Blackviewより比較的小型なタブレット「Blackview Tab 60」をレビュー用に提供していただきました。
Blackview Tab 60は8.68インチのディスプレイを搭載したタブレットで、全体的な性能は抑えめながらWidevine L1対応で、電子書籍や動画といったコンテンツを気軽に楽しみたい人向けの安価な端末です。
個人的には、これまで電子書籍(マンガ)用に使っていたMi Pad 4を置き換えることができないか、という期待しながらの試用となりました。
2023年9月25日時点でのAmazonでの価格は18,900円ですが、商品ページに4,000円オフのクーポンがあり実売14,900円です。
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概要とスペック
Blackview Tab 60はSoCにUNISOC T606を搭載したタブレットです。性能としては高くなく、いわゆるエントリークラスになるので、何にでも使えるというよりは用途を決めて選ぶタイプです。
ディスプレイは8.68インチで解像度が1340×800、アスペクト比が16:10(5:3)で最近のタブレットとしては小型です。それでいながらWidevine L1でスピーカーも左右にあるので動画も楽しめます。GPS、LTE対応なのでカーナビ代わりにも使えるかもしれません。
OS | Android 13 (Doke OS P3.0) |
---|---|
CPU | UNISOC T606 |
RAM | 6GB |
ストレージ | 128GB |
外部メモリ | microSDXC(最大2TBまで) |
ディスプレイ | 8.68インチ 1340×800 (HD+) |
メインカメラ | 8MP |
フロントカメラ | 5MP |
バッテリー | 6050mAh |
サイズ | 約211.7 × 124.4 × 8.4 mm |
重量 | 約338g |
生体認証 | 顔認証 |
SIM | nanoSIM×2 |
対応バンド | 4G FDD: B1/B3/B7/B8/B20 4G TDD: B40 3G WCDMA: B1/B8 2G GSM: B2/B3/B5/B8 |
外観
パッケージの中身は本体の他に充電アダプタとUSBケーブル、SIMピンにマニュアル(日本語あり)とシンプルです。
ディスプレイは前述の通り8.68インチで、最初からフィルムが貼られています。インカメラが短辺にあるので縦持ちが想定されてます。背面は少しサラサラで細かいメタル調になっており(金属製ではありませんが)指紋はつきにくくなっています。
背面カメラは少しだけ出ていますが僅かなもので、机の上で操作してもガタガタして気になるようなものではありません。
側面はフラットで角があるタイプです。左側面はSIMスロットがあるのみ。
右側面に電源ボタンと音量ボタン。Pixelと同じように電源ボタンが上にあるタイプです。
上側面にはイヤホンジャック、下側面にはUSBポートがあり、上下どちらにもスピーカーがあります。
SIMトレイはnanoSIMの片方がmicroSDカードと排他になってるタイプです。
重量は338gです。8.68インチのタブレットとしては普通かやや軽量といったところでしょうか。
パフォーマンス
ベンチマーク
各種ベンチマークアプリで確認しました。
各種ベンチマークの結果は、AnTuTu Benchmark(v10.0.7-OB7)が219,885点、Geekbench 6がシングルで363点、マルチで1,308点、3DmarkはWild Life Extremeで95点、PCMarkのWork 3.0 performanceは7,085点でした。
似た点数のほかの端末と比べると以下の通り。
SoC | Antutu | Geekbench | 3DMark | PCMark | ||
---|---|---|---|---|---|---|
RAM | Single | Multi | ||||
AGM PAD P1 | Helio G99 8GB |
431071 | 735 | 2054 | 347 | 9343 |
Blackview Tab 13 | Helio G85 6GB |
277359 | 409 | 1369 | 192 | 6553 |
Blackview Tab 60 | T606 6GB |
219885 | 365 | 1322 | 95 | 7085 |
Mi Pad 4 | SD 660 4GB |
353 | 1176 | 6388 |
- 3DMarkはグラフィック性能、PCMarkはWeb閲覧など基本的な作業に関する性能を測るベンチマークアプリです。
