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Galaxy Z Fold3 5G 8ヶ月使用レビュー:動画も読書も作業もゲームも快適!優秀な画面分割機能も搭載!

「Galaxy Z Fold 3 5G SC-55B(以下Fold3)」を購入してから8ヶ月、メインスマホとして使ってきました。過去にレビュー記事を公開済みですが、更に使用して気づいたこともあるため再度レビューします。

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過剰なスマホの大画面化への新たな光か?

昨今のスマートフォンは大画面化しており、片手でのフリック入力が快適とは言い難くなりつつあります。外国人の基準では「片手でも使える」ないし「QWERTY配列」が主流につき、困らないのかもしれません。

いくら海外でQWERTY配列が主流でも、日本ではフリック入力が主流です。最近のスマートフォンにありがちな大画面は視認性と引き換えに「フリック入力の快適性」を損ないます。もっと言えば片手操作が厳しくなりがちで、両手操作が前提といっても過言ではないでしょう。しかしながら、Fold3をはじめとしたフォルダブル端末は「視認性」と「入力の快適性」を両立できるのが利点です。

この柔軟性は閉じればスマホ、開けばタブレットな「フォルダブル端末」の明らかな利点で、折りたためば従来のスマホのようにフリック入力でサクサク、開けば動画や文字の閲覧も快適そのものです。

それだけでなく、「Nintendo DSi」を思い出すような角度の調整にも対応します。あぁ、筆者よりも上の世代には「ゲームボーイアドバンス」のほうがしっくりくるのでしょうか。後に触れますが、角度をつけた状態で上半分は動画の再生、下半分はゲームのように特殊な使い方もできるのは、フォルダブル端末の魅力です。

ところで、この「ちょい折り」が結構便利で、購入当初は「あまり使わなさそうだしコストカットすればいいのに!」と不満な部分でした。だけど、実際に使い続けていくと「便利さ」が見えてきます。例えば、横になりながら片手で使用するときは、角度を調整すると手に沿って本体を支えやすかったり、机上に置く時は半折で自立させたり…と。地味に便利なのですよ。

最近おぼえた使い方として、UMPC(ウルトラモバイルパソコン)のようにも使えます。ただし、ソフトウェアキーボードですから、慣れは必要です。このように、場面に応じて柔軟に使えるのはFold3の強みでしょう。最近は、効率は悪いけど楽しい、気楽という理由でもっぱらFold3で作業しています。

折り畳めるとはいえ妥協しない大画面

Galaxy開発元のSamsungは有機ELディスプレイも開発しており、スマホのディスプレイ市場では高いシェア率を保っています。Samsungが開発している最先端の折り畳めるディスプレイは、ハイエンドスマートフォンには劣りますが十分に綺麗です。

大画面だと動画の視聴や電子書籍がはかどります。イラスト鑑賞も他のスマートフォンより快適で最高です。

『アイドリープライド』や『ウマ娘プリティーダービー』のように、3Dキャラクターが画面いっぱいに広がるゲームではより没入感が高まります。

Kindleでは漫画の見開き表示に対応しています。もちろん一般的なマンガ(A5サイズ)よりも小さいのですが、それでも本を読む感覚に近いです。もちろん見開きにせず、1ページだけを画面いっぱいに表示もできます。

ただし、雑誌を読むのには物足りない感じがあり、目の良さにもよるのでしょうが拡大しないとちょっとキツいです。老眼や乱視の方にとっては厳しいかもしれません。

その中でも動画の視聴は快適で、一般的なスマホの小さな画面で見るよりも迫力が違います。タブレットならもっと迫力があるわけですが、ポケットにミニタブレットが入るのがいいんですよね。タブレットがポケットに入るのは近未来的というか、やっぱりそこにロマンがあるわけじゃないですか。スマートフォンとしても使えるけど、タブレットにもなる点が最高です。

