REDMAGIC日本総代理店のFastlane Japanよりゲーミングスマートフォン「REDMAGIC 9 Pro」をレビュー用にお借りしました。
REDMAGIC 9 Proは最新ハイエンドチップセットのSnapdragon 8 Gen 3を搭載しており、ディスプレイリフレッシュレートは最大120Hzに対応します。本体の側面のLRトリガーや、発熱を防ぐための冷却用のファンを搭載、インカメラが画面内に埋め込まれていたりと、ゲームが快適にプレイできるよう設計されています。
実際にしばらく使ってみて、どうだったのか?レビューをお届けします。
- 冷却ファン搭載で長時間のゲームプレイでも発熱を抑える
- インカメラがゲームの邪魔をしない
- 背面カメラの出っ張りがない
- LRトリガー搭載
- 日本語翻訳が不自然
- 人を選ぶスケルトンデザイン
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目次(見たいところからチェック!)
スケルトンが惹くゲーミングらしい本体
REDMAGIC 9 Proの背面はメカメカしいデザイン。今回お借りしたのは背面がシルバーでスケルトン仕上げのSnowfall(16GB RAM + 512GB)です。
背面カメラは突起がありません。最近のスマートフォンはカメラユニットが巨大化する傾向にあり、本体を机においた時にガクガクとしてしまう、ゲームプレイ時にグリップ感が損なわれるなどのデメリットがあります。REDMAGIC 9 Proはゲーミングスマートフォンですから、本体のグリップ感を損なわないように配慮された設計なのでしょう。
ゲーミングスマートフォンらしく本体が光ります。LEDの色は「レッド」「オレンジ」「グリーン」「水色」「ブルー」「ピンク」から選択可能です。ただ、レッドはピンクにしか見えないというか……。赤く光らせたい方は正直期待しない方がいいと思います。
実際に本体を握ってもカメラが指に当たらないのは快適です。ゲームプレイ時に背面カメラがボコッとしているというのは、ちょっとしたストレスにもなりますからね。
机の上においてもガタガタしません。スマホゲームは手に握って遊ぶ以外にも、机の上において操作する場合もあります。リズムゲームで遊ぶケースも想定されていそうです。
ディスプレイには、インカメラが埋め込まれており、パッと見では埋め込まれていると気がつきません。ゲームプレイ時にインカメラが邪魔に感じたこと、一度はあるはずです。REDMAGIC 9 Proならインカメラのストレスから解放してくれます。
もちろんゲームプレイ以外だけでなく、日常使用時でもパンチホールカメラからは体験できない没入感を味わえて病みつきに。インカメラレスのスマートフォンを探している方には刺さると思います。
ディスプレイの発色も鮮やかでゲームプレイをより楽しめます。120Hzのリフレッシュレートにも対応。滑らかに動作するだけではなく、FPSなどでは1フレーム(60分の1秒)に表示される量が増えるため、よりエイムが狙いやすくなります。
本体上部には3.5mmジャックが搭載。FPSで足音や銃声を聞き取るために有線イヤホンを挿して使えます。
下部にはUSB-C、SIMスロットがあります。
ゲームスペース
REDMAGIC 9 Proの側面にある赤いスライダーをスライドすると「ゲームスペース」に入ります。
これはゲームを快適にプレイするためのモードで、本体右側面にあるLRトリガーの割当をしたり、マクロを組んだり…様々な設定ができます。
ゲームスペースに表示するアプリは手動追加可能で、ここに追加されたゲームは前述した様々な設定を適応可能。ガッツリとゲームで遊ぶ時は有効にするといいでしょう。ゲームスペースで割り当てた設定はホーム画面からアプリを起動する場合にも反映されます。
本体のパフォーマンスも「バランス」「ライズ」「ビヨンド」から選択できます。右にいくほど高いパフォーマンスになり、スペックを必要とするゲームはビヨンド、パズルゲームのようなスペックを必要としないゲームは「バランス」にして個別に調整するといいでしょう。
タッチサンプリングレートも調整可能です。これはタップやスライドの反応をよくする機能で、画面を少し触れるだけでパッと反応するようになります。タップやスライドをしてから画面に反映されるまでのタイムラグを減らし、FPSのような先に押したほうが勝つゲームだと有利になる機能です。
GPUの性能を調整し、バッテリー節約のために画質を抑えることも。充電残量に応じて、ゲームアプリの以外にも適応することで充電を長持ちさせれそうです。
通知の表示量もその時々に応じて変更できます。複数の設定項目に一括でアクセスできるのは「かゆいところに手が届く」ように感じました。
充電分離機能もあり、充電器接続時にバッテリーではなく本体に直接給電します。長時間のゲームプレイになると、常時充電器に接続した状態でプレイしてしまい、バッテリーの劣化が心配ですよね。REDMAGIC 9 Proなら、そのような心配もいりません。
