HUIONより、15.8インチで2.5K解像度の液晶タブレット「Kamvas Pro 16 (2.5K)」をレビュー用に提供していただきました。
Kamvas Pro 16 (2.5K)は15.8インチで2.5KのQHD解像度(186PPI)のIPSスクリーンを持つペンディスプレイ(液タブ)です。ディスプレイはアンチグレアで視差も小さく、145%のsRGB色域、1670万色表示、コントラスト比1200:1、8つのショートカットキーも付いています。ペンは充電不要で標準とフェルトタイプの2種のペン先が付属します。
実はこれは2022年発売のモデルなので当時からレビューも既にたくさんあります。なんで今頃レビューの依頼が…?という気がしないでもないのですが、今でも十分に使えますし実質価格もこなれてきているので案外狙い目かもしれません。
なお、今回レビューする筆者はイラストレーターでもなければ普段から趣味でお絵描きしてる人間でもありません。液タブ自体はレビューとして何台か触れてるという程度です。なのでほぼイラスト初心者視点でのレビューと思ってください。
公式サイトでの定価は約8.4万円ですが、2024年10月15日現在はAmazonにてクーポン込み60,859円で購入できます。また10月17日からはAmazonプライム感謝祭で20%オフになる予定です。
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Kamvas Pro 16 (2.5K)の付属品、見た目
Kamvas Pro 16 (2.5K)には普通版と豪華版があり、今回は豪華版を提供していただきました。性能的な違いはなく、パッケージや中の箱のデザインの違い、クリアファイルとウィッシュリストが同梱されるという違いです。
本体のほか同梱されているのは、調整可能スタンド、ペンPW517とペンスタンド、芯抜きと替芯、電源アダプタ、USBケーブル類、専用手袋、クリアファイル、ウィッシュリスト、クイックスタートガイド、クリーニングクロスです。
本体の大きさは436.2 x 247.3 x 10~11.5mmで重さは約1.28Kgです。さすがに15.8インチともなると大きいですね。
底面はアルミ合金素材でひんやり。高級感もありますね。
左側面の上の方にUSBポートが2つあります。上側が接続用で下側が給電用です。接続する機器によって付属のケーブルからどれを使うか選びます。対応していれば上側のUSB-Cケーブル1本で接続できます。
USBポートのすぐ側、上側面に電源ボタンがあります。後述しますが、この電源ボタンを長押しでOSDメニューを表示できます。
画面の左側には8つのショートカットボタンが配置されています。これらはPCにてドライバソフトでカスタマイズできます。
スタンド ST200が付属
Kamvas Pro 16 (2.5K)にはスタンド ST200が付属します。
角度は14.5°, 19.5°, 22.5°と37°, 41.5°, 45°で調整できます。上の画像よりもそれぞれさらにもう一段奥に倒せると思いますが、公式サイトだとこの6段階になっています。
このスタンドもアルミニウム合金製で質感も高く、滑り止めも付いてるのでしっかりと支えてくれます。書いていてグラグラするということもありませんでした。
充電不要のペン PW517
Kamvas Pro 16 (2.5K)には充電不要のペン「PW517」が付属します。±60°の傾き検知、8192レベルの筆圧検知に対応し、重量は14gで直径は14.3mmです。ちょっと太いということで、もう少しスリムな
ペン「PW550S」を別途購入して使う人もいるようです。こちらは直径9.5mmで重さ12.5gです。
ペンスタンドの中に通常タイプとフェルトタイプの2種類の替芯が入ってます。
ペンには2つのボタンが付いてます。けっこう下のボタンを間違えて押してしまうことがあったのですが、使っているうちに減ってきたので「慣れ」なんでしょうね。
ドライバーで本体やペンの調整
公式サイトから専用ドライバーをダウンロード・インストールすると、様々な設定が可能です。
本体やペンのショートカットボタンの設定のほか、ペンの筆圧感知設定、ディスプレイの作業領域の設定もできます。
ショートカットはあらかじめいくつか割り振られていますが、使用するアプリによっては自分でカスタマイズしたほうが使いやすくなるでしょう。