これって、昔あったファブレットに近いものを感じます。今や大画面のスマートフォンがありふれていて、ファブレットはほぼ死語になってしまいましたが、概念としては残り、姿を変えたのがフォルダブルなのではないかな?と。

とはいっても、アスペクト比の問題で動画を再生すると上下に黒帯ができます。実際に動画が写っているところは、Huawei P50 Proと並べてFold3の方が少し大きいくらいです。大画面=動画も大画面ではありませんが、体感として迫力の違いは感じられます。

アプリの分割表示にも対応していて、チャットやTwitterしながら動画やゲームを楽しめます。このは分割表示、適材適所ではかなり便利で「マルチタスク」が快適です。従来はスマホの小さい画面で縦に2分割するかスマホを2台持つ必要がありましたが、もうその必要はなく、マルチタスク時でも高い処理性能で動作のモタつきも感じません。

また、厳密にいえば分割表示ではないのですが、Amazon プライムビデオのウォッチパーティーにハマっていて、画像のように「Gboardをフローティング」にするとキーボードが画面の半分を占領せず、楽に片手で文字が入力できるので重宝しています。

分割範囲も調整できます。片方を狭く、片方を広く表示したりと、自由度が高く、臨機応変に対応可能です。

筆者はフリック入力とローマ字入力を兼用しており、大画面でQWERTY配列を使えるのはかなり捗ります。元々小型なスマートフォンが好きな筆者でしたが、ある時から大画面のスマホに移行しました。必然的にローマ字入力を行うようになり、それに慣れるとフリック入力がどこか物足りなく感じます。

常にローマ字入力を使っていると、両手がふさがってしまいます。(横になっているとき、電車で立っているときなど)Fold3では折りたたみ時は片手フリック、開いた状態はローマ字入力とフレキシブルに対応でき、かなり楽になりました。

フローティング含めて最大5つのアプリを表示可能です。ただし画面サイズ的に5つ同時に表示して扱うのは厳しいと思います。フローティング起動はピン留めやソシャゲの周回に使うと便利です。

Googleマップは特に見やすく、何かを調べているわけでもないのに開いて眺めてしまうこともしばしば。ネットサーフィンならぬマップサーフィンですね。

LightroomやSnapseedでの画像編集も快適

もちろん、遊び以外にも写真や動画の編集、記事の執筆、資料の作成など、様々な用途でも活躍しており、恩恵を受けまくっています。

カバーディスプレイはメッセージのやり取り、検索など軽い作業が快適に

カバーディスプレイは一般的なスマートフォンのサイズよりも小さく、片手操作が快適にできます。カバーディスプレイではメッセージのやり取りや軽い検索、SNSなどの「軽い作業」に最適。最初こそは、画面サイズが小さくて実用性に欠けそうだと気がかりでしたが、慣れると快適にメッセージのやり取り、Twitterのような短文を閲覧するのにはちょうどいいサイズ感で、かつて愛用していたiPhone SE(1世代)を思い出します。

タブレットスタイルにも一応インカメラあるが、目立たない

開いた状態の画面にもインカメラ(400万画素)があります。先代機種のGalaxy Z Fold2はインカメラが埋め込まれておらず、存在が目立ちましたが、Fold3は普通に使用していれば存在が気になることはなく、より没入感が向上した印象です。

個人的にはインカメラを撤廃し、インカメラレスにして欲しかったのが本音です。でも半折にした状態でビデオ通話をすると考えれば、あったほうがいいのかもしれません。

ただし厚みと重量は…

ケース無しでも、一般的なスマホ2台分の厚さ(14.4mm~16mm)があり、重量は約272gです。それでも重いのですが、本体のバランスがいいのか、272gにしては軽く感じます。そこにガッツリ保護するケースを着けようものなら恐ろしいほど厚いし重いです。これに慣れると、200gのスマホが軽く感じるほど感覚がおかしくなってしまいます

