OPPOより、ハイエンドスマートフォン「OPPO Find X8」をお借りしました。
OPPO Find X8はスウェーデンの名門カメラメーカー「Hasselbladとのコラボレーションカメラシステム搭載のハイエンドスマートフォンです。世界初のW型プリズム望遠レンズを搭載し、スリムなボディと高性能なカメラを両立させています。
貸出期間が約1週間と短く、まだ掴みきれていない部分もありますが、カメラの作例など含め、特に気になった部分をレビューします。
目次(見たいところからチェック!)
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OPPO Find X8の概要
OPPO Find X8は、日本では2021年のOPPO Find X3 Pro以来3年ぶりとなるハイエンドFind Xシリーズの最新機種です。日本初となるスウェーデンの名門カメラメーカー「Hasselblad」とのコラボレーションカメラシステムによる高性能カメラを搭載し、またAI消しゴム2.0やAIスタジオといったOPPO独自の生成AI機能を搭載し、よりクリエイティブな編集体験を提供します。
性能面ではMediaTek Dimensity 9400を採用し、16GBのRAMと512GBのストレージ、80W SUPERVOOC対応の5,630mAhバッテリーを搭載。また、IP68およびIP69防水・防塵性能、米軍MIL規格やスイスSGSの耐衝撃テストをクリアした耐久性を持ちます。さらに、セキュリティアップデートは6年、OSバージョンアップは4回保証されています。
なお、おサイフケータイには非対応です。
スペック (ここをタップで開閉します)
OS | ColorOS 15(based on Android 15) |
---|---|
CPU | MediaTek Dimensity 9400 |
RAM | 16GB(仮想RAMで28GB相当まで拡張可能) |
ストレージ | 512GB |
外部メモリ | 非対応 |
ディスプレイ | 6.6インチ 2,760×1,256 (フルHD+) AMOLED リフレッシュレート:120Hz |
メインカメラ | [広角]5,000万画素((F値1.8)) [超広角] 5,000万画素(F値2.0/画角120°) [光学3倍望遠] 5,000万画素(F値2.6) |
フロントカメラ | 約3,200万画素(F値2.4) |
バッテリー | 5,630mAh 80W SUPERVOOCフラッシュチャージ / 50W AIRVOOC / 55W PPS |
サイズ | 約157 x 74 x 7.9 mm |
重量 | 約193g |
生体認証 | 指紋(画面内)、顔 |
防水防塵 | IPX8・X9/IP6X |
SIM | nanoSIM+eSIM(デュアルSIMカードスロット) |
対応バンド | 5G :n1/n2/n3/n5/n7/n8/n12/n20/n28/n38/n40/n41/n66/n77/n78 4G FDD LTE : Band 1/2/3/4/5/7/8/12/17/18/19/20/26/28/66 4G TD LTE : Band 38/39/40/41/42 3G WCDMA: Band 1/2/4/5/6/8/19 2G GSM : 850/900/1800/1900MHz |
OPPO Find X8の外観
OPPO Find X8のディスプレイは6.6インチで、前面カメラは中央上端にパンチホールであります。ベゼルが4辺すべて約1.45mmの極細ベゼルで、横幅は74mmに収められています。
背面は反射しない落ち着いた素材と質感が高級感を出しています。カラーはスターグレーとスペースブラックの2色。今回はスペースブラックをお借りしました。
カメラバンプは円形で十字にカメラが並んだコスモスリングデザインです。中央にあるので机の上においてもガタガタしないのがいいですね。
右側面に音量ボタンと電源ボタン。カメラバンプはそれなりに出っ張っていますが、望遠レンズがW型プリズムを採用してるため、他の望遠レンズ搭載スマートフォンと比べると薄型化されています。
USBポートとSIMスロットは下側面にあります。
左側面にはアラートスライダー。サイレント、バイブレーション、着信音モードを物理スライダーで切り替えられます。
OPPO Find X8は側面がフラットなので、立ちます。「立つスマホはいいスマホ」という人もいますね。
ベンチマーク
ベンチマークアプリを使って性能面を確認しました。
各種ベンチマークの結果は、AnTuTu Benchmark(v10.4.0)が2,349,249点、Geekbench 6はシングルで2,796点、マルチで8,475点、3DmarkはWild Life Extremeが6,465点、PCMarkのWork 3.0 performanceは13,823点でした。
