Zepp Health(Amazfit)さんから、スマートウォッチ「Amazfit T-Rex 2」をレビュー用に提供していただきました。前モデルのT-Rex Proからさらにタフになったスマートウォッチです。
2週間以上、しっかりメインで使ってきたレビューをお届けします。
目次(見たいところからチェック!)
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Amazfit T-Rex 2のスペック
製品名 | Amazfit T-Rex 2 |
---|---|
カラー | アストロブラック&ゴールド、エンバーブラック、ワイルドグリーン |
サイズ | 約47.1 × 47.1 × 13.65 mm |
重量 | 約66.5g |
素材 | ボディ:ポリマーアロイ バンド:シリコン ディスプレイ:ガラス |
バンド | 長さ:約140mm-205mm 幅:約22mm |
ディスプレイ | 1.39インチ 454×454、326ppi、1,000nitのHD AMOLED |
防水 | 10ATM(約100m) |
センサー | BioTracker™ 3.0 PPG バイオメトリックセンサー (血中酸素サポート、6PD + 2LED、赤外線方式検知)、加速度センサー、ジャイロセンサー、磁気センサー、気圧センサー、環境光センサー |
位置測位システム(GNSS) | GPS、GLONASS、Galileo、BDS、QZSS(みちびき) |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 BLE |
バッテリー | 500 mAh (最大24日間) 充電時間:最大2時間 |
より詳細なスペックは公式サイトをご覧ください。
パッケージ、内容品など
パッケージです。パッケージは紙製で、ブラックとオレンジが映えます。内箱は真っ白で、中央にAmazfitのロゴがあります。
内箱の中身。他のAmazfitスマートウォッチと同じようなパッケージングですね。側面を開けると充電ケーブルや紙類が入っています。
内容物一覧です。Amazfit T-Rex 2本体、磁気式充電器、操作マニュアルが入っていました。充電器は、Amazfit GTR 3などと同一のものです。
本体、外観など
今回提供していただいたのは、「アストロブラック&ゴールド」カラーです。パッと見でもわかるほど、前モデルから高級感がアップしています。
左が本体左側、右が右側の画像です。色名にゴールドとある通り、金色のパーツが散りばめられていてなかなか高級感があります。右側には、「AMAZFIT」の文字が入ったパーツ(…なんて言うのでしょう…)があり、これも高級感を演出しています。
前モデルに引き続き、ローレット加工が施されたボタンが4つあり、金色に輝いています。
背面はのセンサーはAmazfit GTR 3などと同じBioTracker 3.0 PPG バイオメトリックセンサーに進化しています。それに伴い充電用の接点の位置なども変更されています。
バンドもGTシリーズのような普通のタイプではなく、凹凸が多くズレづらいものになっていて、遊革(留め具)も、2つある上に緩まないよう突起が追加されています。また、本体への固定も特殊で、ネジを使って固定するタイプになっています。
Amazfit T-Rex Proとの比較
前モデルのAmazfit T-Rex Proと、外観と機能面で比較してみます。
外観編
まずは外観の比較です。
バンドの付け根部分が1番分かりやすく違います。前モデルのT-Rex Proは、ウォッチフェイスとバンドが平行にできましたが、T-Rex 2ではそこまで動きません。
機能編
Amazfit GTR 3でできること(前モデルでできたことも含む)
- 時刻の表示(常時表示画面(AOD)対応)
- 歩数計
- 24時間心拍数計測
- 睡眠モニタリング
- 血中酸素飽和度(SpO2)測定
- 睡眠時の呼吸の質測定(Beta)
- 150種類を超えるスポーツモード(Amazfit T-Rex Proは100種類以上)
- 座りすぎ通知
- 着信やアプリの通知
- 低血中酸素アラート
- ストレス緩和促進アラート
- アラーム/タイマー/ストップウォッチ
- 天気予報
- 音楽再生コントロール
- ストレスレベル測定
- 心拍数、血中酸素濃度、ストレスレベル、呼吸数をワンタップで測定
- スマホを探す(音を鳴らす)
※太字は機能が強化されたもの
Amazfit T-Rex 2で新たにできるようになったこと
- 対応する測位システム(GNSS,代表例はGPSなど)にQZSS(日本のみちびき)が追加され5つに
- 同時に2つの衛星電波を利用できるデュアルバンド位置測位システムに対応
- -30℃の低温でも使用可能
- バッテリー容量が390mAh→500mAhに増加し、バッテリーの最大公称持続期間が18日から24日に
- OSがAmazfit OSからZepp OSに
-30℃の低温環境下でも使用できるようになっているのがすごいですね。これについては簡単な実験を行ったので、後述します。
ディスプレイ
ディスプレイは、1.39インチ(454×454)のAMOLEDディスプレイを採用していて、T-Rex Proよりもサイズと解像度がアップしています。室内では明るく見やすいです。輝度の無段階調節や自動調節に対応しています。
炎天下、昼1時半ごろの直射日光下での見え方です。明るい方だと思いますが、晴れた昼間だと手などで影を作ってやらないと見にくいです。
画面配置、操作
基本はタッチで操作します。他モデルとの違いとして、T-Rex Proに引き続き、Amazfit T-Rex 2は通常のモデルよりボタンが多く、ボタンのみでの操作も可能になっています。これによりアウトドアシーンで手袋やグローブを付けていても、思い通りの操作が可能です。また、後述する低温モードでは、タッチ操作ができないためボタンを使って操作することになります。
