Hohem iSteady V3 レビュー:AIトラッキング対応の多機能スマホジンバル!分離式のリモコンで自撮りも簡単

Hohemからスマホ用ジンバル「Hohem iSteady V3」をご提供いただきました。

Hohem iSteady V3は、3軸手ぶれ補正に対応したスマホ向けジンバルです。ジンバル本体に三脚と延長ロッドを内蔵し、Bluetooth対応リモコンやジェスチャーによってジンバルを遠隔操作できます。

被写体を自動で追尾するAIトラッキング機能を搭載し、専用アプリ不要で常に被写体を中心に捉えます。スマホで自撮りする機会の多い方、ブレの少ない滑らかな映像を撮影したい人にオススメです。

良いところ
  • 専用アプリなしでも顔や身体を追従可能
  • 折り畳み式でコンパクトに持ち運べる
  • 三脚と延長ロッドを内蔵
  • 色温度を調整できる「磁気フィルライト」付属
イマイチなところ
  • 本体重量がやや重たい
  • チルト方向の可動域が狭い
  • 専用アプリの作り込みがイマイチ

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Hohem iSteady V3の外観


外箱には、製品の使用イメージ写真や仕様が印字されています。

付属品

パッケージ内容は、 iSteady V3本体、六角棒レンチ、ユーザーマニュアル、クイックスタートガイド、専用ポーチ、USB Type-C to Aケーブル。

ユーザマニュアルは日本語に対応。クイックスタートガイドには、各ボタンの操作方法がイラストで記載されています。

専用ポーチに入れて付属品を一緒に持ち運べます。

ジンバル本体外観


ジンバル本体は折り畳み可能。折り畳んだ状態は98*44*160.5mmと、スマホに近いサイズです。

本体重量は420g(実測値423g)と他社製品よりやや重め。スマホを取り付けると600g近くになります。

各アームのロックを解除すると展開されます。展開時のサイズは127*65*312mmで、スマホ用ジンバルの中では比較的コンパクトな部類に入ります。

Insta360 Flowではアームを展開すると電源ONになりましたが、本製品は手動で電源ボタンを押す必要があります。

操作部分

ハンドル上部には操作ボタンが集約されています。正面にはディスプレイ、上下選択ボタン、操作スティック、モードボタン、撮影ボタンがあります。

各操作の方法は下記の通りです。

Mボタン
1回押し モード切替
2回押し 縦横切替
3回押し インセプションモード(ジンバルを回転させて撮影するモード)
背面トリガー
2回押し センタリング
3回押し 前後切替
長押し スポーツモード
サイドホイール
2回押し LEDライトの色温度切り替え
5回押し リモコンとの接続
7回押し Bluetoothペアリングモード
スクロール LEDライトの明るさ調整

