OPPO Reno9 A レビュー:見た目と必要な機能が揃って使い勝手の良いミドルレンジスマートフォン

OPPOが2023年6月に発売したミドルレンジモデル「OPPO Reno9 A」をレビュー用に貸与していただきました。

日本独自のReno Aシリーズの2023年版で、防水やおサイフケータイに対応し、デザインとバランスの取れた機能性が魅力のスマートフォンです。試用期間は約1週間と短いのですが、この間に感じたOPPO Reno9 Aの良いところ・イマイチなところをレビューします。

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外観

サイズは縦160mmで横幅74mm、コンパクトとは言えませんがちょうどいいサイズです。ベゼルは下側が若干広いですが、そう気になるものでもありません。

カラーはムーンホワイトとナイトブラックの2色で、今回はムーンホワイトをお借りしました。昨年のOPPO Reno7 Aで好評だったOPPO独自の背面加工技術「OPPO Glow」を受け継ぎ、指紋がつきにくく、すり傷に強い耐傷性も備えています。

カメラのある背面上部は加工が異なっており、ガラス本来のツヤを活かしたものになっています。Pixel 3を思い起こします。

サイドはフラットになってます。左側面にSIMトレイと音量ボタン。

右側面に電源ボタン。

上にはマイク穴のみで、下側にUSBポート、3.5mmイヤホンジャック、スピーカーがあります。

SIMトレイはデュアルSIM用で片側がmicroSDカードと排他仕様です。SIMトレイを引き出すための穴が普通のスマホよりも大きく、SIMピンを入れやすいです。

端末を持ってみるとフラットな側面と角がうまく引っかかって滑りにくくなっています。また、見た目よりも軽く感じます。前作のReno7 Aよりは8gほど重くなっているのですが、それでも持った印象は軽いです。

スペックとパフォーマンス

OPPO Reno9 Aの主なスペックは以下のとおりです。

OS ColorOS 13 based on Android 13
CPU Snapdragon 695 5G
RAM 8GB
ストレージ 128GB
外部メモリ microSDXC (最大1TBまで)
ディスプレイ 6.4インチ 2400×1080 (FHD+) AMOLED
リフレッシュレート:最大90Hz 可変(90Hz/60Hz)
メインカメラ [広角]約4800万画素(F値:1.7)
[超広角]約800万画素(F値:2.2)、画角120°
[マクロ]約200万画素(F値:2.4)
フロントカメラ 約1600万画素 (F値:2.4)
バッテリー 4500mAh 18W急速充電対応
サイズ 約160 × 74 × 7.8 mm
重量 約183g
生体認証 指紋(画面内)、顔
防水防塵 IP68
SIM nanoSIM×2/eSIM
※ワイモバイル版はシングルSIMスロット(nanoSIM+microSD)
対応バンド 2G: GSM 850/900/1800/1900MHz
3G: UMTS(WCDMA) Band 1/4/5/6/8/19
4G: TD-LTE Band 38/40/41/42
4G: LTE FDD Band 1/3/4/5/8/12/17/18/19/26/28
5G: n3/n28/n41/n77/n78
その他 おサイフケータイ、3.5mmイヤホンジャック

より詳しいスペックは公式サイトをご覧ください。

ベンチマーク

AnTuTu Benchmark(v10.0.7-OB7)での結果は3回の平均で451,475点。3回連続でテストしてもスコアはほとんど変わりません。(v9.6.2の場合は400,650点でした)

温度は31.0℃→34.8℃→36.2℃→36.2℃と変化しました。熱くなるものの、持てないほどではありません。

その他ベンチマークの結果は、Geekbench 6がシングルで905点、マルチで2,085点、Geekbench 5ではシングル682点、マルチ1,994点、3DmarkはWild Lifeで1,215点、Wild Life Extremeで362点、PCMarkのWork 3.0 performanceは9,441点でした。

似た点数のほかのスマホと比べると以下の通り。

SoC Antutu Geekbench 3DMark PCMark
RAM Single Multi
Pixel 6 Tensor
8GB
712020 1298 2964 2096 10430
OPPO Reno9 A SD 695
8GB
451270 905 2085 362 9441
Redmi Note 11 Pro 5G SD 695
6GB
402341 853 2106 358 10296
Libero 5G III Dimensity 700
4GB
346231 686 1802 333 10079
  • GeekbenchはCPUの性能を、3DMarkはグラフィック性能、PCMarkはWeb閲覧など基本的な作業に関する性能を測るベンチマークアプリです。

操作感

OPPO Reno9 Aは性能としてはミドルレンジのスマートフォンです。SoCは前作のReno7 Aと同じSnapdragon 695 5Gで、1年以上前から様々な端末に使われてるものですが、今でも普通に快適に動きます。

負荷の高い、重いゲームについては普段プレイしていないので比較できませんが、そこまでではない『ブルーアーカイブ』であれば解像度「最高」、FPS「60」でも特に問題なくプレイできてます。もちろん、一般的なアプリ等の操作で不満に思うことはありませんでした。

生体認証

OPPO Reno9 Aは生体認証として指紋認証(画面内)と顔認証に対応しています。

指紋認証

指紋センサーは画面内にあります。登録できる数は5つまでで、同じ指を複数回登録することはできません。

センサーの位置を示すアイコンが表示されていないときは若干遅れることがありますが、基本的には問題ないレベルで反応してくれます。ほかのスマホに比べるとセンサーの位置が下寄りなので、その点で戸惑うかもしれません。

顔認証

顔認証にも対応しています。設定で「端末を持ち上げたら画面オン」と「ロック解除後にホーム画面へ移動」を併用することで、電源ボタン等を触ることなく、端末を取り出して顔の前に持ってくるだけでホーム画面まで移動できます。

