UGREENさんから、先日リリースされたモバイルバッテリーを3モデル頂きました。それぞれのモデルについてレビューで紹介しています。
今回は、そのうち最もバッテリー容量の大きいモデルであるPB722をレビューします。25,00mAhの大容量で、出力も最大200Wと、最強クラスのモバイルバッテリーです。
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目次(見たいところからチェック!)
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UGREEN Nexode Power Bank 25000mAh 200W(PB722)のスペック
メーカー | UGREEN GROUP LTD |
---|---|
型番 | PB722 |
サイズ | 約5.4 × 5 × 15.5 cm |
重さ | 約609g |
バッテリー容量 | 25,000 mAh |
バッテリーエネルギー | 90Wh(18V × 5000 mAh) |
入力 | 5V⎓3A、9V⎓3A、12V⎓3A、15V⎓3A、20V⎓3.25A(65W Max) |
出力 | USB-C1:(単体使用時) 5V⎓3A、9V⎓3A、12V⎓3A、15V⎓3A、20V⎓5A、28V⎓5A 140W Max USB-C2:(単体使用時) 5V⎓3A、9V⎓3A、12V⎓3A、15V⎓3A、20V⎓5A 100W Max USB-A:(単体使用時) 5V⎓3A、9V⎓2A、12V⎓1.5A、10V⎓2.25A 22.5W Max |
合計出力 | 160W Max |
パッケージ・内容品
前回のPB724と似た、白い箱に製品画像が載ったパッケージです。角筒から押し出すようにして取り出す点は異なります。
内容物一覧です。モバイルバッテリー本体、USB Type-C to Cケーブル、マニュアルなどの紙類が入っていました。
製品本体
モバイルバッテリー本体です。本体表の上部の黒い部分にはディスプレイが内蔵されています(ディスプレイについては後述)。裏面にはゴム足がついていて、机に置いても滑らないように工夫されています。
ディスプレイです。カラーの液晶ディスプレイになっていて、バッテリー残量や出力などが数字で表示されます。
バッテリー起動時や待機状態のときにはUGREEN Nexode RG 65Wのようなキャラクターが登場するアニメーションが表示されます。PB724でも表情が表示されましたが、こういうのが何気に可愛いですよね。
ディスプレイの表面はつるつるしています。美しいのですが、反面丁寧に扱わないと傷ついてきそうで怖くもあります。
サイズ感としては、最近ときどき見かける600ml入りのペットボトルくらいの感じです。重さもこのモバイルバッテリーが約609gなので近いです。
本体左側面には200Wの文字、右側面にはボタンがあります。低消費電力の機器へ給電する際のモード切り替えなどには、このボタンを使います。
天面のポートです。USB Type-Cポートが2つとUSB Standard-Aポートが1つ用意されていて、下側のUSB Type-Cポートは最大140Wの出力が可能です。
付属ケーブル
本製品にはUSB Type-C to Cケーブルが付属しています。ケーブルのe-Markerのデータを読み取ってみたところ、最大240W(USB PD EPR)対応のケーブルでした。長さは50cmと短めですが、現状充電用としては最高スペックのケーブルが付属しています。
トリガーして使える充電規格を確認
USBテスターのKM002C LiteとKT001を使って、使える急速充電規格と、USB Type-CポートではUSB PDのPDOも調べます。KM002C Liteのファームウェアは1.8.9です。なお、実際に機器に接続した場合には動作が異なる可能性があります。また、検証にはPlugableのUSB PD EPRに対応USB-IF認証済みケーブルを使用しています。
USB-C1
USB-C1ポートでトリガーできた規格は、以下の通りです。
- Apple 2.4A
- USB BC Revision 1.2(DCP)
- USB PD 3.0
- Quick Charge 2.0(5V, 9V, 12V)
- Quick Charge 3.0(3.6-12V)
- Samsung AFC(9V, 12V)
USB PDのPDOは以下の通りでした。
- 5V⎓3A
- 9V⎓3A
- 12V⎓3A
- 15V⎓3A
- 20V⎓5A
- 28V⎓5A
- PPS: 3.3-21.0V⎓5A
なお、Amazon.co.jpの販売ページでは、今回トリガーできた充電規格に加えてQuick Charge 4+が対応の充電規格として記述されています。
USB-C2
USB-C2ポートでトリガーできた規格は、以下の通りです。
- Apple 2.4A
- USB BC Revision 1.2(DCP)
- USB PD 3.0
- Quick Charge 2.0(5V, 9V, 12V)
