ACEMAGIC S3A レビュー:モードを切り替えできる、省スペースで静かな七色に光る高性能ミニPC

ACEMAGICさんから、ミニPCのS3Aを頂きました。搭載するプロセッサ違いでいくつかの種類がありますが、今回はRyzen 7 8745HSを搭載したモデルを頂きました。中国向けのSKUであるRyzen 7 8745HSを搭載したミニPCで、高性能と静音性を両立しています。気になる方のために先に書いておくと、LEDは消灯することができます。

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ACEMAGIC S3A (Ryzen 7 8745HSモデル)のスペック

OS Windows 11 Pro
CPU AMD Ryzen 7 8745HS / Ryzen 7 8845HS(8コア16スレッド)
GPU(CPU内蔵) Radeon 780M(12コア)
RAM DDR5-5600 SO-DIMM 32 GB(96GB Max)
ストレージ M.2 SSD 1TB
インターフェイス HDMI 2.0 × 1
DisplayPort 2.0 × 1
USB4 × 1
2.5Gbps RJ-45 × 1
USB 3.0 × 4
USB 3.1(10Gbps) × 2
3.5 mm オーディオミニプラグ × 1
通信 Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2、2.5Gbps Ethernet × 1
電源 ACアダプタ 19V⎓6.32A 120W
サイズ 約 132 × 125 × 58 mm

本体

黒い箱に入っていました。

内容物一覧です。ACEMAGIC S3A本体、ACアダプター、ユーザーマニュアル、HDMIケーブルが入っていました。

ACアダプターにはもちろんPSEマークもあります。出力は120Wでした。

底面には技適の番号も載っています。

インターフェイス

インターフェイスは、前面(電源ボタンのある側)は左から

  • USB4のUSB Type-Cポート × 1
  • USB 3.1 Gen 2(10Gbps)のUSB Standard-Aポート × 2
  • 3.5mm のオーディオミニプラグ × 1

があり、一番左に電源ボタンがあります。

背面には、左から

  • USB 3.0のUSB Standard-Aポート × 4
  • 2.5Gbpsに対応したEthernetポート × 1
  • DisplayPort × 1
  • HDMI × 1
  • 電源入力端子 × 1

があります。黄色いシールが貼ってあるのは、セットアップはインターネットに接続しないようにという指示を守ってもらうためのものです。

外観


ACEMAGIC S3Aは縦置きタイプのミニPCです。逆に横置きはできません(不安定になる)。ミニPCというと接地面が正方形をしているものが多いので、フットプリントが小さいのが良いですね。



電源ボタンを回すことで、動作モードを変更することができます。Silent、Auto、Performanceの3つがあり、モードに応じて電源ボタンの色も変化するようになっています。


本体のLEDライトは両側面についています。4つのRGB LEDライトがついていて、ACEMAGICの英語版サイトからダウンロードできるユーティリティソフトを使うことで消灯させることもできます。

消灯させるとこんな感じです。電源ボタンは起動中は消えないようです。

内部

電源ボタンと対面したとき右側に来る面のパネルは、磁石でひっついているだけなので、工具不要で簡単に取り外すことができます。このパネルの下にメモリやSSDがあり、交換が容易に行える構造になっています。

今回のモデルは最初から十分な容量のメモリとSSDが装備されていますが、増設したくなった場合でも簡単に増設が可能です。また、M.2スロットは1つ空いているので、SSDを追加することもできます。

SSD

SSDは、RaysonというメーカーのSSDが使われていました。

パフォーマンス

Zen 4アーキテクチャのRyzen 7 8745HSを搭載した本機。なんとなく高性能なことは分かるかもしれませんが、具体的な性能を知るために定番のベンチマークを行いました。結果は以下の通りです。

CINEBENCH R23

CINEBENCH R23のスコアはマルチコアが15450、シングルコアが1711でした。私がメインで使っている自作PCのCPU(Ryzen 5 3600、6コア12スレッド)がマルチコアで7585、シングルで1143というスコアなので、それよりも格段に性能が高いことになります。マルチコアでは倍近いスコアを記録しています。

また、私が過去にレビューしたRyzen 9 PRO 6950HのミニPCではマルチコアが13172、シングルコアが1561だったので、そこからも明らかに性能が向上しています。