Sペン対応で手帳のようにも使える

Sペン、いわゆるApple Pencilのようなペンでメモもとれます。タブレットとペンシルを組み合わせて使っている方にとっては嬉しいポイントです。

微妙な指紋認証

Fold3には電源ボタンと指紋センサーが兼用です。最初は兼用されているのは使いやすいと思っていましたが、実際に使ってみると誤動作が多めです。センサーの感度が良すぎて指先以外の部分が軽く触れたときにも反応してしまい、これが原因で認証失敗となって試行上限に達することもしばしばありました。そこまで困っているわけではないのですが、ロックを解除したいときに解除できなかったりするので、ちょっと気になるところではあります。

8ヶ月使用すると初期フィルムに折り痕がつくように

最近気がついたのですが、初期フィルムに折り痕?傷がついていました。サードパーティー製のフィルムに張り替えると「メーカーの動作保証対象外」になってしまいます。修理に出せば張り替えてくれるらしいのですが、サポートに送る手間を考えると悩みどころです。

ただ、最近は一部のドコモショップにGalaxy リペアコーナーが展開されており、無料で保護フィルムの張り替えを即日行ってくれるそうです。

使いやすいOne UI

数あるメーカー独自のカスタムAndroidOSのなかでもOne UIは癖が少なく使いやすいです。ただ、とがった機能はなく、筆者のように特殊なAndroidが好き(アンテナピクトの変更やアプリにダークテーマを矯正、アプリの複製、紙に近い画面にする)な方でもない限りは不満なく使えるでしょう。

なら筆者は不満があるのか?と訊かれたら、下からスワイプでホームに戻る、戻る、最近使用したアプリ一覧を開くジェスチャーが「画面右下」に寄せられないところ。

通常のナビゲーションボタンは右下に配置できるのに。なぜか「下からスワイプ」はこれができません。地味に不便なんですよね、これ。

ただし、一部の端末にしか搭載されていないニッチな機能を求めても仕方ありません。むしろ、フォルダブル端末の中では完成されていて使いやすく、ニッチな機能がなくても全然妥協できます。海外端末の中には「普通に使えないこと」が多々あり、普通に使えるだけありがたいです。

目の保護モードが強くて目が疲れにくい

Galaxyを使用して地味に驚いたポイントが目の保護モードが強力なこと。画像を見ていただけると一目瞭然ですが、Huawei P50 Proと比較しても「黄ばみ」具合が違います。P50 Proは一般的なスマートフォンではなく、比較対象として不適切だと思いますが、それにしてもGalaxyの目の保護モードがやたら黄色が「濃く」感じます。

エッジパネルが超快適

右端に表示されている赤いハンドルをスライドするとエッジパネルと呼ばれる画面が表示されます。

ここに追加できる昨日は以下の通り。

  • クリップボード
  • アプリのショートカット
  • 高機能な画面キャプチャ
  • リマインダーの追加、確認
  • ライブメッセージ
  • 連絡先
  • タスクの追加、確認
  • 天気予報
  • ツール(コンパス、カウンター、ライト、水平器)

この中でも筆者は「クリップボード」「アプリ」をよく使っています。

「クリップボード」では撮影したスクリーンショットやコピーした文字、あるいは画像などが表示されます。表示された画像にある「コピー」をタップし、画面を長押しするとペーストできます。

具体的な日数、表示の上限は不明なのですが、少なくとも4日前の画像は表示されており、40ほどの履歴が表示されていました。これはGboardのクリップボード機能よりも圧倒的に長く「過去にこんなことをコピペした気がする」と、思い出すときに役立ちます。数日前のソシャゲの進行状況を共有する時にも便利です。

「アプリ」ではアプリのショートカットを配置したり、使用したアプリの履歴が表示されます。『Firefox』と『LINE』のように、分割起動のショートカット配置も可能です。