各ボタンの役割は本体に書かれていますが、右上が決定、右下が戻る、左上がアップ、左下がダウンとなっています。
画面レイアウト
基本的に画面配置はT-Rex Proと同一で、1枚目のようなウォッチフェイス(文字盤)を右から左にスワイプする(もしくはBACKボタンを押す)と、メニュー画面(2枚目)になります。
Zepp OSにOSが変更されているので、もちろんミニアプリにも対応。電卓などが使えます。
文字盤を下にスクロールすると、カードが並ぶ画面が出てきて、この画面もUP・DOWNボタンでスクロールができます。
また、 文字盤の画面でSELECTボタンを押したときにどの画面にするかを、本体の設定→ユーザー設定→クイック スタートでユーザーが設定できるようになっています。
通知
文字盤を左から右にスワイプすると、通知を確認できます。通知は横に全角11文字程度表示でき、一部絵文字にも対応しています。フォントはかなり自然です。
ちなみに、スマホ側で通知を確認して消去するとT-Rex 2側の通知も自動的に削除されます。
管理アプリ「Zepp」
- Zepp(formerly Amazfit)
-
制作: Huami inc.価格: 無料
他のZepp製品と同様、スマートフォン側のアプリにはZeppアプリを使います。Amazfit GTR 3の記事でもご紹介していますし、かぶる部分も多いので、GTR 3の記事も合わせてご覧ください。
Amazfit GTR 3から、Amazon Alexaなどの機能は削られています。
ワークアウトの記録
自転車で45kmほどサイクリングしてみました(記録忘れの区間があり記録上は43kmになっています)。
GNSSは正確で、他の数値も細かく計測できています。
バッテリー持ち
バッテリーは、標準的な使用だと公称値で約24日間持続します。
標準的な使用のシナリオ:心拍数モニタリングは常時オンで 10分間隔で測定、睡眠モニタリングは有効。静止画の文字盤を選択。1日に150件のメッセージ通知。1日に3件の通話通知を受信。100回手首を持ち上げて時計の時刻を確認。血中酸素を1日に5回テスト。明るい画面での操作を1日5分間。1週間で9分間のGPSランニング。
Amazfit T-Rex 2 – Amazfit|日本公式オンラインストア
実際にアシスタントによる睡眠モニタリング/睡眠時呼吸の質モニタリング(Beta)をON、10分に1度脈拍測定、アクティブ心拍数モニタリングON、自動ストレスモニタリング、血中酸素自動モニタリングON、腕上げで画面点灯(10秒)、画面輝度自動調整、アクティビティ計測を先述の45kmのサイクリングで一度行って、丸14日間以上持続しました。アクティビティ計測がなければ、3週間前後はは持つと考えられます。
冷凍庫実験
自動低温モードを有効にすれば、-30℃の状況下でも使用できるという触れ込みのAmazfit T-Rex 2。さすがに-30℃の環境に行くことはできませんが、一般家庭で最も温度が低いであろう冷凍庫(-18℃)に約3時間入れて、どうなるか見てみました。
結果、全く問題なく動作しました。自動低温モードにしていると、-10℃以下で自動的に再起動してタッチ操作が一切できないモードになります。入れておいただけでしたが、ちゃんとそちらに切り替わっていて、ボタンを使って操作することができました。画像では割れたみたいに見えますが、これは氷が張っているだけで全く問題ありません。
使ってみた感想
以前から、Zepp Healthの製品はバッテリーが長持ちすることで有名ですが、Amazfit T-Rex 2ではさらに磨きがかかりました。普通に使えば2週間はほぼ確実に持ちますし、活動量が少なければもっと持ちます。バッテリー持ちが良いというのは、充電の煩わしさを減らすこともそうですし、バッテリーは充放電を繰り返すほどに劣化するため、間接的にバッテリー寿命を延ばすことにも繋がります。安いとは言い難い買い物ですし、せっかくなら長く使い続けたいですよね。
また、明らかにT-Rex ProよりT-Rex 2のほうが高級感が増しました。ボディ素材も、T-Rex Proはポリカーボネートでしたが、T-Rex 2はポリマー合金に。耐久性の向上も見込めます。
Zepp OSを採用しているので、ミニアプリもインストールできるのですが、使用可能なストレージの領域がちょっと少なすぎる気がしました。上記画像は電卓などいくつかのミニアプリをインストールした状態ですが、180MBくらいしか残っていないのは少ないと言わざるを得ません。
ちなみに、ミニアプリ自体は、サードパーティ製のものも含め数を増やしてきています。Zepp OSの発表当初に予告されていた、Go Proカメラとの連携アプリもあります。
Zepp OSの初期では、不安定な印象がありましたが、現在は突然再起動するようなこともなく快適です。
同時に2つの衛星電波を利用できるデュアルバンド位置測位システムに対応しているので、アクティビティ記録が正確でしたし、アクティビティ計測を開始する際の測位待ちの時間が、GTR 3よりも明らかに短かったです。スマートウォッチは筐体が小さいため、A-GPSを使っても、どうしても測位までに時間がかかってしまうのが難点でした。
まとめ
Amazfit T-Rex 2は、前モデルからの正当進化を遂げたモデルです。素材がグレードアップされ、高級感が明らかにアップしました。
ストレージ容量が少ないのが玉に瑕ですが、最大100mの防水、-30℃までの低温とMIL-STD-810Gに対応したタフさに長時間バッテリーが加わっています。またZepp OSになったことで、スクロールなどが非常になめらかに。価格は高くなっているものの、それ相応の価値は十分にあるスマートウォッチです。
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