EarFun Air Pro 3 レビュー:aptX Adaptive対応でノイキャン・ワイヤレス充電・マルチポイントも揃った使い勝手の良いTWS

EarFunより、Air Proシリーズの新製品「EarFun Air Pro 3」をレビュー用に提供していただきました。

ノイキャンや防水、ワイヤレス充電はもちろんのこと、マルチポイント接続にも対応した、音も使い勝手も良い完全ワイヤレスイヤホンです。Air Proシリーズはこれまでもレビューしてきて気に入っていたのですが、今回のAir Pro 3はさらにワンランク上を行ってます。9,000円を切る価格でこれは十分満足できます。

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EarFun Air Pro 3

EarFunのイヤホンはこれまでにもいくつかレビューしており、使い勝手が良いので気に入っています。Air Proシリーズはその中でも一番上のシリーズ(と言っても1万円以下)となります。過去にもEarFun Air ProEarFun Air Pro 2もレビューしており、今回のAir Pro 3はさらに良くなっています。

機能的にはアクティブノイズキャンセリングに防水、aptX adaptive対応(LE Audio対応予定)、ワイヤレス充電、マルチポイント接続、ゲーム(低遅延)モード、専用アプリに対応します。

■主な機能

ノイズキャンセリング
アンビエントモード
ワイヤレス充電
着脱検知
低遅延モード
管理アプリ
操作方法カスタム
防水 IPX5
Bluetoothコーデック aptX Adaptive, SBC, AAC, LC3*
*今後のアップデートで対応予定
■主な仕様
Bluetoothバージョン Bluetooth 5.3
対応プロファイル A2DP, AVRCP, HFP, HSP
最大動作範囲 15m(障害物なし)
対応コーデック aptX Adaptive, SBC, AAC, LC3(今後のアップデートで対応予定)
サイズ (充電ケース)60 × 50 × 31 mm
重量 イヤホン:片耳5g、両耳10g、充電ケース:約42g、充電ケース+イヤホン:約52g
バッテリー容量 イヤホン:54mAh×2、充電ケース:520mAh
最大再生時間(ノイキャンON時) 約7時間(イヤホンのみ)約37時間(充電ケース併用)
最大再生時間(ノイキャンOFF時) 約9時間(イヤホンのみ)約45時間(充電ケース併用)
充電時間 1時間(イヤホン) 2時間(充電ケース) 3.5時間(ワイヤレス充電)
防水規格 IPX5

EarFun Air Pro 3の外観と付属品

内容物は本体(ケース)のほかにマニュアルとUSBケーブル、イヤーピース(サイズ違いで全4種)、EarFunおなじみの綿棒(掃除用)です。

ケースは角が丸くなっているものの、これまでのものより若干四角くなってます。サイズは60×50×31mmで重量は52g(イヤホン込み)とコンパクトです。

底面に各種マークなど。ケースと同色なので目立たない(見にくい)です。

裏側にUSB-Cポート。ここから充電します。(ワイヤレス充電も可)

ぱかっと開けるとイヤホンが収まってます。今回のケースは開く方向への力が強く、ちゃんと最後まで閉じないと閉まらないのが(従来のものを知ってると)ちょっとおもしろいです。

外から見える側はつや消しでちょっと高級感あるような仕上げになってます。なかなかカッコ良い。重量は片耳5gです。

操作するタッチセンサーは丸で囲まれてるのでわかりやすく、ここだけ僅かに凹んでるので操作しやすくなってます。デザインと機能がうまくマッチしてますね。

ペアリング時などのライトはイヤホン上面に。再生中などは光りません。

低音がよく聴こえて迫力ある音質

EarFun Air Pro 3はAACとSBC、そしてaptX Adaptiveに対応しています。(今後のアップデートでLE Audio(LC3)に対応予定)

実際にZenfone 9やPCと接続して聴いてみると、まずその低音に驚きました。単に低音重視というよりも、低音の音1つ1つがよく聴こえるという印象です。ドコドコと響いてるのではなく、そこで鳴ってるのがわかるような気になりました。ただ、ノイキャンをオフにするとその傾向は少し収まります。

そういったものもあって、前作のAir Pro 2に比べると格段に音質が上がったように感じます。これだけでも買い替える価値はあります。

マルチポイント接続対応

EarFun Air Pro 3は充電ケースを開けると自動的に電源が入り、Bluetoothのペアリングモードになります。あとはスマホ側の設定で接続済みのデバイス新しいデバイスとのペア設定EarFun Air Pro 3を選べばペアリングします。一度ペアリングすれば次回からはケースを開けた段階でペアリングされるので、耳に持っていく間に接続が終わってます。

Bluetooth 5.3の接続で、動作距離は最大15m(障害物なし)となってます。手で覆ったりすると途切れますが、普通に部屋の中を移動するくらいなら問題ありません。

2台の機器と接続可能

EarFun Air Pro 3は「マルチポイント接続」に対応しており、2台の機器と同時に接続できます。PCとスマホなどでどちらにもペアリングさせておき、家ではPC内の音楽を、外ではスマホ内の音楽を、とペアリングを切り替えることなく利用できます。