もちろん、アプリのショートカットからアプリのアイコンをスワイプして分割表示もできます。筆者は画面の分割表示を頻繁に行うため、かなり重宝している機能です。

ハンドルの位置は自分の使いやすい配置できます。筆者は赤にしていますが、他の色にも変更可能です。

一部アプリの最適化不足

一部のアプリを起動した状態で「折り畳む⇆開く」を切り替えると元の状態(開いた状態で折り畳み時の表示がされる、逆も同様に)が保たれてしまいます。これはアプリの最適化がされていないために起きるものです。とはいえ、大半のアプリは対応しており、あまり困ることはありませんけどね。

フォルダブル端末の購入を検討していて、知名度が低いアプリを常用しているのであれば、最適化の有無は調べておいたほうがいいと思います。

指紋認証センサーをスワイプしてクイック設定パネルを呼び出せる

Fold3は画面を開いた状態だと、片手でクイック設定パネルを呼び出すのがちょっとキツイです。ここで改善となるのが指紋認証センサーを活用する方法で、センサーを上から下(↓)にスライドしてクイック設定パネルを表示できます。たまに誤爆もありますが、これが結構便利で「かゆいところに手がとどく機能」です。

マルチ表示にレイアウトにも対応

対応アプリは限られているのですが、マルチ表示にも対応しています。一例として、メッセージアプリでは会話一覧が右側に表示され、チャット画面が左側に表示されます。左右に情報を分割して表示するわけですね。

マルチ表示に対応するメッセージアプリではトークルーム→トーク一覧を移動せずに済むのは魅力的で、複数から同時にメッセージをもらってもサクサクと返せます。PC版のLINEのレイアウト近く、これができるのは快適です。

また、Google Chromeではウィンドウを2つ並べて表示もできます。筆者がGoogle Chromeユーザーではないのですが、使用者にはかなり便利なこと間違いないでしょう。

カメラ特化なスマホには劣るが実用的できれい

特殊な端末はカメラ性能が犠牲になっていたりもしますが、Z Fold3は実用的で侮れません。以下作例です。超広角、等倍、2倍デジタルズームなど混合しています。

カレー屋兼バーの本石亭で撮影した写真。バーらしい雰囲気を感じます。

同店のカレーです。スパイスのバランスがよく、スパイスカレーにありがちな「クセ」を感じずペロりと食べられます。わざわざ外でカレーを食べたくない、と言い張る友人を連れて行ったところ「うますぎてすぐに食べ終わってしまった」と太鼓判を押すかのような感想をいただきました。

江ノ島にある灯台から。この日は青空が広がっており、開放感のある写真が撮れました。

彩度が高く、Galaxyらしい写りです。

東京都奥多摩にて雨天と濃霧を撮影。足場が悪く、少々ヒヤリとする場面もありましたが、いい風景を眺望できました。

夜も霧が漂っていました。雰囲気がいい。

下北沢にあるカレーの惑星です。辛いというよりも、パクチー的なスパイスの効き方をしています。

超広角カメラは13mm相当です。かなり広々と写せます。特に青空を撮りたいシーンではGalaxyのド派手な色合いと超広角の広々とした写りがマッチして良いです。

ゆるキャラ?のちょうせい豆乳くん。中の人がたまに喋っていておもしろい。

鳥居。雰囲気が好きです。

Lake Ashi(芦ノ湖)。好きなアニメの聖地だったので巡礼と温泉旅行を兼ねて行ってきました。

カメラを取るひと。

様々なモードで撮影

食事モードで撮影した醤油煮干しラーメンです。通常モードと比較して、全体的に彩度があがって「SNS映え」っぽく写ります。

Huawei P50 ProとGalaxy Z Fold3の夜景モードで撮影した写真を比較してみました。比較対象が都市夜景の撮影性能の最高峰に位置するスマホといっても過言ではありません。比較するのは少々酷ですが、個人的には奮闘している方だと思います。

