最近良さげなb-mobileの格安SIMを今更ながら見直してみる

ここ数ヶ月ほど、毎月の速度測定において、b-mobileがなかなかいい数字を出しています。Speedtest.netの結果だけでなく4Gmarkの結果もいいので実は使えるんじゃないのか、と思っていました。

使えないと思っていた過去のことは置いておいて、今回は今のb-mobileのプランなどについて改めて調べてみました。

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b-mobileのプランと料金

b-mobileは日本の初のMVNOとして格安SIMという世界を切り開いた歴史あるサービスです。ただ、わりと様々なプランを作ってそれが長続きしないというか、いつの間にか販売終了となり新しいプランが生まれていました。


2019年1月現在、月額課金タイプでは音声通話対応の「b-mobile S 990ジャストフィットSIM」とデータ通信専用の「b-mobile S 190 Pad SIM」の2種類があります。(ほかにプリペイドタイプのものも扱っています。)

それぞれドコモ回線とソフトバンク回線から選ぶことができ、月に使ったデータ量によって月額料金が変わってきます。

b-mobile S 990ジャストフィットSIM

データ使用量 月額基本料(ドコモ) 月額基本料(ソフトバンク)
1GBまで 990円 990円
3GBまで 1,290円 1,690円
6GBまで 1,790円 2,390円
10GBまで 2,590円 3,190円
15GBまで 3,590円 4,390円

通話料:
20円/30秒
『b-mobile電話アプリ』を利用した場合は10円/30秒

通話5分かけ放題オプション
500円/月
1回あたり5分まで何度かけても無料(国際電話を除く)となります。5分経過後は10円/30秒。

SMS送信料(国内)
3円/1通 ~ 30円/1通

b-mobile S 190 Pad SIM

データ使用量 データ通信専用SIM
(ドコモorソフトバンク)
SMS付SIM
(ドコモのみ)
100MBまで 190円 320円
1GBまで 480円 610円
3GBまで 850円 980円
6GBまで 1,450円 1,580円
10GBまで (初期設定上限値) 2,190円 2,320円
15GBまで 3,280円 3,410円

※ソフトバンク版190PadSIMは、SMSに対応していません。

b-mobileの価格に対する雑感

格安SIMで月あたりの基本料金が数十円変わったところで、それを安い高いと気にするのは、いちいち気にするほうがコスト高いと思っています。なので普段は格安SIMの価格を気にすることはほとんどありません。

しかしb-mobileの価格を見てみると、音声通話のある「b-mobile S 990ジャストフィットSIM」は他に比べるとデータ量に比べやすいと感じます。大抵は音声通話が付くとそれがだいたい700円分になるのですが、「b-mobile S 990ジャストフィットSIM」の3GBの場合は1,290円なので700円引くと590円です。3GBで590円なら安いです。

b-mobileにとって価格面はマイナスになることはなくプラスで評価したほうがいいですね。

b-mobileの特徴

b-mobileが他の格安SIMと違うところ、私なりに気になるところを挙げてみます。

従量制の料金プラン

b-mobileの月額課金商品は、どちらも使ったデータ量によって料金が変わってきます。

190 Pad SIMの場合、月に3GB未満のデータ量を使用した場合は850円、6GB未満なら1,450円となります。上限はありますが、「今月あと何GB使える」というのを意識しなくてもよくなります。

通信量が少なかった月は月額料金も安くなるのでムダがない、とも言えます。その分、データ量の繰り越しがありませんが、データ量の繰り越しって繰り越した翌月にそれを利用することってほとんどなく、たいていはムダに繰り越しを貯めていくだけの人も多いんじゃないでしょうか。

こういったプランが合うかどうかは人によります。月のデータ使用量がまちまちな人には合うと思いますし、だいたい同じくらいな人だと恩恵はあまりないかもしれません。

  • 使用量に合わせてムダのない料金
  • 規制までの残りデータ量をあまり考えなくていい
  • データ量の繰り越しは無い

開通日が毎月の請求日

多くの格安SIMでは、契約して開通した初月は月額料金が無料になります。(なので月初に開通するように契約したほうがお得、ということがよくあります。)そして毎月の月初など全員が同じ日に請求が来ることになります。

b-mobileの場合は、開通日がそのまま請求日となります。なので人によって請求日が異なります。いつ契約しても同じなので、いつ契約するか迷う必要はありません。ただ初月でも無料となる期間はありません。

  • 開通日が請求日となるのでいつ契約しても同じ
  • 初月無料が無い

その他注意事項

b-mobileの大きな特徴は上の2つのとおりですが、それ以外に特徴や注意する点を書いておきます。

  • 通信の最適化は通常されてないが、低速度制限での利用時においては、Webアクセラレータという同じようなものを使用
  • ファイル交換(P2P)アプリケーションの利用や、大容量のダウンロード及びストリーミングでの連続通信については、時間帯によって制限がある場合がある
  • 低速度制限時においては、当日を含む直近3日間の通信量の合計が300万パケット(360MB相当)以上で制限が入る
  • スマホのセット販売がないので、端末は自分で別途用意する必要がある
  • プランがシンプルな故、家族割等は無い
  • 料金の支払いはクレジットカードのみで、口座振替などは非対応

実際の速度測定結果

上の図は、2018年の当サイトにおける速度測定データの一部です。ドコモ回線の格安SIMのお昼の測定結果をまとめたものです。これを見るとb-mobileはドコモ回線の中ではダントツに速い数値を出しています。(さすがにUQ mobileやワイモバイルと言ったサブブランド勢はこれよりも更にもっと速いです。)

ただ、わりと波があるので、その辺りは心配です。実際、3回測定してその平均値を出そうとしても、その3回の中で値の差が激しかったりします。なので「安定してる」とは評価できません。

上図の数値はSpeedtest.netで測定したものです。一時期、Speedtest.netだとそれに合わせて(?)速度が出るようにしているなどと言われた格安SIMがありました。そんな中4GmarkというアプリではYouTubeやWebページの表示速度も評価対象となるので比較として用いられることが増えてきました。

b-mobileも、最初はSpeedtest.netでの評価と4Gmarkでの評価が大きく離れていることがありました。ただそれも最近は差を感じず、Speedtest.netでも4Gmarkでもどちらでも高評価となっています。

まぁ、そういった値をどこまで信じるのかは、人次第ですけどね。

まとめ

b-mobileは、これまでいろいろありました。すぐにプランを増やしたりなくしたりしますし、プレスリリースの文章が特徴的だったり、最近の業績もあまり良くないという話も聞きます。

それでも改めて見てみると、スマホ販売やそれに合わせた派手なキャンペーンなどに頼らないこと、シンプルでムダのない従量制の料金プラン、安定しているとは言い難いが全体的に速い通信速度と、なかなか悪くないものになっています。

あまり目立つ「お得」はないのですが、そういった情報に踊らされず、地味に静かに使い続ける格安SIMとしては、いいのではないでしょうか。プランや請求日など若干ほかの格安SIMとは違うところがあるので合う人合わない人いると思いますが、今なら候補の1つに入れるくらいはいいと思います。

本記事に記載された内容は記事公開時点のものであり、必ずしも最新の情報とは限りません。記事をご覧いただく際には、最新の情報を確認するようお願いいたします。

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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