CINEBENCH 2024

Silentでの結果


Autoでの結果


Performanceでの結果

CINEBENCH 2024で、それぞれのモードでどの程度の性能差が出るかを検証しました。CPU温度をモニタリングして、どのモードでもCPU温度が同程度になるようにして行いました。結果としてはSilentが867pts、Autoが835pts、Performanceが862ptsで、PerformanceよりSilentの方がスコアが高いほどで、モードによる大きな差はないようです。ベンチマークは20分程度ですので、もっと長い時間負荷をかけ続けたらまた違うかもしれません。

ドラゴンクエストX

ドラゴンクエストXのベンチマークは、フルHDの最高品質、フルスクリーンで11713のスコア。「すごく快適」の評価でした。今となっては軽めの部類のゲームなので、余裕でプレイできますね。

ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー

ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシーのベンチマークは、フルHDのデスクトップPC向け高品質、フルスクリーンモードで計測しました。その結果、スコアは5295で、「普通」の評価でした。このゲームはCPU内蔵グラフィックスには重いゲームですので、健闘したほうではないかと思います。

ストレージ

標準搭載のSSDの速度を計測してみました。今回はSSDのベンチマークが目的ではないので、CrystalDiskMarkで一回だけ測定しています。

結果はシーケンシャルリードが4932 MB/s、シーケンシャルライトが3951 MB/sとなりました。PCIe 4.0×4のSSDらしい速度になっていますね。

生成AI(LLM)

本機はメモリが32GBと潤沢なので、ローカルLLM(SLM)も動作させることができます(特にメーカーがアピールしているわけではありませんが)。そこで、ローカルLLMを動かせるLM Studioというソフトを使って、ChatGPTのような言語モデルを使ったときの返答速度を測ってみます(色々と荒い部分があるかと思いますので、参考程度にご覧ください)

AIモデルにopenai/gpt-oss-20bを用いて全く同じプロンプト(指示文)を10回入力し、AIの回答速度の平均を出してみました。エキスパート数は4、最大トークン数は4096トークンにしています。その結果が以下です。

以前LLMをレビューで動かしたときから時間が経ち、モデル自体もローカルで動作させることを前提に、少ない計算量で動作させられるように進化しつつあることもあり、全体的にだいぶ動作は高速になっています。gpt-ossは特に負荷を軽くしやすいモデルなので、今回実用的な速度が出ました。実際の応答を見てみると、事実と明らかに異なることを答えており、応答がまともになるようエキスパート数を増やした(より多くのモデルを使った)ところ、生成速度は1/10程度にまで低下しました。知識が必要な応答はまだまだ負荷がかかってしまうのかもしれません。

実際に使ってみて

OS

OSはWindows 11のPro版がインストールされています。機能制限がなく快適そのものです。
一部のミニPCではOSのライセンスがボリュームライセンスになっている場合があると言われるので、念の為Windowsのライセンスを「slmgr /dli」コマンドで確認してみました。結果は上記画像の通りで、しっかりOEMライセンスで問題ありませんでした。

初回セットアップ時、インターネットに接続しなければMicrosoftアカウントでのログインを求められませんでした。セットアップ時にインターネットに接続しないように注意するシールが貼られているのは、セットアップ時の問い合わせが多いからなのでしょうかね…?

動作音

動作音は非常に静かでした。アイドル動作時はほぼ無音で、静かな室内で耳をすませてもまず聞こえません。高負荷時もファンの音はするものの平均的に静かな音で、静音性はかなり高いのではないかと思います。

ゲーム

ゲームをプレイするようなPCではありませんが、性能の確認のために首都高バトル(Steam)をプレイしてみました。解像度はWQHD(2560×1440)で、デフォルト設定でのプレイでしたが、特にカクつくことなくプレイできました。一度だけ、一瞬音が変になったことがあったのですが、数時間プレイしていてキツそうだったのはそれくらいで、ファンが全力で回っているのかと思ったらそうでもありませんでした。グラフィックの要求が高くないゲームであれば、設定次第でプレイできそうです。

まとめ

高くても10万円台前半で買える価格でありながら、かなりの性能を秘めているACEMAGIC S3A。動作音も小さくフットプリントが小さいため、デスクの上に置いても邪魔になりづらくなっています。光るデザインは好みが分かれるところですが、幸いオフにすることもできるため、製品デザインの良い部分だけを享受できます。

コンパクトかつパワフル、しかも静音なミニPCが欲しい欲張りな方におすすめできるミニPCです。

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でじぃ
病気療養中のガジェットオタク。基本はTwitterにいます。私の執筆した記事は私個人の意見です。ご依頼などあれば、ご連絡はTwitterのDM(これが一番早いと思います)か、digitalkcct@gmailどっとこむ(どっとこむ→.com)まで宜しくお願いします。
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