Pixel 6a レビュー:良い意味で普通に使えてコストパフォーマンスの良さはさすがのAシリーズ

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GoogleのPixel 6aを購入し、メインスマホとして2ヶ月半ほど利用してきました。全体的に使いやすく大きな不満もない、よくできたミドルレンジモデルです。

もちろん足りない部分や不満がないわけではありません。しかしメリット・デメリット、そして価格を考えても非常にバランスよくできているスマートフォンだと感じました。

そんなPixel 6aの、実際にしばらく使ってみて感じた良かったところ、イマイチだったところをレビューしていきます。

  • Pixel 6と同じGoogle Tensor搭載で普通に「使える」スマホ
  • カメラも簡単にキレイに撮れる
  • Pixelの機能もバッチリ
  • リフレッシュレート60Hzでワイヤレス充電も非対応
  • まだ微妙に大きいかも

概要と外観

Pixel 6aはPixelのAシリーズ、つまりお買い得な廉価版となります。Pixel 6と同じくGoogleの独自プロセッサー「Tensor」を搭載し、ナイトサイト、消しゴムマジック、ライブ翻訳など多くのPixelの機能を利用できます。

Pixel 6と比較するとディスプレイが若干小さくなり、RAMやバッテリー、カメラの違い、そしてワイヤレス充電が非対応となっています。

Googleストアのほか、キャリアではauとソフトバンクから発売されており、Googleストアでの価格は53,900円です。カラーはCharcoal(黒)、Chalk(白)、Sage(緑)の3種類あります。

背面のデザインはPixel 6とほぼ同じです。横幅いっぱいに広がったカメラバーが上部にあり、それの両側で色が変わってるポップなイメージのデザインです。

下側にUSBポートとスピーカー、上側にはマイク穴だけです。

左側面はSIMスロット。

右側面には電源ボタンと音量ボタン。これまでのPixelシリーズと同じく電源が上、音量が下です。(Pixelシリーズ以外の大抵のスマホは電源ボタンが下)

奥:Pixel 6 手前:Pixel 6a

パッと見はPixel 6とPixel 6aは同じようなデザインですが、背面カメラの厚みが違います。Pixel 6aではかなり薄くなりました。それでいて横一直線に伸びているので、机上で操作してもガタガタしません。

サイズ感もなかなかいいですね。横幅が71.8mmと、Pixel 6より3mmも小さくなりました。(Pixel 5より0.7mm大きい)

四隅のアールが大きくないので、ちょっとだけ角ばっているように感じます。なんというか、少し厚い板を持っているような感覚はPixel 6と似ています。

スペックとパフォーマンス

Pixel 6aの主なスペックは以下のとおりです。

OS Android 12 →Android 13
CPU Google Tensor
RAM 6GB
ストレージ 128GB
ディスプレイ 6.0インチ 2400×1080 (FHD+) OLED 60Hz
メインカメラ 12MP広角(F1.7, 77°) + 12P超広角(F2.2, 114°)
フロントカメラ 8MP(F2.0, 84°)
バッテリー 4410mAh
サイズ 約152.2 × 71.8 × 8.9 mm
重量 約178g
生体認証 指紋(画面内)
SIM デュアル SIM (nanoSIMx1, eSIM)
その他 FeliCa
防水防塵 IP67
対応バンド GSM / EDGE:
850、900、1,800、1,900 MHz
UMTS / HSPA+ / HSDPA:
1 / 2 / 4 / 5 / 6 / 8 / 19
LTE:
B1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 12 / 13 / 14 / 17 / 18 / 19 / 20 / 25 / 26 / 28 / 29 / 30 / 38 / 39 / 40 / 41 / 42 / 48 / 66 / 71
5G Sub-6:
n1 / 2 / 3 / 5 / 7 / 8 / 12 / 20 / 25 / 28 / 30 / 38 / 40 / 41 / 48 / 66 / 71 / 77 / 78

より詳しいスペックは公式サイトをご覧ください。

ベンチマーク

AnTuTu Benchmark(v9.4.3)での結果は3回の平均で571,043点。3回連続でテストすると1回ごとに大きくスコアが落ちました。温度も30℃くらいから40℃くらいまで上がっており、熱とともに(とくにCPUの項目が)パフォーマンス落ちるようです。

Pixel 6がだいたい70万点で、Pixel 6aが65-50万点です。同じSoCを使ってますがRAMの違いなどもあって少し点数が下がります。とはいえ廉価版にしては点差が小さいですね。ミドルレンジのスコアとしてはかなり良い成績です。

その他ベンチマークの結果は、Geekbench 5がシングルで1,038点、マルチで2,732点、3DmarkはWild Lifeで6,352点、PCMarkのWork 3.0 performanceは9,466点でした。

似た点数のほかのスマホと比べると以下の通り。

SoC Antutu Geekbench 3DMark PCMark
RAM Single Multi
Pixel 6 Tensor
8GB
710587 1039 2900 6821 10430
POCO F3 SD 870
8GB
671206 924 2960 1117
Pixel 6a Tensor
6GB
656759 1038 2732 6352 9466
Galaxy S20 SD 865
12GB
652282 880 3153 3860 12339
Mi 11 Lite 5G SD 780G
6GB
523616 806 2438 3126 10712
  • GeekbenchはCPUの性能を、3DMarkはグラフィック性能、PCMarkはWeb閲覧など基本的な作業に関する性能を測るベンチマークアプリです。

