AQUOS sense4 basic レビュー:必要十分、と言いたいがRAM不足が気になってもう一歩

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シャープのAQUOS sense4シリーズの1つ、ワイモバイル向けで販売されているAQUOS sense4 basicを3週間ほど使ってみました。

AQUOS senseシリーズはシャープのスマートフォンの中でも安くて必要十分的に使えるシリーズで、毎年かなり売れています。今回のAQUOS sense4シリーズはSoCにSnapdragon 720Gを搭載したことで処理性能もこれまでに比べ一段アップし、多くの人に評価されています。

今回レビューするAQUOS sense4 basicは指紋センサーや広角カメラがなく、RAMも3GBに抑えられてるなど、シリーズの中でも「割り切った」スマホとなっています。

デザイン

AQUOS sense4 basicはフロントカメラ部分がノッチになった約5.8インチのディスプレイを搭載しています。こうして写真で見ると、最近のスマホにしてはベゼルが太いように思えますが、使っていればそう気になるものではありません。

横幅は71mmで、最近のスマホの中ではそれなりにコンパクトで持ちやすいと言えるのではないでしょうか。

背面と側面は一体化したアルミボディで安っぽさはありません。今回購入したカラーは「ライトカッパー」です。AQUOS sense3でも同名のカラーがありましたが、それよりは色が淡くなっています。

背面カメラ部分が正方形のように囲まれていますが、AQUOS sense4 basicはデュアルカメラです。右下はフラッシュで、右上はFeliCaです。

側面にはGoogleアシスタントボタンが増えました。AQUOS sense3の電源ボタンとほぼ同じ形・位置なので乗り換えた人は間違えやすいですね。音量ボタンは相変わらずかなり上にあるので使いやすいとはいい難いです。

電源ボタンは中央が盛り上がった形をしているので暗闇でも判別しやすくなっているのは良いですね。

端末上面には3.5mmイヤホンジャックもあります。

スペックとパフォーマンス

AQUOS sense4 basicはSnapdragon 720Gに3GBのRAMと64GBのストレージを搭載しています。ほかのAQUOS sense4シリーズに比べ、指紋センサーと広角カメラが省略され、RAMが4GB→3GBに減っているのが主な違いとなります。

スペック

OS Android 10(Android 11へアップデート可能)
CPU Snapdragon 720G
RAM 3GB
ストレージ 64GB
外部メモリ microSDXC (最大1TBまで)
ディスプレイ 5.8インチ 2,280×1,080 (フルHD+) IGZO
メインカメラ (標準)有効画素数 約1,200万画素
F値 2.0[広角83°焦点距離24mm相当(35mmフィルム換算値)]
(望遠)有効画素数 約800万画素
F値 2.4[広角45°焦点距離53mm相当(35mmフィルム換算値)]
光学2倍
フロントカメラ 有効画素数 約800万画素
F値 2.0[広角78°焦点距離26mm相当(35mmフィルム換算値)
バッテリー 4,570mAh
サイズ 約148 × 71 × 8.9 mm
重量 約176g
防水/防塵/MIL規格 IPX5・IPX8/IP6X/MIL-STD-810H準拠・ 耐衝撃(落下)など全19項目
生体認証 顔認証
その他の機能 おサイフケータイ/NFC

OSバージョンはAndroid 10ですが、すでにAndroid 11へのOSアップデートが配信されています。

ベンチマーク

普段はAnTuTuベンチマークも使うのですが、AQUOS sense4 basicはなぜかAnTuTuベンチマークが途中で止まってしまうためできませんでした。AQUOS sense4だと24万点くらいです。ただ、それよりRAMが少ないので点数も落ちると思われます。

AnTuTu24万点前後の端末と比べると以下の通り。

Soc Antutu Geekbench 3DMark
Single Multi
Redmi Note 9S (6GB/128GB) Snapdragon 720G 277,808 566 1,783 2,497
Pixel 4a Snapdragon 730G 275,596 552 1,643 2,475
AQUOS sense4 basic Snapdragon 720G 539 1,431 2,596
Galaxy S8 Snapdragon 835 236,575 384 1,595 2,820
OPPO Reno A Snapdragon 710 187,860 316 1,498 1,849

2020年のミドルレンジとして十分なスペックはあるのではないでしょうか。数年前のフラッグシップであるGalaxy S8(Snapdragon 835)と似たようなものと考えると、今のミドルレンジがいかに良くなってるか、わかりますね。

