Beelink EQi12

Beelink EQi12 1235U レビュー:電源内蔵で静音性が高く、オフィス作業向きの真のミニPC

ミニPCを探している人の中には、ゲームをするほどのハイスペックは要らないから、ほどほどの性能と価格で、静かさやコンパクトさを重視し、ブラウジングやオフィス作業の快適さを求める人も多いのではないでしょうか。

今回は、そうした用途に最適なミニPC「Beelink EQi12」をBeelinkよりレビュー用に提供していただきました。

Beelink EQi12にはいくつかのモデルがありますが、今回レビューするのはCore i5-1235U / 32GB RAM / 1TB SSDという構成のモデル。Core i5-1235Uは少し前のノートPCで、よく見かけたCPUで、Performanceコアを2つ、Efficientコアを8つ搭載し、快適さと省電力性のバランスに優れたプロセッサになっています。

↑Amazon内の製品はRAMが16GBでストレージが500GBなので今回レビューするものとは若干スペックが異なります。公式サイトであれば32GB/1TBのものやもう少し細かくスペックを選択できます。

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Beelink EQi12のスペック

OS Windows 11 Pro
CPU Core i5-1235U (P 2コア/ E 8コア)
グラフィック Iris Xe Graphics
メモリ 32GB(16GB×2) DDR4 3200MHz SODIMM
ストレージ 1TB M.2 2280 PCIe 4.0 SSD
サイズ 126 x 126 x 44.2mm(ゴム足含まず)
重量 520g
前面ポート 2x USB Type A(USB3.2)
1x 3.5mm ステレオヘッドセットジャック
USB Type-C(10Gbps)
背面ポート 2 x USB 3.2 Type-A
1 x USB 2.0 Type-A
2 x HDMI
2 x LAN 1000M
1 x AC
ネットワーク(有線) 最大1000 Mbps(Realtek RTL8111H)
ネットワーク(無線) Wi-Fi 6(Intel AX200)
その他 M.2 2280 NVME SSDスロット(空き1)

開封・付属品

Beelink EQi12
Beelink EQi12

パッケージは白を基調とした箱に、製品本体のデザインが描かれたスタイル。側面には技適シールが貼られています。

Beelink EQi12
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開封するとBeelink EQi12本体と対面します。この下に説明書や電源ケーブル、HDMIケーブルが収められています。

外観

Beelink EQi12Beelink EQi12

外観は、青みがかったグレーのカラーリングで、天板上部にはBeelinkのロゴがプリントされたシンプルなデザインです。樹脂製のため高級感はありませんが、つなぎ目は限りなく減らされており、シンプルで好感の持てるデザインです。

Beelink EQi12

背面には、USB Type-Aポートが3つと、HDMIポートが2つ、LANポートが2つ搭載されています。端子は豊富で、マウスやキーボードを接続しても余裕があります。個人的には、USB Type-Cが前面にしかないので、背面にも一つ欲しかったところです。

Beelink EQi12

裏面も非常にシンプルで、蓋には穴が空いており放熱性を意識した設計です。裏面からはマザーボードにアクセスすることができ、RAMの交換やSSDの増設も行うことができます。

Beelink EQi12

Beelink EQi12と6.9インチのiPhone 16 Pro Maxを並べるとこんな感じ。非常にコンパクトなサイズであることがわかります。

Beelink EQi12
モニター(27インチ)横に設置してみましたが、コンパクトかつシンプルなので、ミニマムなデスク構成にも最適です。

パフォーマンス

Windows 11 Pro搭載

Beelink EQi12

Beelink EQi12は、Windows 11 Proを搭載しています。ライセンスは、OEM版(OEM_DM channel)となっていました。

ミニPCによくある、初期設定時に日本語に設定してもキーボードが英語配列になる問題は、Beelink EQi12にはありませんでした。初期設定で日本語キーボードを接続すると、そのまま利用を開始できます。

ベンチマーク

Beelink EQi12
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Beelink EQi12
Beelink EQi12

Beelink EQi12

Beelink EQi12
Geekbench 6 CPU シングル 2201
CPU マルチ 7477
GPU OpenCL 11340
Cinebench R23 マルチ 7538
R23 シングル 1578
2024 マルチ 501
2024 シングル 94
PCMARK10 総合 5073
ファイナルファンタジーXIV
ベンチマーク
1920×1080 高品質
(ノートPC)
3370
設定変更を推奨
1920×1080 標準品質
(ノートPC)
4174
普通
ドラゴンクエストX
ベンチマーク
31920×1080 標準品質
ウィンドウ
5787
快適

