
GMKtecより、ミニPC「GMKtec NucBox K8 Plus」をレビュー用に提供していただきました。
GMKtec NucBox K8 PlusはAMD Ryzen7 8845HS搭載で内蔵グラフィックはRadeon 780M、32GBのRAMと1TBのSSDを搭載したミニPCです。通常8万円台、セールを狙えば7万円台の価格ながら性能も良く、ポート類も充実しており、なかなかコストパフォーマンスの良いPCです。
通常価格は89,999円ですが、2025年6月2日まではスマイルSALEでセール価格となっており、78,995円で購入できます。
目次(見たいところからチェック!)
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GMKtec NucBox K8 Plusの概要

GMKtec NucBox K8 PlusはAMD Ryzen7 8845HSを搭載したミニPCです。32GB RAMと1TB SSDを搭載し、十分なスペックを持ちポート類も充実したミニPCです。オフィス作業などでは問題なく快適に動作します。
USB-C×2とHDMI 2.1、DisplayPort 2.1によって、同時に最大4画面の表示に対応します。また、前面にOCuLink端子を備え、外部GPUを接続することもできます。無線はWi-Fi 6やBluetooth 5.2に対応です。
スペック
OS | Windows 11 Pro |
---|---|
CPU | AMD Ryzen 7 8845HS |
グラフィック | AMD Radeon 780M |
メモリ | 32GB(SO-DIMM DDR5-5600 MHz) |
ストレージ | 1TB:M.2 2280 NVMe (PCIe 4.0) 空き:M.2 2280 NVMe (PCIe 4.0)(最大4TBまで) |
サイズ | 125 × 132 × 58 mm |
前面ポート |
1× OCuLink 1× USB4 2× USB 3.2 Gen2 (Type-A) 1× 3.5 mmオーディオ端子 1× 電源ボタン |
背面ポート |
2× USB 2.0 1× HDMI 2.1 1× DisplayPort 2.1 2× 2.5G LAN 1× USB4 1× ケンジントンロック |
ネットワーク | Wi-Fi 6 Bluetooth 5.2 |
外観とポート類

GMKtec NucBox K8 Plusはコンパクトサイズ(125 × 132 × 58 mm)のミニPCです。これまでレビューしてきたミニPCよりも少し高さがあるかな?といったところ。高さ58mmなのでモニター台の下に入るかどうかは要確認です。

天面は透明のアクリル板で覆われており、中のファンが見えます。ちょっとカッコよくはありますが、このアクリル板が指紋や埃がつきやすいのが残念。

前面にはOCuLink、USB-C(USB4)、USB-A(USB 3.2 Gen2)×2、3.5mmオーディオ端子、電源ボタンがあります。OCuLinkは外部GPUを接続できます。電源ボタンがライムグリーンで目立ちます。

背面にはUSB-A(USB 2.0)×2、HDMI 2.1、DisplayPort 2.1、2.5G LAN×2、USB-C(USB4)、電源ポート、ケンジントンロックがあります。USB-C×2とHDMI 2.1、DisplayPort 2.1によって、同時に最大4画面の表示に対応します。
側面は排気用のスリットだけで特に何もありません。

底面には4つのゴム足、VESA用のアダプタを取り付ける穴があります。技適マークなどもここに。なお、この底面側にもファンがあります。天面側と合わせて上下2つのファンで挟まれています。

内容物は本体の他にマニュアルとVESA取り付けアダプタ、電源アダプタ、HDMIケーブルです。

電源アダプタは120W、PSEマークには株式会社神州と書かれています。
メモリやストレージの交換

NucBox K8 Plusの内部には天板側からアクセスします。まずアクリル板を左に回して外します。

四隅がネジ留めされてるので外します。

ファンのケーブルが繋がったままなので、外れないように注意しましょう。

メモリはTWSCのDDR5-5600で16GBが2枚刺さっています。SSDはM.2 2280 NVMeで1TBのCrucial P3 Plusが刺さっています。もう1つM.2 2280のスロットがあるので簡単に増設できます。

