GEEKOM GT1 Mega レビュー:Core Ultra 9 185H・32GB・2TBを手のひらサイズに収めたミニPC

ミニPCといえば、コンパクトで低価格なモデルが目を惹きがちな一方で、手のひらサイズにハイスペックを詰め込んだ夢のあるタイプのミニPCも存在します。

今回、GEEKOMより、Core Ultra 9 185H・RAM32GB・SSD2TBというスペックを詰め込んだ「GEEKOM GT1 Mega」を提供いただいたのでレビューします。

  • 一体型の金属筐体で見た目シンプル
  • Core Ultra 9 185H・RAM32GBでハイスペック
  • Wi-Fi7対応だが、Wi-Fiの電波強度が少し弱め

6%オフになるクーポンコードをいただきました。どうぞご利用ください。なお、公式サイトとAmazonで適用するコードが異なりますのでご注意ください。(割引率は変わりません)

割引コード(公式サイト):GT1Megaore
割引コード(Amazon):GT1MEGAOF
有効期限:2024年11月30日まで

2024年10月16日追記:クーポンコードが更新され、5%オフ→6%オフになりました。

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GEEKOM GT1 Megaのスペック

OS Windows 11 Pro
CPU Core Ultra 7-155H Core Ultra 9-185H
グラフィック Intel Arc i-GPU Intel Arc graphics
メモリ 32GB(16GB×2)DDR5-5600 SODIMM(最大64GB)
ストレージ 1TB 2TB
1 x M.2 2280 PCIE Gen4×4 SSD(最大2TB)
1 x M.2 2242 SATAⅢ SSD(最大1TB)
サイズ 139 × 132 × 43.5mm
前面ポート 4 x USB3.2 Gen2 Type-A (フロントパネル)
1 x 3.5mm ステレオヘッドセットジャック
1 x 電源ボタン
背面ポート 1 x USB3.2 Gen2 Type-A + 1 x USB 2.0 Type-A
2 x USB 4.0
2 x RJ45(2.5 Gbps)
2 x HDMI 2.0
1 x DCイン
側面ポート 1 x SDカード
1 x ケンジントンロック
ネットワーク Wi-Fi 7
Bluetooth 5.4

ライセンスはWindows 11 Pro

Windows 11 Proのライセンス

GEEKOM GT1 Megaは、Windows 11 Proを搭載しています。ライセンスについても確認したところ、OEM版(OEM_DM channel)でした。ボリュームライセンスではないので、安心して利用することができます。

注意点としては、初期設定時に言語を日本語、キーボードを日本語配列に設定しても、英語配列のキーボードとして認識されてしまいます。これはGEEKOMのPCに共通の問題のようです。ユーザー名などで@を入力したい場合はShift+2を押すことで入力できます。なお、初期設定後、日本語キーボードに設定しなおせば問題なく利用できます。

開封・付属品

GEEKOM GT1 Mega
GEEKOM GT1 Mega

パッケージは、ロゴや文字がメインのブラック基調のデザインです。裏面にもスペックなど必要最低限の情報が掲載されているのみです。開封すると本体が出てきます。

GEEKOM GT1 Mega

箱の中には、GT1 Mega本体と電源ケーブル、HDMIケーブル、VESAマウント用の器具、説明書が入っています。VESAマウント用の器具を使えば、モニターの背面などに固定することができます。

GEEKOM GT1 Mega

アース付きのコンセント


GEEKOM GT1 Mega

家電量販店などで購入可能な変換アダプタ

電源ケーブルは3ピンタイプなので、3ピン挿せる変換アダプタか延長ケーブルを用意する必要があります。

外観

デザインや質感

GEEKOM GT1 Mega

GEEKOM GT1 Mega本体は、GEEKOMのロゴがプリントされたシンプルなデザインです。背面ポートや底面以外は、繋ぎ目のないユニボディデザインに仕上がっています。大きさとしては、成人男性の手のひらに収まるくらいのサイズです。

