HUAWEI Band 10 レビュー:薄型軽量で専門的な睡眠管理もGood!ただワークアウト関連は少々難アリ

ファーウェイのスマートバンド「HUAWEI Band 10」を購入し、1ヶ月間ほど使ってきました。

実売価格6,000円程度のスマートバンドで、歩数や睡眠にワークアウトの記録、スマートフォンの通知を表示したりLINEの簡易返信、音楽コントロールまで、機能は十分に揃っています。実際に使ってみて感じた良いところ、イマイチなところなどレビューします。


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HUAWEI Band 10の概要

HUAWEI Band 10は2025年4月に発売されたファーウェイのスマートバンドです。薄型軽量で一日中快適な着け心地と、より専門的な睡眠モニタリングが特徴で、1.47インチのディスプレイを搭載し、スマートフォンの通知を確認するほか、日々のワークアウトや健康データを収集・確認できます。

バッテリーは通常使用で最大14日間持続可能で、防水は5ATM、バンドは別売りのものに取り替えも可能です。

ウォッチケースがアルミニウム合金製の「HUAWEI Band 10 Aluminum Edition」(市場想定価格8,580円)とプラスチック製の「HUAWEI Band 10」(市場想定価格6,800円)があり、今回は通常版の「HUAWEI Band 10」を購入しました。

スペック

サイズ 43.45 × 24.86 × 8.99 mm(センサー部除く)
重量 マットブラック、ホワイト、グリーン、ブルー、パープル(アルミニウム合金ケース):約15g(ベルトなし)
ブラック、ピンク(耐久性ポリマーケース):約14g(ベルトなし)
ディスプレイ 1.47インチ (194 × 368) AMOLED
手首サイズ ホワイト、パープル、ピンク:120 – 190 mm
マットブラック、グリーン、ブルー、ブラック:130 – 210 mm
センサー 9-axis IMU sensor (加速度センサー、ジャイロセンサー、地磁気センサー) 、光学式心拍センサー、環境光センサー
バッテリー 通常使用:最大14日間
ヘビーユース:約8日間
AOD有効:約3日間
充電 専用マグネットケーブル
防水 5ATM

詳細はファーウェイの公式サイトをご覧ください。

外観

HUAWEI Band 10は1.47インチの縦長な長方形ディスプレイを持ったスマートバンドです。横幅が狭いので手首で邪魔にならずスマートな印象です。

ケース部分はアルミニウム合金製とプラスチック製があります。アルミニウム合金製のほうが高級感があって実際に価格も高くなっています。ただアルミ版は正面から盤面を見たときに枠が反射で光って見えることがあるというレビューもあったので、私は安いプラ番のブラックを選びました。

バンドはよくある時計のように美錠に通して、先端は遊革のかわりにポッチを穴にはめて留めます。バンド自体も柔らかくてつけ心地は悪くありません。

バンドは本体裏面の上下にあるボタンで簡単に取り外せます。変えバンドも割と豊富にあるので付け替えの楽しみもあります。

本体内側には各種センサーや充電端子があります。たいていのスマートバンドではセンサー部分が一段高く出っ張っている(のにそれをスペック上で本体の厚みに含めない)のですが、HUAWEI Band 10はここがほとんど出っ張っていません。

基本的にコンパクトなサイズなので、装着していても普段はそれを忘れるくらいです。手首を曲げてもそれに干渉することはありません。やはり個人的にはこういったスマートなサイズ、形が好きですね。

Always On Display(常時表示)にも対応し、常に簡易的な表示をし続けることも可能です。ただこの状態だとバッテリーの持ちがかなり悪くなるようで、私は利用していません。

操作と機能

公式サイトより

HUAWEI Band 10はスマートウォッチなので、できることは非常にたくさんあります。全部は書ききれないので、一般的なスマートウォッチにありそうな機能のあるなしをチェックしてみましょう。

