ZTE WiFiルーター Sora/Kumo AX3000 レビュー:ミニマル&壁掛けでメッシュを組み家中どこでも快適

ZTEのWi-Fi 6 ホームルーター「ZTE Sora AX3000」および「ZTE Kumo AX3000」をレビュー用に提供していただきました。

どちらも単体でWi-Fi 6(AX3000)対応で、最大通信速度は3.0Gbps、デュアルコアチップと5本の高性能アンテナを搭載しています。また、メッシュWi-Fiにも対応しているので2台を連携させて、家中どこでも安定したWi-Fi環境を構築できます。

Soraは白くミニマルなデザインのルーターで、2025年12月時点での価格は6,980円です。

Kumoは壁掛けスタイルのWi-Fiルーターで、2025年12月時点での価格は8,980円です。

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SoraとKumoの概要とスペック

SoraとKumoはどちらもWi-Fi 6対応のホームルーターで、基本的な性能はほぼ同じです。設置するスタイルが異なるので、自分の家にどのように設置するのかイメージを持ってどちらにするのか、または両方か、決めると良いです。

Sora Kumo
無線規格 IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax (Wi-Fi 6)
最大通信速度(理論値) 2,402Mbps(5GHz)574Mbps(2.4GHz)
合計 最大 3,000Mbps(AX3000)
メッシュWi-Fi 対応 (EasyMesh対応)
最大接続台数 64台
LANポート数 LAN × 2 ポート LAN × 3 ポート
WANポート数 WAN × 1 ポート
本体サイズ (約) 高さ182.5 × 幅52 × 奥行124.5mm 高さ159 × 幅210 × 奥行21mm
内蔵アンテナ 5本 (5GHz × 3、2.4GHz × 2)

デザインと設置

Soraの同梱物はマニュアル類と電源アダプタにLANケーブルです。LANケーブルはCAT5eのものです。

Sora本体はかなりすっきりとしたデザインです。角は丸くなっており、白ということもあってリビングに設置しても悪目立ちしません。

向かって左側面側にSSIDやパスワードなどの情報がシールで貼付されています。

背面側にLANポートなど。SoraはLANポート×2です。

Kumoの同梱物もマニュアル類のほかは電源アダプタとLANケーブル、そして壁掛け用のブランケットが付いてます。ケーブルは長さ30cmしかないので注意が必要です。

Kumoの見た目もシンプルでスッキリとしています。中央にZTEロゴがありますが、写真だとほとんど見えないですね。奥行き21mmしかないのでけっこう薄いです。

背面側にはSSIDやパスワードなどの情報がシールで貼付されています。また、壁掛け用の穴もあります。

底面側にLANポートなど。KumoはLANポート×3あります。

こちらは壁がけ用のブランケットです。両面テープで貼り付けて利用すれば、壁に穴を開ける必要がないので賃貸でも安心です。

ブランケット自体はマグネットで本体にぴったりくっつきます。もちろんポート部分は塞がれないようになっています。

アプリで設定

セットアップや管理はアプリ『ZTE Smart Life』で行います。

Google playZTE Smart Life
ZTE Smart Life
制作: ZTECorporation
価格: 無料

ダウンロード

セットアップ方法についてはマニュアルには詳しく書かれておらず、QRコードからオンラインマニュアルを参照します。ちょっとこのあたりは面倒ですね。

最初にインターネット接続の種類を自動検出してくれたりもします。初心者だとなんのことかわからないかもですが、とりあえず案内にしたがって検出、次のステップと進めばOKです。

マイデバイスとして表示されるようになりましたが「紐づけされてない」と出るので、アカウントとの紐づけが必要になります。正直、このあたりはマニュアルの説明不足でよくわからないまま進めていました。ZTEのユーザーID&パスワードやルーターに書かれた管理者IDとパスワードなど、どれを入力するのか、いまいちよくわかりませんでした。このあたりは今後の改善を期待したいところ。

とはいえ、一度セットアップが完了してしまえば、あとのメイン画面からの設定などはわかりやすいです。

メッシュWi-Fiのセットアップもかんたん

SoraとKumoはメッシュWi-Fi(EasyMesh)に対応します。メッシュWi-Fiとは、複数のルーターを連携させて家全体を一つの大きなWi-Fiネットワークでカバーするシステムのことです。通信範囲が広がり、どこでも快適にインターネットを使えます。

複数の機器を連携というと中継機というものもありますが、中継機は単純に電波の届く範囲を伸ばす仕組みで、メッシュWi-Fiは、家全体を一つの賢いネットワークでカバーし、常に最適な接続を自動で行うという違いがあります。