Beelink EQi12は、Performanceコアを2つ、Efficientコアを8つに、RAM32GBを搭載しています。

シングルコアパフォーマンスは、Performanceコアの性能によって、そこそこ高めのスコアが出ています。Core i9-13900HK搭載のミニPC比で、Geekbench 6だとBeelink EQi12が2201で、Core i9-13900HKが2433、Cinebench 2024だとBeelink EQi12が94で、Core i9-13900HKが104と、かなり健闘したスコアになっています。一方、マルチコアパフォーマンスは、Efficientコアが多いためか、ハイエンドCPUに比べると伸びる印象はありません。

Beelink EQi12

SSDは、CrucialのPCIe 4.0接続の1TBのものを搭載しています。シーケンシャルリードは7016.21MB/s、シーケンシャルライドとは6589.42MB/sと、非常に高速です。

発熱と動作音

Beelink EQi12
発熱はかなり控えめです。元々省電力なノートPC向けCPUということもあると思いますが、最高温度は80℃前後で、熱すぎる状態になることはありませんでした。

また、動作音もかなり静かになっており、ベンチマークを連続で回しているときなどは、サーッという音が聞こえてくるものの、集中を阻害するほどの音ではなく、非常に静かな部類に入ると思います。スペック上でも32dbの静音性が売りになっています。

オフィスでの利用を想定した作業

Beelink EQi12

実際に、WordやPowerPointをインストールして、筆者が普段行っているような文書作成やプレゼン資料作成の作業を行ってみました。ブラウザの複数のタブで、WebページやPDFを開いたり、生成AIに質問したりしつつ、資料作成を行ってみたのですが、RAM32GBと余裕があるためか、引っ掛かりなくスムーズに実行することができました。

マルチコア性能がそこまで高くないため、プログラミングで数値計算やシミュレーションといった演算用途にはあまり向きません。ただ、基本性能はしっかりとしているため、その前段階となるコーディングや調べ物には最適でした。正直なところ、自作デスクトップPCは電力消費が大きくノイズもあるので、ブログ執筆などの軽作業や、簡単なコーディング、動画視聴はこちらで行うようになっています。

Beelink EQi12は電源内蔵でケーブル1本で電源供給

Beelink EQi12
ミニPCの重要なポイントは、電源です。Beelink EQi12は、85Wの電源をPC本体に内蔵しているため、電源供給はメガネケーブル1本で行うことができます。そのため、電源ユニットの置き場所や発熱対策を考える必要がありません。

Beelink EQi12
電源ユニットがコンパクトなため、部屋の中での移動やオフィス間での移動が楽なのも良いところです。出先にモニターさえあれば、コンパクトなマウスやキーボードを用意してPC本体を持ち運ぶこともできてしまいます。

Beelink EQi12の良かったところ・悪かったところ

Beelink EQi12
良いところ
  • 電源内蔵でケーブル1本で電源共有
  • 静音性が高い
  • シングルコア性能が高く、RAM32GB
イマイチなところ
  • USB Type-Cが前面のみ
  • マルチコアとグラフィック性能

Beelink EQ12は電源を内蔵しているため、ケーブル1本つなぐだけで動作します。電源ユニットの置き位置を考えなくて良いので、真のミニPCらしさを備えた製品です。静音性も高く、動作音が作業の妨げになることはほとんどなく、シングルコア性能が高いため、日常的に行うであろうオフィス作業やブラウジングも、ストレスなく快適にこなせました。

ちょっと残念な点は、USB Type-Cが一つのみな点ですが、USB-A端子が豊富なので、周辺機器をつなぐときにポートが足りなくなることはないと思われます。

Beelink EQi12
Beelink EQi12は、記事執筆時点で479ドル(約73,783円)で購入できます。今回レビューしたBeelink EQi12は、RAM32GB/1TB SSDのスペックのためやや高めですが、RAM16GB/500GBの構成や別のCPUなら5万円以下で購入できるモデルも用意されています。ケーブル1本で電源供給でき、排熱やRAMにも余裕があって、好きなモニターを自由に選べるという点で、同じCPUを搭載したノートPCよりも作業効率の面で有利です。コンパクトに作業環境を構築して快適に作業したい人には、おすすめできるミニPCと感じました。

↑Amazon内の製品はRAMが16GBでストレージが500GBなので今回レビューするものとは若干スペックが異なります。公式サイトであれば32GB/1TBのものやもう少し細かくスペックを選択できます。

参考情報

本記事に記載された内容は記事公開時点のものであり、必ずしも最新の情報とは限りません。記事をご覧いただく際には、最新の情報を確認するようお願いいたします。

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