GEEKOM GT1 Mega
GEEKOM GT1 Mega

本体自体は非常に軽く、片手で持てるくらいの重量感です。実際重量は700gと非常に軽量です。ちなみに電源は387gです。トータルで1087gと、ハイスペックが詰まっているとは思えないくらい軽くなっています。

ポート類

GEEKOM GT1 Mega

前面にはUSB-Aが4つと3.5mmのイヤホンジャック、電源ボタンがあります。

GEEKOM GT1 Mega
GEEKOM GT1 Mega

左側面にはSDカードスロット、右側面にはケンジントンロックの穴があります。

GEEKOM GT1 Mega

背面には、USB-Aが2つあり、一つはUSB3.2 Gen2、もう一つはUSB 2.0です。USB Type-C (USB4)が2つ、有線LANが2つ、HDMI 2.0が2つ、電源用のDC-inがあります。

GEEKOM GT1 Mega

裏面も非常にシンプルです。ゴム足の下にネジが隠れているので、ネジを外すとメモリやSSDにアクセス可能です。また、2つ空いているネジ穴は、VESAマウント用のネジを固定するためのものです。

パフォーマンス

ベンチマーク

いくつかベンチマークアプリを使ってみました。

GEEKOM GT1 Mega Geekbench
GEEKOM GT1 Mega Cinebench R23

Cinebench R23


Geekom GT1 Mega Cinebench 2024

Cinebench 2024

GEEKOM GT1 Mega FF14 ベンチマーク
GEEKOM GT1 Mega FF14 ベンチマーク
GEEKOM GT1 Mega ドラクエベンチマーク
GEEKOM GT1 Mega ドラクエベンチマーク
Geekbench 6 CPU シングル 2421
CPU マルチ 13745
GPU OpenCL 36887
GPU Vulkan 36364
3DMARK Timespy 4048
Steel Nomad Light 2984
Cinebench R23 マルチ 15077
R23 シングル 1821
R24 マルチ 890
R24 シングル 107
ファイナルファンタジーXIV
ベンチマーク
3840×2160 高品質
(デスクトップPC・フルスクリーン)
1490
設定変更が必要
3840×2160 高品質
(ノートPC・フルスクリーン)
1892
設定変更が必要
1920×1080 高品質
(デスクトップPC・ウィンドウ)
4509
普通
1920×1080 標準品質
(デスクトップPC・フルスクリーン)
6032
やや快適
ドラゴンクエストX
ベンチマーク
3840×2160 最高品質
ウィンドウ
7662
とても快適
3840×2160 最高品質
フルスクリーン
8650
とても快適
1920×1080 最高品質
ウィンドウ
19848
すごく快適
1920×1080 最高品質
フルスクリーン
20612
すごく快適

折角なので、比較しやすいようにGEEKOM AX8 Pro (Ryzen 9 8845HS)GEEKOM XT13 Pro (Core i9-13900H)と測定項目を揃えてみました。なお、PCMARK10については、エラーが出て計測できなかったため、項目から除外しています。

Core Ultra 9 185HにRAM32GB搭載なので、どのベンチマークでもそこそこのスコアが出ています。CPUのシングル・マルチコアの性能が高いのはもちろんのこと、Intel Arc graphicsを採用し、Ryzen 9 8845HSやCore i9-13900Hと比較してグラフィック性能が大幅に向上しています。

特にドラゴンクエストXのベンチマークにおいて、4K・最高品質でも7662点で「とても快適」となっている点は印象的です。Ryzen 9 8845HSでは、5913点で「快適」止まりでした。GeekbenchのOpenCLのスコアも、Apple M3より高くなっています(OSなどが違うので一概に比較できませんが)。

Geekom GT1 Mega CrystalDiskMark

SSDは、Crucial P3 Plus (PCIe Gen4; CT20000P3PSSD8)を搭載しています。CrystalDiskMarkで速度を計測してみると、シーケンシャルリードが5038MB/s, シーケンシャルライトが4372MB/sでした。このSSDの性能がもともと5000MB/s程度なので、想定された通りの性能が出ています。

