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Androidスマホのバッテリーを長持ちさせる設定:BluetoothやGPSをオフにして、どれくらい節約できる?

スマホのバッテリーを長持ちさせる、節約するための方法はいくつかあります。ちょっとググれば「スマホのバッテリー消費量を節約する◯個の方法」なんて記事がたくさん出てきますね。

どれも理論的には正しいのでしょうが、では実際それでどれくらい節約できるというのでしょうか。どの節約方法も基本的には何かしらの機能をオフにするものです。便利な機能をオフにすることと節約できるバッテリー量、それを考えずに盲目的にオフにするのも、もったいないと思うのです。

というわけで、実際にいくつか節約方法を実施してみて、実施しない場合とどれだけ変わるのか、かんたんに実験してみました。

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全10パターンで比較

普段スピードテスト用に使っているAQUOS sense3 basicを使って実験してみました。どれも同じ機種でインストールしてあるアプリもほとんど同じです。これの設定を10パターン作って、それぞれバッテリー残量の変化を記録しました。なお、バッテリー残量の記録には『Battery Log』を使用しています。

用意したパターンは以下の通り。

機内モード Bluetooth GPS 輝度固定 輝度 Google
アシスタント
基本(全オン) オフ オン オン 自動 50 オン
機内モード オン オフ オン 自動 50 オン
Bluetooth オフ オフ オン 自動 50 オン
GPS オフ オン オフ 自動 50 オン
Google
アシスタント
オフ オン オン 自動 50 オフ
輝度固定100 オフ オン オン 固定 100 オン
輝度固定75 オフ オン オン 固定 75 オン
輝度固定50 オフ オン オン 固定 50 オン
輝度固定25 オフ オン オン 固定 25 オン
全オフ オン オフ オフ 固定 25 オフ
基本(全オン)
節約項目として挙がるものを全部オンにした状態です。普通の状態です。
機内モード
機内モードをオンにした状態です。機内モードをオンにするとWi-Fiとモバイルバッテリーに加えBluetootもオフになったのでBluetoothもオフです。
Bluetoothオフ
Bluetoothのみオフにした状態です。
GPSオフ
GPS(位置情報)をオフにした状態です。
Googleアシスタントオフ
GoogleアシスタントのVoice matchを使用せず、デフォルトアプリの設定でアシストアプリをオフにした状態です。
輝度固定
ディスプレイの明るさを「自動調整」せず、100,75,50,25の値に固定した状態です。
全オフ
機内モードオン、GPSオフ、Googleアシスタントオフ、輝度25にした状態です。一番バッテリーが長持ちしそうですが一番機能が制限されます。

これらの状態にしたスマホを同じ場所に並べて、最初の8時間は画面オフ、その後8時間は画面オン、それから24時間画面オフで放置しました。合計40時間です。実験期間は2021年4月26日2時から4月27日18時。

実験結果

それぞれのバッテリー残量をグラフにしました。まずは全部をいっぺんに。

…。
10時から18時は画面を表示して、そのほかは画面オフです。画面オフ状態ではほとんど変化がありませんね。

それぞれ、基本(全オン)と1つずつ比べていきます。

機内モード

※縦軸の最低値を70%にして多少大げさに、時間も22時までの20時間を切り出してます

通常と機内モードにした端末では、最初の画面オフ状態での8時間ではほぼ変わらず、次の画面オン状態での8時間で「通常:81%」「機内モード:88%」と7%の差となりました。

最終的には「通常:80%」「機内モード:86%」と6%の差となりました。

Bluetoothオフ

※縦軸の最低値を70%にして多少大げさに、時間も22時までの20時間を切り出してます

通常とBluetoothをオフにした端末では、最初の画面オフ状態での8時間ではほぼ変わらず、次の画面オン状態での8時間でも「通常:81%」「Bluetoothオフ:83%」と2%の差でほとんど変わりません。Bluetoothオフのほうがなぜか途中で1%回復してますが、まぁ誤差というか気にしない方向で。

最終的には「通常:80%」「Bluetoothオフ:80%」と差がなくなりました。

GPSオフ

※縦軸の最低値を70%にして多少大げさに、時間も22時までの20時間を切り出してます

通常とGPSをオフにした端末では、最初の画面オフ状態での8時間ではほぼ変わらず、次の画面オン状態での8時間でも「通常:81%」「GPSオフ:81%」で変わりません。

最終的には「通常:80%」「GPSオフ:80%」と、やはり差がありません。裏でGPSが働いてるのならまた変わってくるのでしょうがオンにしてても同じ場所でじっとしてる分には変わりません。

Googleアシスタントオフ

※縦軸の最低値を70%にして多少大げさに、時間も22時までの20時間を切り出してます

Googleアシスタントをオフにした場合も変わりません。…と言いたかったのですが、よくよく確認すると通常の方でも(ほかの端末も全て)GoogleアシスタントのVoice matchは使ってませんでした。なので、画面の隅からスワイプで呼び出すものが機能するかどうかくらいの違いだけです。Voice matchのオンオフでもう少し変わるかもしれません。

輝度固定

ディスプレイの輝度については、自動調整にしてもその使用環境によって大きく異なるので、今回の実験ではオンオフで変わるというよりもそれぞれの輝度でどの程度差がでるのか、を見るといいでしょう。

※縦軸の最低値を30%にして多少大げさに、時間も22時までの20時間を切り出してます

輝度の数値と実際の明るさは端末によって異なると思いますが、AQUOS sense3 basicの場合は輝度100と輝度75の間で大きく差が出ました。自動の場合は輝度75と輝度50の間くらいですが、これは画面がオンのときの周りの明るさによります。10時から18時までなので、まだ明るい時間帯です。輝度60くらいで安定していたのではないでしょうか。

全オフ

※縦軸の最低値を70%にして多少大げさに、時間も22時までの20時間を切り出してます

全オフは「機内モードオン、Bluetoothオフ、GPSオフ、輝度25」という状態です。輝度25の場合も加えてるので、「機内モードオン、Bluetoothオフ、GPSオフ」でどれくらいの差になるかもわかります。

最初の画面オフ状態での8時間ではほぼ変わらず、次の画面オン状態での8時間で「通常:81%」「輝度25:88%」「全オフ:90%」となりました。画面輝度を抜かせば2%の差ですね。

最終的には「通常:80%」「輝度25:86%」「全オフ:88%」という結果に。輝度を抜かせば2%の差です。

機内モードのときの差が6%で、輝度25固定との差が2%しかないのはちょっとおかしい気もしますが、40時間で4%の違いなら、まぁ大きなものではないでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。意外と変わらないものですよね。

今回の実験はAQUOS sense3 basicで実施したので、もともとバッテリー持ちがいい機種ではあります。とはいえ、最近のスマホであればどれも似たような結果になると思われます。BluetoothやGPSをオフにしたところで、バッテリーの持ちはそう変わりません。

ただし、自分の意図しないところでBluetooth通信やGPS測位を行うアプリが入っていれば、また違ってくるとは思います。オンオフで明らかにバッテリー消費が違うのであれば、そういったアプリを疑うといいでしょう。

「バッテリーを節約するために、使うときだけオンにする」という人も多いと思いますが、その手間と実際の節約量を(できれば自分の環境で試してみて)よく比較してみたほうがいいですね。普段「使うときだけオンにしてる」人でも、ぜひ一度「常時オン」を試してみるといいですよ。

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