Xperia 10 VI レビュー:コンパクトで軽く、バッテリー持ちがかなり良いミドルレンジのXperia

ソニーが2024年7月に発売したミドルレンジモデル「Xperia 10 VI」を、格安SIMのmineoよりレビュー用にお借りしました。

Snapdragon 6 Gen 1を搭載したミドルレンジのXperiaで、横幅68mmと重量164gのコンパクトで軽量なボディが特徴のスマートフォンです。試用期間は約1ヶ月ほどで、この間に感じたXperia 10 VIの良いところ・イマイチなところをレビューします。

mineo
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Xperia 10 VIの概要

Xperia 10 VIは約6.1インチの21:9ディスプレイに、SoCはSnapdragon 6 Gen 1で6GBのRAMと128GBのストレージを搭載するミドルレンジモデルです。164gと軽量で約155mm×68mmと片手でも操作しやすいハンドフィットな本体サイズも特徴です。

カメラは16mm(超広角)、26mm/52mm(広角)の2つのレンズで3つの倍率(0.6倍、1.0倍、2.0倍)に対応します。望遠撮影時も光学2倍相当のズームで、画質劣化がない撮影が可能です。

バッテリーは5000mAhの大容量で、充電無しでも2日間持ちのスタミナ設計がポイントです。カラーはブルー、ブラック、ホワイトの3色。

OS Android 14
CPU Snapdragon 6 Gen 1 Mobile Platform
RAM 6GB
ストレージ 128GB
外部メモリ microSDXC (最大1.5TBまで)
ディスプレイ 6.1インチ 2,520×1,080 (フルHD+) 有機EL
リフレッシュレート60Hz
メインカメラ 16mm(超広角)
有効画素数約800万画素/F値2.2

26mm/52mm(広角)
26mm撮影時
有効画素数約4800万画素
(記録画素数約1200万画素)/F値1.8
52mm撮影時
有効画素数約1200万画素
(記録画素数約1200万画素)/F値1.8

フロントカメラ 有効画素数約800万画素/F値2.0
バッテリー 5000mAh
サイズ 約155 × 68 × 8.3 mm
重量 約164g
生体認証 指紋(サイド・電源兼用)
防水防塵 IP6X, IPX5/IPX8
SIM nanoSIM/eSIM
対応バンド
  • 5G: n3, n28 , n77, n78, n79*
    日本国内使用時のみ
  • 4G(LTE): Band 1, 3, 4, 5, 8, 12, 18, 19, 21, 28, 38, 41, 42
  • 3G: Band 1, 4, 5
  • GSM: 850MHz/900MHz/1.8GHz/1.9GHz
その他 おサイフケータイ、3.5mmオーディオジャック

Xperia 10 VIの外観をチェック

Xperia 10 VIのサイズは約155 × 68 × 8.3 mmで、ディスプレイは6.1インチです。フロントカメラは上ベゼルの中にあり、画面を切り抜きません。その分だけ上下左右ともにベゼルが太く見えますが、使っているうちは気にならないでしょう。

今回お借りしたのはホワイトカラーです。背面パネルはマットで乳白色の半透過樹脂材で、柔らかく透けて軽やかに見えるデザインです。指紋はつかないわけではありませんが、白だとほとんどわからないですね。

カメラ周りの部分はそこだけ出っ張ってるのではなく、なだらかに盛り上がるようになっています。これが乳白色の半透過樹脂とよく合っており、滑らかな雰囲気を持ちます。

Xperia 10 VIの側面は中央が若干丸みを帯びていて握りやすく優しい感触です。右側面には電源ボタンと音量ボタン。

上側にはイヤホンジャックとマイク穴、下側にはマイク穴とUSBポートがあります。

左側面にはSIMスロットです。

Xperia 10 VIのSIMスロットは他のXperiaシリーズと同様に、SIMピンを使わずに手で開けられます。SIMピンが手元にないときに不意にSIMスロットを開けたくなることもあるので便利ですよね。

