GEEKOM様からミニPCの「GEEKOM NUC AE8」を提供してもらいました。GEEKOM NUC AE8は小型のAIワークステーションです。CPUはRyzen9 8945HSもしくはRyzen7 8845HSの2種類から選択可能で、いずれもAI処理に最適化されたNPUチップセットを搭載します。
このほか、GPUはAMD Radeon 780Mを内蔵します。他のGPUと比較すると、GTX1650に迫る性能で設定次第ではFHD/60FPSのゲームプレイが可能です。
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GEEKOM公式サイト用:Ae8Orefolder
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GEEKOM NUC AE8
GEEKOM NUC AE8(以下、AE8)は小型なAIワークステーションを謳うだけあり、このサイズでRyzen9が搭載されているのか?と思ってしまうほどです。
とはいっても、AE8に搭載されているのはノートPC用のRyzen9ですから、画面やキーボードのないデスクトップPCと考えれば特段すごいわけではありません。無粋な現実よりも小型PCでRyzen9が動作するロマンが大事。
本体前面にはUSB Type-Aが2ポート搭載されています。右が3.2 Gen 2、左がUSB 2.0です。このほか、3.5mmジャック×1、電源ボタンを搭載します。前面にUSBメモリ等を挿せるのは便利ですね。
背面にはUSB Type-A 3.2 Gen2×1、2.0×1、Type-C 3.2 Gen2×1、4 Gen3×1、RJ45 (RTL8125BG-CG)×1、HDMI 2.0×2、DCアダプターを搭載。Type-CポートはいずれもPower Deliveryに対応します。
正面から見て右側面にはSDカードスロットがあります。
電源は内蔵されていません。ACアダプタ側にあります。デスク周りをスッキリと魅せたい場合、配線に工夫が必要です。
付属品
付属品は電源アダプター、電源コード、HDMIケーブル、VESAマウント、冊子類です。
電源コードはアースが必要なタイプ。一般的なコンセントで使用する場合は別途変換器が必要です。意外とこういった製品は多いので、家に1つあると役立つかもしれません。
モニターのVESA部分にAE8を取り付け、一体型PCのようにも使えます。ミニマルな環境が好みなら、このスタイルがおすすめです。携行性もバツグン。
パフォーマンス
1週間ほど実際に使用してみました。結論としては、一般用途なら確実に問題なく、非常に快適です。大量のタブを開くのはもちろんのこと、RIDE5をプレイしながらDiscord, LINEで通話しても問題なく動作します。
ベンチマーク
AE8のベンチマークを測定してみました。ベンチマークはデバイスの性能を数値化できます。使用したベンチマークソフトはFF14, DQ10, Cinebench 2024, CrystalDisk Benchmarkの3つです。
初手はFF14ベンチです。1920×1080 最高品質 デスクトップ フルスクリーンの設定で測定しました。結果は3835点。GTX1650に迫る性能でも、流石にFF14クラスのゲームを最高品質でプレイするのは厳しいようですね。
2番手は、DQ10ベンチマークです。最高品質 FHD デスクトップ ウィンドウの設定で測定しました。結果は11889点。DQ10は動作が軽いゲームのため、AE8なら快適に遊べるでしょう。
続いてCinebench 2024。結果はMulti Coreが860Pts、Single Coreが104Ptsでした。近いスコアだとRyzen7 5800XやRyzen5 9600Xあたりでしょうか。そう考えると凄まじいですね。
最後にCrystalDisk Benchmarkです。結果は画像の通りで、一般用途ならストレスフリーだと思います。
軽作業ならほぼ無音
AE8に限らず、ミニPCに対して排気や動作音などを懸念している人もいると思います。心配しなくても大丈夫です。Webページの閲覧、ブラウザで複数のタブを開く、YouTube動画を4Kで再生、文章作成、Copilotなど、一般的な作業を並列で行っても排気音を感じません。
特定のソフトを立ち上げた後など、一時的に負荷が上がると排気音を感じますが、すぐに元の静かな状態に戻ります。
ちなみに、CINEBEMCH 2024 CPU(Multi Core)を回した状態で騒音測定アプリを用いてみたところ、28.1dB(蚊の音と同等)でした。測定距離は大体60〜80cmで、一般的なモニターからPCの距離と同じくらいです。実際は、ささやき声くらいな気もします。
約1週間、メインPCとして使ってみて
AE8を約1週間、メインPCとして使ってみました。手のひらサイズで必要十分以上のパフォーマンスが発揮されてしまうのか……と驚愕。筆者は普段、自作PCを使用しているのですが、自分で構成を練ったり、組む手間を考えると、このサイズで必要以上のスペックなら、サブPCは自作する必要ないな……と痛感します。
RTX3000/Ryzen7000シリーズが登場してから、非デスクトップ用のチップセット性能が大幅に向上し、デスクトップ用のチップセットに迫る未来が近いと思っていましたが、まさか実現してしまうとは。オフィス用途はCPU性能と実装メモリ量によって動作の快適さが決まります。基本的にGPUの性能は重要ではありません。
となると、GPU性能が抑えられている変わりに、CPU性能が高いノートPC用のチップセットをミニPCとして販売することで、デスクトップPCと遜色ない性能で省電力性に優れる上に本体価格が安い。そう考えると、ミニPCは理に適っていると思いました。
AE8は構成にもよりますが、筆者が提供してもらったRyzen9 8945HS+RAM32GB+1TBのモデルは11万5000円で販売されています。重いゲームなどはせず、一般的な作業全般を滞りなくできるPCを探している方におすすめです。
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