データ量ではなく時間で決めるという新しい格安SIMの形-nuroモバイルが3つの新機能を発表

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nuromモバイルは1月31日、都内で発表会を開き「5分かけ放題」「5時間プラン」「パケットギフト」という3つの新機能を発表しました。「5時間プラン」は1日に5時間だけ高速データ通信を行えるという新しい考え方をした料金プランです。
これらの新機能(プラン)は2月1日より提供開始されます。

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nuroモバイルは現在38万回線

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nuroモバイルはそれまでSo-net モバイル LTEという名前でもMVNO事業を行ってきましたが、2016年10月より改めてサービスを開始した比較的新しい格安SIMです。現在はnuroモバイルの中で0SIMやMILEAGE SIMなどといったものもありますが、それらを除いたnuroモバイルでの回線数は約38万回線ということです。近いところでい言えばつい先日mineoが50万回線を突破したところです。開始4ヶ月で38万回線はかなり多いといえるでしょう。

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契約者の構成としてはやはり男性が多いですが、最近では女性が増えてきているようです。また契約SIMも通話SIMが増加傾向にあり、メインSIMとしての利用が増えてきているようです。もっともこの傾向はほかのMVNOでも見られるので、業界全体として認知度が高まってきている現れと見られます。

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これまで「適切な価格でシンプルなサービス」として行ってきたnuroモバイルですが、2917年2月より3つの新機能を始めます。

5分かけ放題

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まずは通話SIMの「5分かけ放題」オプションです。これは最近は他社でも取り入れるところが増えてきましたが、月額800円で5分以内の通話が何度でもかけ放題となるものです。

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このオプションはnuroモバイルだけでなく0SIMに付けることもできるようになります。そうした場合、0SIMの基本料0円(499MBまでのデータ通信)+音声SIM700円+5分かけ放題800円=1,500円でほぼかけ放題であり多少のデータ通信ならできる回線が運用できます。データ通信はほとんどせず、電話も長電話はしないという方ならかなり有用でしょう。

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また、このオプションを付ける付けないに関わらず、申込不要でプレフィックス番号により、通常30秒あたり20円の通話料が、30秒あたり10円で国内通話の利用が可能になります。これは今後提供される『nuroモバイルでんわアプリ』を使うと自動で適用させることができるようにもなります。

5時間プラン

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5時間プランは、1日5時間だけ高速データ通信ができるというプランです。月額2500円~。一般の格安SIMでは月に何GBまでといった、使用するデータ容量で区切られたプランになっていました。しかし今回の5時間プランは1日5時間という時間による区切りとなっています。この時間内であればどれだけ通信しても大丈夫で、これまでのギガプランにあったような3日で12%程度といった制限もありません。

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この5時間というのは連続した5時間ではなく、あくまで高速通信している時間を合わせて5時間ということになります。また、その切り替えについてはシステムで自動的に行われます。通信を始める時にそのボリュームから高速通信すべきかどうかを自動で判断し、必要なときは5分の高速通信時間をユーザーに付与します。5分の高速通信時間満了時に、そのまま維持するかどうか判断され、必要であれば再び5分が付与されます。メールやSMSといったテキストデータのような小さなものでは高速データ通信は必要ないので使われません。5分単位ということなので、例えば6分間高速通信してそのあとまったく通信しなくても10分を消費することになります。

なお、読み取っているのはあくまでデータの大きさだけであり、その内容については取得していないとのこと。注意点としては、これはバックグラウンドで動作しているときの通信も同様なので、知らないうちに何かしらのアップデートをダウンロードしていてそれに高速通信が使われる可能性もあるとのことです。(それで消費するというのは普通のギガ単位でのプランでも同じですが。)

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その日の残り時間については、nuroモバイルのマイページにて確認できます。

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5時間の通信を使い切ってしまって速度制限が掛かっているじょうたいでも、バースト機能が働きます。これは他社でもありますが、通信の最初の数秒だけは速度制限がかからずに高速通信されるものです。これによりメールや軽いウェブサイトなら200kbpsよりも体感速度はかなり速くなります。

この5時間プランについては、まだ他社でも取り入れているところはなく、実験的な意味合いもあるようです。高速と低速の切り替えはシステムで自動判断されますが、この判断についても今後調整を随時行っていくとのことです。また、時間についてもまずは5時間だけですが、今後のユーザーの声を聞きながら検討していくとのことです。

パケットギフト

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自分のデータ通信量を他の人にあげることができる機能が「パケットギフト」です。いわゆるシェアプランなどでは家族など決まったユーザー間でデータ量をシェアするものですが、パケットギフトは誰にでも自分のデータ量をあげることができます。mineoやLINEモバイルですでに実施されているものと同じようなものです。

ギフト可能な容量は1回あたり10MBから10GBまで1MB単位で決められます。ギフトを送る回数は無制限ですが、発行したギフトが受け取られるまで次のギフトを発行できません。よって、mineoで時々見られるようなランダムな容量をばらまくと言ったことはできません。

ギフトコードの発行は毎月末日の前日まで。ギフトを受け取るのも末日の前日までです。なので末日になってから足りなくなったら1日耐えるしかありません。ギフトを発行し、それが期限までに受け取られなかった場合、元の発行者に返却されます。

また、ギフトされたパケットの利用期限は受け取った月の末日までとなります。なので、mineoのようにパケットロンダリングでどんどん積み重ねていくといった使い方は(おそらく)できません。

新規取扱端末も2機種追加

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nuroモバイルでは新機能のほかに、端末も拡充されます。新しくZenFone 3 MaxとAQUOSケータイSH-N01が取り扱い端末に加わります。かけ放題とSH-N01は相性良さそうですね。

参考情報

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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