ゲームごとに背面LEDの色を変更できます。原神は黄色、Call of duty Mobileは緑といったように。もちろんゲーム以外も追加でき、たとえばBlueskyの起動中は青にすることも。
ファンのLEDも変更可能。ただし、ゲームごとに変更はできません。ファンが回転している間は設定した色が光り続けます。背面、ファン共にLEDを切ることも可能。
LRトリガー機能が便利
LRトリガーでは、ゲームコントローラーのように「Rで発射」「Lでエイム」といった使い方ができます。本体右側面にあるトリガーをタップするだけで操作が実行されるのは超快適です。
物理ボタンだと故障のリスクが高まります。タッチ式を採用しているのは高評価。過去にゲーミングスマホの物理トリガーが故障した経験のある筆者からすると、物理ボタンよりもタッチ式のほうが長く使えそうに感じます。
LRトリガーを押した時にタップ反応する位置を指定できます。たとえば、攻撃ボタンの位置ををタップする操作をRボタンに割り当てると、Rボタンを押したら攻撃のアクションが実行されます。
排熱ファンで本体の発熱を抑える
本体背面には発熱を抑えるための空冷ファンも搭載されています。小型ファンで本当に冷却できるのか?と疑問でしたが、他のスマートフォンと比較して、本体の発熱は抑えられているように感じました。ファンが全回転している音も聞こえますし、排気口から風が出ているのも感じます。小型なファンで冷却しているのだから驚きです。
オリジナルキャラクターのMora
REDMAGICのオリジナルキャラクターの「Mora」が天気予報やアラームなどで喋りかけてきます。ビジュアルは「とてもかわいい」です。筆者としてはタイプ。
それはそれとして、衣装を変えたり、Moraが反応する通知範囲(システム、生活、勉強)を設定したり、特定のSSIDやモバイルネットワークでMoraをミュートする機能もあります。
ただし、現状は英語ボイス、テキストのみ対応。今後、日本語のボイスやテキストが追加予定です。
MoraでLive2D配信もできちゃう
個人的にすごいなと感じたのは、MoraでLive2D配信できること。しっかりと口元や目の動きも検知してくれます。
PCにミラーリングしてMoraをグリーンバック表示も可能。OBSなどに組み込めば配信の幅が広がります。
実際にゲームをしながら録画したものです。ご確認ください。動画内で触れていますが、自前のモデルをサポートするようになれば、唯一無二の尖ったスマホになれるのではないかな……?と思います。OSが標準でLive2Dをサポートしているの、ニッチだけど需要はありそうです。
カメラ
カメラ性能は特段すぐれていません。ただ、強いこだわりのない人であれば十分でしょう。作例は以下。
ベンチマーク
ベンチマークアプリで本体の性能を測定してみました。『AnTuTu Benchmark』では2,178,909点、『3D Mark』のWild LifeではBest loop scoreが5,211点、Lowest loop Scoreが5,036点、GeekBench 6ではSingleが2,238点、Multiが6,943点でした。
普通のスマートフォンとしてもおもしろい
REDMAGIC 9 Proは普通のスマートフォンとして見た時にもおもしろいポイントがたくさんあります。あくまでも筆者目線であるため、参考までに。
フルフラットなスケルトンデザイン
厳密にはフラッシュが少し出っ張っているため、完全なフルフラットではないものの、やはり背面と画面がフラットなのが魅力です。製品のカテゴライズは「ゲーミングスマートフォン」だけれども、普通のスマートフォンとしてもフラットかつインカメラが埋め込まれている、実質的な全画面ディスプレイは使うのが楽しくなります。
フルフラットでも「板感」は無く、一昔前のスマートフォンに近い質感です。個人的に「板感」は苦手で避けがち。板感が抑えられているのは使い心地がよくて気に入ったポイントです。スケルトンデザインもかっこよくてお気に入りのポイント。
実質的にインカメラのないフルディスプレイなところも惹かれます。ディスプレイ内に埋め込まれているカメラは「あ、カメラあるな」と気がつくものがほとんどです。REDMAGIC 9 Proは普通に使うぶんには気がつきません。白背景だと少し見える程度です。やはり、インカメラがないと没入感が違います。
多機能なOS
ゲーミングスマートフォンだから多機能なのは当然!とツッコミを入れられたら返す言葉もありません。それでも、この多機能さは「Androidスマホ」を触っている気分にさせてくれます。少しでも共感できる人は筆者と同じような考えを持っているのでしょう。Androidだから多機能「にも」できるわけで。いろいろな設定をイジっていると、楽しいなぁ…となります。
洗練されたUIではなく、メカメカしいところがいいですよね。フルフラットな本体だけでなく、どこかメカメカしいソフトウェアが「懐かしさ」を感じます。22歳なのに懐古趣味みたいな発言してどうするんだ…って思いと、でも自分が好きなのはコレだしなあ…と、葛藤の中で揺れ動く絶妙な感情に苛まれてしまうわけですけれども、おもしろいからヨシ!