特徴 中継機 (リピーター) メッシュWi-Fi
ネットワーク構成 親機と子機が一対一で接続。中継機は親機の電波を繰り返す。 複数の機器(ノード)が相互に連携し、網目状に電波を広げる。
ネットワーク名 複数(親機と中継機で異なる場合が多い) 一つに統一される。
切り替え 機器が手動で強い電波に切り替える必要があることが多い。 機器が自動的に最適なノード(ルーター)に切り替わる。
通信速度 中継機との間や、中継機が親機と通信する際に速度が半減しやすい。 相互通信により、速度の低下が少ない。

SoraとKumoはこのメッシュWi-Fiを簡単に構築できます。もちろんメッシュを構築する台数が必要になりますが、SoraとKumoの組み合わせ以外でもSoraを2台でもKumoを2台でも問題ありません。また、あとから追加することも可能です。

メッシュの構築はアプリから。1台目のルーターのメニューから「メッシュネットワーク」を選んで、あとは案内に従っていけば簡単に追加できます。

アプリで案内が出たあとに背面にあるMESH/WPSボタンを長押しすれば、あとはデバイスの方で自動的に構築してくれます。簡単すぎて拍子抜けするくらいですね。

メッシュWi-Fiの効果

実際にどれくらいのネットワーク速度が出るのかというのは各家庭の環境によって変わります。私の家の場合は木造2階建てで、1階のリビングにルーターが設置してあり、2階に仕事部屋があり、間にいくつかの壁があります。

1階にSoraを設置しただけの場合と、2階のしごと部屋にKumoを設置してメッシュを構築した場合に、仕事部屋での速度がどれくらい変わるのか、試してみました。

メッシュなし


メッシュあり

メッシュ無しでSora単体の場合は24.8MbpsだったのがKumoを設置しメッシュ構築した場合は117.6Mbpsまで改善されました。メッシュなしでもやれないことはないのですが、あったほうが格段に良くなることは間違いないです。

ゲスト機能や制限機能なども

このほか、アプリでは来客用に普段使いとは別の名前のWi-Fiを提供したり、接続するデバイスごとに時間やウェブサイトなどの制限を設定できます。子供用のデバイスでは夜中に制限する、といったことも可能です。

実際に使ってみて良かったところ、イマイチなところ

実際にZTE Sora/Kumo AX3000を使ってみて感じた良かったところとイマイチだったところをまとめます。

良いところ
  • どちらもお手頃な価格
  • メッシュWi-Fiの構築が簡単
  • Kumoは壁掛けというコンセプトがはっきりしている
イマイチなところ
  • 最初のセットアップは若干わかりにくいかも
  • アプリの日本語など粗いところもある
  • Kumoはスタンドもあるともっと良かった

SoraもKumoも、Wi-Fi 6まで対応のお手頃なホームルーターです。最新のWi-Fi 7やWi-Fi 6Eに対応しないかわりに価格が抑えられているのが良いです。実際そこまで必要ではないという人も多いですからね。

この安さはメッシュWi-Fiを構築する際にも、その台数分の価格が必要になるので効いてきます。戸建てだったり、ネットを使う場所が家の両端で離れてる場合などメッシュが欲しい場面はけっこうあります。2台買うとそれなりになりますからね。

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ちなみに、今回のお話をいただく少し前に私の家のルーターが突然不調になり、買い替えたら2台で5万円弱になりました。けっこう痛かったです…。もう少し早くお話が来ていれば…。

Soraはわりと一般的な見た目ですが、Kumoは壁掛け専用というのがコンセプトはっきりしていて良いですね。両面テープで貼り付けもできるので穴を開ける必要もありません。浮かせるWi-Fiにしたほうが邪魔にならないですし、Soraとの価格差分の価値はあります。ただ、壁掛け用のブランケットだけでなく、スタンドになるブランケットもあるともっと良かったかな、と、壁掛けできなくなった場合などに使えるので。

あとはアプリやマニュアルをもう少しわかりやすくしてほしいと思いますが、これは今後のアップデートなどで改善されていくでしょう。

まとめ

ZTEのWiFiルーター Sora/Kumo AX3000を実際に使ってみました。セットアップや設定周りが微妙にわかりにくいところもあるので初心者向けとはちょっと言い難いかな?とは思いますが、比較的安価&壁掛け簡単にメッシュWi-Fiが構築できるのは良かったです。Kumoの壁掛けというコンセプトも選択理由になり得ます。

私の家では少し前に新しいルーターを購入したばかりということもあり、このSoraとKumoは実家で使ってもらうことにしました。実家も1階にルーターがあって、でも2階で繋がらなかったり遅かったりすると言われていたので、今回SoraとKumoに置き換えて多少は改善できたかと思います。

ネット関係がよくわからない実家のルーターをセットアップまで面倒見るという用途でも、比較的安価なのとそれなりの性能ということで導入しやすいのではないでしょうか。

参考情報

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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