UGREENさんから、先日リリースされたモバイルバッテリーを3モデル頂きました。それぞれのモデルについてレビューで紹介しています。
最後の今回は、そのうちバッテリー容量が先に紹介した2モデルの中間に位置するPB721をレビューします。容量は20,00mAh、出力も最大130Wと、上位モデルのPB722に劣らないスペックを持ったモバイルバッテリーです。
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目次(見たいところからチェック!)
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UGREEN Nexode Power Bank 20000mAh 130W(PB721)のスペック
メーカー | UGREEN GROUP LTD |
---|---|
型番 | PB721 |
サイズ | 約 5.4 × 5.1 × 13.1 cm |
重さ | 約480g |
バッテリー容量 | 20,000 mAh |
バッテリーエネルギー | 72Wh(14.4V × 5000 mAh) |
入力 | 5V⎓3A、9V⎓3A、12V⎓3A、15V⎓3A、20V⎓3.25A(65W Max) |
出力 | USB-C1:(単体使用時) 5V⎓3A、9V⎓3A、12V⎓3A、15V⎓3A、20V⎓5A 100W Max USB-C2:(単体使用時) 10V⎓2.25A、5V⎓3A、9V⎓3A、12V⎓2.5A 30W Max USB-A:(単体使用時) 5V⎓3A、9V⎓2A、12V⎓1.5A、10V⎓2.25A 22.5W Max |
合計出力 | 115W Max |
パッケージ・内容品
白い箱に製品画像が載った、PB722に似たパッケージです。角筒から押し出すようにして取り出す点も同じです。
内容物一覧です。モバイルバッテリー本体、USB Type-C to Cケーブル、カバー、マニュアルなどの紙類が入っていました。
製品本体
モバイルバッテリー本体です。本体表の上部の黒い部分にはディスプレイが内蔵されています(ディスプレイについては後述)。裏面にはゴム足がついていて、机に置いても滑らないように工夫されています。
ディスプレイです。カラーの液晶ディスプレイになっていて、バッテリー残量や出力などが数字で表示されます。
バッテリー起動時や待機状態のときにはUGREEN Nexode RG 65Wのようなキャラクターが登場するアニメーションが表示されます。PB722で表示されたものと同じです。こういうのが何気に可愛いですよね。
ディスプレイの表面はつるつるしています。美しいのですが、反面丁寧に扱わないと傷ついてきそうで怖くもあります。
サイズ感としては、500ml入りのペットボトルくらいの感じです。重さもこのモバイルバッテリーが約480gなので近いです。
本体左側面には130Wの文字、右側面にはボタンがあります。低消費電力の機器へ給電する際のモード切り替えなどには、このボタンを使います。
天面のポートです。USB Type-Cポートが2つとUSB Standard-Aポートが1つ用意されていて、USB-C1ポート(OUT1)は最大100Wの出力が可能です。
付属ケーブル
本製品にはUSB Type-C to Cケーブルが付属しています。ケーブルのe-Markerのデータを読み取ってみたところ、最大240W(USB PD EPR)対応のケーブルでした。長さは50cmと短めですが、現状充電用としては最高スペックのケーブルが付属しています。
トリガーして使える充電規格を確認
USBテスターのKM002C LiteとKT001を使って、使える急速充電規格と、USB Type-CポートではUSB PDのPDOも調べます。KM002C Liteのファームウェアは1.8.9です。なお、実際に機器に接続した場合には動作が異なる可能性があります。また、検証にはPlugableのUSB PD EPRに対応USB-IF認証済みケーブルを使用しています。
USB-C1(OUT 1)
USB-C1ポートでトリガーできた規格は、以下の通りです。
- Apple 2.4A
- USB BC Revision 1.2(DCP)
- USB PD 3.0
- Quick Charge 2.0(5V, 9V, 12V)
- Quick Charge 3.0(3.6-12V)
- Samsung AFC(9V, 12V)
- Huawei FCP(5V, 9V, 12V)
- Huawei SCP(5-10V, 22W)
USB PDのPDOは以下の通りでした。
- 5V⎓3A
- 9V⎓3A
- 12V⎓3A
- 15V⎓3A
- 20V⎓5A
- PPS: 3.3-21.0V⎓5A
USB-C2(OUT 2)
USB-C2ポートでトリガーできた規格は、以下の通りです。
- Apple 2.4A
- USB BC Revision 1.2(DCP)
- USB PD 3.0
- Quick Charge 2.0(5V, 9V, 12V)
- Quick Charge 3.0(3.6-12V)
- Samsung AFC(9V, 12V)
- Huawei FCP(5V, 9V, 12V)
- Huawei SCP(5-10V, 22W)
USB PDのPDOは以下の通りでした。
- 5V⎓3A
- 9V⎓3A
- 12V⎓2.5A