カバーディスプレイを確認しながらメインカメラで撮影できる

半折状態で真下の机にあるものを写しています

カバーディスプレイを確認しながらメインカメラで撮影できます。真っ先に思い浮かぶのは自撮りでしょう。インカメラよりもメインカメラで撮影したほうがキレイに写ります。ただ、女性的にはキレイに写りすぎても肌が鮮明に写るというデメリットがあるかもしれません。場面に応じて使い分けるといいですね。

三脚いらずな半折撮影

半折状態での撮影は三脚いらずで直立固定ができます。正直、この機能つかわなくね?と思っていましたし、なんなら半年前のレビューにも、あまり使わない機能だよなあ…と書いていました。でも、半年も使い続けると考えは変わってくるもので、結構便利なんですよね。ブツ撮りやタイマー撮影の集合写真などが楽になります。

悩ましいケース選び

Fold3は折りたたみ式と特殊で専用のケース数も少ないです。更に、SペンユーザーはSペンを収納できるケースを選ぶ必要があり、更に選択肢が狭まります。

その中でも、ヒンジ部分をしっかりと覆うケースは少なく、あったとしてもヒンジ部分を保護する部品が着脱式のケースばかりで、本体の開閉に連動してケースが動くものはわずかです。

筆者が知りうる限り、ヒンジを保護する部分が稼働するケースは「Spigen スリムアーマープロ」のみ。ただし、Sペンが収納できないため、Sペンユーザーにとっては選択肢から外れるでしょう。Sペンを使う層、使わない層でケースの選択肢も大幅に変わり、ケース選びではかなり悩むと思います。

Samsung DeXは優秀だが…結局あまり使わないことが多い…はずだった

Type-Cからモニターに映像出力することでPC風に使えます。ソシャゲを並列で遊ぶことも可能です。ただ、筆者はあまり使っておらず、PCでいいかな…というのが本音。とはいえ、ソシャゲで遊んでいる方にとっては、並列で起動できますし、動画を見ながらポチポチと周回できるから有り難い機能なようにも感じます。

…のはずでした。正直、PCの代用品としては「おまけ」や「非常用」の機能ですが、プロジェクターと接続すると真価を発揮します。何がいいって、スマホがタッチパッド代わりになり、フリックで文字入力も可能なこと。そして、Samsung DeX使用時でもFold3は通常どおりアプリを起動して使用可能です。つまり、プロジェクターの大画面で映像をみながらLINEやDiscordでチャット、はてはAmazon Prime Videoのウォッチパーティーが楽しめます。筆者はよくチャットで人と話しており、かなり嬉しいところです。

あと、古いPCを使っていたり、ネットサーフィンや軽い作業ができればいい人にとっては「スマホをPC化できる」のでいいかもしれませんね。ちなみにこの機能は、Fold3以外の一部Galaxy端末でも使えます。対応機種を使用している人は試用してみるといいかもしれません。

DeXでは一部アプリが正常動作しない

Samsung DeXでは一部のアプリが正常に動作(起動)しません。プロジェクターの大画面で『アイドリープライド』を遊ぼうとしたところ、画面がブラックアウトして起動しませんでした。これはフォルダブル端末にも言えることですが、メーカーが想定している「一般的な使い方」ではないため、まだまだ最適化不足感が否めません。今後の改善に期待します。

レアなFeliCa搭載フォルダブル端末

日本のスマホ市場は少々特殊で「FeliCa(おサイフケータイ)」と呼ばれる「交通系IC(モバイルSuica)や非接触型決済(iD,QuickPay)」を使用するためのチップが重要視されています。国内キャリア(docomo,au)から発売されている国内モデルのFold3にはFeliCaが搭載されており、交通系ICカードや非接触型決済が利用可能です。

正直、海外から他社のフォルダブル端末を輸入したり、韓国版のFold3を購入するのもアリだとは思います。ただし、海外モデルだとFeliCa非搭載、一部のBandに対応していない、正規のサポートが受けられない…などの「制約」が日本ではあります。正直、FeliCa以外は「詳しい人」ならどうにかできてしまうのですが、FeliCaはそうにもいきません。