パフォーマンス

実際に使ってみてのパフォーマンスはどうかというと、やはりしっかりと動いてくれる印象です。Snapdragon 630だったAQUOS sense3からはだいぶパワーアップしてる感があります。

ただ、RAMが少ない影響はあるようで、アプリをたくさん起動しているときなど、微妙に起動の遅さや鈍さを感じたりします。

開発者向けオプションでメモリの使用量を見てみると、普段からギリギリまで使ってるようですね…。今はまだいいですが、1年後はかなり心配です。

カメラ

AQUOS sense4 basicのメインカメラはF値 2.0、約1,200万画素、広角83°の標準カメラとF値 2.4、約800万画素、広角45°の望遠カメラのデュアルカメラです。

全体的な印象としては、くっきりとそれなりに写るものの、若干色が鮮やかすぎる気がします。例によってAIで被写体を認識して調整されるのですが、その調整が強いのでは、と感じます。また夜景についてもあまり強くないので気をつけたいところです。

あまり美味しそうに見えない…。

肌が明るくなりすぎて白っぽくなりがち。

背景ぼかしモード。髪の間はぼかせてないですね。

左:標準 右:望遠

望遠カメラで撮るとけっこう色合いが変わります。

その他、写真を載せます。

AQUOS sense4 basicの良いところイマイチなところ

実際にしばらく使ってみて感じた良いところとイマイチなところをまとめます。

AQUOS sense4 basicの良いところ
  • 動きは十分
  • バッテリーもちが良い
  • AQUOS便利機能いろいろ
  • Android 11でデフォルト以外のホームアプリでもジェスチャー操作できる
AQUOS sense4 basicのイマイチなところ
  • メモリ不足は感じる
  • カメラは悪いとは言わないが…
  • 持ち上げて画面オン→顔認証が鈍い時がある
  • スクロールは独特

スクロールは独特

AQUOS sense4 basicが、というわけではなくAQUOSスマホ全般に言えるのですが、スクロールの挙動がわりと独特なものを持っています。指の動きと微妙に遅れているような、動きが鈍いような。

慣れればそう気にならないのですが、AQUOS以外のスマホを普段使っている人は展示機などで一度確かめてみたほうが良いと思います。

バッテリーもちが良い

4,570mAhのバッテリーを搭載し、省エネ性能に優れたIGZO液晶ディスプレイで1週間の電池持ちというAQUOS sense4 basic、実際に電池持ちは良いと感じます。

普通に使って1日は余裕で持ちますね。あまり過信してはいけないので、使い方次第ではモバイルバッテリーは必要かもしれませんが。

AQUOS便利機能

AQUOS sense4 basicに限らず、AQUOSスマホには便利な機能がたくさん用意されています。

登録ゲームのプレイ中に通知をブロックしてくれたりする「ゲーミング設定」や自動でスクロールしてくれる「スクロールオート」は便利です。また、Googleアシスタントボタンの設定や、電源長押しで起動するアプリの設定もできます。

Android 11でデフォルト以外のホームアプリでもジェスチャー操作できる

AQUOS sense4 basicは2021年1月末にAndroid 11が配信されています。発売日から2年間最大2回のOSバージョンアップが約束されているので、次のAndroid 12も来るはずです。

そして、おそらくAndroid 11になったからだと思うのですが、プリインストールのホームアプリ以外(Nova Launcherなど)を使っていてもジェスチャーナビゲーションが利用できます。(Android 10以前はプリイン以外だと3ボタンに戻ってしまいました。)

Nova Launcherもジェスチャーナビゲーションも使いたい私にはかなりありがたいです。

まとめ:安さから見ても今はいいが、将来は不安

全体的に見れば悪くないスマホです。Snapdragon 720Gで動きは快適ですし、大きくダメなところはありません。価格的に見てもワイモバイルで定価22,968円、オンラインストアなら機種変更でも15,768円なのでかなり安いです。

ゲームやカメラをガッツリ使う人は別として、普段使いなら特に大きな不満もなく使えてしまうスマートフォンだと思います。ただ、やはりRAMが3GBというのは、現状ですでに危うさがあります。これを2年使うのはちょっと難しいんじゃないかな…。

サブとしてとりあえず1年持つ、というのであればいいですが、それ以上の役割を持たせるのであれば、もう少しお金を出してシリーズの別の端末だったり他社のよりスペックの高いものを買ったほうが良いでしょう。

参考情報

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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