしたくらいですね。
解像度がHDしかないので、やはり粗さが気になります。11インチの画面にHDだと、微妙に粒状感が出てきます。
電子書籍を読むときは、横向きで見開き表示でもマンガ等なら問題なく読めます。ただやはり解像度の問題で、細かい文字は拡大したくなりますね。
この他、実はリフレッシュレートが90Hzなのは嬉しいポイントです。
Widevine
WidevineのセキュリティレベルはL1です。なので各種動画アプリで高画質再生が可能です。最近のこの手のタブレットは当たり前のようにL1ですね。
システム
TECLAST P50はカスタマイズ少なめで余計なアプリも(Google系以外は)ほとんど入ってません。
通知領域は横向きにするとクイック設定パネルと通知で左右に分かれたレイアウトになってます。
設定画面は縦向きでも横向きでも2列表示です。素のAndroidで日本語化されてる部分は大丈夫ですが、独自部分は英語で表記されるものも多くあります。
OSは2024年10月時点でAndroid 14です。セキュリティパッチレベルは2024年8月5日。この手の端末は今後のアップデートは期待しないほうが良いです。
3ボタンナビゲーションにすると、画面下部にタブバーが表示されます。ここからアイコンをドラッグして画面分割表示にできるので、多用する人には便利です。(以前のクラシックなナビゲーションバー表示も可能です。)
バッテリー
バッテリーは8000mAhです。大容量ですがタブレットではこれくらいもよくありますね。
輝度を100-105ルクスに調整し、『PCMark』のバッテリーテストを行ったところ、100%→20%まで15時間40分でした。バッテリーの持ちはわりと良いです。
バッテリー容量 | PCMark | |
---|---|---|
Headwolf FPad5 | 5,500mAh | 9h 17min |
Blackview Tab 16 Pro | 7,700mAh | 11h 38min |
TECLAST P50 | 8,000mAh | 15h 40min |
Blackview Tab 60 | 6,050mAh | 8h 23min |
TECLAST P30 | 6,000mAh | 8h 15min |
また、充電に関しても2A/5Vなので急速充電とならず、なかなか時間がかかります。
TECLAST P50の良かったところイマイチなところ
- 約11インチの少し大きめタブレット
- リフレッシュレート90Hz
- Android 14搭載、タスクバー採用
- 約1.6万円の安価でそれなりの動作
- バッテリー持ちが比較的良い
- 11インチにHD+解像度は少し粗い
- スペックはあくまで必要最低限
- 明るさの自動調整がない
- 充電速度は遅い
11インチの大画面は気軽な電子書籍や動画鑑賞にピッタリです。ただ解像度がHD+というのは、やはり厳しいですね。リフレッシュレートは90Hzですし、ディスプレイは解像度だけが惜しいところ。
価格が価格なので性能に期待してはいけませんが、必要最低限はあります。ひと昔前のような明らかに動作が遅いといったことはありませんが、あくまで必要最低限なのである程度割り切った考えは必要です。
バッテリーの持ちは比較的良いのですが、充電速度は最大10Wなので8,000mAhを充電するには少し時間がかかります。
まとめ
TECLAST P50は電子書籍や動画を気軽に見ることのできる、比較的安価な11インチタブレットです。様々なことを1台で済ますというのには向いてません。電子書籍専用の端末にする(ストレージ不足はMicroSDカードで補う)など用途を絞った運用をしたほうがいいですね。
良いところイマイチなところがそれぞれあり、けっきょくは「価格なり」といったところ。とくに性能にはこだわらないから軽く動画や電子書籍を楽しみたい(画質はあまりこだわらない)、という方には、安価ですしちょうどいいタブレットなのではないでしょうか。
参考情報
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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。
様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。
スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。