歩数計
心拍数/異常時の通知
血中酸素レベル
ストレスレベル
睡眠モニタリング
生理周期
座りすぎ通知
音楽再生コントロール
スマホカメラの遠隔操作
スマホを探す (音)
運動ポイント
スポーツモード 100種類以上
運動の開始検知 2種類
GPS
着信やアプリの通知
SNSやLINEの簡易返信
Bluetooth通話
Alexa対応
転倒検知
緊急SOS

スマートウォッチとして大抵の機能には対応しています。ただGPSはないのでランニングの距離や軌跡を記録するにはスマホを持って走る必要があります。

LINEの返信は定型文によるクイック返信や顔文字だけの返信も可能です。

アプリ

HUAWEI Band 10のアプリはGoogle Playストアにはありません。HUAWEIのストアからダウンロードする必要があります。アプリやデバイス自体に問題があるわけではないのですが、ここが一番面倒なところですね。

アプリのホーム画面には主要なヘルスケア項目がカード形式で並んでいます。デバイスの設定などもできるのですが、この点に関してはちょっとわかりにくい印象がありました。求めてる設定がどこにあるのかよくわからなくて迷うことがしばしば。

ウォッチフェイス

ウォッチフェイスはアプリ内でもそれなりの数が用意されていますが、ウォッチ文字盤ストアに置くと更にたくさんのものがあります。こちらには無料のものも有料のものもあり、多すぎて困るくらいです。全体的に小さな文字でごちゃごちゃした感じのものが多いですね。

私は(特に小さな画面では)シンプルなものが好きなので、探した末に有料のものを購入しました。100円以下で安かったのは良かったです。

様々な記事がたくさん

アプリ内では、自分の記録やデータだけでなく、様々なお役立ちコンテンツがあります。外部のウェブサイトに飛ばされるだけだったりもしますが…。

それらは有益な情報なのかもしれませんが、個人的には広告のようにちょっとウザいくらいに感じてしまいました。自分の記録だけを表示するアプリというよりは、ランニングやワークアウト等の総合サイト内のサービスを使ってるような印象です。ちょっとこのあたりは好みが分かれるのではないでしょうか。

歩数計

歩数などのデータはパッと見える場所にきれいにグラフ等でまとまっています。見やすくて悪くないです。また、歩数のデータ提供元として、スマホで測定した歩数とHUAWEI Band 10で測定した歩数の両方が表示されています。(スマホを持たずに歩いた分もあるので当然HUAWEI Band 10のほうが多い)HUAWEI Band 10のデータは、さらに1分ごとの歩数データまで表示できます。これはキモいすごい。

睡眠データはかなり細かく

HUAWEI Band 10は睡眠データに力を入れているようで、睡眠記録は情報量が多いです。全体的な睡眠スコアだけでなく、深い睡眠浅い睡眠がどれだけあったか、深い睡眠や呼吸の質の点数など、細かく記録されます。

毎朝起きて少しすると睡眠の評価を通知で教えてくれます。その日の睡眠だけでなく過去7日間の睡眠記録も含めて評価されたりで、なかなか厳しいですね…。

インサイトとして過去7日間の評価もあります。こういったデータを分析してくれるので、これを読んでいるだけで改善へ向けた動きができそうです。

ワークアウトの記録は一癖あり

HUAWEI Band 10は100種類以上のワークアウトに対応します。それなりにマイナーなスポーツも入っており、私の専門だったオリエンテーリングもありました。

バンドから開始するとルートが保存されない

個別のワークアウト(屋外ランニング)の記録詳細は上図のとおり。…あれ?走ったルートが表示されませんね。HUAWEI Band 10はGPSがないのでルートを記録するにはスマホを持って走らなければならない…というのはわかっていたのでスマホと一緒に走ったのですが…。

どうやら、ランニングの開始をスマホのアプリから起動する必要があるようです。

HUAWEIヘルスケアのアプリからワークアウト記録を開始すると、ちゃんとルートが記録され、あとからそれをアニメーションさせて共有することもできます。

うーん…これまでほかのGPSのついてないスマートバンドではバンドからワークアウトを起動してもスマホを一緒に持っていればルートが記録されたのですが、HUAWEI Band 10でそれができないのは大きなマイナスです。ランニングウォッチとしても使いたい場合には致命的じゃないでしょうか…。だったらGPSのついた上位モデルを買えということなのかもしれませんが…。

距離がおかしい?