SSDにはヒートシンクが取り付けられています。
パフォーマンス
実際にしばらく使用し、動作や快適さなどを確認してみました。
Windows 11 Pro搭載

GMKtec NucBox K8 PlusはWindows 11 Proを搭載してます。コマンドプロンプトにて「slmgr /dli」を入力しライセンスを確かめてみるとOEM版(OEM_DM channel)でした。
格安なミニPCだとボリュームライセンス版を使うメーカーもあるようです。ボリュームライセンス版は企業等でライセンスを一括購入し組織内で利用するものです。なのでそれを個人向けの販売PCに組み込むのはライセンス違反になる可能性があります。
日本語配列キーボード
一つ注意事項として、購入後の初期設定で日本語配列キーボードを選んでも、なぜか英字配列になります。なので初期設定のユーザー名などで@を入力したい場合はShift+2を押します。
初期設定後に設定→時刻と言語→言語のオプション(日本語と書かれた右の三点メニュー)→キーボードレイアウト→レイアウトを変更するで日本語キーボードを選べば、変更できます。
これはミニPCではよくあることのようですが、GMKtec NucBox K8 Plusではこのあたりもマニュアルに書かれているので親切です。
ベンチマーク
いくつかベンチマークアプリを使ってみました。なお、GMKtec NucBox K8 PlusはBIOSで消費電力モードを変更できます。今回のレビューではすべて標準のBalanceで行っています。
Geekbench 6 | CPU シングル | 2605 |
---|---|---|
CPU マルチ | 12078 | |
GPU OpenCL | 32420 | |
GPU Vulkan | 35470 | |
3DMARK | Timespy | 3381 |
Steel Nomad Light | 2933 | |
PCMARK10 | SCORE | 6978 |
Essentials | 10135 | |
Productivity | 9524 | |
Distal Content Creation | 9554 | |
Cinebench | R23 マルチ | 16112 |
R23 シングル | 1781 | |
2024 マルチ | 919 | |
2024 シングル | 107 | |
ファイナルファンタジーXIV ベンチマーク |
1920×1080 高品質 (デスクトップPC・ウィンドウ) |
5249 普通 |
1920×1080 標準品質 (デスクトップPC・フルスクリーン) |
6542 やや快適 |
|
1920×1080 標準品質 (デスクトップPC・ウィンドウ) |
5624 普通 |
|
ドラゴンクエストX ベンチマーク |
1920×1080 最高品質 フルスクリーン |
12051 すごく快適 |
1920×1080 最高品質 ウィンドウ |
8944 すごく快適 |
文書作成やネット閲覧など軽い作業であれば問題ありません。グラフィック関係も悪くなく、軽いゲームなら快適、FF14くらいでも設定次第で快適にプレイできるようです。また、Oculinkで外部GPUを接続できるので、それを使えばグラフィック性能を求められるゲームでもプレイできそうです。

ストレージはCrucialの1TB Crucial P3 Plusです。

ストレージの速度はシーケンシャルリードは4091.28MB/s、シーケンシャルライトは3192.36MB/s、ランダムリードは625.82MB/s、ランダムライトは821.91MB/sでした。書き込みが少し遅いような?ちょっと調べてみると、どうやらCrucial P3 Plusには2つのバージョンがあるようで、これは古い方のようです。
動作音は気になる時になる
GMKtec NucBox K8 Plusの動作音については、静かといえば静かです。ベンチマーク動作時などもそれほど変わりません。消費電力モードを変更するとパフォーマンスを抑えるかわりに音もさらに静かにできます。
音量としては大きくないのですが、常にファンの回転音や風切音のが聞こえてきます。気にしなければ気にならないのですが、一度気になると頭に残ってしまいますね。
実際に日常、仕事に使ってみて

実際に1週間ほどGMKtec NucBox K8 Plusを使ってみました。私が普段PCで仕事できるようにセットアップして、当サイトの記事を書いたり、そのためにPhotoshopで画像編集などを行っています。この記事もそうやって書いてます。
私が使う限りではなんの問題もなく快適です。Photoshopもストレスなく使用できますし、ブラウザでタブを多く開いても問題ありませんでした。(とは言ってもタブ100個とか開く人ではないので参考にならないかもですが…。)事務的な作業であれば十分以上の性能を持っていると感じました。
GMKtec NucBox K8 Plusの良かったところ、イマイチなところ
- 前面も背面もポートが充実してて、USB4が2つ
- モニター台の下に入るコンパクトサイズ
- 価格の割に良い性能
- HDMIとDisplayPort両方対応
- 天面のアクリル板が指紋や埃が付きやすい
- 音は若干気になるかも
- SSDが、書き込みの若干遅いタイプ
コンパクトでポート類も充実しており、オフィスワーク的な作業では問題ないスペックで快適に動作するミニPCです。ゲームも重めのものでなければ普通にプレイできるくらいには快適です。
個人的には、前面にUSBポートが3つ(USB-C×1、USB-A×2)があるのが便利でした。写真の取り込みにカメラとPCを繋ぐ際に、CtoCケーブルでもAtoCケーブルでもどちらでもすぐに接続できます。最近手元にCtoCケーブルばかりになってきているのでそれが使えるのが便利でした。
また、画面出力がHDMI 2.1とDisplayPort 2.1の2つあるのも良いです。最近リフレッシュレートが最大180HzのPCモニターを手に入れており、GMKtec NucBox K8 Plusならどちらでもちゃんと180Hzを出せます。

性能的にも、使い勝手としても非常に良いミニPCです。これで価格が通常8万円台、セールを狙えば8万円を切る価格で購入できるのですから、コストパフォーマンスは良いと言えます。10万円クラスの性能は十分にあリます。
「ミニPCがほしい、予算は10万円」という方なら、GMKtec NucBox K8 Plusはかなり有力な候補です。1~2万円は予算が残るので、それでSSDを増設してもいいですし、ほかの周辺機器を買うのに充てても良いと思います。そう考えると、やはりお買い得なミニPCですね。
本記事に記載された内容は記事公開時点のものであり、必ずしも最新の情報とは限りません。記事をご覧いただく際には、最新の情報を確認するようお願いいたします。

OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。
様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。
スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。