- Quick Charge 3.0(3.6-12V)
- Samsung AFC (9V, 12V)
USB PDのPDOは以下の通りでした。
- 5V⎓3A
- 9V⎓3A
- 12V⎓3A
- 15V⎓3A
- 20V⎓5A
- PPS: 3.3-21.0V⎓5A
なお、Amazon.co.jpの販売ページでは、今回トリガーできた充電規格に加えてQuick Charge 4+が対応の充電規格として記述されています。
USB-A
USB Standard-Aポートでトリガーできた規格は、以下の通りです。
- Apple 2.4A
- USB BC Revision 1.2(DCP)
- Quick Charge 2.0(5V, 9V, 12V)
- Quick Charge 3.0(5-12V)
- UCFS 33W(5-5.5V⎓3A, 5.5-11V⎓3A)
- Samsung-5V2A
- Samsung AFC(9V, 12V)
なお、Amazon.co.jpの販売ページでは、今回トリガーできた充電規格に加えて、Huawei SCPとHuawei FCPが対応の充電規格として記述されています。UCFSは今回トリガーできたものの、対応している充電規格としては記述されていません。
単ポート時、2ポート同時使用時、3ポート同時使用時の出力は上記画像のようになります。
使ってみた感想
モバイルバッテリー自体の充電
モバイルバッテリー自体の充電(入力)は、最大で65Wまで対応しています。実際に0%から100%まで充電してみたところ、約1時間41分で充電が完了しました。
12,000mAhの兄弟モデル(PB724)で1時間16分だったので、25,000mAhという容量を考えれば早くなっています。めちゃくちゃ早いというわけではないですが、十分に高速に充電できていると思います。充電中はほんのり温かくなる程度で、思ったよりも低い温度を維持していました。
ゴム足
兄弟モデルのPB724と同様に、何気にかなり良いなと思ったのが裏面のゴム足です。モバイルバッテリーは特にゴム足などは付いていないものが多いのですが、このモデル(今回紹介する3モデル)はどれも裏面にゴム足が付いています。滑らないのも良いですし、接地面が傷つきづらいのが特に良いですね。モバイルバッテリーを使うときは机などに置いて使うことが多いと思うので、地味ながら便利なポイントでした。
パススルー充電
パススルー充電(コンセント→充電器→モバイルバッテリー→スマホなど)も可能でした。ThinkPad X1 Carbon Gen 10(最大65W入力に対応)をパススルー充電してみたところ、モバイルバッテリーに48W程度、ThinkPadには40W程度が供給されていました。ほとんどThinkPad側に供給されるので、モバイルバッテリー自体の充電は差し引き8W程度とかなり低速にはなりますが、少しずつバッテリー残量は増えていました。
ディスプレイ
ディスプレイは多機能で、バッテリー残量はもちろん、出力電力や入力電力を表示することができます。また、電力の推移をグラフとして表示する機能もあります。充電や明るさが最大のときでも若干暗い感じがします。特に少し斜めから見ると急に暗くなる感じなので、ディスプレイの視野角が狭いのかもしれません。
実際の機器の充電
Galaxy Tab S7、Xiaomi 13 Ultra、iPhone 12などの機器を実際に充電してみた結果が上記の表です。Galaxyの超急速充電2.0なども問題なく行えました。なお、iPhone 12はUSB Type-Cポート経由でのみ急速充電が可能なため、USB Standard-Aポートでは検証を省いています。
UGREEN Nexode Power Bank 25000mAh 200W(PB722)の良いところ、イマイチなところ
この製品の良い点とイマイチな点をまとめます。
- 最大140Wの高出力
- 多機能なディスプレイ搭載
- パススルー充電対応
- 容量の割にお手頃
- (色々と)大きく重い
- バッテリーへの給電は最大65W
25,000mAhとモバイルバッテリーとしては最大級の容量で、出力も単ポート時最大140Wと、これまた最大級です。バッテリー残量以外にも出力などが表示できるディスプレイも装備し、モバイルバッテリーとして不足している機能はほとんどありません。
一方で、これだけ大容量なのでどうしても大きく重いです。また、バッテリーへの給電は最大65Wまでの対応で、バッテリーへの給電でも100W以上に対応した製品も存在することを考えれば、少し見劣りする部分ではあります。充電時間自体は1時間41分で、遅くて耐えられないというほどではないと思いますが…
まとめ
今回紹介している3モデルで最もバッテリー容量の大きい本モデル。バッテリーへの充電速度では最速ではないものの、価格を考えるとこの容量のクラスでは屈指のコスパです。バッテリー自体の充電速度にそこまでこだわりが無ければ、大容量で高出力のモバイルバッテリーとして有力な選択肢となるモデルです。
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