総務省 2022年度Q1(6月末)電気通信サービスのデータ:楽天モバイルのシェアが初の減少、MVNOのシェアにも動きが
総務省は9月16日、令和4年度第1四半期(6月末)の電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データを公表しました。
このなかには移動系通信(携帯電話等)のシェアやMVNOのシェアといったデータもあります。MVNOのSIMカード型の契約数における事業者別シェアは、前回と同じくインターネットイニシアティブ(IIJ)がトップでした。
データの中から気になるものをいくつか紹介します。
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携帯電話の契約数における事業者別シェアの推移
携帯電話の契約数でのシェアです。KDDIグループにはUQ mobileも入ってます。ここまで少しずつシェアを増やしてきていた楽天モバイルが(0.1ポイントですが)初の減少となりました。1GBまで無料がなくなったRakuten UN-LIMIT VIIが発表されたのが5月半ばでした。これの影響が出ているということでしょう。楽天の発表でも契約者の減少が報告されています。
今期 | 前期比 | 前年同期比 | MVNOを含め | |
---|---|---|---|---|
NTTドコモ | 36.5% | +0.1ポイント | -0.5ポイント | 41.9% |
KDDI | 26.9% | -0.2ポイント | -0.2ポイント | 30.3% |
ソフトバンク | 21.1% | +0.2ポイント | +0.3ポイント | 25.5% |
楽天モバイル | 2.3% | -0.1ポイント | +0.4ポイント | 2.3% |
MVNO | 13.2% | +0.2ポイント | ±0ポイント | 13.2% |
MVNOサービスの区分別契約数の推移
MVNOサービスといっても実は色々あるのですが、いわゆる「格安SIM」はこの中の「SIMカード型」と見ていいでしょう。2022年6月では1,496万契約となっており、2020年12月以来4期連続で下がっていたのがストップしました。これが一時的なものなのかどうか、次回に注目です。
なお、このグラフは契約数が3万以上のMVNOからの報告を基に作成されているので、実際の数はもっと多くなります。
MVNO(SIMカード型)の事業者別シェア
契約数が3万以上のMVNOサービスの区分別契約数は、SIMカード型が1,496万(前期比+0.3%、前年同期比+3.5%)、通信モジュールが928万(前期比+4.0%、前年同期比+18.6%)でした。
SIMカード型の契約者数における事業者別シェアは、インターネットイニシアティブが最も高く18.8%(前期比+0.7ポイント)、次いでNTTコミュニケーションズが14.5%(前期比+0.5ポイント)、オプテージが9.3%(前期比±0ポイント)、富士通が5.7%(前期比+0.1ポイント)、楽天モバイルが5.5%(前期比-0.7ポイント)となります。
ここでの楽天モバイルはMVNOとしての楽天モバイルで、すでに新規受付を終了しているので下がるだけなのですが、まだ5位です。前回4位のビッグローブと楽天モバイルが今回で逆転するかな?と思っていたのですが、楽天モバイルを抜いたのはビッグローブはなく富士通でした。
2020年 | 2021年 | 2022年 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
6月 | 9月 | 12月 | 3月 | 6月 | 9月 | 12月 | 3月 | 6月 |
楽天 (16.3%) |
楽天 (15.2%) |
IIJ (14.4%) |
IIJ (15.2%) |
IIJ (15.8%) |
IIJ (16.6%) |
IIJ (17.3%) |
IIJ (18.1%) |
IIJ (18.8%) |
IIJ (13.7%) |
IIJ (14.0%) |
楽天 (13.7%) |
NTT (11.5%) |
NTT (11.8%) |
NTT (12.2%) |
NTT (12.8%) |
NTT (14.0%) |
NTT (14.5%) |
NTT (10.8%) |
NTT (11.0%) |
NTT (11.3%) |
楽天 (11.4%) |
mineo (9.0%) |
mineo (9.0%) |
mineo (9.0%) |
mineo (9.3%) |
mineo (9.3%) |
mineo (8.8%) |
mineo (8.9%) |
mineo (8.7%) |
mineo (8.9%) |
楽天 (8.9%) |
楽天 (7.8%) |
楽天 (6.9%) |
楽天 (6.2%) |
富士通 (5.7%) |
LINE (6.1%) |
LINE (6.4%) |
LINE (6.7%) |
LINE (6.7%) |
LINE (6.1%) |
BIGLOBE (5.9%) |
BIGLOBE (5.8%) |
BIGLOBE (5.8%) |
楽天 (5.5%) |
総務省のこれらの調査データは過去のものも含め公開されてるものです。なかなか興味深いものもありますし、遡って調べてみたり、MMD研究所の格安SIMサービスの利用動向調査と比べてみるのも面白いでしょう。
参考情報
- 総務省|報道資料|電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (令和4年度第1四半期(6月末))
- 総務省|報道資料|電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (令和3年度第4四半期(3月末))
- 総務省|報道資料|電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (令和3年度第3四半期(12月末))
- 総務省|報道資料|電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (令和3年度第2四半期(9月末))
- 総務省 2021年度Q4(3月末)電気通信サービスのデータ:IIJmioとOCNモバイルONEがシェアを伸ばす – OREFOLDER
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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。
様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。
スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。