2.5K、16インチがちょうどいいディスプレイ
Kamvas Pro 16 (2.5K)の画面は15.8インチで、具体的な表示領域は349.3mm×196.67mmです。A4用紙を少し横に伸ばしたくらいですね。
Amazonなどのレビューを見ると「画面がギラつく」というのもありますが、私としては気になりませんでした。気になる場合は別途アンチグレアのフィルムを貼るといいかもしれません。
解像度が2.5K QHD(2560×1440)というのは絶妙ですね。フルHDよりも高精細に見えますし4KだとUI等が小さくなりすぎるのでこれくらいがちょうどいいです。また、量子ドット(QLED)を採用しており、sRGB 145%の色域、コンストラスト比 1200:1、色深度 1670万、視野角は178°です。
電源ボタンを長押しでOSDメニューを表示できます。色味など調整したい場合はここでできます。液タブも普通にディスプレイの一種なんだな、と不思議に納得してしまいました。
応答速度・視差、どちらも自然
安物の液タブだと応答速度が遅かったり、ペン先と画面との視差で戸惑うことがあり、思うように描けないと感じることがあります。Kamvas Pro 16 (2.5K)はどちらも気にならないレベルで、紙に描いてるのとあまり変わらない感覚で描けました。
画面上の◯の位置と実際のペン先の位置、まったく離れてないわけではありませんが、実際の画面上ではほとんど気になりません。
Kamvas Pro 16 (2.5K)の応答速度は14msです。実際にペンを走らせてみても遅延はほとんど気になりません。遅延がないわけではありませんが、実際に描いているときには気にならないレベルです。
Kamvas Pro 16 (2.5K)の良かったところ・イマイチなところ
- 15.8インチ2.5Kのちょうどいい大きさと解像度
- アンチグレアで描き心地の良いディスプレイ
- 高さ調整できるスタンド付き
- カスタマイズできる8つのキー
- (対応機器なら)ケーブル1つで接続
- それなりに大きいので収納に困る
- カスタムキーにホイールも欲しかった
やっぱり15.8インチで2.5K解像度というサイズ感が良いですね。だいたいA4用紙サイズなので、これまで液タブを使ったことのない人でも、画面の狭さなどを気にすることなく慣れやすいと思います。
ただ、それなりに大きいので、置くデスクもそれなりの広さが必要ですし、使わないときの置き場所や、液タブを使っている間のPCキーボードの置き場所などで困るかもしれません。まぁ仕方ないことですが。
画面の表面がさらさらなので描き心地が良く、視差や応答速度も問題ありません。これまで日常的に液タブを使っていたわけではないので「より上のもの」との違いはわかりませんが、これならストレスなく自然に描けると感じます。
ショートカットキーについては、人によって最適解が変わってくると思いますが、個人的にはホイール操作できるものが1つあると良かったな、と思いました。まぁここも使ってるアプリとともに慣れが大きいのかもしれませんが。
まとめ
HUION Kamvas Pro 16 (2.5K)は15.8インチで2.5K解像度というちょうどいい画面を持ち、機能的にも十分満足できる液晶タブレットです。カスタマイズ可能なショートカットキーやスタンドも付属するので、液晶タブレットが初めてという方でも余計な出費がなく使いやすいと思います。
2024年9月時点で約6万円です。全くの初心者にはちょっと高いと思いますが、これまで小さな板タブでイラストを描いていた方が、家の中でじっくり大きな画面で本格的に描くために導入する一台としてはぴったりだと思います。
すでに2年前に発売されたモデルなので購入者のレビューもたくさんあります。2年前といっても機能的に見劣りするものでもないですし、それらのレビューもよく読んで、自分にあったものを選んでほしいところです。
参考情報
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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。
様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。
スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。