フォルダブルユーザーがFelicaを使いたい場合、FeliCa対応端末をサブで所持したり、FeliCa対応のスマートウォッチの着用などの対策を余儀なくされていました。しかしながら、Fold3の登場により「1台」で完結。先代機種の「Galaxy Z Fold2」はau、しかも展示機や在庫を抱えている店舗は限られていましたが、Fold3はdocomoからも販売。また両キャリア共に展示機が設置されている店舗も拡大され、在庫のある店舗も増えました。更に「いつでもカエドキプログラム」のような製品を返却して端末の割引を受けられるようになり、若干ながらも購入のハードルが低下。まさに日本国内におけるフォルダブル元年でしょう。

筆者も「Xiaomi Mi MIX FOLD」や「Galaxy Z Fold2」を使用していた時は、サブにFeliCa搭載スマホ/スマートウォッチを用意して対策を行っていましたが「Galaxy Z Fold3」の発売により1台で完結。専用端末やスマートウォッチの足枷に縛られないで済むようになりました。

おサイフケータイことFelicaは「日本固有の機能」でスマートウォッチではごく一部の製品にしか搭載されていません。スマホ側がFelica非対応だとスマートウォッチ、あるいはサブスマホで補うことになり、荷物が増えてしまいます。それだけならまだしも、FeliCaを使いたい場合はFeliCa対応機種の中からサブ端末を選ばなければいけません。結構当たり前の判断基準になっていますが、端末を自由に選択したいワガママな筆者はなんだかなぁ、と思ってしまいます。

カード型のSuicaはチャージ機やコンビニでチャージが必要なのに対して、モバイルSuicaならば「どこでもチャージ可能」で手間がかかりません。モバイルSuicaのチャージがメインスマホで完結するのは非常に便利で、スマホ1台で出かける機会が格段に増えました。FeliCaの恩恵、受けまくりです。

…とはいっても、ガジェットやスマホ好きのサガといいますか、なんだかんだ複数台持ち運んでしまったりもするわけですが…。

残念ながらeSIMとDSDVには非対応

国内版はeSIMを含めDSDVに対応していません。どうしてもデュアルSIM運用したい方には、海外版をオススメしますが、代償としてFeliCaや保障を犠牲にしなければいけません。しかしながら、この弱点を防ぐかのように、「Galaxy Z Fold4」はキャリア版なのにeSIMに対応の快挙を成し遂げました。FeliCa搭載かつ、eSIM+物理SIMの運用をしたい方は「Galaxy Z Fold4」を買うと幸せになれるはずですよ。

筆者のFold3も更新でeSIMに対応してほしい…

防水対応

フィルダブル端末は技術の問題や防水の認証を受けるコストを削減のために防水非対応な製品が多いです。ところが驚くべきことに、Fold3は最高の防水規格IPX8に対応。IPX8は防水規格の中で最高の性能です。水の中にドボン!!としても、長時間の浸水でなければ破損しないでしょう。安心度が違います。

バッテリー持ちは悪い

バッテリーの持ちはよくありません。大画面かつ、ハイエンドSoCを搭載した宿命といいますか。朝から晩まで「充電が持てばいいかな」レベルで、動画を見たりマルチタスクで常用しようものなら、晩までは持ちません。この端末を購入する方はもはや気にするポイントでもなさそうです。

ポケットに入るタブレット、最高!