操作感

実際に2ヶ月半ほど使ってみて、動作の面で不満を感じることはほとんどありません。すでにAndroid 13へOSバージョンアップしていますが、それで動作が重くなることもありませんでした。

高負荷なゲームをやると少し重さを感じますが、そういったものをやらず通常の使用では問題ありません。

指紋認証

Pixel 6aの指紋認証は画面内指紋認証です。一度画面をタップしたり端末を持ち上げたりして、指紋マークを表示させてからでないと反応してくれないのが面倒といえば面倒です。(時間などを常に表示設定にしておけば指紋マークも常時表示されます)

登録できる指紋は4つまで。同じ指でも再登録できます。私はいつも両手の親指と人差指を登録しているので4つでピッタリなのですが、もう1つくらい登録できるといいな、とも思います。

精度はそれなり、スピードも悪くない程度です。手放しに「良い」と言えるものではなく、普段「良い」スマホを使ってる人からすれば不満が出るでしょう。

カメラ

Pixel 6aのカメラは12MP広角(F1.7, 77°)と12P超広角(F2.2, 114°)のデュアルカメラです。カメラアプリはシンプルで使いやすいですね。水平バー(下向きのときは真俯瞰を示す+印)が表示されるのは便利です。

0.7倍と2倍にワンタップで切り替えるボタンがあるほか、夜景モード(天体撮影モード)、ポートレート、動画、パノラマ、360°写真、Googleレンズの機能があります。

設定ではグリッド表示やソーシャルボタンの設定などが可能です。また、写真はRAW(DNG)でも保存可能です。

実際に撮った写真をいくつか紹介します。

通常撮影

ポートレート

超広角

↑これは超広角。
↓はだんだんズーム。

夜景

まずは通常撮影で日暮れから夜。

夜景モードにしなくてもわりといい感じに撮れます。

通常撮影と夜景モードの比較。

なんとなく雰囲気あると思って撮っただけで意味は無いです。

猫様。


撮った写真をまとめてGoogleフォトにアップしてあるので、興味ある方はどうぞ。

バッテリー

Pixel 6aのバッテリーは4410mAhです。バッテリーの持ちは比較的よく、ライトユーザーなら1日は余裕、2日はちょっと厳しいか、といったくらいです。私の場合、これでゲームもやるようになったら、ちょうど寝る前に10%くらいという日々でした。

充電は最大18Wです。最近のスマホだと遅く感じてしまうかもしれませんが、これでも十分速いです。ワイヤレス充電に対応してないのがちょっと残念ですね。

Pixel 6aの良かったところイマイチなところ

Pixel 6aを使ってみて感じた良いところとイマイチなところをまとめてみます。

良いところ
  • 文句の出ないスペック
  • シンプルにしっかり撮れるカメラ
  • 価格に対する満足度、コストパフォーマンス
  • 通話スクリーニングなどPixelの機能
イマイチなところ
  • (私には)少し大きくて重い
  • ワイヤレス充電非対応
  • 人を選ぶデザイン
  • 指紋認証はもう一歩
  • リフレッシュレートは60Hz

スペックとコストパフォーマンス

Pixel 6aは上位機種のPixel 6と同じGoogle Tensorを搭載しており、ミドルレンジの中でも性能の良いミドルハイといった括りになります。実際、高負荷なゲームをやるでもなければ動作に不満を覚えることもなく、普通に快適に使えます。

カメラや機能も含めて、これだけしっかり使えて53,900円というのは満足度が高いですね。これこそ(単に安いという意味ではなく)コストパフォーマンスが良いスマートフォンです。

Pixelの機能がしっかり使える

上の画像はPixel 6のものですが、Pixelシリーズの電話アプリは迷惑電話がかかってくると受電画面でそれを教えてくれたり、自分の代わりに自動音声が答えてくれて相手の喋ってることをテキスト変換して表示してくれます(通話のスクリーニング機能)。こういったPixelシリーズの機能がミドルレンジモデルでもしっかりと使えるのがいいですね。

デザインと大きさ、重さは人を選ぶ

Pixel 6aの端末デザインはPixel 6とほぼ同じです。カメラバーが低くなったのは嬉しいところですが、このデザイン自体が人を選びます。個人的にはこれはデザインとして十分アリだと思うのですが、これがカッコ悪いと感じる人もいます。これまでの「普通のスマホ」の流れからは外れてますからね。

また、Pixel 6に比べればコンパクトになったとはいえ、それでも横幅71.8mmで重さ178gです。「デカい!」と感じることはないのですが、私の手にはしっくり来ませんでした。横幅68mmくらいだと手に収まりがいいんですけどね。

コストカットされた機能

Pixel 6aはミドルレンジでいろいろ良い感じに使えるスマートフォンです。それでもディスプレイのリフレッシュレートが60Hzだったりワイヤレス充電に非対応だったりと微妙に「あと一歩」なところもあります。このあたりは必要かどうか人によって分かれるところでもありますからね。なくてもなんとかなるけど、あると嬉しい、といったところでしょうか。

まとめ:良い意味で普通に溶け込むスマホ

PixelのAシリーズはいつも「必要十分、もうこれでいい」という絶妙のラインをついてくる印象です。実際ここ2ヶ月半はメインスマホとして利用していて、自分にはこれくらいがちょうどいいと感じてます。

まぁガジェットとしての興奮はあまりないのですが、ものすごく普通に使えてすぐに馴染んでしまう、良い意味での「普通」が手に入るスマートフォンだと感じました。もう少しコンパクトになってくれれば、という思いはありますが、私は好きです。

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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