Hohemから高性能なスマホジンバル「Hohem iSteady M6 Kit」をご提供いただきました。
本製品は、3軸手ブレ補正に対応したスマホ用のジンバルです。AIビジョンセンサー内蔵の磁気フィルライトを使うことで、専用アプリなしでもAI認識によるフェイストラッキングが使用できます。
- 超強力な手ぶれ補正「iStedy7.0」に対応
- 400gの耐荷重に対応
- 色温度・カラーを調整できる「磁気フィルライト」が付属(Kitのみ)
- 磁気フィルライトで専用アプリなしでも顔を追従可能
- バッテリーが長寿命(18時間連続使用)
- リバースチャージ機能に対応
- 本体が大きくて重たい
- 電源や操作時の音が大きめ
- 縦撮影・横撮影の切り替えが手動
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Hohem iSteady M6のスペック
Hohem iSteady M6のスペックは下記の通り。Kit版との違いは「磁気フィルライト」の有無のみです。
材質 | 高性能コンポジット |
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重量 | ・ジンバル本体:551g ・ミニ三脚:84g ・磁気フィルライト:29g |
耐荷重 | 400g |
支えられる移動幅 | 58mm~98mm |
バッテリー容量 | 2,600mAh/7.4V |
充電時間 | 3時間 |
連続使用時間 | 18時間 |
動作範囲 | 高性能コンポジット |
材質 | ・パン:360°無制限 ・ロール:335° ・チルト:335° |
付属品 | ・ジンバル本体 ・充電用のUSB Type-C to A ・スマホ接続用のUSB Type-C to C ・ミニ三脚 ・取扱説明書 ・磁気フィルライト(Kit版のみ) |
最近よくある軽量コンパクトなジンバルとは逆行するように、大きくて重たいプロ向けの機材になります。そのぶん耐荷重や可動域に余裕のある作りで、手ぶれ補正能力も非常に強力です。
Hohem iSteady M6 Kitを開封。付属品と本体デザインをチェック
パッケージには商品写真や特長が記載されています。
専用ケースにジンバル本体と付属品が入っています。
ケースの中身は、ジンバル本体、ミニ三脚、取扱説明書、ジンバル充電用のUSB Type-C to Aケーブル、スマホ給電用のUSB Type-C to Cケーブルが入っていました。
大きくて重たい本体
こちらがジンバル本体。黒とオレンジのカラーリングがカッコイイです。グリップ部分には滑り止めの加工が施されており、太めでしっかりと握りやすい形状をしています。
ジンバル本体が折り畳めない構造のため、予想よりもだいぶ大きく感じました。携帯するときはケースに入れて持ち運ぶ必要があり、携帯性を求める方には向いていません。
重量は本体+磁気フィルライトで580g、ミニ三脚と合わせて664gでした。筆者が利用するスマホ「AQUOS R7」を組み合わせると約900gになります。
本格的なミラーレスカメラ+レンズくらいの重さになるので、大きさや重さが許容できるかによって評価が分かれそうです。
Hohem iSteady M6の特長・機能
直感的なボタン操作
コントローラーの正面には、スマホの向きを調整するスティック、モード切替スイッチ、撮影ボタン、ズームレバーがあります。
ジンバルの操作は最初は難しく感じますが、使っていくうちに慣れると思います。専用アプリ「Hohem Pro」でスマホとペアリングすると、すべての機能が使えるようになります。
左側面には様々な項目を設定するダイヤルと、タイムラプスの開始・終了を決めるボタンがあります。
ホイールを押し込むことで、フォーカス調整、ロール軸の回転、LEDライトの明るさ・色温度・カラーを切り替えます。ホイールの動きも滑らかでスムーズに反応してくれます。
右側面には、電源ボタンとアクセサリーを接続する三脚穴、本体充電用のUSB Type-Cポート。背面には、パン軸のロックとトリガーボタンがあります。
スマホホルダーは上下から挟み込むタイプ。幅58〜98mmまでの機種に対応しています。