また「目を開く必要あり」という設定もあるので、これをオンにしておけば寝ている間に顔認証を使われることもありません。

カメラ

OPPO Reno9 Aの背面カメラは48MPのメイン(F1.7)と8MPの超広角(F2.2、120°)、2MPのマクロ(F2.4)のトリプルカメラです。

カメラのUIは一般的なものなので操作に迷うことはないでしょう。グリッド線や水準器も表示できます。俯瞰撮影用の十字も表示されます。

ズームは0.6、1x、2の3つはワンタップで切替可能。この部分を長押しするとスライドして倍率を変更できます。

撮影モードは夜景・動画・写真・ポートレート・その他。その他の中にはPRO・超高解像度・パノラマ・マクロ・スローモーション・タイムラプス・アウト/イン同時動画撮影・ステッカー・テキストスキャナーがあり、入れ替えも可能です。

実際に撮影した写真をいくつか掲載します。(サイズは変更してあります)

第1回清水ホビーショーでお披露目されたプラモニュメント。

清水マリンビル。

同じ地点から超広角で撮影。

夜間モード。ある程度明るくなるけどノイズもなかなか…。

むしろ通常モードのほうが陰影はっきりしてて好きかもしれない。

バッテリー

OPPO Reno9 Aのバッテリー容量は4500mAhです。画面のリフレッシュレートを90Hz、輝度を100-105ルクスに調整し、『PCMark』のバッテリーテストを行ったところ、100%→20%まで14時間10分でした。リフレッシュレートを60Hzにすればもっと上がると思います。

バッテリー容量 テスト結果
OPPO Reno9 A 4,500mAh 14h 10min
Redmi Note 11 Pro 5G 5,000mAh 13h 42min
Pixel 6a 4,410mAh 13h 5min
Xperia 5 IV 5,000mAh 12h 04min
Pixel 7 4,355mAh 11h 34min

ほかにスマホと比べても優秀だというのがわかります。よほどヘビーな使い方をしなければ1日十分にもつでしょう。

充電に関しては18Wの急速受電に対応。最近のスマホであれば標準的ですね。Xiaomi機のようなめちゃくちゃ早い充電はできません。

OPPO Reno9 Aの良かったところイマイチなところ

OPPO Reno9 Aを使ってみて感じた良いところとイマイチなところをまとめてみます。

良いところ
  • OPPO Glowの見た目が良い
  • 見た目よりも軽い
  • 十分にサクサク使える性能
  • バッテリーもちが良い
  • おサイフ・IP68防水防塵・イヤホンジャック・microSD・eSIMに対応
イマイチなところ
  • 前作と比べると変化が少なく驚きはない
  • さすがに高負荷ゲームは向いてない
  • カメラは暗所がイマイチ
  • スピーカーがモノラル

見た目と軽さが良い

前作から続く背面のOPPO Glowは良いですね。サラサラしていてラメのようなものが入ってるので、のっぺりとした安っぽさもありません。Reno9 Aでは上部の加工を替えてあるのでデザイン的に良いポイントになっています。

また(Reno7 Aよりは重いとはいえ)見た目の印象よりも軽いのも良いです。6.4インチ画面でこの軽さは良ポイントです。私の母は普段AQUOS zero2を使っていて、その軽さ(約141g)が気に入ってなかなか機種変更できていないのですが、OPPO Reno9 Aを渡してみたところ、これなら十分軽いと好印象でした。

十分にサクサク使える性能

特別性能が良いというわけではなく普通にサクサク使えるミドルレンジモデルです。前作と同じSnapdragon 695ということで残念な気持ちもありますが、今でも十分に使えるSoCということでしょう。

RAMが6GB→8GBに増えており、普段使いであれば十分に使えます。一般的な操作に必要な性能が今後1~2年で急激に上がるとも思えないので、正直これで十分だと思っています。

バッテリーもちが良い

バッテリーの項で書いたように、通常の使用であればバッテリー切れの心配なく1日しっかりと使えます。普通の人が普通に悩まずに使えるスマホ、という観点で見れば、バッテリー持ちの良さも重要ですよね。

前作と比べると変化が少なく驚きはない

前作のReno7 Aと比べると、スペック的にはだいたい同じで、目立つものとしてはRAMが6GB→8GBに増量されたくらいです。Reno7 Aのマイナーチェンジ版のように見られてしまうのも仕方ありません。

ガジェット好きな人や毎年Reno Aシリーズを買い替えているような人には、この変化の少なさ、ワクワクの小ささが残念なポイントです。まぁ、メインターゲットがそういう人たちではない、ということかもしれませんが。

スピーカーがモノラル

使っていて最も残念に思ったのはスピーカーがモノラルだということです。下側面側のUSBポートの隣に配置されており、横画面にして動画を見たりするとどうにも片側から聞こえてくるのが気になってしまいます。ゲームをやっているときに指で塞いでしまうこともしばしばありました。

イヤホンジャックがあるので有線のイヤホンも使えます。モノラルスピーカーで聴くよりもイヤホンを繋いで聞いたほうがいいですね。

まとめ

OPPO Reno9 Aは、普通の人が普通に大きな不満なく使えるスマートフォンだと感じました。おサイフケータイやIP68防水防塵、microSDに対応しているので、普段使いとして十分に使い勝手の良い端末です。4万円台という価格も妥当でしょう。見た目や持った感触が嫌いでなければ、十分にアリな端末です。

Reno7 Aからの変化は少ないので、さすがにReno7 Aからの買い替えはオススメしません。RAMの数字やOSのバージョンアップの期待を考えればReno9 Aを購入するのが良いでしょうし、少しでも安く手に入れたいのであればReno7 Aも検討していいと思います。

参考情報

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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