各ボタンやトリガーを使って多彩な操作に対応しています。機能が多いぶん操作方法が複雑になり、慣れるまでは難しく感じるかもしれません。

この部分がBluetoothリモコンになっており、ジンバル本体から取り外して遠隔操作が可能です。

右側面には電源ボタンと、給電用のUSB Type-Cポート。

左側面にはLEDライトの明るさ調整ホイール。

背面には角度調節のトリガーがあります。


底面には三脚を内蔵しており、ジンバルを安定して自立させられます。1/4サイズのネジ穴を使って好みの三脚を使用することも可能です。

ジンバル中央の関節を上に伸ばすと、最大205mmまで全長が伸びます。手持ちで撮影するときや、三脚に立てて目線の高さに合わせて撮影したいときに便利です。

AIトラッカー・LEDライトを搭載

スマホの装着部分はバネの力で伸縮するタイプで、厚さ12.5mm・7インチまでのスマホに対応しています。

クランプの側面には、脱着可能なAIトラッカーが付いています。これにより、専用アプリを使用しなくても被写体を自動で追尾してくれます。

AIトラッカーは取り外して背面に向けることも可能で、インカメラ・アウトカメラどちらでも利用できます。

筆者の使用するAQUOS R7も問題なく取り付け可能でした。ケースを着けるとやや噛み合わせが悪いので、筆者はケース無しで使用しています。

AIトラッカーにはLEDライトを内蔵しており、明るさや色温度(2700K/5000K/6500K)の調整が可能。薄暗い場所で撮影する際に重宝します。

Hohem iSteady V3のスペック

Hohem iSteady V3のスペックは下記の通り。

ジンバル本体
本体サイズ 収納時:98*44*160.5mm
展開時:127*65*312mm
本体重量 420g
対応スマホサイズ 7インチ以下(横幅58mm~98mm、厚み:12.5mmまで)
※非対応機種:Xiaomi 11 Ultra/12S Ultra/13 Ultra/14 Ultra
耐荷重 300g
制御可能範囲 パン:-120°~210°
ロール:-195°~135°
チルト:-35°~45°
使用温度 -10℃~45℃
バッテリー 7.4V/1400mAh
駆動時間 バランスが取れて静止している状態:最大13時間
AIトラッキング+フィルライトを同時使用:最大4時間
(Hohem Laboratory測定)
充電時間 2.5時間(5V/2A)
接続方式 Bluetooth 5.1
リモコン伝送距離 10m
AIトラッカー
サイズ 42*16.5*25mm
重量 13.6g
CCT 6500K (Cool light) 5000K (Neutral light) 2700K (Warm light)
照度 110Lux@0.5M
最大出力 2W

iSteady V3の使用感

iSteady V3を実際にしばらく使ってみました。

前半が撮影している様子、後半が実際に撮った映像です。

まずは手ぶれ補正能力を検証します。スマホ単体での撮影と比べて、上下の揺れが少なく滑らかな映像を撮影できています。

片手でラフに持ってもブレを抑えた撮影が可能なため、動きの激しいアクションシーンでも重宝しそうです。

折り畳みできて持ち運びやすい一方で、上下のチルト方向の可動領域がやや狭く感じました。地面と平行に持った状態で正面を撮る時は、延長ロッドを伸ばしてアームの角度を微調整する必要があります。

ジェスチャー操作を試してみます。センサーに向かってOKマークをすると、AIトラッカーが緑に点灯してフェイストラッキングが開始します。

5m程度の距離であれば、左右の移動やしゃがみ込んだりしてもしっかりと顔を認識してくれます。

スマホの標準カメラアプリでもトラッキングが使えるので、スマホを使ったオンライン会議やライブ配信などで活躍してくれそうです。

さらに、両手の指でL字を作って人物の位置をずらした状態で追尾したり、縦横の切り替えも「サムアップ👍️」した両手を傾けるジェスチャーで操作可能です。

リモコンを取り外して遠隔操作にも対応しているため、他に撮影者がいなくても楽に撮影できます。

アプリ連携でもっと便利に!

専用アプリ「Hohem Joy」による動画撮影は「4K/60fps」に対応し、ISO・WB・シャッタースピードをオートとマニュアルで設定可能です。

アプリからは、被写体を囲んで自動でトラッキングする機能が使えます。

実際に試した様子がこちら。被写体が影に隠れると見失うこともありますが、激しい動きにもしっかり追従してくれています。

アプリの使い勝手については、過去にレビューした「iSteady M6」からご確認ください。

まとめ

スマホ用ジンバルの「Hohem iSteady V3」をレビューしました。

スマホの手ぶれ補正が進化したとはいえ、電子式の手ぶれ補正では上下の揺れ・傾きを抑えるのは難しいです。映画のような滑らかなカメラワークをするにはジンバルがあったほうが撮影しやすくなります。

本製品は、コンパクトなサイズにAIトラッカーやLEDライト、三脚や延長ロッドを内蔵した全部入りモデルです。専用アプリ不要で顔検出のトラッキングが使えて、ジンバルの動きも非常に滑らかで好印象でした。

各パーツのロック機構がシンプルになり、アームを展開してスマホをセットするとすぐに使い始められます。ボタンやジェスチャー操作に慣れが必要ですが、使っていくうちに直感的に扱えるようになりました。

トラッキングを使って滑らかな映像を撮影したい方、三脚や延長ロッドのある多機能なジンバルをお探しの方にぴったりな製品です。

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