MMD研究所は3月14日、「2023年2月通信契約サービスに関する調査」の調査結果を公開しました。この調査は18歳~69歳の男女40,000人を対象に2023年2月3日~2月6日の期間で実施されたものです。
※アンケート調査により回収されたサンプルを人口構成比に合わせるために、ウエイトバック集計しています。
今回の調査では、MNP(モバイルナンバーポータビリティ)を利用した事がある人は24.6%、eSIMの利用経験は8.0%、デュアルSIMの利用経験は6.0%などの結果が出ています。意外と少ないですね。
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MNPの利用経験は24.6%、キャリア別に見ると楽天モバイルとLINEMOが高い
通信キャリアを移動するときに同じ電話番号を引き続き利用できるMNP(モバイルナンバーポータビリティ)の利用経験について聞くと、「3回以上利用したことがある」が5.6%、「1~2回利用したことがある」が19.0%となり、利用経験があると回答した人は合わせて24.6%でした。
これを現在メイン利用している大手通信キャリアユーザー別にみると、利用経験があると回答した人が最も多かったのはRakuten UN-LIMIT(n=2,716)が55.9%、次いでLINEMO(n=478)が55.3%、UQ mobile(n=2,592)が46.7%でした。
MNPについての認識、全問正解はわずか2%
MNPを認知している23,377人を対象に、2023年2月時点のMNPについての認識を聞いたところ、全10問で全問正解はわずか2.0%でした。
以下の設問に○か✕かで答えてみてください。なお、一番正答率が低かったのは「MNPを利用すれば、乗り換え先の通信会社のみで手続きが完了する」で36.6%でした。
正答率 | 正解 | |
---|---|---|
通信会社を乗り換えても、携帯電話番号をそのまま使うことができる | 89.5% | ○ |
通信会社と紐づいていたポイントを引き継げない場合がある | 78.5% | ○ |
乗り換え先の通信会社の名義は、「MNP予約番号」を取得した名義を利用しなければならない | 69.7% | ○ |
MNPを利用したとき限定の特典を受けられることがある | 66.0% | ○ |
「MNP予約番号」は一度取得したら乗り換えるまでいつでも利用できる | 61.7% | ✕ |
✕ | ||
MNPを利用しても、キャリアメールは引き継げる | 59.6% | ✕ |
「MNP予約番号」の発行には手数料がかかる | 58.7% | ✕ |
eKYCを利用すると、WEB上で通信会社の乗り換えが完結することもある | 53.5% | ○ |
MNPを利用すれば、乗り換え先の通信会社のみで手続きが完了する | 36.6% | ✕ |
※正解はその部分を範囲選択すると見えます。
追記:リリース当初「端末にSIMロックがかかっていても、乗り換え手続きができる」が✕で出ていましたが、問い合わせてみたところ、同じ会社の回線でのMNPの場合(ドコモからmineoドコモ回線など)はSIMロック解除は不要なのでひょうから削除ということになりました。これに伴い全体の正解率も2.0%→2.8%へと修正されています。
また、「MNPを利用しても、キャリアメールは引き継げる」については、オプションサービスとしてキャリアメールの持ち出しがありますが、これはMNP手続きだけでは完了しないために✕となっています。
MNPの契約場所は「通信会社の公式WEBサイト」が多い
現在スマートフォンを契約している人にその契約場所を契約種別ごとに聞いたところ、機種変更と新規契約では「携帯ショップ」が最も多くなったのに対し、MNPでは「通信会社の公式WEBサイト」が最も多くなりました。
eSIMの利用経験は8.0%、デュアルSIMの利用経験は6.0%
現在スマートフォンを契約している人に、eSIMについて聞き、ファネル構造で「認知」~「現在利用」を見ると、「認知」は38.9%、「利用経験」は8.0%、「現在利用」は6.1%でした。
年代別で見ると、「認知」は30代が42.7%、「利用経験」は20代と30代が10.3%、「現在利用」は30代が7.9%でそれぞれ最多となりました。
同じようにデュアルSIMについて聞き、ファネル構造で「認知」~「現在利用」を見ると、「認知」は37.6%、「利用経験」は6.0%、「現在利用」は3.7%でした。
年代別で見ると、「認知」は40代が40.6%、「利用経験」は20代が7.9%、「現在利用」は20代と30代が4.8%でそれぞれ最多となりました。
MMD研究所の調査ではより詳しい結果も掲載されています。興味ある方はそちらもチェックしてください。