SIMトレイは裏側がmicro SDカードになってるタイプです。

実際に手に持ってみると、かなりコンパクトで軽いです。やはり横幅70mmを切ると手にすっぽり入る収まりの良さを感じます。こういった端末は、なんというかこう「ぎゅっと詰まった」という印象を受けますね。

ベンチマーク

ベンチマークアプリを使って性能面を確認しました。

各種ベンチマークの結果は、AnTuTu Benchmark(v10.3.3)が555,117点、Geekbench 6のCPUがシングルで946点、マルチで2,831点、GPUはOpenCLで1,331点、Vulkanで1,670点、3DmarkはWild Life Extremeで613点、Wild Lifeが2,386点、PCMarkのWork 3.0 performanceは10,036点でした。

似た点数のほかの端末と比べると以下の通り。

SoC Antutu Geekbench 3DMark PCMark
RAM Single Multi
arrows We2 Plus SD 7s Gen2
12GB
608807 1030 2805 3004 14853
OPPO Reno11 A Dimensity 7050
8GB
607416 894 2337 2242 9258
Xperia 10 VI SD 6 Gen 1
6GB
555117 946 2831 2386 10036
AQUOS sense8 SD 6 Gen 1
6GB
534751 934 2553 2376 10886
moto g64 5G Dimensity 7025
8GB
473545 1019 2436 13917
  • 3DMarkはグラフィック性能、PCMarkはWeb閲覧など基本的な作業に関する性能を測るベンチマークアプリです。

どれも決して高得点というわけではありませんが、ミドルレンジモデルとしては十分なスコアです。この夏のミドルレンジモデルの中でもちょうど真ん中あたりの性能でしょうか。

実際に操作していても特に鈍さなどは感じず快適です。画面のリフレッシュレートが60Hzなのでヌルヌルといった感じはないので、120Hz以上に慣れている人には画面のチラツキのようなものを感じるかもしれません。

指紋認証

Xperia 10 VIの生体認証は電源ボタン兼用のセンサーによる指紋認証のみです。顔認証はありません。

指紋は5つまで登録でき、同じ指で複数登録も可能です。また、認証は触れたときか押し込んだときかを選択できます。

指紋認証のスピードとしては、触れてから少しだけ間が空きます。慣れてしまえば特に支障ないと思いますが、早いわけではありません。

カメラ

Xperia 10 VIのカメラは16mm(超広角)、26mm/52mm(広角)の2つのレンズで3つの倍率(0.6倍、1.0倍、2.0倍)に対応します。望遠撮影時は中央部分を切り出すことで光学2倍相当のズームとなり、画質劣化がない撮影が可能です。

UIは標準的でグリッド表示や下部のタブでモード変更があります。モードはパノラマ、ぼけ、写真、動画、スローがあります。設定ではフォーカス距離やシャッタースピードをマニュアル調整するようにもできます。水準器表示ができないのが残念。カメラ操作音をオフにすればシャッター音も鳴りません。

実際に撮影した写真をいくつか掲載します。

超広角

ぼけ

全体的に(他の端末に比べて)ちょっと暗く写ってしまうようです。色としては自然で、補正が効きすぎぐらいな他社のカメラとは方向性が異なります。

Xperiaの上位機種に比べるとカメラのUIも機能もシンプルなのですが、それでもやっぱり「上手い人がちゃんと調整して撮れば良い写真になりそう」という印象があります。何も考えずに映える写真を撮りたいというよりは、自分で弄って良い塩梅を探りながら撮りたい、という人に向いてると思います。

バッテリー

Xperia 10 VIのバッテリーは5,000mAhです。輝度を100-105ルクスに調整し、『PCMark』のバッテリーテストを行ったところ、100%→20%まで28時間5分でした。

当サイトでは条件をなるべく同じにして多くの端末でこのテストを行っていますが、これだけの値が出たのは初めてで驚いています。思わず設定が間違えてないか確認してしまいました。

バッテリー容量 PCMark
Xperia 10 VI 5,000mAh 28h 5min
OPPO Reno11 A 5,000mAh 16h 10min
AQUOS sense8 5,000mAh 14h 47min
arrows We2 Plus 5,000mAh 13h 7min
moto g64 5G 5,000mAh 12h 7min