ここ1ヶ月ほどは諸事情でGARMINの時計とHUAWEI Band 10を両方装着して走っていました。が。毎回HUAWEI Band 10のほうが10%近く距離が長く記録されていました。

HUAWEI Band 10


Xiaomi


GARMIN

GARMINのほうはGPS内蔵で、HUAWEI Band 10はスマホのGPSだからその差かな?と思っていたのですが、ある日、同じくGPSのないスマートバンド(Xiaomi Smart Band 10)も付けて走ったところ、GARMINとXiaomiがほぼ同じ距離でHUAWEI Band 10だけ10%近く長い距離でした。

バンドから(ルートなし)


アプリから(ルートあり)

先ほどのルートが記録されるかどうかを確かめる際に、ウォーキングの行きをバンドから(ルートなし)、帰りをアプリから(ルートあり)で記録してみました。すると歩数はほぼ同じで距離は100mほど違っていました。だいたい1kmの距離なのでやはり10%弱の差ができました。もしかして、バンドからワークアウトを開始するとスマホのGPSも使ってないのかもしれません…。未確認ですが。

バッテリー

バッテリーは公称では通常使用で最大14日間、ヘビーユースで約8日間とのことです。

約14日間の使用は、以下の条件でテストされています: 24時間心拍数測定ON、TruSleep™OFF、毎週30分のワークアウト、メッセージ通知ON(1日平均メッセージ50件、通話6件、アラーム3回)、1日に200回画面点灯。
約8日間の使用は、以下の条件でテストされています: 24時間心拍数モニタリングON、TruSleep™ON、自動血中酸素レベル測定とストレス測定ON、毎週60分のワークアウト、メッセージ通知ON(1日平均メッセージ50件、通話6件、アラーム3回)、1日に500回画面点灯。

実際のバッテリー持続時間は設定や使い方によりますが、私の場合は1日10%程度の消費でした。1週間は余裕で持ちますね。

充電は専用のマグネットケーブルを使用します。充電器側はUSB-Aです。設置する方向は決まっていますが、磁力はそれなりに強力で、充電中にケーブルで吊るす形になっても外れません。

HUAWEI Band 10の良かったところ、イマイチだったところ

HUAWEI Band 10を実際に1ヶ月間ほど使ってみて感じた良いところとイマイチなところをまとめます。

良いところ
  • スリムで厚みもあまりないボディ
  • ウォッチフェイスがストア上に豊富にある
  • 睡眠に関する分析が細かい
イマイチなところ
  • アプリがPlayストア外
  • アプリからワークアウト開始しないとルート記録できない
  • 時々動きに引っかかりが出ることも

スマートバンド(スマートウォッチ)のエントリーモデルとしては十分な機能を持っています。価格も約6,000円なのでお手頃です。

他のスマートバンドに比べても厚みが抑えられて軽量だというのも魅力です。スマートウォッチはゴツくて寝てるときに気になるという人でも、HUAWEI Band 10なら大丈夫かもしれません。

基本的にライフログや基本的なヘルスケア製品として使うのであれば問題ないのですが、ワークアウト目的で使用する場合は、ルートの取得に難アリというのが引っかかります。

まとめ

HUAWEI Band 10を1ヶ月間ほど使ってレビューしてきました。多少の難はあっても、エントリーモデルとして必要十分でありサイズ感、装着感のよいスマートバンドです。

ワークアウトはあまりこだわらないけど、睡眠などから健康面を改善したい、という人には良いのかな?と思います。

参考情報

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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