似た点数のほかの端末と比べると以下の通り。
SoC | Antutu | Geekbench | 3DMark | PCMark | ||
---|---|---|---|---|---|---|
RAM | Single | Multi | ||||
OPPO Find X8 | Dimensity 9400 16GB |
2349249 | 2796 | 8475 | 6465 | 13823 |
ROG Phone 8 Pro (X) | SD8 Gen3 16GB |
2199263 | 2299 | 7172 | 5234 | 22804 |
Zenfone 11 Ultra | SD8 Gen3 16GB |
2128659 | 2257 | 7017 | 5221 | 22810 |
- GeekbenchはCPUやGPUの性能、3DMarkはグラフィック性能、PCMarkはWeb閲覧など基本的な作業に関する性能を測るベンチマークアプリです。
他のサイトの結果だとAnTuTuで270万点ほど出るところもあるようですが、私の測定した場合だと3回連続で測定してどれも234万点前後でした。「パフォーマンスモード」というのがあるので、それを音にするともう少し上がるのかもしれません。
どれもハイエンドにふさわしい値…だと思ったのですが、PCMarkの値は1.4万点程度でROG Phone 8 Proなどに比べると低めです。
全体的に性能としては文句なく高性能で、実際に使っていても快適そのものです。…なのですが、ベンチマーク以外のアプリだと性能が制限されるというような話もあるようなので、その点は注意が必要です。
ディスプレイ
OPPO Find X8のディスプレイは6.6インチのAMOLEDでリフレッシュレートは最大120Hzです。ベゼルが4辺すべて約1.45mmという極細ベゼルなのも特徴です。
ソフトウェア的な話ですが、画面の表示サイズが標準のままだと360dpになっていました。わりと昔の5~5.5インチディスプレイの頃はこの設定も多かったのですが、6.6インチのOPPO Find X8だと表示が若干大きく感じました。設定で少しサイズを小さくすると見やすくなると思います。
カメラ
OPPO Find X8は、広角・超広角・望遠の3眼アウトカメラ全てが5,000万画素です。世界初のW型プリズム望遠レンズを採用することで、レンズモジュールの突起は最小限に抑えられています。
カメラのUIは特に変なところもなく標準的。0.6x, 1x, 2x, 3, 6xをワンタップで切り替えられます。下部のタブでモードを変更でき、標準的な「写真」「動画」以外の「マスター」「ポートレート」「夜景」「XPAN」「タイムラプス」などは自分で入れ替えが可能です。
設定では「写し込み」として一般的な透かしのほかに、焦点距離や絞り、シャッター速度、ISO感度が埋め込まれた「Hasselblad専用透かし」も選べます。
かっこいいので基本的にこの「Hasselblad専用透かし」で撮影していたのですが、この透かしは後から外すことはできないようです。もしかしたらそういう設定もあるのかもですが、見つけられませんでした。XiaomiのLeica透かしは後から外したりつけたりもできるようなので、その点はちょっと残念です。
追記:透かしは写真アプリの編集→透かしから外したりできるようです。
短い貸出期間だったのでそこまで使い込めていないのですが、いくつか撮影した写真を掲載します。基本的にオートであまり考えずに撮っているものばかりなので、「普通の人が普通に撮ったらこんな感じ」と思ってください。
公園の遊具。
逆光のバスケットゴール。
猫様。
猫様inこたつ。
オムライス。
夜景
夜の清水マリンパーク。
エスパルスドリームプラザ。毎年12月頃はライトアップされて家族連れや恋人たちで賑わいます。私は独りで写真を撮ってました。
キレイですね。ポートレートモードで撮るとあとから絞りを変更できるのですが、なんとなく他のスマホよりもその変化があからさまに変わって面白かったです。
こういう、照明の明るい部分があると白飛びしてしまったりでうまく撮れないものですが、なんとなく良い感じに撮れた気がします。
望遠
1倍。
2倍、3倍。
6倍、30倍。
60倍。AI補正のお陰で文字もけっこう判別できます。
120倍。さすがにAI補正も「いかにも」な仕上がりになってしまいます。
…
OPPO Find X8にはほかにも「ライトニングスナップ」や「フィルムシミュレーション」「Livephoto」などがあるのですが、そこまで使いこなすことができませんでした…。
バッテリー
OPPO Find X8のバッテリーは5,630mAhです。輝度を100-105ルクスに調整し、『PCMark』のバッテリーテストを行ったところ、100%→20%まで16時間22分でした。
