YOSHINO B300 SST Pro レビュー:コンパクトで急速充電も対応の固体電池ポータブル電源

ヨシノパワージャパンより、固体電池を採用したポータブル電源「YOSHINO B300 SST Pro」をレビュー用にお借りしました。

B300 SST Proは固体電池を採用し、高寿命化や、低温・高温環境下での電源容量の高さを実現したポータブル電源です。バッテリー容量は241Whで、YOSHINOのポータブル電源の中では小型で、日帰りや1泊程度のソロキャンプに向いた製品です。

2025年3月16日時点のAmazonでの価格は59,900円で、商品ページに10%オフのクーポンがあります。また、ソーラーパネルSP100がセットになったモデルも93,800円で販売されています。

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YOSHINO B300 SST Proの概要

YOSHINO B300 SSTは、ポータブル電源の多くが採用するリン酸鉄リチウムイオンバッテリーではなく固体電池を採用したポータブル電源です。YOSHINO固体電池はリン酸鉄リチウム電池に比べエネルギー密度が2倍で、サイクル寿命が4000回以上という長寿命性能を兼ね備えます。

容量は241Whで、定格出力は300Wで瞬間最大出力は600Wです。YOSHINOの固体電池ポータブル電源にはほかに602Wh、1326Wh、2611Whのモデルもあり、本製品は一番小型のモデルになります。小型とはいえACx2、USB-Ax2、USB-Cx2、DCx2の合計8個の出力ポートとシガーソケット用の出力ケーブルが搭載され、1泊程度のソロキャンプなどには十分な性能があります。

Amazonの商品ページより

バッテリー容量 241Wh
出力 定格300W/瞬間最大600W
バッテリータイプ 固体電池 Li-NCM 16.2Ah
出力ポート 8ポート
(ACx2、USB-Ax2、USB-Cx2、DCx2)
使用サイクル 4000+(初期容量の80%以上を維持)
動作温度 -10℃~60℃
入力 AC入力 100-120VAC, 50/60Hz, 最大250W
ソーラー入力 最大12-30VDC/5A, 最大100W
車載入力 12VDC/5A, 最大60W
USB-C PD入力 5-20VDC/3A, 最大60W
出力 AC出力 2コンセント, 100VAC, 50/60Hz, 合計300W
12V DC出力 2ポート, 12.6VDC/10A, 合計126W
USB-C PD出力 5-15VDC/3A, 20VDC/5A, 最大100W
USB-A出力 2ポート, 5VDC/2.4A, 12W 各ポート
USB-C出力 5VDC/3A, 9VDC/2.22A, 12VDC/1.66A, 最大20W
サイズ 255 × 156 × 242 mm
重量 約4.7kg

正面には各種出力ポート(ACx2、USB-Ax2、USB-Cx2、DCx2)のほか、電源ボタンにLEDライト、そしてディスプレイがあります。

左右にあるボルトのような飛び出たものはショルダーストラップ用のフックです。(専用のものが売っているわけではないようです。)

背面には大きくYOSHINOのロゴ。

蓋の中には本体充電用のポートがあります。

底面には仕様や各種マークなど。

本体以外にはマニュアル類のほか、AC充電ケーブル、シガーソケット充電ケーブル、ソーラー充電ケーブル、DC5521 to シガーソケット出力ケーブルが入っています。

8ポートで様々な機器を使用

YOSHINO B300 SST ProはACx2、USB-Ax2、USB-Cx2、DCx2の8つの出力ポートを持ちます。定格出力は300Wで瞬間最大出力は600Wなので、あまり大きな出力の機器は無理ですが、パソコンやスマホ等を複数接続して使うには十分です。

中央のディスプレイには入出力のワット数がリアルタイムで表示され、「あと何時間使える/あと何分で充電完了」が一番大きな数字で表示されています。わかりやすくていいですね。緑の数字はバッテリー残量です。

実際にどの程度使えるのか、ということで、冬の屋外イベントで運営用のパソコン等の電源として使ってみた記事があるので、そちらも参考にしてください。

このときは冬の屋外でPCを2台接続し、プリンターやスマホなども時々使いつつ4時間で50%弱のバッテリー消費でした。10時から14時くらいまでと比較的短いイベントでの利用でしたが、もっと長い時間でも十分対応できそうです。