縦撮影に切り替えるときは、手で回転させてマウントし直す必要があります。最近のスマホ用ジンバルではボタン1つで縦横切り替えるのが主流なので、頻繁に切り替える場合は面倒に感じるかもしれません。
AIで顔認識+補助ライトとして使える「磁気フィルライト」
スマホホルダーの上には、Kitモデルのみ付属する「磁気フィルライト」を取り付けられます。
センサーに向かってOKマークをすると、フェイストラッキングのON/OFFが切り替えられます。
トラッキングが必要ないときは、センサー横にある電源スイッチで切ることもできます。
磁気フィルライトは、顔を照らす補助ライトとしても活用できます。明るさや色温度のほかに、256色の中から好きな色で発光させることも可能です。
ジンバル本体からスマホに給電可能
付属のUSB Type-C to Cケーブルを接続すると、ジンバル本体からスマホを充電して使うこともできます。アームの可動域に余裕があるので、ケーブルを繋ぎながら使っても問題なく使用できました。
Hohem iSteady M6の使い方
ジンバルを使う事前準備として、底面に三脚をセット→スマホをマウント→バランス調整の3ステップが必要です。
底面には三脚穴があり、付属のミニ三脚を取り付けると自立します。バランス調整をする際は水平の場所に設置して行います。
パン軸とロール軸の2箇所のロックを解除します。ジンバルを使用しないときは、モーター部分に負荷が掛からないようにロックを掛けておきましょう。
クランプにスマホを挟み込んで、右のモーターにぴったり接着する位置に固定します。スマホの奥にあるレバーを開き、スマホのサイズに合わせて左右のバランス調整を行ってください。
水平が取れるようになったら、電源ボタンを3秒間長押しして起動します。
起動や終了時、エラー時などに「ポーン」と高い音が鳴り、静かな場所で使用するとかなり目立ちます。設定項目を見てもオフにする方法はないようです。
セッティングが完了するとこのような見た目になります。
実際に手に持ってみるとかなり重たいです。片手で持っていると手が震えてしまうので、両手でしっかり支えて持つような使い方になります。
実際に使ってみると、スマホ単体で撮るよりもだいぶ大きくて嵩張りますが、手ぶれ補正の能力は今まで使ってきたジンバルの中でもトップクラスに安定しています。上下左右に振り回したり、走りながら撮影しても揺れの少ない映像になりました。
手持ちだと撮影が難しいローアングルのショットも楽に撮影できます。
超広角カメラで撮影すると、アーム部分が画角に入ってしまうことがあります。そんなときは、背面のトリガーを4回押すと、アームが画面側に移動して写り込まなくなります。
専用アプリ「Hohem Pro」で多彩な撮影方法を楽しめる
Hohem iSteady M6では、専用アプリ「Hohem Pro」を使って各種設定を行います。
バランス調整後にジンバルを起動すると自動で認識します。接続をタップするとペアリングが完了し、アプリが使えるようになります。
アプリは純正カメラアプリのUIと大きく変わらず直感的に操作できました。動画の画質は4Kの60FPSまで対応し、ISO・WB・シャッタースピードなどをマニュアルで調整も可能です。
ジンバルの制御もスマホから設定可能。イラスト付きでジンバル初心者にも分かりやすいと思います。
その他にも、時間経過を記録する「タイムラプス」や、様々なプリセットで色味を調整する「フィルター」、SNS向けの音楽を付けた映像が簡単に撮れる「モーメント」というモードもあります。
左のメニューから、顔と物体の追跡機能が使えます。物陰に隠れると見失うことがありますが、遮るものが少ない場所なら遠くまで離れていてもしっかり追いかけてくれます。
まとめ
今回は、スマホ用ジンバル「Hohem iSteady M6」についてレビューしました。
スマホの手ぶれ補正だけでもキレイな映像は撮影できますが、ジンバルがあれば水平を保った安定感のある映像を撮影できます。手持ちでは難しいローアングルでの撮影や、滑らかなパン操作などで重宝しました。
電子式の手ぶれ補正で発生する画角のクロップもなく、夜間でも光源部分のにじみが出にくいのはジンバルの強みです。
スマホで本格的な映像作品を作ってみたい方や、高性能な追尾機能を使いたい人にオススメの製品です。まだまだ完璧には使いこなせていませんが、使い方次第でスマホカメラの可能性を広げてくれると思います。