- PPS: 5.0-12.0V⎓3A
USB-A
USB Standard-Aポートでトリガーできた規格は、以下の通りです。
- Apple 2.4A
- USB BC Revision 1.2(DCP)
- Quick Charge 2.0(5V, 9V, 12V)
- Quick Charge 3.0(5-12V)
- UCFS 33W(5-5.5V⎓3A, 5.5-11V⎓3A)
- Samsung-5V2A
- Samsung AFC(9V, 12V)
なお、Amazon.co.jpの販売ページでは、今回トリガーできた充電規格に加えて、Huawei SCPと、Huawei FCPが対応の充電規格として記述されています。UCFSは対応の充電規格としては記述されていません。
単ポート時、2ポート同時使用時、3ポート同時使用時の出力は上記画像のようになります。
使ってみた感想
モバイルバッテリー自体の充電
モバイルバッテリー自体の充電(入力)は、最大で65Wまで対応しています。実際に0%から100%まで充電してみたところ、約1時間57分で充電が完了しました。より容量の多い(25,000mAh)上位モデルのPB722よりも時間がかかってしまいました。公称の充電時間が約2時間なので、想定内ではあります。
充電の経過を見ていると、最初は65Wで、20分ほど経ってから30Wに入力が減少し、それが長く続いたあと、最後の10分ほどでまた65Wになり、充電終了にかけて出力が段階的に落ちていく…という挙動をしていたので、おそらく温度制御でこうなっているのだと思います。でも充電中はほんのり温かくなる程度で、思ったよりも低い温度を維持していて、PB722とさほど変わらない温度に感じたので、ちょっとよく分からない部分ではあります。
ゴム足
何気にかなり良いなと思ったのが裏面のゴム足です。モバイルバッテリーは特にゴム足などは付いていないものが多いのですが、このモデル(今回紹介する3モデル)はどれも裏面にゴム足が付いています。滑らないのも良いですし、接地面が傷つきづらいのが特に良いですね。モバイルバッテリーを使うときは机などに置いて使うことが多いと思うので、地味ながら便利なポイントでした。
パススルー充電
パススルー充電(コンセント→充電器→モバイルバッテリー→スマホなど)を試してみたところ、可能でした。ただ入力できるのはUSB-C1(OUT 1)ポートだけなので、出力にはUSB-C2ポートを使うことになり、結果としてパススルーできる電力は最大30Wとなります。私がThinkPad(最大65W)に接続して試してみたところ、モバイルバッテリーには約60W、接続先の機器には約30Wが供給されていました。
上位モデルのPB722は、両方のUSB Type-Cポートで100W出力ができるため、パススルーは本モデル以上の出力で行えていましたが、逆にモバイルバッテリーに残された電力が少なく、バッテリー自体の充電速度は遅くなっていたんですよね。本モデルだと最低でも半分程度がバッテリーに電力が供給される計算になるので、比較的早くバッテリーが充電できそうです。
ディスプレイ
ディスプレイは多機能で、バッテリー残量はもちろん、出力電力や入力電力を表示することができます。また、電力の推移をグラフとして表示する機能もあります。充電や明るさが最大のときでも若干暗い感じがします。特に少し斜めから見ると急に暗くなる感じなので、ディスプレイの視野角が狭いのかもしれません。
実際の機器の充電
Galaxy Tab S7、Xiaomi 13 Ultra、iPhone 12などの機器を実際に充電してみた結果が上記の表です。Galaxyの超急速充電2.0なども問題なく行えました。なお、iPhone 12はUSB Type-Cポート経由でのみ急速充電が可能なため、USB Standard-Aポートでは検証を省いています。
UGREEN Nexode Power Bank 20000mAh 130W(PB721)の良いところ、イマイチなところ
この製品の良い点とイマイチな点をまとめます。
- 容量・出力の割にお手頃
- 上位モデルと同じ機能のディスプレイ
- パススルー充電対応
- 上位モデルより劇的に小さいわけではない
基本的には、上位モデルのPB722と同じ機能を持っています。容量が少なくなっているのと、出力が下がっている程度で、良いところも引き継がれています。
大きさは、太さに関しては全く同じで、高さが低くなっている感じです。モバイルバッテリーは小型化が難しいので仕方ないですし、容量比で大きいわけではないものの、大容量なのでどうしてもある程度のサイズ、重量になる点は覚悟する必要があります。
まとめ
これまでに紹介した2モデル(PB722、PB724)のちょうど中間のスペックの本モデル。下位モデルのPB724では2ポート同時使用時の出力がそれぞれ10Wになってしまう点が残念でしたが、本モデルは3ポート同時使用でも合計最大115Wと、複数ポートを同時使用してもそれほど出力は低下しません。加えて上位モデルのPB722よりは小さく、長所はしっかりと引き継いでいます。PB724では容量が足りない/出力が足りないけど、約600gでは大きすぎるという方にベストマッチのモバイルバッテリーです。
クーポンコード:OREFPBUG
使用期間:2024年8月29日~9月4日
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