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EarFun Air 2 NC レビュー:ノイキャンがついて「ほぼ全部入り」になったちょうどいいワイヤレスイヤホン

EarFunより、7千円台で「欲しい機能ほぼ全部入り」なイヤホン「EarFun Air 2 NC」をレビュー用に提供していただきました。

製品名からもわかるように、基本的には2024年初頭に発売されたEarFun Air 2にノイズキャンセリング機能が追加された機種です。LDACに対応し、専用アプリでの操作カスタマイズやイコライザー、ワイヤレス充電にマルチポイント接続、低遅延ゲームモードにIPX5防水、Google Fast Pair対応と便利な機能が詰まっています。

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EarFun Air 2 NCの概要

EarFun Air 2 NCは2024年の初めに発売されたEarFun Air 2にNC、つまりノイスキャンセリング機能が付いたモデルです。…と言いたいところですが、細かく見ていくとほかにも良くなった点などあり、実質的にはEarFun Air 2の1つ上のモデルになります。

■主な機能

ノイズキャンセリング
外音取込モード
ワイヤレス充電
着脱検知
低遅延モード
マルチポイント接続
Google Fast Pair
管理アプリ
操作方法カスタム
防水 IPX5
Bluetoothコーデック LDAC, SBC, AAC
■主な仕様
Bluetoothバージョン Bluetooth 5.3
対応プロファイル A2DP, AVRCP, HFP, HSP
最大動作範囲 15m(障害物なし)
対応コーデック LDAC, SBC, AAC
サイズ (充電ケース)62.1 × 47.5 × 25 mm
重量 5g(イヤホン単体)、48g(ケース込み)
バッテリー容量 イヤホン:40mAh×2、充電ケース:400mAh
最大再生時間(ANC ON時) 約6時間(イヤホンのみ)約27時間(充電ケース併用)
最大再生時間(ANC OFF時) 約9時間(イヤホンのみ)約40時間(充電ケース併用)
充電時間 イヤホン:1.5時間、充電ケース:2時間(USB-C) 3.5時間(ワイヤレス充電)
防水規格 IPX5

外観と付属品

内容物は本体(ケース)のほかにマニュアル類とUSBケーブル、イヤーピース(最初から装着済みと合わせて全4種)です。これまでEarFun製品に入っていた綿棒(掃除用)は付いてません。

ケースはEarFun Air 2と全く同じサイズでつまめる小ささ。背面側のEarFunロゴがあるメタルプレートは銀から黒に変わっています。

イヤホンはスティック部分をケースに指して収納する形です。このあたりはEarFun Air 2と変わらず微妙に取り出しにくさがあります。スティックがケースの内側になるので、耳から外して180度回転させて入れないとならないんですよね…。

イヤホン本体はスティックが付いた形状です。全体的にテカテカした黒で、スティックの外側がシルバーになっています。高級感はありませんが安っぽくもない、といったところでしょうか。

ノズルは円形で、イヤーピースは最初から装着済みと合わせて全4サイズあります。

ノイズキャンセリング機能搭載

EarFun Air 2との一番の違いはやはり「ノイズキャンセリング機能」です。EarFun Air 2のレビューで「ノイキャン以外だいたい揃ってる」と書いており、そのノイキャンも搭載されて便利な機能は大体揃いました。

いくつかのモードがあり、最大45dB低減とのこと。実際に使ってみるとかなり自然に音がカットされる印象です。ノイキャンでよくあるサーッといったホワイトノイズも聞こえません。カチャカチャする音など、カットできない音ももちろんあるのですが、普通に優秀なノイキャンです。

外音取り込みモードも、ノーマルではくぐもって聞こえてた外の音や声が自然にクリアに聞こえます。変に音が増加されるイヤホンもありますが、必要な音がクリアに聞こえるので実用的だと感じました。

聴きやすい音質、LDACも実用的に

EarFun Air 2 NCは11mmウール複合ダイナミックドライバーを搭載します。このあたりもEarFun Air 2からアップデートされています。

実際に聞いてみると、EarFunらしく聞きやすいものの低音が少し目立つ印象です。とはいえドンシャリというほどでもありません。

アプリでイコライザーも使えますし、聴力テストのようなものでそれぞれに合わせた適応イコライザを作成できます。それを元に好みに合わせてカスタマイズしていくと良いでしょう。

LDACに対応

EarFun Air 2 NCはLDACに対応しています。つまり(スマホ側も対応していれば)ハイレゾ音源も楽しめます。

LDACはソニーによって開発されたBluetoothの音声圧縮コーデックです。ハイレゾ音源に対応しており、SBCの最大約3倍の情報量を転送することが可能です。

初期状態では有効になっておらず、アプリでオンにすると使えるようになります。ただしデュアルデバイス接続と同時利用はできず、アプリでどちらかを選びます。また、バッテリーの消費が早くなったり接続も通常より不安定になりやすいので注意が必要です。

ハイレゾ音源はソニーの「ハイレゾとは?」のページにも聴き比べられるサンプルファイルがあるので試してみると面白いでしょう。

実際にLDACをオンにして対応音源を聞くと違いはわかります。スマホ側の対応や音源も必要ですが試す価値はあります。

以前のEarFun Air 2もLDACに対応していたのですが、かなり接続が途切れがちになってしまいました。しかし本機ではそれが改善され、普通に接続が持続し十分実用的でした。