ベンチマーク中の発熱

CineBench R23

CineBench R23終了直後の温度

個人的に驚きだったのが、ベンチマーク中の発熱です。Geekbenchやドラクエベンチなどをテストしている際に、筐体自体がそこまで熱くなることはなく、ちょっと熱さは感じるものの手で触れるくらいの温度感でした。

CoreTempでCineBench R23終了後の温度を計測しましたが、だいたい60度前後でした(※”!”の付いているコアは、正確に温度が取得できていないと思われます)。

ファンの音:通常時は静音

ファンのノイズは、低負荷時〜中負荷程度の通常動作であれば、かなり静かです。作業中に気になることは無いと思います。

ベンチマーク等でCPUやGPUに負荷をかけるとファンの音が出てきます。GPUよりもCPU使用率が高いとノイズが大きくなるように思います。最大負荷だとそれなりにサーッという音が聴こえてきますが、ノイズキャンセリングイヤホンやヘッドホンでシャットアウトできるレベルです。

しばらく使って良かった点・気になった点

コンパクトでハイスペックは便利

GEEKOM GT1 Mega

自作デスクトップPCでは実現できないレベルのコンパクトさでありながら、ハイスペックを実現している点は、GEEKOM GT1 Megaの魅力です。デスクの上に置いていても、全く邪魔になりません。

Core Ultra 9 185HにRAM32GBを搭載しているので、ほとんどの動作が高速です。WordやExcelなどのOffice作業、Chromeでたくさんタブを開いて調べ物をしたりといった、日常の動作でストレスを感じる部分はありません。

また、筆者が普段行っているデータ分析等の作業で、大きなサイズのデータを開いたり、複雑なモデルでシミュレーションしたりも高速です。その他にも、簡単な動画編集も行いましたが、カットしたりテロップを入れたり程度の編集では一切不満がありませんでした。

Wi-Fiアンテナは強くはない

Wi-Fi7には対応しているものの、金属筐体故に電波強度はあまり強くないかもしれません。筆者の部屋はルータから離れているものの、MacBook Airなどでは普通に5GHz帯の電波を掴む状況で、GEEKOM GT1 Megaは2.4GHz帯しか掴みませんでした。

近づくと5GHz帯のWi-Fiも掴んだので、使用する場所によっては有線接続やWi-Fi子機の接続、Wi-Fi環境の見直し等が必要かもしれません。

ミニマムデスクトップ環境の構築に

GEEKOM GT1 Mega

モバイルモニターとGEEKOM GT1 Megaを組み合わせることで、宅内モバイルデスクトップ環境を構築することができます。

背面のUSB4は映像出力にも対応しています。ただ、筆者の持っているモバイルモニターには、電力供給が足りないのか、USB Type-Cケーブルを用いて給電しつつ、別のHDMIかUSB Type-Cから映像出力する必要がありました。

総評

GEEKOM GT1 Mega

GEEKOM GT1 Megaは、Core Ultra 9 185H・RAM32GB・SSD2TBというスペックで、日常の簡単な動作から動画編集やデータ分析などクリエイティブな作業にも使えるパソコンでした。

GEEKOM GT1 Megaは公式サイトでは139,900円(2024年10月5日時点)で販売されています(通常価格159,000円)。他社のミニPCと比較しても、メモリとSSDが付いていて価格が抑えられているのでお買い得感があります。デスク環境をミニマムにしたいけど、ハイスペックが欲しい人には、かなりおすすめなミニPCです。

6%オフになるクーポンコードをいただきました。どうぞご利用ください。なお、公式サイトとAmazonで適用するコードが異なりますのでご注意ください。(割引率は変わりません)

割引コード(公式サイト):GT1Megaore
割引コード(Amazon):GT1MEGAOF
有効期限:2024年11月30日まで

2024年10月16日追記:クーポンコードが更新され、5%オフ→6%オフになりました。

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