Jelly Max 先行ミニレビュー:コンパクトで手にすっぽり収まる懐かしいサイズ感が嬉しい5インチスマホ

Unihertzより、クラウドファンディング中の小型5Gスマホ「Jelly Max」のサンプル機を提供していただきました。5インチで手に収まるサイズのコンパクトなスマートフォンです。

あくまで先行テスト用のプロトタイプなので実際の製品版とは異なることもありますが、現時点での触ってみたインプレッションをお届けします。(カメラについてはまだレビューに適してないとのことなので今回は省略しています。)

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コンパクト5Gスマホ「Jelly Max」

Jelly MaxはUnihertzがこれまで開発してきた小型スマホJellyシリーズの最新機種です。ただ、3インチ台だったこれまでの超小型ではなく、5インチのコンパクトスマホになっています。

SoCにMediaTekのDimensity 7300 5Gを搭載し、12GBのRAMと256GBのストレージ、66W充電に対応する4,000mAhバッテリー、カメラは100MPメインの他に3.4倍の望遠も搭載します。

OS Android 14
CPU Dimensity 7300
RAM 12GB
ストレージ 256GB
外部メモリ microSDXC
ディスプレイ 5.05インチ 720×1520 (HD)
メインカメラ メイン:100MP
望遠:8MP
フロントカメラ 32MP
バッテリー 4000mAh 66W充電
サイズ 約128.7 × 62.7 × 16.3 mm
重量 約180g
生体認証 指紋(背面)、顔
防水防塵
SIM nanoSIM×2
対応バンド
2G:
850/900/1800/1900
3G:
1/2/4/5/6/8/19
4G:
1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/25/26/28A/28B/34/38/39/40/41/42/66
5G:
1/2/3/5/7/8/20/25/28/38/40/41/66/77/78
その他 NFC、IR、プログラマブルボタン、FMラジオ

7月16日よりKickstarterにてクラウドファンディングを開始しており、目標額自体は15分で突破しました。プレッジ(支援)メニューはいくつかあり、現在は259ドル(約3.99円)で1台のKS Specialや470ドル(約7.24万円)で2台のCouple Packageがあります。プロジェクトの締め切りは2024年8月15日の21:00まで、製品の配送は2024年10月予定となっています。

Jelly Maxの外観

パッケージは(今後変わるかもしれませんが)これまでのUnihertz製品と同じく白くシンプルなものです。

高さ128.7mm × 幅62.7と、最近のスマホにしては小型で、画面サイズは5.05インチです。縦横のサイズ感としてはiPhone 13 miniやBALMUDA Phoneに近いものがあります。

ディスプレイ サイズ 重量
Jelly Max 5.05インチ
720×1520 (HD+)
128.7 × 62.7 × 16.3mm 180g
iPhone 13 mini 5.4インチ
1080×2340 (FHD+)
131.5 × 64.2 × 7.65mm 140g
BALMUDA Phone 4.9インチ
1080×1920 (FHD)
123 × 69 × 13.7 mm 138g

背面にはUnihertzのロゴと上部にカメラ、その下に指紋センサーがあります。

背面は若干透けており、中が見えるようになっています。とは言っても、実際のパーツや回路が見えているわけではなく、それっぽいものがプリントされたものが見えているだけのようです。

また、わりとゴミや指紋がつきやすいのが気になりました。

左側面に音量ボタンとSIMスロット。

右側面に赤いプログラマブルボタンと電源ボタン。

上側に赤外線ポート、下側にUSBポートがあります。

Jelly Maxは厚みが16.3mmなのでかなり厚いです。普通のスマートフォンの2台分近くあります。ここは人を選ぶポイントとなります。

上側にあるのはイヤホンジャックではなく赤外線です。イヤホンジャックはありません。

通知ランプは背面中央の左右にあります。なかなか個性的ですね。ディスプレイ面を上にして置いておくと気づかないので、画面を下にして置くことを想定しているのでしょう。

実際に持つと意外と…?

Jelly Maxを実際に持ってみると、なんだか懐かしいサイズ感です。手にすっぽり収まって、コンパクトなディスプレイの中でちょこちょこ操作する。あー、前はこうだったなぁ…と。

先に書いたように厚みが16.3mmもあるのですが、左右端は大きく湾曲しているので収まりが良く持ちやすく感じます。ある程度小さい端末は厚みと丸みがあったほうが、むしろ持ちやすいんですよね。

