羽を授かれ…!
T字型変態2画面スマホの「LG WING」をメイン機用に購入しました。「WING」は特殊なギミックを採用しており、上と下にそれぞれ2枚の画面を搭載する、デュアルモニタースマホです。
なお、LGはスマホ事業から撤退し、この「WING」は同社から発売された最後のスマホになってしまいました。1つの企業が事業を撤退するのは悔やまれますが、レビューしていきます。
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異形とも言えるデザインは色々な使いかたが
私たちがしっているスマートフォンは縦に長いものです。大画面スマホだとしても、あぁ、画面の大きなスマホなのか。と推測がつきます。
しかし、LG WINGはそうもいきません。。なんと本体が変形するのです。
そう、異形のように…。へ、変態すぎる…。
LG WINGは3つのアプリを同時に表示できます。ゲームしながらTLを追っかけたり、動画して……と、3つの作業を並列で行えるのは消費が捗っていいです。
このT字スタイル、電車内で動画を観るときに便利でして、横向きにして持つ必要がなく、縦で持つ感覚で動画が見れるのでラクです。さらにメッセージも返せる。はかどります。
しかもそれだけではなく、長い画面を縦で使いつつ、横画面で動画をみるといった、変化球的な使い方もできます。やばすぎる……。
逆T字型でつかうと攻略をみながらゲームをするときに便利です。
ただし、本体重量が260gもある+特殊機構のため、スマホリングは必須級です。これがないと流石にキツイ。
変態仕様はこれで終わりません。驚くべきことに、ホップアップカメラを採用しています。まさかのインカメラまで変態仕様。ロマンの塊ですね。
カラーはブラックとイリュージョンスカイがあります。私が購入したのは後者で、光の反射加減によって背面の色がかわります。
LG 3Dサウンドを使えば小さな映画館に
LG WINGに限らず、LGのスマホには3D サウンド機能が搭載されています。この機能がよくできていて、有効にして動画をみると迫力感、そして立体感があり、ちいさな映画館でみているかのようです。音楽を聴く時よりも、動画(アニメ・映画)視聴時に使うことで、没入感あふれる映像体験ができます。
専用設計されたOS・UI
LG WING専用に設計されたOS・UIは使い手のことをシッカリと考えられています。画像2枚目の出力先選択ボタンではBTイヤホン→スピーカーといった切り替えをすばやく行えます。
下画面の音量調整バー。本体を変形させると側面の音量ボタンを押しにくくなります。そこをカバーするかのように、バーで音量調整できるのは良心的です。
上に表示中の画面を「下に持ってくる」ことや、その逆も。画像にはありませんが、サブディスプレイを誤ってタッチにしないように、タッチ操作を無効化する機能もあります。
下画面にトラックパッドを表示して、上画面を操作することも。
OSには1部の不満も
LG WINGのOSには一部の不満もあります。というのも、この不満点のせいで2画面をフルで活かせないんですよね。どういうことなのか、詳しく解説します。
まず致命的なのはキーボードです。上画面に表示しているアプリに文字を入力するとき、社外製の入力アプリだと下画面ではなく、上画面にキーボードが表示されます。下画面に表示するのは純正アプリでしかできず、せっかくの2画面が台無しです。
それだけなら純正キーボードで我慢するのですが、これがまた使い物にならなくて、長文の変換ができません。「りんご」→「林檎」のように短文変換はできても、「りんごをたべたい」→「林檎を食べたい」のような長文変換はできません。
スマホのキーボードは長文でも変換できることが利点なのに、これでは意味がないです。日本で発売されてないから、不満をいっても解決しないし、お門違いなのはわかっています。それでも、これはちょっと残念です。
キーボード以外にも、2画面時の画面固定が「T字型でしかできない」といったデメリットがあります。2画面とも縦の固定表示(自動回転を有効にしないとダメ)できないわけです。つまり、布団で横になりながら「縦画面でブラウジング」「横画面で動画を観る」といった使い方ができません。うーーん…
逆をいえば、不満点はこれ以外ありません。動作がやや重いといった不満もありますが、スペックダウンしてバッテリー持ちをよくしていると考えれば気にはなりません。
私は「OnePlus 9 Pro」という、ハイエンドスマホから機種変しましたが、キビキビ動かなくとも、バッテリー持ちが2倍近くなったと考えれば十分です。
光学式ジンバルカメラ対応でVLOGに特化
T字型の状態でカメラアプリを起動すると動画撮影に特化したモードに切り替わります。
このモードではジンバルを模した機能が詰め込まれており、そのなかでも手ブレ補正が類をみないくらい強力です。実際に撮影した動画をごらんください。
ごらんいただくとわかりますが、手ブレがかなり抑制されています。とはいえ、WINGのジンバルモードはあくまでも「広角レンズを補正しているだけ」なので、暗所には弱いです。以下の動画をご覧ください。
動画を観ればわかるように、暗所になるとノイズがめだちます。超広角な以上、仕方のないことですけどね……。
ちなみに、このモードではインカメラとアウトカメラで同時に撮影できます。つまり、自分の顔を写しながら情景を撮影できるわけです。動画を撮影している方にとって、こういった機能は便利なのではないでしょうか。
カメラはキレイにうつる
LG WINGはトリプルカメラ(標準・広角・6軸光学手ブレ補正搭載広角)を搭載しています。全体的な写りは良好です、以下、作例。
掲載してある写真は高画質なものを以下から確認できます。
各種ベンチマーク
『Antutu Bench Mark』『GeekBench 5』『3D Mark』を用いて端末性能を測定してみました。
結果としてはAntutuが38万2766点、GeekBenchのシングルが588点、マルチが1,788点、3D Markが1,641点と、普通に使えるけどたまに重くなるよね…といった数値でした。Snapdragon 765搭載ですし、こんなもんでしょう。
バッテリー持ち・生体認証
バッテリー持ちについては、2画面表示にしなければ2日はもちます。しかし、2画面表示でガッツリと使い込むと1日もつか怪しいです。
画面内指紋認証の精度は正直いってよくないです。指紋を認識してくれるまでワンテンポならぬツーテンポくらいかかりますし、指紋を認証してくれないときもあります。指紋認証はちょっと残念なところです。
LG WINGまとめ:マルチタスク最強のスマホで大満足!フォルダブルよりもこっち派
LG WINGをまとめると、マルチタスク最強のスマホです。YouTubeを横画面いっぱいに表示しながらLINEを返したり、Twitterをするのは他のスマホではできません。また、小ディスプレイの方に動画を表示しながら、縦長画面の方でゲームもできますし、マルチタスクにおいては抜きん出ています。
個人的には、なにかと話題なフォルダブル(折りたたみ)よりもLGWING派です。