InnoView INCPM608

23.8インチ(2560×1440)のモバイルモニター「InnoView PM608」レビュー:100Hz対応でゲームにも

モバイルモニターといえばフルHD解像度で15インチ前後のサイズが主流ですが、人によっては「もっと大きな画面で、快適に作業したい!」と思う人もいると思います。

そうした要求を叶える23.8インチ(2560×1440)・100Hz対応のモバイルモニター「InnoView PM608」を提供していただいたのでレビューします。

  • 23.8インチ(2560×1440)・100Hzというスペック
  • 自立式のスタンドを内蔵
  • USB Type-Cからの給電が必須(ノートPC単体運用不可)
  • VESAマウントのネジ穴が浅め

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開封:パッケージや内容物

InnoView PM608のパッケージ

23.8インチと大型の製品のため箱はかなり大きめです。また、15.6インチのときには見られなかった「Fragile(割れ物注意)」が貼ってあるのも印象的です。また、中の梱包は発泡スチロールを用いており、一般的なモニターの梱包に近くなっていました。

InnoView PM608の内容物

内容物はモバイルモニターと電源ケーブル、USB Type-CケーブルとHDMIケーブルです。記事執筆時点で気づきましたが、説明書も含まれており、モニターを固定していた発泡スチロールの下にまぎれていました。

InnoView PM608の電源ケーブル
InnoView PM608の電源ケーブル

モニターへの給電用に45W出力に対応したUSB Type-Cの電源が付属しています。モバイルモニターの中にはType-Cケーブル1つで接続できるものもありますが、このInnoView PM608は、画面サイズが大きいためか別途電源は必須です。

汎用的なUSB Type-C充電器からの給電も可能です。100Wくらいの出力があるUSB Type-C充電器を用意すれば、モニター本体とノートPC本体への給電も一つにまとめることができます。

外観:薄型の金属筐体で丈夫さを感じる

InnoView PM608

InnoView PM608のディスプレイは、本体いっぱいに広がっており、3辺のベゼルが細くなっています。InnoViewの他の製品と共通したデザインで、比較的シンプル。

実測値で最薄部が約7mm、最厚部が約1.7mmといったところで、15.6インチサイズに近いスタイリッシュさを維持しているのも良いところです。

InnoView PM608

背面には、金属筐体を採用しており、かなり丈夫に作られています。ディスプレイのペラペラ感は一切なく、かなり剛性感があり、ちょっとやそっとでは壊れないような安心感があります。

また、100×100mmのVESAマウントにも対応しています。ただし、VESAマウントのネジ穴は浅めです。そのため、国内メーカーのモニターアームでマウントしようとしたところ、VESAマウントのネジが長すぎて、うまく取り付けられない問題が発生しました。VESAマウントを考えている人は、別途短めのネジを用意する必要があるかもしれません。

InnoView PM608
InnoView PM608

背面のスタンドは、0度〜180度まで展開可能です。ただし、モニターが自立するのは、スタンドの先についているゴム足が接する角度なので、150〜160度程度になると、うまく自立せず倒れることもあるので注意。

背面のスタンドを180度まで開いてフラットに置くと、机の上においたときのガタツキは抑えられます。

InnoView PM608
InnoView PM608

左側面にはUSB Type-C×2とフルサイズのHDMI端子、右側面には電源ボタンや入力切り替えボタン、調節ボタン(明るさ・音量)、3.5mmのイヤホンジャックがあります。調節ボタンについては、一度上に押すと明るさ調節に、下に押すと音量調節に切り替わるようになっています。

InnoView PM608

両手で抱えるのを推奨


InnoView PM608

右は13.6インチのノートPC、奥は27インチサイズのモニター

23.8インチというだけあって本体サイズは、非常に大きめ。片手で小脇に抱えることもできなくもないですが、両手で持った方が良いくらいのサイズです。また、一般的な13インチ台のノートPCや27インチモニターと比較してもこのサイズ感で、かなり存在感があります。

画質:IPSでくっきり

InnoView PM608

InnoView PM608のディスプレイはは、23.8インチの100HzのリフレッシュレートのIPSです。有機ELや高品質なIPSモニターと比較して息を飲むような美しさではありませんが、十分な視野角と発色の良さがあります。

InnoView PM608

2560×1440の解像度があるため、作業領域も十分。2560×1440でウェブサイトを表示しても、これくらいの余裕があります。モバイルモニターというより普通のモニターくらいの感じで利用できます。ウィンドウをたくさん並べたい人にも向いています。

スピーカー

InnoView PM608

InnoView PM608には、2W×2のスピーカーが搭載されています。音質はそこそこといったところ。低音域も思ったより出ていて迫力があり、解像度も悪くありません。ただ、MacBook Airのスピーカーと比べると少しチープさを感じます。別途スピーカーを用意する必要があるか?と言われればそうでもないといったレベル。

主な用途:外に持ち出すというより、室内移動に向いている

外への持ち出しは向いていない

InnoView PM608

重量は、実測値約2.55kgで、13インチノートパソコン2台分くらいの重さです。本体サイズも大きく重いので、バックパックやトートバックに入れて毎日持ち運ぶのには、全く向いていません。専用ケースも付属していないため、気軽に外に持っていくと、誤って破損してしまう恐れがありそうです。

ただ、重いといっても2.55kgくらいなので、室内などの短い距離であれば気軽に移動させることができます。部屋間の移動やダイニングテーブルと棚の移動などであれば、簡単に移動して設置・撤去することができます。

ミニPCと組み合わせて

InnoView PM608

Mac miniなどのミニPCとの組み合わせで、ミニマルな作業環境を構築することができます。特に23.8インチと画面サイズが大きく、ノートPCとは比べ物にならない作業領域を確保することができ、作業効率は抜群です。

USB Type-Cで簡単に給電と接続ができますし、一応モバイルモニターなので移動も簡単です。固定の作業環境は作りづらいけど、広い作業領域は欲しいといった欲張りな用途には向いています。

宅内簡単ゲーム環境

InnoView PM608

宅内で簡単なゲーム環境を構築できるのもメリットです。メインのPCモニターにゲーム機を設置してしまうと、仕事と遊びの区別がしづらくなり、ついついゲームしてしまうこともしばしば。InnoView PM608なら、完全に切り分けて環境を作ることができます。

27インチや32インチモニターと比べると画面サイズは劣りますが、普通のモニターよりも目線と画面を近い位置にすることができるため、23.8インチというサイズでも十分迫力あるゲームプレイが可能です。

また、リフレッシュレートも100Hzあるので、FPSなど反応速度が重要なゲームが遊びやすいのも良い点です。

総評:室内モバイルに向いたモニター

InnoView PM608

InnoView PM608は、23.8インチ(2560×1440, 100Hz)というスペックで、15.6インチサイズとは比べ物にならないほど圧倒的な作業効率をもたらしてくれました。また、一般的な23~24インチモニターと異なり、スタンド部分がシンプルなキックスタンド形式なため、取り出し・収納が自由です。

価格は通常価格41,999円、セール価格だと28,498円で販売されています。セール価格であれば同スペックの普通のモニターに近い価格のため、「自由に移動させたい!」というモチベーションがあるならInnoView PM608を選ぶ価値があると思います。モバイルモニターとしては本体サイズが大きいため、誰にでも向いている製品ではありませんが、大きいモニターを常時設置するのは難しいけど、なるべくちゃんとした作業領域を確保したい、家庭に書斎がない人にはフィットしやすい製品です。

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