12時間持てば悪くないといったところで16時間ももつのはかなり良いです。OPPO Reno11 Aも16時間程度だったので、OPPOは電池持ち良い印象があります。
バッテリー容量 | PCMark | |
---|---|---|
Xperia 10 VI | 5,000mAh | 28h 5min |
OPPO Find X8 | 5,630mAh | 16h 22min |
OPPO Reno11 A | 5,000mAh | 16h 10min |
Zenfone 11 Ultra | 5,500mAh | 11h 59min |
充電では80W SUPERVOOCフラッシュチャージに対応し、ワイヤレス充電も50W AIRVOOCに対応します。50W AIRVOOCに対応する充電器は約1万円となかなか高いですが、せっかくOPPO Find X8を使うのなら揃えたいところですね。
充電関係の設定では、充電習慣を学習して80%から100%までをゆっくり充電にする「スマート充電」や、80%からまでに制限する「電荷制限」などがあります。
ColorOS 15
OPPO Find X8はAndroid 15ベースのColorOS 15を搭載します。
OPPO Find X8と同時にOPPO A3 5Gもお借りして同時使用したのですが、A3はColorOS 14でした。設定画面などけっこう変化があったのでさすがに少し混乱してしまいました。
プリインストールアプリはゲーム等のほかTikTokやTemuなどいろいろ入ってます。ロック画面の壁紙はデフォルトだとランダムで表示されるのですが、大きなTemuアイコンが出たのは笑いました…。
通知パネルは、通常の通知とクイック設定が一画面にあるものと、スワイプする場所によって通知とクイック設定を分割するものが選択可能です。
音楽アプリなどではDynamic Islandっぽい「アクアダイナミクス UIデザイン」も使えます。使ってみるとなかなかおもしろいですね、これ。
OPPO Find X8の良かったところイマイチなところ
- ベゼルが狭く質感も良いデザイン
- 撮ってて楽しいカメラ
- 十分以上に高性能
- バッテリー持ちがかなり良い
- 側面のアラートスライダーでマナーモード切り替え
- PCMarkのスコアが若干低い?
- おサイフケータイ非対応
デザインは好みの分かれるものですが、個人的には好きです。持った感触も良いですし、ピカピカ反射せずに上品な佇まいです。カメラバンプが中央なので机の上に置いてガタガタしにくいのも良いです。持ってて気持ちいいですね。
カメラについては、適当に撮っていても何かそれっぽく良い感じに写るのが良いです。楽しくてパシャパシャ撮ってしまいました。ポートレートモードにすると若干ボケがきつすぎて、結局後で絞りを変更してF値を大きくしたほうがむしろ良い感じになった、というのもありますが、そのあたりも含めての楽しさですね。
めちゃくちゃカメラに拘る人向けというよりは、そこまで拘らないけど考えずに撮って良い感じに撮れるならそれは嬉しい、という人に向いてる気がします。私のことですね。
イマイチなところとしては、PCMarkのスコアが若干低いのが気になります。まぁあくまでほかのハイエンドと比べてなので、十分な値ではあるのですが。
また、おサイフケータイについても、せっかく日本向けに出すのだから対応してほしかったところ。個人的には最近はほとんどコード決済なので必要ないかな…と思ってたのですが、東京に行くときにスマートEXを使って、やっぱり必要だなと感じました。まぁそれぞれの人の環境次第ですね。
まとめ
やはり貸出期間が1週間は短かったです。もっと触っていたい、そんなふうに思えるスマートフォンでした。
性能は申し分ないですし、デザインも良い。横幅74mmは私には少し大きいのですが、数値からの印象よりは持ちやすかったのも好印象です。カメラも撮ってて楽しかったので、もっと撮る機会や被写体があればもっと楽しいだろうな、と返すのが惜しくなるスマートフォンでした。
価格は公式オンラインショップでは139,800円ですがAmazonでは12月17日時点で127,091円。IIJmioの期間限定のりかえ価格なら94,800円です。ハイエンド帯の中では比較的安価なのも嬉しいところです。
参考情報
本記事に記載された内容は記事公開時点のものであり、必ずしも最新の情報とは限りません。記事をご覧いただく際には、最新の情報を確認するようお願いいたします。
OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。
様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。
スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。