LDAC以外はSBCとAACの対応のみで、aptX等には対応していません。このあたりは上位機種との違いになっていますね。

シアターモード

EarFun Air 2 NCには、新しく「シアターモード」というモードが加わっています。アプリの説明によればサウンドステージが広がり、音楽の中心に自分がいるかのような没入感のあるサラウンド効果と、豊かな音のディティールを体験できますが、イコライザーは無効になりますとのこと。

実際にオンにしてみると、これまで頭の左右、耳のところで鳴っていた音が、もっと中心で鳴っているような感覚で、確かに「音の中に入ったような没入感」だと言えます。迫力ある音を楽しみたいときには良いかもしれません。ただ全体的に音量が一段階上がるので切り替えるときには注意が必要です。

便利機能ほぼ全部入り

EarFun Air 2 NCは「ワイヤレス充電」に「マルチポイント接続」「低遅延ゲームモード」「IPX5防水」「Google Fast Pair」にも対応します。(EarFun Air 2は防水がIPX7だったのでその点は変わっています。)

実際にイヤホンを使う上で必要な機能、便利な機能がだいたい揃っているのではないでしょうか。ない機能といえば装着検知くらいでしょうか。個人的には意図しない動作が起きやすいのであまり必要としていないのでEarFun Air 2 NCの機能で十分です。

この価格帯でここまで機能を充実させているのはEarFunならではですね。音に関しても十分以上ですが、EarFunは全ての価格帯でこういう使い勝手の良さをしっかりと抑えてくれるのが良いです。

アプリで操作方法をカスタマイズ

EarFun Audio
制作: Earfun Technology (HK) Limited
価格: 無料

ダウンロード

EarFun製品共通のアプリに対応します。以前はログイン(ユーザー登録)必須でしたが、いつの間にかログインせずに使えるようになっていました。

アプリではLDACのオンオフのほか、操作方法のカスタマイズやイコライザー設定、ファームウェアアップデート、音声ガイダンス(モード切替などの際に「noise canceling mode」など行ってくれる案内)を日本語/英語で切り替えたり、その音量を変更できます。

操作方法のカスタマイズ

EarFun Air 2 NCの操作はタッチセンサー式で、それぞれの割り当ては以下の通り。

L R
1回タップ 音量ダウン 音量アップ
2回タップ 再生/一時停止 再生/一時停止
3回タップ 前の曲 次の曲
2秒長押し 音声アシスタント起動 音声アシスタント起動

ただし、これはあくまでデフォルトのもので、アプリから自分でカスタマイズできます。

タップ・ダブルタップ・トリプルタップ・長押しにそれぞれ機能を割り当てられます。(ゲームモード以下の項目はトリプルタップか長押しにのみ設定可能。)「無効」を割り当てることもできるので、1回タップにこれを割り当てておけば「軽く触れただけで誤動作」というのが減ります。

私の場合は音声アシスタントを使わないので右の長押しを「ゲームモード」に変更しました。動画を見るときなどに便利です。

今までのEarFunの他のイヤホンでできていたかはわからないのですが、キーカスタマイズで「ノイズコントロール」をタップすると、操作した時に切り替わるノイキャンの種類を選択できます。通常は「ノーマル→外音取込→ノイキャン→ノーマル」とループしますが、例えば外音取込を使わないのならこれを飛ばす設定にできます。

EarFun Air 2 NCの良かったところ・イマイチだったところ

EarFun Air 2 NCを実際に使ってみて良かったところ・イマイチだったところをまとめます。

良いところ
  • LDAC対応(ちゃんと実用的になった)
  • ノイキャンに対応
  • ワイヤレス充電・防水・操作カスタマイズ・マルチポイントなど便利機能全部入り
イマイチなところ
  • エントリーとは言えない価格まで上がってしまった
  • 着脱検知なし
  • ケースから出し入れしにくい

名前はEarFun Air 2にNCが付いただけですが、ノイズキャンセリング機能以外にも音質やLDACの安定性など、全体的にパワーアップしています。もちろん、ワイヤレス充電・防水・操作カスタマイズ・マルチポイント・ゲームモードと、機能がほぼ全て入ってるので、使い勝手の良いイヤホンです。

ただ、その分だけ値段が上がってしまいました。EarFun Air 2は発売時5,990円で、本機は7,990円です。マイナーアップデートというよりは別の価格帯の新設といった印象があります。現時点でそのほかのEarFun製品と比べると…

EarFun Air 2 EarFun Air 2 NC EarFun Air Pro 3 EarFun Air Pro 4
価格 5990円 7990円 8990円
(ブラックのみ7990円)
9990円
ノイキャン 45dB 43dB 50dB
コーデック LDAC, SBC, AAC LDAC, SBC, AAC aptX Adaptive, SBC, AAC, LC3 aptX Lossless, aptX Adaptive, SBC, AAC, LDAC
防水 IPX7 IPX5 IPX5 IPX5

ちょうど1000円ずつの差がありますね。まぁEarFunはセールで安くなることが多いので必ずしもいつもこの価格差というわけでもないのですが。選択肢が増えたというのか、悩ましくなったというのか…。

まとめ

EarFun Air 2 NCはノイズキャンセリング機能も加わり、欲しい機能がだいたい入ってて使いやすくLDACにも対応して7,000円程度の手を出しやすいイヤホンです。

EarFunのイヤホンはいつもそうなのですが、よほど音に拘る人でなければほんと「これで十分」です。今回はちょっとエントリーモデルとは言えず、ラインアップを見るとどれを買うべきか悩ましくなってしまいますが…。

なるべく使い勝手の良い機能が揃っててそれなりに音もしっかりしているイヤホンとして、多くの人に勧められるイヤホンです。

参考情報

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