Xiaomiが2024年1月に発売したスマートバンド「Xiaomi Smart Band 8 Active」は、2023年9月に発売した「Xiaomi Smart Band 8」の廉価版という位置づけです。Xiaomi Smart Band 8(以下Band 8)が5,990円なのに対しXiaomi Smart Band 8 Active(以下Active)は3,480円と2,500円ほどの違いです。
では、この価格以外にどんな違いがあるのか、スペックで改めて確認するとともに、実際に3週間ほど両方同時に使ってきましたので比較してみました。
結論を先に言っておくと、スマートウォッチとして基本的な「できること」は変わらないけどBand 8のほうが多くの点で細かく優秀…といったところです。
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Xiaomi Smart Band 8 Active と Xiaomi Smart Band 8のスペック上の違い
まずはそれぞれのスペックを比較してみます。基本的に公式サイトに記載されてるもので、それに若干追加したものです。
スペック上でも似ているところ、差があるところがいくつかありますね。気になるところ、気になったところを個別にあげていきます。
ディスプレイ
見た目の違いで大きいのはディスプレイの大きさと形です。Band 8は1.62インチでActive1.47インチなので、インチ数としてはBand 8の方が大きいです。Band 8のほうが縦に長く、Activeのほうが横に広い形です。
形に関しては好みもあると思いますがパッと見はActiveのほうが大きく感じます。1行に表示される文字数もActiveのほうが1,2文字多いですね。
ただし、解像度はBand 8が192×490で326PPI、Activeが172×320で247PPIなので、滑らかさ(粗さ)が違います。また、Bnad 8は有機ELでActiveはTFT液晶ということもあって、画面の見やすさではBand 8の方が明らかに優秀です。
またリフレッシュレートもBand 8は60Hzで、Activeは公表されていませんがおそらく30Hzで、滑らかさにかなりの違いがあるのがわかります。上の動画で分かるように、タッチの反応も違いますね。
このほか、最大輝度の違いや輝度の自動調整、常時表示の可否などでも違いがあります。フォントもActiveはいわゆる中華フォントなので気になる人は気になります。
バンドストラップのシステム
Activeはシリーズの従来モデルと同じく一体型バンドに本体をはめ込む方式です。Band 8は上下分かれたバンドに金具がついており、ボタンで簡単に外せます。
替えのバンドの種類の豊富さもBand 8のほうが純正・互換品含めて多いです。また、Band 8はネックレスモードやランニングモード用のバンドストラップもあります。(これらのモードが有用かどうかは別として)
バンドディスプレイ
バンドディスプレイ(ウォッチフェイス)はActiveが100種類以上でBand 8が200種類以上です。どちらも豊富にありますがBand 8のほうが多いです。似たようなものもありますが…個人的にはどちらも「もうちょっとなんだけど…惜しいけど今ひとつ」なんですよね…。
バッテリー
バッテリーはActiveが210mAhでBand 8が190mAhと、Activeのほうが大きいです。が、通常使用時間はActiveが14日間に対してBand 8が16日間と逆転しています。
また、充電に関してもActiveが120分未満でBand 8が1時間と、Band 8のほうが圧倒的に速いです。私は入浴中に充電することにしているのですが、その間に回復した%数を比べても明らかに違います。Band 8は2日に1回の充電で常に入浴後に100%で、だけどActiveは2日に1回だと徐々に減っていく…くらいの感覚です。(入浴時間は人により違うのであまり具体的ではありませんが…。)
どちらも2,3日で100%→0%になることはないので、多少充電を忘れても問題ない、というのは共通しています。
使えるアプリ(機能)
バンドから起動できる、ワークアウトやアラームといった機能でも若干の違いがあります。
Xiaomi Smart Band 8 | Xiaomi Smart Band 8 Active |
---|---|
設定 | 設定 |
統計 | 統計 |
ワークアウト | ワークアウト |
ランニング | |
アクティビティ | アクティビティ |
心拍数 | 心拍数 |
ストレス | ストレス |
血中酸素レベル | 血中酸素レベル |
睡眠 | 睡眠 |
周期 | 周期 |
天気 | 天気 |
イベント | イベント |
アラーム | アラーム |
ストップウォッチ | ストップウォッチ |
タイマー | タイマー |
世界時計 | |
音楽 | 音楽 |
スマホを探す | スマホを探す |
カメラ | カメラ |
集中 | |
スマホを無音にする | |
懐中電灯 | |
アラート | |
呼吸 | |
活力 | |
ステータス |
フィットネス機能
フィットネスモードはActiveが50種類以上、Band 8が150種類以上と3倍も差があります。これはおそらくセンサーの差でもあるのですが、ランニングやウォーキングにサイクリング、室内トレーニングも基本的なものはActiveにありますし、そう困ることはありません。
Band 8は例えばウィンタースポーツのカテゴリでクロスカントリースキーがあったり、アイススケートの他に屋内アイススケートが別項目であったりします。ボブスレーや そり といった細かいものもありますが、大抵の人は違いを感じることはないと思います。
左手にActive、右手にBand 8を付けて軽く運動(Beat Saber)したときの記録です。最大心拍数などで若干違いがありますが、これは装着の仕方の違いもあるかもしれません。感覚としては、最後の方はけっこうキていたとはいえ170もない…が160以上はあった…と思うので、どちらが正確かというと困るのですが…。
その他の記録項目としてはBand 8のほうが若干多いですね。
なお、どちらもGPSは登載していないので、ランニング時のルート記録は接続してるスマホ頼みになります。
健康管理
健康管理の項目としては、どちらも「心拍数」「血中酸素」「睡眠」「月経周期」「ストレスレベル」で変わりありません。
睡眠時間やスコアは、両方が一致することはほぼありませんが、基本的には「だいたい同じ」です。こういうのは絶対的な正しさを求めるよりも、ある程度正しそうならあとは自身の中での相対的な変化を気にすればいいものです。
睡眠の深さを見ると、だいたいいつもBand 8のほうが細かく上下しているようです。どちらかといえばBand 8のほうが正確なのでしょうけど、どうなんでしょうね。
その他、細かいところ
これは私の設定の問題かもしれませんが、ほかにも細かい違いがあります。
- Band 8はスマホのBluetooth接続のアイコンが出ないけどActivehaはステータスバーに接続中アイコンが出る
- Band 8はスマホ側で通知を消すとバンド側でも消えるけどActiveはスマホ側で消してもバンド側に残る(ものもある)
- 付属のバンドストラップはActiveのほうが柔らかい(厚さがBand 8のほうが厚い?)
まとめ:基本的なことはActiveで十分だけど、もっとを求めるならBand 8
こうやって見ていくと、それなりに違いが多くありましたね。とは言っても、スマートバンドでできること、基本的なことはActiveでも十分です。
そのうえで、ハードウェアとしての質の良さ(画面の解像度やリフレッシュレート、本体の質感など)、測定記録の細かさなどで「もう少し上」を求めるのであればBand 8が良い、といったところですね。
スマートバンド初心者ならActiveでも満足できると思います。ただBand 8の滑らかさを味わうと、Activeの鈍さは若干気になるかもしれません。2,500円ほどの違い、どこに価値を置くか、悩ましいところですね。