操作方法はアプリでカスタマイズ可

EarFun Air Pro 3の操作はタッチセンサー式で、それぞれの割り当ては以下の通り。

L R
再生/一時停止 2回タップ
次の曲 3回タップ
前の曲 3回タップ
音量アップ 1回タップ
音量ダウン 1回タップ
電話の応答・切断 2回タップ
着信拒否 2秒長押し
音声アシスタント起動 2秒長押し
ノイズキャンセリング制御 2秒長押し

ただし、これはあくまでデフォルトのもので、アプリから自分でカスタマイズできます。

タップ・ダブルタップ・トリプルタップ・長押しにそれぞれ機能を割り当てられます。また、「無効」を割り当てることもできるので、1回タップにこれを割り当てておけば「軽く触れただけで誤動作」というのが減ります。

私の場合は音声アシスタントを使わないので右の長押しを「ゲームモード」に変更しました。動画を見るときなどに便利です。

ANCオンで単体7時間再生のバッテリー

EarFun Air Pro 3のバッテリーはANCオフの状態で9時間、オンの状態で7時間の音楽再生が可能です。充電ケースを含めればANCオフで45時間、オンで37時間です。1泊や2泊の旅行でも充電いらずですし、毎日の通勤で使っても充電は1週間に1回以下で済むでしょう。

ワイヤレス充電にも対応

ケースはQiワイヤレス充電に対応しているので、イヤホンを使ってるときでもケースをワイヤレス充電器においておけば充電できます。外でも、バッテリーシェアできるスマホがあればそこから充電できます。

スマホはともかく、イヤホンはワイヤレス充電が便利で一度使うとそれ以外はひどく面倒に感じます。これひとつで使い勝手が大きく変わりますよ。

その他の便利な機能

そのほかにも、EarFun Air Pro 3には便利な機能があります。

ノイズキャンセリング

EarFun Air Pro 3のノイズキャンセリングはフィードフォワードとフィードバックを組み合わせたハイブリッド式アクティブノイズキャンセリングを採用し、43dBのノイズを低減します。とはいっても車の走行音などは消しきれませんし、過剰に期待しないほうが良いです。エアコンの音などは消えるので集中したいときにも便利です。

もちろん「外音取込モード」もあるので、周りの音を聞きたいときにもすぐに切り替えられます。

ゲームモード

Bluetooth接続だとどうしても有線に比べ遅延が発生しますが、EarFun Air Pro 3にはゲームモード(低遅延モード)があります。デフォルトではアプリからの切り替えしか対応してませんが、操作方法をカスタマイズすればイヤホン単体でオンオフ可能になります。

実際に『ワイヤレスヘッドフォンディレイテスト』アプリを使って遅延具合を調べてみました。(使用機種:Zenfone 9)

左:通常 右:ゲームモード

公称ではゲームモードオンで55ms(0.05s)まで減らすとしており、実際に(あくまで目測ですが)それくらいで聞こえます。ただEarFun Air Pro 3はaptX Adaptive対応で、これは低遅延が特徴の1つでもあります。実際ゲームモードオフでも100msを切るくらいなので、動画を見ても違和感ありません。なお、ゲームモードにすると接続距離が短くなるので、機器から離れない場合に利用しましょう。

イコライザー

アプリのメニュー項目の1つで目立たないのですが、イコライザー機能もあります。デフォルトで低音が強めなので、気になる場合はここで調整するといいでしょう。

EarFun Air Pro 3の良かったところ・イマイチだったところ

EarFun Air Pro 3を実際に使ってみて良かったところ・イマイチだったところをまとめます。

良いところ
  • aptX Adaptive対応
  • ノイキャン・ワイヤレス充電・防水・操作カスタマイズ・マルチポイント、欲しい物全部対応
  • しっかりと存在感のある低音
イマイチなところ
  • 内側はプラスチッキーでチープ
  • 聴くものによっては低音がききすぎ
  • 着脱検知なし

やっぱりノイキャン・ワイヤレス充電・防水・操作カスタマイズ・マルチポイントと、使い勝手の良くなる機能がだいたいぜんぶ入ってるのが良いですね。手頃な価格でこれらが揃ってるのでEarFunのイヤホンが好きです。

また、aptX Adaptive対応のおかげで(対応機器なら)元々低遅延ですし、ゲームモードにしなくても動画の違和感がありません。

イマイチな点としては3つほど挙げましたが、あまり気にするほどのものではありませんね。全体的に不満の少ないイヤホンです。

まとめ

EarFun Air Proシリーズは以前レビューした頃から気に入っており、Air Pro 2は今でもPC用で使っていました。改めてAir Pro 3と聴き比べてみると、かなり音質が良くなってます。肥えてない私の耳でもこんなに変わるのか、と驚きました。

使い勝手の良さはこれまでと同様にあるので、家の中で使うメインイヤホンを完全に置き換えられそうです。1万円以下で使い勝手の良い普段使いのイヤホンを探しているのなら、十分にオススメできるイヤホンです。

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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