イヤホンジャック搭載
有線イヤホンを使いたい人、それなりにいると思います。ワイヤレスイヤホンだと遅延や音質が気になる…そもそも充電しないといけない…とか。色々ありますよね。イヤホンジャックはあったほうがいいです。
ゲーミング用途でなくとも刺さる人には刺さるスマホ
REDMAGIC 9 Proは刺さる人には刺さるタイプのスマートフォンのように感じました。ゲーミング用途はもちろんのこと、ストレートにいえば「オタクに刺さりそうなスマホ」だと思いました。
不完全な日本語翻訳、Live2D機能、フルフラットなスケルトンデザイン、実質的なインカメラレスディスプレイ、お借りした身分で言うのも気が引けますけど、一般層に刺さるわけがないじゃないですか。
たとえば、iPhoneからREDMAGICに機種変更するような人は、大半がゲーマーか尖った製品が好きなタイプのどちらかでしょう。Android→Androidに機種変更する場合もPixelやGalaxy、Xperia、Xiaomiなどの端末があるなかでREDMAGIC 9 Proに惹かれる人は、筆者自身も含めて好き者だと思います。
それでも、筆者のように好きな人は好きなデバイス。まず背面のスケルトンデザインからして抵抗感がある人も少なくはないはず。総評としては、刺さる人には本当に刺さるデバイスのように感じます。
- 画面と背面がフラット、背面カメラが出っ張らない
- パンチホールレスの全画面
- スケルトンデザイン、空冷ファンを搭載
- 細かく設定できるOS
- LRトリガーでコントローラーのような操作ができる
- Live2Dで配信や録画可能
これらの要素に惹かれる方にはオススメです。
後はニーズ通り、ゲームをガッツリ遊ぶような人でしょうか。堂々と書ける機能ではありませんが、マクロも組めますし、空冷ファン搭載で本体の発熱も抑えてくれます。LRトリガーも搭載されていますし、スマホゲーマーの方は世界が変わるかもしれないスマホです。ちなみに、メイン端末とは別にゲーム専用端末として使うのもアリですよ。
例年通りならヨドバシカメラにデモ機が設置されるはず。レビューを見るだけでなく、手にとって触ることも大切だと思います。購入を悩んでいる方は、デモ機を触ってから決めるといいかもしれませんね。
OS | REDMAGIC OS 9.0(Android 14.0ベース) |
---|---|
CPU | Snapdragon 8 Gen 3 |
RAMとストレージ | 12+256GB / 16+512GB |
外部メモリ | – |
ディスプレイ | 6.8インチ 1116×2480 (フルHD+) AMOLED リフレッシュレート:最大120Hz タッチサンプリングレート(常時):最大960Hz マルチポイント タッチサンプリングレート(瞬時):最大2,000 Hz 輝度:最大輝度1600nits |
メインカメラ | 50MP+50MP+2MP |
フロントカメラ | 16MP、第2世代アンダーディスプレイカメラ(UDC)搭載 |
バッテリー | 6500mAh 高速充電:80W対応(80W GaN高速充電器&専用ケーブル同梱) |
サイズ | 約163.98 × 76.35 × 8.9 mm |
重量 | 約229g |
素材 | 金属(ミドルフレーム)、ガラス(バックカバー) |
生体認証 | 指紋 |
SIM | nanoSIM×2 |
対応バンド | 3G: WCDMA B1/6/8/19 4G: 5G NR: NSA |
参考情報
本記事に記載された内容は記事公開時点のものであり、必ずしも最新の情報とは限りません。記事をご覧いただく際には、最新の情報を確認するようお願いいたします。
2002年生まれ、自分の好奇心を満たすために行動してます!
行動(選択)基準はよくもわるくも「おもしろいか、おもしろくないか」になりがち。スマホはGalaxy Z Fold 5、最近はAngenieuxのレンズにハマってます。