ただ、やはり重さ(180g)はずっしり感じます。しっかり重いです。

画面サイズは5.05インチでベゼルも広くないので、片手での操作がやりやすいです。画面のいろいろなところへ片手持ちのまま無理なく指が届くというのは良いですね。

ベンチマーク

ベンチマークアプリを使って確認しました。

各種ベンチマークの結果は、AnTuTu Benchmark(v10.2.9)が672,451点、Geekbench 6のCPUがシングルで1,018点、マルチで3,153点、GPUはOpenCLで2,498点、Vulkanで2,485点、3DmarkはWild Life Extremeで877点、Wild Lifeが3,349点、PCMarkのWork 3.0 performanceは11,679点でした。

似た点数のほかの端末と比べると以下の通り。

SoC Antutu Geekbench 3DMark PCMark
RAM Single Multi
Pixel 7a Tensor G2
8GB
702893 1374 3123 1776 11366
Jelly Max (prototype) Dimensity 7300
12GB
672451 1018 3153 877 11679
AQUOS sense8 Snapdragon 6 Gen 1
6GB
534751 934 2553 607 10886
  • 3DMarkはグラフィック性能、PCMarkはWeb閲覧など基本的な作業に関する性能を測るベンチマークアプリです。

ハイスペックというわけではありませんが、普通に快適に使えるスコアです。実際に触ってみても特に不満は出てこないくらいです。重めのゲームはちょっときついかもしれませんが、今どきのそういったゲームは5.05インチの画面でやるのはさすがにツライでしょう…。

Jelly 2のときも「こんなに小さいのに意外なほど普通に使えてしまう」と思ったもので、今回のJelly Maxも普通にミドルレンジモデルの性能です。そして超小型までいかない5インチ端末なので、QWERTYキーボードを使う際も指の先でちょんちょんと触るような使い方ではなく普通に扱えます。いい意味で普通に使えてしまう端末ですね。

生体認証

Jelly Maxは背面に指紋センサーがあり、顔認証にも対応しています。

指紋認証

背面の指紋センサーが久しぶりということもあってうまく指を合わせられてない感があります…。反応は遅いとまでは言わないものの少しのんびりした印象です。

顔認証

端末を持ち上げたときに画面オンにできるので、組み合わせれば持ち上げてそのままロック解除→ホーム画面になります。ロック解除自体は素早く行われますね。ただ若干、顔認証してくれる角度(範囲?)が狭い気がします。しっかり顔の前に持ってきたほうが無難です。

Jelly Maxの各種画面

ホーム画面と通知画面。ごく普通のAndroidスマホの画面です。クイック設定パネルも標準的なピル型です。

アプリはまだ今後も調整があるでしょうが、とりあえずUnihertz端末でいつも見る『ツールボックス』は確認しました。地味に便利だったりします。

Jelly Starまでは、下部ベゼルにタッチセンサーで戻るボタンなどがありましたが、Jelly Maxにはありません。ほかのスマホと同じように画面内表示で3ボタンとナビゲーションジェスチャーを選択可能です。ジャスチャーが若干反応悪い気もするので(今後調整でよくなってくれるかもしれませんが)気になったら3ボタンに変更するのも手です。

最近のスマホやタブレットでよく見かけるメモリ拡張にも対応しています。元々RAMは12GBもあるのですが、さらに最大12GB拡張できます。なお、デフォルトではオフになっています。

バッテリーの持ちは良い

アプリを使ってのテストまではできていませんが、バッテリーの持ちは良い印象です。4000mAhあって、5インチの画面でHD+解像度ですからね、期待通りではあります。

また、最大66Wの充電に対応するとのことで、66W充電器も付属します。なかなかの大きさではありますが…。日本向けのようでモデル名にJPが入っており、PSEUDOマークもあります。マークの下に書かれる会社名は製品版ではちゃんと記載されると思われます。

まとめ:重さはネックだが手に収まるコンパクトさは魅力

少しの間ではありますが、実際に使ってみて一番の魅力はやはり「手にすっぽり収まるコンパクトさ」と感じます。もともと私がコンパクト機が好きだというのもあり、この手に収まる感はとても良いです。XperiaやAQUOSのCompactシリーズが好きだった方はサイズ感が気にいると思います。

ただ、これまでの3インチ台だったJellyシリーズと比べるとかなり大きいですし、超小型を期待してるとコンセプトの違いに困ってしまいます。超小型ではなくコンパクト、ここを間違えてはいけません。

あとは、やはり重さが気になります。これが苦にならない人であれば、性能は普通にミドルレンジですし、メイン端末としても普通に使えるのではないでしょうか。


ここまで、ごく簡単にレビューしてきましたが、最初に書いたように今回はプロトタイプでの試用です。製品版までにまだ改良されていく(特にソフトウェアに関しては)と思われます。

なにか気になる点があれば、Xやメールで聞いていただければ、こちらで試せるのでお知らせください。

Jelly MaxのクラウドファンディングはKickstarterにて2024年8月15日の21:00まで行われています。気になる方はチェックしてみてください。日本語での紹介ページもあります。

参考情報

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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