フォルダブル端末の利点は「ポケットにタブレットが入る」ことに付きます。スマホ、タブレットの切り替えが自在で、気がつけば購入してから8ヶ月。早いものですね。それはそれとして、Fold3を手にしてから「毎日ワクワク」して楽しいです。正直、Fold3がない生活は考えられません。それだけ筆者の生活を大きく変えた端末です。

もちろん、万人には推奨できないモノでもあります。ゲーミングPCが買えてしまう価格、本体サイズの大きさや故障リスクなど…。タブレットを買った方が幸せになれる場合もあります。

けれども、スマホとタブレットを統合したデバイスを追求してきた筆者のような層、あるいは変態ガジェットが好きな方には刺さること間違いないと思います。Fold3の大画面になれると他のスマホで文章を読むのがキツくなる一方で、本体サイズが巨大化する問題もあるわけです。

文中で述べたように「折り畳めることで大画面をコンパクトに持ち運べる」のは、従来のガラケーを踏襲した技術だと筆者は見ています。タブレットや大画面スマホは持ち運びのハードルがあって、それが理由で避けている人もそこそこいるでしょう。そこを考慮すると、小型と大型を切り替えれるフォルダブル端末は大きなポテンシャルを秘めていると言っても過言ではないと思います。

今は(基本的に)1人につきスマホ1台が普通ですが、フォルダブル端末の普及すれば、1人につき1台のスマホ/タブレットを実質的に1台で実現する日が来るかもしれません。ある意味では、現代の端末に対するアンチテーゼ的な役割を担っているのがフォルダブルと言っても過言ではないでしょう。本文中で述べた大画面化がいい例です。

さて、文頭で「ファブレットのようだ」と触れましたが、筆者はもともとファブレットやミニタブレットが好きでした。ところが、時代の流れにより大型化端末が一般化され、ファブレットはいつの間にか過去の産物に。近年主流の大画面化したスマートフォンとファブレットは峻別すべきだと考えており、大画面化が進んでもスマホはスマホの域を出ないと考えています。「ファブレットはファブレット、スマホはスマホ、タブレットはタブレット、フォルダブルはフォルダブル」と分けて考えるべきです。

筆者的には「Huawei Mate 20X」「Xperia Z Ultra」「Zenfone3 Ultra」のような端末こそがファブレットだと思っています。ただ、どれもGalaxy NoteやiPhone Maxシリーズのような系統はフィーリングが異なり、ファブレットよりもスマホを使っている感覚に近かったです。転じて、Fold3はファブレットの代わりにはなっても、ファブレット特有の「スマホとタブレットの中間」には感じませんでした。しかし、折りたたむことで小型化されたり、利便性が向上したのは「現代版ファブレット」と形容できるでしょう。

Fold3は本体サイズも十分。本体を閉じればスマホのようにも使えます。ファブレットのような大画面が欲しいけど、ポケットやミニバッグに入らないのは嫌だ!といった筆者のワガママを叶えるのがFold3です。もちろん、ガジェットとしてのワクワク感も損ないません。素晴らしい。正直、Fold3を1台ポケットに忍ばせていれば、大体のことは困りません。作業も、コンテンツ鑑賞も、あらゆることが1台で完結します。もちろん、PCでしかできない内容は別ですが。

非常に完成度が高く、まさに筆者が求めていた最高の端末です。そして8ヶ月間たった今でも、そのワクワクはあせることなく残っています。

スペック表

OS Android 11(12に更新可、13も提供予定)
CPU Snapdragon 888
RAM 12GB
ストレージ 256GB
外部メモリ MicroSD 非対応
ディスプレイ 7.6インチ (QXGA+)
メインカメラ 1200万画素(メイン)1200万画素(望遠)1200万画素(超広角)
フロントカメラ 1000万画素(カバーディスプレイ)400万画素(画面内埋め込み)
バッテリー 4400mAh
開いたときのサイズ 約158mm × 128mm × 6.4mm
閉じだときのサイズ 約158mm × 67mm × 14.4mm
重量 約271g
生体認証 指紋認証センサー搭載
防水防塵 IPX8
対応バンド B1/B3/B4/B5/B7/B12/B13/B28/B38/B39/B40/B41/n78(3.5/3.7GHz)n79/m257
その他 折りたたみ可能なディスプレイ
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