5年前のミドルレンジだったMi Pad 4とあまり変わらないか少し良いくらいの数値ですね。数値的にかなり似ていて驚きました。
操作感
スペックの数値的には低めのBlackview Tab 60ですが、基本的な操作では意外と問題なく動きます。軽いゲーム(上の画像はブルーアーカイブ)くらいならプレイできますが、鈍さは感じます。
普通のブラウジングや電子書籍アプリの操作くらいなら問題ありません。
ディスプレイ
Blackview Tab 60のディスプレイは8.68インチ、リフレッシュレートは60Hzです。このサイズは電子書籍を読むのにちょうどいいです。縦持ちであれば1ページ表示でマンガなども迫力があり、横持ち見開き表示でもマンガのセリフくらいの大きさの文字ならちゃんと読めます。
ただ、解像度がHD+しかないので、細かい文字が読みにくいときがあります。電子書籍だけでなく、ウェブブラウザでブログ等を読むときもフォントサイズが小さいサイトだとキツくなってきます。
Widevine
WidevineのセキュリティレベルはL1です。なのでAmazonプライムビデオでHD再生が可能です。ただしNetflixではHD再生できないようです。
動画視聴
前述のとおりプライムビデオなどでHD再生できますし、スピーカーもデュアルなので動画を見るのにも悪くありません。スマホよりは大きな画面で楽しめます。
なお、画面を横向きにするときはインカメラのある方を左にする必要があります。インカメラを右にしても画面は回転するのですが、スピーカーから出る音は変更されないので音が左右逆になってしまいます。
システム
Blackview Tab 60はAndroid 13ベースでBlackview独自のDoke OS P3.0が搭載されています。
設定項目などは2列表示されていて(特に横向きで操作してるときは)見やすくていいです。ただ、Android 13のタブレット表示で特徴的なタスクバーは表示されません。
このほか、Doke OS P3.0ではユーザーのアプリ起動パターンを学習して予測するプリローディング機能やアプリによってCPU周波数を調整する機能などもあります。
バッテリー
バッテリーは6050mAhです。輝度を100-105ルクスに調整し、『PCMark』のバッテリーテストを行ったところ、100%→20%まで8時間21分でした。体感としてはもう少し持ちが良いと思ったのですが、数値としては少々物足りない程度となりました。
充電に関しては特に急速充電には対応していないようで5V/2Aでの充電となります。
Blackview Tab 60の良かったところイマイチなところ
Blackview Tab 60を使ってみて感じた良いところとイマイチなところをまとめます。
- 思ったよりも動く
- Widevine L1対応、ステレオスピーカー
- 電子書籍(マンガ)を読むのにちょうどいい大きさ
- 画面解像度が足りない(HD+)
- Android 13だけどタスクバーがない
- 充電はPD対応してほしかった
実売1.5万円ほどで購入できるタブレットとしては思ったよりもしっかり動いてくれるのは嬉しかったポイントです。Widevine L1対応でステレオスピーカーなので気軽に動画を見たい人にも悪くありません。
8.68インチという画面サイズは、やはり電子書籍にちょうどいいですね。縦持ち1ページ表示で読みやすく、横持ち2ページ表示でもちゃんと読める、どちらでもOKな良いサイズです。ただ、やはり解像度の不足は感じます。マンガのセリフくらいなら大丈夫ですが、ウェブサイトを閲覧してて小さい文字が読みにくいのは困りました。
まとめ
タブレットの使用目的がほぼ電子書籍(マンガ)という私にとってはやはりこのくらいのサイズがちょうどいいですね。性能などを含めても、価格から考えれば「目立って凄いわけではないけど悪くない」と感じるタブレットでした。
なお、最初に書いた通り5年前に購入したMi Pad 4からの乗り換えを考えていたのですが、これはかなり悩ましいものでした。性能の数値的なものはBlackview Tab 60が若干上で、実際の操作感もBlackview Tab 60のほうがかなり良いです。OSバージョンも私のMi Pad 4はAndroid 8で止まってました。
ただBlackview Tab 60はやはり解像度が気になります。これがフルHD+だったら良かったのですが…。あとは側面がフラットで隅が角ばってるので、持ちやすさとしてもMi Pad 4のほうが良いんですよね。
いや、でもタップに対する反応などでは新しいだけあってBlackview Tab 60のほうがキビキビしていてストレスないので…と、かなり悩みます。さて、どうしましょうかね…?