完全ワイヤレスイヤホンが一般的になってきた今でも、音質を重視するならやっぱり有線イヤホン一択です。ただ音質を求めると、逆に重量面や楽曲転送などで不便になるのが難点です。
そんな不満を解消する、PCやスマホなどと多彩な連携方法を備えたコンパクトなデジタルオーディオプレーヤー「AP80 PRO-X Red Copper Limited Edition」を、HIDIZSよりレビュー用に提供していただきました。
今回レビューするのは、AP80シリーズ(AP80/AP80 Pro/AP80 Pro-X)の最上位モデル「AP80 Pro-X」で、その中でも499台限定の「Red Copper Limited Edition」です。
- コンパクトで持ち運びやすいサイズ感
- 手軽にPCやスマホを高音質化
- 無駄な電子ブック機能と歩数計
目次(見たいところからチェック!)
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スペック
OS | HiBy OS 3.0 |
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DAC | ESS9219C × 2 |
MQA | ESS9219C |
外部メモリ | microSDXC (最大512GBまで) |
ディスプレイ | 2.45インチ(480×360) IPS |
バッテリー | 800mAh |
サイズ | 約61.2 × 54.5 × 13.8 mm |
重量 | 約72g |
Bluetooth | Bluetooth 4.2 |
Bluetoothコーデック | LDAC, UAT, apt-X, AAC, SBC |
端子 | USB Type-C/2.5mmバランス/3.5mmジャック |
その他には、電子ブック機能と歩数計機能がついていますが、スマートフォンが普及した現状、これらの機能はあまり使うことは無いと思います。
開封と付属品をチェック
パッケージは黒字に、AP80 Pro-Xのデザインがプリントされたスタイル。商品名が綺麗に輝いています。
開封するとAP80 Pro-X本体と対面します。
内容物は、本体、交換用の保護フィルム、USB Type-C to Aケーブルと、短いUSB Type-C to Cケーブル、説明書類となります。
到着時点で、AP80 Pro-X本体には、ディスプレイ面・背面ともに、すでに保護フィルムが貼り付けられています。傷防止用の保護フィルムを剥がすだけで、すぐに利用可能です。
また、交換用のフィルムも前面用・背面用共に付いています。あまりメジャーなガジェットでない場合、フィルムの入手が困難な場合がありますが、この製品はその問題はありません。
日本語設定も選択可能です。
技適マークも端末情報から表示可能です。
コンパクトで持ち運びに最適なサイズ
本体は「Red Copper Limited Edition」という名前の通り、銅色の筐体。オレンジのヘアライン加工が非常に美しいです。なお、通常版カラーはブラック、グレー、ブルーの3色あります。
背面も筐体と同じ銅色で、ガラスになっており、製品名やロゴなどが書かれています。
右側面には、音量ボタンや再生停止、曲送り・戻しボタンがあります。
音量ボタンはホイール式で回すとカチカチとしたクリック感が癖になります。また、音量ボタンは押し込むと電源ボタンとしても動作します。
左側面にはMicroSDスロットがあります。
下部には、2.5mmのバランス端子、USB Type-C、3.5mmのイヤホンジャックがあります。
本体サイズは61.2 × 54.5 × 13.8mmです。参考程度に、コンパクトな完全ワイヤレスイヤホン「EarFun Free Mini」を横に並べてみました。かなりコンパクトなサイズ。
通常の利用ではAP80 Pro-Xに加えてイヤホンもあるので、完全ワイヤレスイヤホンよりは少しかさばりますが、十分許容範囲内だと思います。
音質
AP80 Pro-Xに、3BAを搭載したqdc 3SHを3.5mmイヤホンジャックで接続してテストしました。テストした楽曲は、クラシックのオーケストラやアニソン、J-POPなど、幅広く試してみました。
音質の傾向としては、PCやスマホで聞いている音に、更にクリアかつパワフルにパワーアップしてくれたようなサウンドです。どうしても聴こえづらい小さい楽器の音も拾いやすくなりますし、実際にそこに空間があるかのような音の広がりも感じられました。
AP80 Pro-Xを通すと通さないでは、はっきりと違いがあり、音に深みとバランスを足してくれました。
ソフトウェアの完成度
電源OFFからの起動も早く、キビキビと動くため、そこそこ快適に動作します。滑らかな動作ではありませんが、貧弱なSoCでAndroidを搭載しているDAPよりは、遥かに快適に動作します。ストレスなく使えるレベルだと思います。
下からスワイプアップするとコントロールメニューを呼び出し可能。楽曲の再生停止やBluetoothのオンオフをワンタップで切り替え可能。
AP80 Pro-XとPC・スマホの連携がとても便利
AP80 Pro-XはPC・スマホと連携する機能があります。
PCやスマートフォンの音楽をAP80 Pro-Xで再生
まずはAP80 Pro-XとPCやスマートフォンを接続し、接続元となる端末に入っている楽曲(Apple MusicやAmazon Music)やYouTubeなどの動画の音を、簡単に高音質化できます。
方法としては、Bluetoothと有線接続の2つです。Bluetooth接続は、接続可能な全デバイス(Windows, Mac, Android, iPhoneなど)が対応。有線接続は、USB接続可能で電源供給可能なデバイスに限られます(iPhoneは不可)。
Bluetoothの場合は、AP80 Pro-XのBluetooth機能をONにして、PCやスマートフォンからペアリングし、あとは楽曲や動画を再生するだけです。対応コーデックも豊富で、LDACやaptX、AACやSBCなどが選択可能です。
有線接続の場合は、AP80 Pro-X本体でUSB接続時のモードをUSB DACモードに切り替えておきます。あとは、PCやスマートフォンと接続するだけです。
Windowsの場合は、公式サイトで配布されているドライバーをインストールしておく必要があります(AP80 Pro-Xのモノを選択しましょう。AP80 Proと間違えやすいので注意)。MacやAndroidでは不要です(iPhoneは利用不可)。
AP80 Pro-Xの曲をスマホでコントロール
上では「PC・スマホ→AP 80 Pro-X」という流れでしたが、AP80 Pro-Xに入っている楽曲を再生して、スマートフォンで再生停止などのコントロールも可能です(iPhone・Android両対応)。
スマホにはHibyMusicというアプリをインストールし、AP80 Pro-X本体はBluetooth接続前にHibyMusicという機能をONにして接続するだけ。
AP80 Pro-Xをポケットやカバンに入れたまま、スマートフォンだけで再生コントロールが可能になります。FLACなどの高音質なファイルを、劣化なく楽しみたい場合は、こちらの方が便利かもしれません。
総評:手軽な高音質化に役立つDAP
「AP80 Pro-X Red Copper Limited Edition」は、MicroSDカードを挿入して通常のDAPとしても利用できる他、PCやスマートフォンと接続して、簡単に高音質化を図ることが可能です。有線接続で据え置きのDACとしても、Bluetoothで接続でポケッタブルなDACとしても使え、外出先や移動中の音質を重視する人にもぴったりです。
「AP80 Pro-X Red Copper Limited Edition」は、公式サイトで約3.5万円で購入できます。機能的には、通常モデル(約2.5万円)でも十分魅力的です。ただし、「Red Copper Limited Edition」」は限定499台で、銅含有率99.9%のCNC削り出しボディは圧倒的高級感があり、この点に魅力を感じるなら購入する価値があるといえるでしょう。
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