Nothingの最新ワイヤレスイヤホン「Nothing Ear (a)」をレビューします。
「Nothing Ear (a)」はNothingのイヤホンの中では最廉価モデルに位置する完全ワイヤレスイヤホンで、Nothingを象徴するスケルトンデザインに仕上がっています。
最大45dBのアクティブノイズキャンセリングや通話時の音質を向上するクリアボイステクノロジーなどの機能が搭載されています。定価は14,800円。
なお、本製品はNothing様のご厚意により提供いただきました。
- Nothingを象徴するスケルトンデザイン
- 低音域が強く、気分が上がる
- 最大45dBのノイズキャンセリングに対応
- 外音取込にも対応
目次(見たいところからチェック!)
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本体・付属品
Nothing Ear (a)はレトロフューチャーを感じさせるスケルトンデザインです。今回提供してもらったのは新色のイエローで、ポップで明るい印象を与えます。
本体サイズは約30.9 mm x 21.7 mm x 24.3 mmと小型で、ポケットにスッと転がるかのように入ります。
イヤホン本体もスケルトンデザイン。一見すると、着る服を選ぶようにも思えますが、実際は合う服の方が多いです。というのも、ド派手な服装ではない限り、耳元のNothing Ear (a)が独特の世界観を出しアクセントになります。
ちなみに、Nothing Ear (a)に限らず、Nothing製品のパッケージは一度開封すると復元できません。これは、すり替えや新品詐称の防止に繋がりそうですね。
付属品はUSB Type-C to Cケーブル、イヤーピース、説明書です。
音質
Nothing Ear (a)はデザインだけでなく、音質も優れています。音の傾向としては、低音が強く出ており、どちらかといえば気分を上げてくれるサウンドです。
やや抽象的な説明のため、実際に曲を聴いた上での感想を述べていきます。
矢島舞衣 – 右手には愛の薔薇、左手には絶望の赤い糸
疾走感あふれるゴシック系のロックです。全体を通して鋭いベースと激しいバスが特徴で、Nothing Ear (a)で聴くとボーカルよりもベースとバスが強調されます。少なくともボーカル特化のイヤホンではありません。
パリ管弦楽団 – 亡き王女のためのパヴァーヌ
有名なクラシック『亡き王女のためのパヴァーヌ』です。先に聴いたゴシック系の激しいロックとは異なり、弦楽器のため中高音がメインで激しさもありません。
低音域に比べて、中高音域はやや濁っており、ロックやダンスミュージック系のほうが相性はよさそうです。とはいえ、低音域が強すぎることもなく、いい感じにバランスが取れています。
ALI PROJECT – 薔薇獄乙女
弦楽器と打楽器、女性ボーカルがメインの曲です。ケルト音楽のような雰囲気が漂います。低音も強調されますが、弦楽器の伸びやかさも出ています。
筆者はNothing Ear (a)を使い始めたとき、低音がドコドコ鳴る系のイヤホンだと誤解していましたが、楽器系の中高音域ならば、いい塩梅になります。
専用アプリからイコライザーなどの各種設定も
専用アプリの『Nothing X』を使えばイコライザーや、低音をリアルタイムで向上させる「ベースエンハンス」機能を利用できます。同機能はレベル1〜5で調整可能です。
イヤホン本体に操作の割り当て(曲のスキップなど)も可能です。なお、上の画像を見て気づくかもしれませんが、Nothing Ear (a)の操作はタップではなく軸の部分を「つまむ」ことで行います。
ノイズキャンセリング・外音取込
ノイズキャンセリングと外音取込にも対応。あくまでも体感上ですが、ノイズキャンセリングは「音楽を再生すれば周囲の環境音を95%はカット」してくれます。
外音取込機能については、人の声に対してあまり効果があるようには感じなく、若干聞こえやすくなる程度です。風の音、換気扇の音は普段の倍くらい聞こえてくるのですが。
マイク音質
Nothing Ear (a)には通話時の音質を向上させる(というよりもマイクの音質を向上させる)クリアボイステクノロジーが搭載されています。
実際に通話で使ってみると、通話相手からの反応も良く、通話でも十分使えます。
最近では、ちゃんと声が聞き取れるワイヤレスイヤホンも増えてきましたが、数年前はワイヤレスイヤホンで通話すると「なんて言った?」と聞き返されることが少なくはありませんでした。
Nothing Ear (a)はマイク性能も良いので、実用的なレベルに達しています。
バッテリー持ち
バッテリー持ちは満充電の状態からケース込みで3〜5日くらい持つ印象です。筆者の場合は1日に1〜3時間使っています。
これは使用環境によるので、ご参考程度に。
デザインは特徴的だが、音質と機能が無難にまとまっているイヤホン
Nothing Ear (a)はデザインの評価が分かれる、デザインの好き嫌いが分かれるイヤホンだと思います。
とはいえ、個人的には、「白のTシャツに青のワイドパンツ」のような、シンプルなコーデでも耳元にNothing Ear (a)を添えてあげると、いい感じにまとまると思います。
音質と機能は万人ウケするタイプで、デザインとは真反対の印象です。デザインまで普通だと話題にすらならないかもしれません。そう考えると、スケルトンデザインは製品を象徴するポイントとして優秀でしょう。
Nothing Ear (a)はデザインさえ受け入れられるのなら、いい選択肢だと思います。筆者は最近、Nothing Ear (a)ばかりで音楽を聴いており、個人的には満足です。