アプリで設定

Google playYoshino
Yoshino
制作: Yoshino Connect
価格: 無料

ダウンロード

YOSHINOのポータブル電源はアプリでの制御も可能です。

アプリを使わなくても本体の利用は可能ですが、通知音のオンオフや電源・スクリーンのオフまでの時間を設定できるので一度はインストールしたほうが良いでしょう。ただ、アプリを使うのにユーザー登録が必要なので、それはちょっと残念です。

アプリから現在の状態表示やそれぞれのポートのオンオフ制御ができます。…が、残量表示などがうまく動いてくれませんでした。ファームウェアアップデートもできるのですが、新しいバージョンのほうが数字が小さいというのもよくわかりません。

アプリについては、今後に期待と言ったところです。

1時間で80%充電できる急速充電

B300 SST Proは本体の充電がAC、ソーラー、車載ソケット、USB PDの4つの方法で可能です。

AC200W 約60分で80%まで充電可能
100Wソーラー入力 約3時間で80%まで充電可能
60W車載充電 約3.5時間で80%まで充電可能
60W USB-C PD充電 約3時間で80%まで充電可能

Proのつかない5000円ほど安い「B300 SST」というモデルもあるのですが、こちらは急速充電がなくAC充電でも3時間ほどかかります。

ポータブル電源は容量が大きい分、充電時間もかかりがちですが、本製品はAC充電なら約1時間で80%まで充電できます。頻繁にポータブル電源を使う人であれば、この充電の速さは魅力的です。

その他の機能

LEDライト付き

B300 SST ProにはLEDライトも搭載されています。ポータブル電源は停電時や災害時などにも利用することを期待するので、そういった場面ではLEDライトが便利そうです。

無停電電源装置(UPS)として

B300 SST Proはパススルー充電に対応しており、ポータブル電源本体を充電しながら、本体に接続したその他電化製品に給電できます。

通常からコンセントと機器の間にB300 SST Proを挟んでおけば、突然の停電時でもそのままB300 SST Proからの給電に切り替わるので、無停電電源装置(UPS)としての利用もできます。ただ、オフグリッド型UPSなので切り替えは0.02秒以内で、0msには対応していません。データサーバーなど0msUPSが必要な機器には使用しないように注意書きされています。

YOSHINO B300 SSTの良かったところ・イマイチなところ

良いところ
  • 比較的小型で一人で使うのに十分
  • 8つの出力ポート
  • 4000回のサイクル寿命
  • 1時間で80%充電できる急速充電
  • 簡易UPSとしても利用可能
イマイチなところ
  • ハンドルは固定
  • アプリがいまいち

実際に使ってみると、複数の機器を本製品だけで長時間利用できて、一人で使うには十分だと感じました。1泊のソロキャンプに持っていけば一晩十分使えそうです。また、使ってみた例のように、小規模のイベントで利用するのにも良いでしょう。

固体電池を使うことで4000回のサイクル寿命があるので長期間利用できそうです。また、使用しなくなったときはヨシノパワージャパンにてポータブル電源の回収・リサイクルサービスがあると明記されているので、処分に悩むこともありません。このあたりをハッキリさせていないポータブル電源もよくあるので、それに比べ安心感がありますね。

イマイチな点としては、ハンドルが固定されているので車に積むときなどに微妙に邪魔かもしれません。取り外せたりできると良かったのですが。あとはアプリをもう少しなんとかしてほしいですね。

まとめ

固体電池を使ったポータブル電源「YOSHINO B300 SST Pro」をレビューしました。比較的小型ながら241Whのバッテリー容量で、日帰りや1泊のソロキャンプ、小規模なイベントでの利用にぴったりなポータブル電源です。

災害時用の備えとしても悪くありませんが、約60分で80%まで急速充電できたり4000回のサイクル寿命といった特徴を考えると、頻繁に使用する人向けだと思います。

もっと容量や高出力が必要な場合は上位モデルもあるので用途次第ではそちらも検討してみてください。

2025年3月16日時点のAmazonでの価格は59,900円で、商品ページに10%オフのクーポンがあります。また、ソーラーパネルSP100がセットになったモデルも93,800円で販売されています。

参考情報

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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