総務省は12月22日、令和5年度第2四半期(9月末)の電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データを公表しました。
この中には移動系通信(携帯電話等)のシェアやMVNOのシェアといったデータもあります。携帯電話の契約数は2億1,552万(前期比+1.3%、前年同期比+5.1%)、そのうち5G契約数は8,054万(前期比+7.7%、前年同期比+40.1%)でした。
MVNOサービスの契約数は3,193万(前期比+3.3%、前年同期比+15.7%)、SIMカード型の契約数における事業者別シェアは、前回と同じくインターネットイニシアティブ(IIJ)がトップでした。
データの中から気になるものをいくつか紹介します。
目次(見たいところからチェック!)
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3G/LTE/5G/PHS/BWAの各契約数の推移
各キャリアとも停波が決まってる3GやLTEは契約数が減り続けています。5Gは順調に伸びており、2023年9月では8,054万契約となってます。
ドコモ | 2026年3月31日 |
---|---|
au | 2022年3月31日 |
ソフトバンク | 2024年1月31日 |
携帯電話の契約数における事業者別シェアの推移
携帯電話の契約数でのシェアです。KDDIグループにはUQ mobileも入ってます。NTTドコモが0.2ポイントの減少でKDDIはMVNOと合わせるとプラマイゼロ、ソフトバンクは本体が0.1ポイント減の代わりにMVNOが0.2ポイント増、楽天モバイルは0.1ポイント増で2.4%です。
今期 | 前期比 | 前年同期比 | MVNOを含め | |
---|---|---|---|---|
NTTドコモ | 35.3% | -0.2ポイント | -1.1ポイント | 41.1% |
KDDI | 26.9% | -0.1ポイント | -0.1ポイント | 30.6% |
ソフトバンク | 20.6% | -0.1ポイント | -0.3ポイント | 25.9% |
楽天モバイル | 2.4% | +0.1ポイント | +0.2ポイント | 2.4% |
MVNO | 14.8% | +0.3ポイント | +1.3ポイント | 14.8% |
MVNOサービスの区分別契約数の推移
MVNOサービスといっても実は色々あるのですが、いわゆる「格安SIM」はこの中の「SIMカード型」と見ていいでしょう。2023年9月では1,577万契約となっています。前回から微増ですね。
なお、このグラフは契約数が3万以上のMVNOからの報告を基に作成されているので、実際の数はもっと多くなります。
MVNO(SIMカード型)の事業者別シェア
契約数が3万以上のMVNOサービスの区分別契約数は、SIMカード型が1,571万(前期比+0.4%、前年同期比+5.0%)、通信モジュールが1,091万(前期比+4.3%、前年同期比+17.6%)でした。
SIMカード型の契約者数における事業者別シェアは、インターネットイニシアティブ(IIJmio)が最も高く20.4%(前期比+0.4ポイント)、次いでNTTドコモ(旧NTTレゾナント、OCN モバイル ONE)が11.3%(前期比-0.9ポイント)、オプテージ(mineo)が8.9%(前期比-0.1ポイント)、富士通が5.6%(前期比+0.1ポイント)、イオンリテール(イオンモバイル)が4.8%(前期比±0ポイント)となります。
2021年 | 2022年 | 2023年 | ||||||
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9月 | 12月 | 3月 | 6月 | 9月 | 12月 | 3月 | 6月 | 9月 |
IIJ (16.6%) |
IIJ (17.3%) |
IIJ (18.1%) |
IIJ (18.8%) |
IIJ (19.0%) |
IIJ (19.7%) |
IIJ (19.8%) |
IIJ (20.0%) |
IIJ (20.4%) |
NTT (12.2%) |
NTT (12.8%) |
NTT (14.0%) |
NTT (14.5%) |
NTT (10.1%) |
NTT (11.1%) |
NTT (11.9%) |
NTT (12.2%) |
NTT (11.3%) |
mineo (9.0%) |
mineo (9.0%) |
mineo (9.3%) |
mineo (9.3%) |
mineo (9.1%) |
mineo (9.1%) |
mineo (9.0%) |
mineo (9.0%) |
mineo (8.9%) |
楽天 (7.8%) |
楽天 (6.9%) |
楽天 (6.2%) |
富士通 (5.7%) |
富士通 (5.6%) |
富士通 (5.6%) |
富士通 (5.6%) |
富士通 (5.6%) |
富士通 (5.6%) |
BIGLOBE (5.9%) |
BIGLOBE (5.8%) |
BIGLOBE (5.8%) |
楽天 (5.5%) |
BIGLOBE (5.1%) |
BIGLOBE (4.9%) |
イオン (4.8%) |
イオン (4.7%) |
イオン (4.8%) |
※上記数字はそれぞれ発表時のもので、発表後の修正は反映されていません。
OCN モバイル ONEは6月末で新規受付を停止しているので、これ以上シェアが増えることはないでしょう。ここのシェアを取り込めるのがどこなのかで、また変わっていくと思われます。順調に伸ばしているのがIIだけなのが少し不安がありますが…。
総務省のこれらの調査データは過去のものも含め公開されてるものです。なかなか興味深いものもありますし、遡って調べてみたり、MMD研究所の格安SIMサービスの利用動向調査と比べてみるのも面白いでしょう。
参考情報
- 総務省|報道資料|電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (令和5年度第2四半期(9月末))
- 総務省|報道資料|電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (令和5年度第1四半期(6月末))
- 総務省|報道資料|電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (令和4年度第4四半期(3月末))
- 総務省|報道資料|電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (令和4年度第3四半期(12月末))
- 総務省|報道資料|電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (令和4年度第2四半期(9月末))
- 総務省 2023年度Q1(6月末)電気通信サービスのデータ:MVNOのシェア、IIJが20%に – OREFOLDER