充電に関しては、スペック上はとくに記載がなく、20Wくらいは対応しているようですが他社のような60W以上の超急速充電には対応してないようです。またワイヤレス充電も非対応です。

いたわり充電機能により、夜寝てるときに充電するとある程度の充電量で一旦止まり、朝起きるくらいにちょうど満充電するようにできます。また、バッテリー寿命を伸ばすため、90%(もしくは80%)以上充電しないようにも設定できます。

ホーム画面と通知パネル

Xperia 10 VIの画面は21:9なので他社のスマホよりも縦長です。VI世代ではXperia 1 VIも21:9ではなくなってしまったので唯一の21:9端末となってしまいました。

ホーム画面はスッキリしており、プリインストールのアプリも余計なものはあまり入ってません。クイック設定パネルはAndroid標準のピル型ではなく四角形で横4列で並びます。たくさん一度に表示したい人にはこのほうが良いですね。

設定画面はAndroid標準とほぼ変わりません。PixelやAQUOS、Motorola端末あたりからは相互に移行しやすいです。

独自の機能としては画面端から呼び出す「サイドセンス」は、そのスワイプ方法により設定ボタンを出したりアプリを複数組み合わせて起動できたりします。

Xperia 10 VIの良かったところイマイチなところ

良いところ
  • コンパクトで手の収まりがいい
  • 170gを切る軽量さ
  • 必要十分なパフォーマンス
  • バッテリー持ちがめちゃくちゃいい
イマイチなところ
  • ベゼルは太め
  • ワイヤレス充電や超急速充電には非対応
  • カメラは人を選ぶ
  • 価格は高め

Xperia 10 VIはコンパクトで必要十分な性能と機能がぎゅっと詰まったミドルレンジスマートフォンです。

なんといってもコンパクトで軽いというのが普段使いのスマホとしては嬉しいところ。「コンパクトなミドルレンジ」というだけで需要がありそうです。21:9ということもあってパッと見の画面は小さいのですが、その分だけ画面がぎゅっと詰まってキレイに見えます。

バッテリー持ちは驚くほどに良いです。テストでの結果もそうですし、実際に使っていても明らかに持ちが違うのがわかります。

超急速充電に対応していなかったり、パッと撮って映えるカメラではなかったり、ベゼルが太かったり、同じくらいのスペックの中では価格が高めだったりと、残念な点もあります。このあたりは、どこに重点を置いているのかが他社(全体的な流れ)とは大きく違うのだと感じます。

まとめ

ソニーのミドルレンジモデル「Xperia 10 VI」をレビューしました。コンパクトスマホが好きな自分としてはこのサイズ感がかなり気に入りました。機能的にはもう少し欲しい機能がいくつかあるのですが、ミドルレンジモデルなら仕方ないか…といったところ。

先にも書きましたが、Xperiaは他のスマホと重視してる場所が微妙に違うようです。なので他のスマホが自慢するポイントをXperia 10 VIで見ると劣っているように見えてしまいますが、結局は自分が何を重視するかです。自分がスマホに何を求めるのか、スマホでなにをしたいのか、それを考えてから選びたいモデルです。

今回Xperia 10 VIをレビュー用に貸与していただいたmineoでの価格は、一括68,640円、分割(24ヶ月)の場合は2,860円/月です。

mineoには「紹介アンバサダー制度」があり、この紹介を通して申し込むと契約事務手数料が無料になります。また、契約時に端末を同時購入すると電子マネーギフト券(EJOICAセレクトギフト)2,000円分がもらえます。

私の紹介コード(リンク)は↓です。どうぞご利用ください。
https://mineo.jp/syokai/?jrp=syokai&kyb=F9H0C0U8R6

参考情報

本記事に記載された内容は記事公開時点のものであり、必ずしも最新の情報とは限りません。記事をご覧いただく際には、最新の情報を確認するようお願いいたします。

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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