格安SIMの速度測定 2021年 1年間のまとめ:安定してるところもあれば動きが激しいところも、いろいろ
当サイトでは毎月2回、格安SIMの速度測定を実施しています。この1年間の結果を改めてまとめてみようと思います。1年という単位で振り返ることで、その変化も見えてくるのではないでしょうか。
毎月の詳細な結果については、以下のページからたどってください。
目次(見たいところからチェック!)
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測定方法など
場所 | 1月から11月前半まで:茨城県つくば市 11月後半から12月後半:静岡県静岡市清水区 |
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測定アプリ | Speedtest.net 5GMARK |
測定方法 | SIMごとに3回ずつ測定し、(3回の合計値+中央値×2)/5を値とする。それとは別に昼に5GMARKでのフルテスト |
使用端末 | AQUOS sense3 basic×20台 楽天モバイルのみXperia 10 III SO-52B |
使用したSIM |
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2021年のはじめはDTI SIMやLINEモバイルのソフトバンク回線なども測定していましたが、新規受付終了などに伴い測定からも外しました。逆に2021年に始まったahamo、povo、LINEMOが加わっています。
測定端末についても、これまでバラバラだったものを4月にAQUOS sense3 basic×20台を購入し、統一しています。それにより値が変わった気はしませんが、少しは信頼度が上がったのではないでしょうか。
格安SIMそれぞれの速度1年間まとめ
測定結果のうち、Speedtest.netの昼の結果のみを抜粋します。
ahamo
意外と上下してますが、常に高い値なので特に気にすることもないですね。ahamoに速度の心配はありません。
povo
つくば市で測定していたときは家の周りのau回線が遅かったのでpovoもいまいちでしたが、静岡市に来てからはちゃんと速度が出ています。
UQ mobile
UQ mobileも速度の傾向はpovoと同じで、安定しています。ほかのau系格安SIMが落ち気味でもUQ mobileは変わりません。
LINEMO
基本的に昼でも問題ない速度が出ているLINEMOです。ただ少しずつ下がってるようにも見えるので今後どうなるか注目ですね。
Y!mobile
ワイモバイルは5月くらいから速度が抑え気味になってます。ちょっと気になりますね。ただ遅いと思うほどになる前にまた速くなるので心配はないと思います。
IIJmio
IIJmioは基本的にはau回線のほうがちょっと速い…というかドコモ回線がダメダメでした。が、10月から11月に急に跳ね上がりました。ただこれも12月に入ったら元通り。一体何だったんでしょうか。これを抜かせば、非常に安定した速度を維持しています。
y.u mobile
y.u mobileは1年かけてだんだんと昼の速度が上がってきました。開始当初の爆速が再び、です。お昼にYouTubeで速度制限してるという話もあったのですが、最近は制限してないようですね。
OCNモバイルONE
OCNモバイルONEは昼でもかなり速い速度を維持しています。ドコモ系の格安SIMの中では(ahamoを除けば)一番おすすめです。y.u mobileと同じく昼でも速いけどYouTubeで速度制限していて5GMARKが伸びない…ということでしたが、最近は少し良くなっています。
ほかのSIMに比べバッテリーの減りが速いという話もあるので、そのあたりは注意が必要です。(これも解消されるかも?という希望的予想がないわけでもありませんが…どうなるか…。)
BIGLOBEモバイル
BIGLOBEモバイルは4月以降にだんだんと速度が改善されています。(5GMARKの値は低いままなのでその点は気をつける必要があります。)ドコモ回線はドッカンドッカンしてるのに、au回線は着実に伸びてる印象ですね。
b-mobileと日本通信SIM
日本通信系はかなりドッカンドッカンしてるので最近はおすすめしにくくなりました。ソフトバンク回線は比較的安定して速いのでまだ良いのですが。
NUROモバイル
NUROモバイルも春あたりは速かったのですが、その後は低空飛行です。新プランを出したり、いろいろやって工夫しているのはわかるのですが、それがいまいち成果がわかりにくいんですよね…。NEOプランなら専用回線で速いという話ですが、うーん…。
mineo
mineoはいつも遅い…と思っていたのですがこの1年で少しずつ速くなってきていますね。5GMARKだと良い値が出ないのでちょっと引っかかるものもありますが、傾向としては改善に向かっているようです。
格安SIMの2021年に関する雑感
徐々に戻りつつある日常
新型コロナウイルス感染症の影響で外出自粛など続き、全体的には速度は十分なものが出ています。最近はそれも終わりつつあるか?といった印象ですね。
1年間の速度の変化を見ると安定してるところ、ドッカンドッカンしてるところ、いろいろ見えてくるのではないでしょうか。
オンライン専用プランと値下げ新プラン
2021年は政府に振り回されてその成果が出てしまった1年でしたね。大手3社のオンライン専用プランが出て、その影響を受けて格安SIM各社もかなり値下げした新プランを発表しました。楽天モバイルも基本0円スタートのRakuten UN-LIMIT VIを始めました。
2022年に向けて
格安SIM業界の2022年はどうなるんでしょうね。「ドコモのエコノミーMVNO」も出てきて、それらの影響が出てくるのではないでしょうか。速度測定で使ってるところも厳しいと思いますが、たとえばNifMoなどは新プランを出さないままですし、もうあまりやる気ないのかな?と考えてしまいます。(一応新端末の取り扱いはあるのですが…。)
5Gのエリアも少しずつ広がってきて、全体的な速度も上がってくれば当サイトの速度測定もあまり必要なくなってくるのかな?と思ってます。まぁまだあと1年は大丈夫だとは思いますが、今後を考え続ける1年になりそうです。
速度測定のやり方についても変えようかと考えています。今のように朝昼夜で続けるか、速度が落ちにくい(落ちる時間が割とバラける)夜はもう必要ないのか?昼だけにして回数を増やすか?測定アプリを変えて自動でもっと回数を増やすか?でも今のやり方で7年近く続けてるんですよね。同じやり方で続けてるというのも強みではあるので、悩みます。
格安SIMはもはや速度だけで選ぶものではありません。それでも選ぶ基準の1つとして、この速度測定は(もうしばらく)続けていこうと思います。各社の姿勢などいろいろ見えて面白いですよね。
2022年も、良き格安SIMライフを。
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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。
様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。
スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。