Blackviewより10.1インチのタブレット「Blackview Tab 13」をレビュー用に提供していただきました。
Blackview Tab 13はMediaTek Helio G85を搭載し、仮想SIMやPCモードに対応した10.1インチディスプレイのタブレットです。Amazonでは3万円をギリギリ切る程度で、面白い機能が付いてるわりに比較的手を出しやすい価格です。
目次(見たいところからチェック!)
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概要とスペック
Blackview Tab 13は10.1インチFHD+ディスプレイを搭載した安価なタブレットです。SoCはMediaTekのHelio G85で、それほど性能が高いわけではありませんが、仮想SIMやPCモード、TÜV Rheinlandのローブルーライト認定を受けたディスプレイなど面白い特徴があります。
主なスペックは以下の通り。
OS | Android 12 (DokeOS_P 3.0) |
---|---|
CPU | MediaTek Helio G85 |
RAM | 6GB |
ストレージ | 128GB |
外部メモリ | microSDXC (最大1TBまで) |
ディスプレイ | 10.1インチ 1920×1200 (FHD+) 16:10 IPS 300nits |
メインカメラ | 13MP+0.3MP |
フロントカメラ | 8MP |
バッテリー | 7280mAh |
サイズ | 約238.8 × 157.6 × 7.7 mm |
重量 | 約450g |
生体認証 | 顔認証 |
対応バンド | 3G: B1 / 8 4G: TDD: B1 / 3 / 7 / 8 / 20 / 40 |
GPS | GPS / Beidou / Glonass / Galileo |
その他 | 仮想SIM「SIMO」、PCモード、デュアルスピーカー |
外観
Blackview Tab 13のディスプレイは10.1インチのIPS液晶です。ベゼルは9mmほどで4辺同じ太さでバランスよく見えます。インカメラは長辺側にあり、その脇に通知ランプもあります。
最初から保護フィルムが貼られてるので、買ってすぐに使い始められます。
背面はアルミ合金パネルで反射せず指紋もつきにくくなっています。今回提供していただいたカラーはブルーで、彩度は低めで落ち着いた雰囲気です。カラーバリエーションではグレーもあります。
側面はフラットなタイプ。上側面に電源ボタンと音量ボタン。
下側面には専用キーボードと接続できる端子があります。が、2022年10月時点ではまだキーボードは発売されていないようです。
右側面にUSBポートとSIMスロットがあります。また両側にスピーカーがあるデュアルボックススピーカーになっています。
SIMトレイはnanoSIM×2で片方はMicroSIMカードと排他仕様です。
重量は実測で441gでした。スペック上は450gなので少し軽いですね。
専用カバーが付属します。本体カラーと合わせたブルーです。グレーの端末にはグレーのカバーが付属するようです。
カバーは開け閉めでスリープ/解除ができ、また折りたたんでスタンドにもなります。動画を見るときなどにちょうどいいですね。
このほか、付属品としてACアダプタ、USBケーブル、SIMピン、マニュアル類、ガラスフィルムが同梱されています。元から貼られてるフィルムの他にガラスフィルムが付属するのは面白いですね。
パフォーマンス
Blackview Tab 13はSoCにMediaTek Helio G85を搭載し、RAMは6GBです。ストレージを4GBまで仮想RAMとして利用でき、デフォルトでは3.5GBが割り当てられています。
ベンチマーク
AnTuTu Benchmark(v9.4.4)での結果は3回の平均で255,675点。3回連続でテストしてもスコアはほとんど変わらず温度上昇も29℃→32℃と小さなものでした。スマホと比べるとSnapdragon 480を搭載したAQUOS wishなどと同じか少し下で、エントリークラスのスコアです。
その他ベンチマークの結果は、Geekbench 5がシングルで344点、マルチで1,239点、3DmarkはWild Lifeで762点、PCMarkのWork 3.0 performanceは6,553点でした。
似た点数のほかのスマホと比べると以下の通り。
SoC | Antutu | Geekbench | 3DMark | PCMark | ||
---|---|---|---|---|---|---|
RAM | Single | Multi | ||||
Xperia Ace III | SD 480 4GB |
297106 | 507 | 1599 | 986 | 7172 |
AQUOS wish | SD 480 4GB |
285207 | 502 | 1466 | 978 | 6578 |
Blackview Tab 13 | Helio G85 6GB |
255334 | 344 | 1239 | 762 | 6553 |
BMAX MaxPad I11 | Tiger T618 8GB |
223111 | 369 | 1250 | 558 | 7998 |
BlackBerry KEY2 | SD 660 6GB |
202502 | 337 | 1457 |
- GeekbenchはCPUの性能を、3DMarkはグラフィック性能、PCMarkはWeb閲覧など基本的な作業に関する性能を測るベンチマークアプリです。
そのほか、当サイトでレビューしてきた端末のベンチマーク結果は以下のページにまとめています。こちらも参考にどうぞ。
ディスプレイ
Blackview Tab 13のディスプレイは10.1インチのIPS液晶で解像度は1920×1200のFHD+、アスペクト比が16:10なので一般的な動画などがちょうど見やすいサイズです。
TÜV Rheinlandのローブルーライト認証を取得しており、ブルーライトを低減し、薄暗い環境や長時間の視聴による目の疲れを低減します。ダークモードは黒の濃さなどで3段階選べるようになっており、画面がグレースケールになるリーダーモードもあります。
仮想SIM「SIMO」
Blackview Tab 13は仮想SIMの「SIMO」に対応しています。これは物理SIMやWi-Fiがなくてもインターネット接続できるサービスです。ローミング専用eSIMのようなイメージでしょうか。ユーザー登録が必要ですが、最初の2GBは無料トライアルできます。
実際に使ってみるとどうやらソフトバンク回線を利用しているようで、速度もそれなりに出ます。(実際の速度は地域等により変わります。)
SIMOの料金メニューは、1時間使い放題が1ドル、24時間使い放題が4.99ドル、1GB/1ヶ月が4.99ドルの3つがあります。端末上でPayPalなどでサクッと支払えます。
普段はWi-Fi利用だからSIMは必要ないけどごくたまに外で使いたい場合、たまの旅行の際にカーナビ代わりに使うためにネット接続したい、なんていう用途に便利そうです。
PCモード
Blackview Tab 13はPCモードがあります。よくある「外部ディスプレイに繋ぐと起動」ではなく、タブレット上で切り替えるタイプです。各アプリがウィンドウ表示になり、大きさもある程度変えられます。
指で操作というよりも、キーボードとマウスをBluetooth接続して使うのがいいでしょうね。ただ、ウインドウの中はとても窮屈そうで、これくらいなら画面分割で2つのアプリを並べるだけでもいいかな、という気も。
カメラ
Blackview Tab 13の背面カメラは13MP+0.3MPです。タブレットで写真を撮ろうとする人がどれだけいるのかはわかりませんが、おまけ程度に思ったほうがいいかもしれません。(私の親がスマホ以前にタブレットを触ったときは「プレビュー画面が大きくてわかりやすい」と喜んでたので使う人がいないわけではないと思いますが…。)
UIはシンプルで、2xズームに切り替わるボタンもあります。グリッド表示などの基本的な設定のほか、ウォーターマークも表示できます。
白黒モードなんてものも。
Blackview Tab 13の良かったところイマイチなところ
実際にBlackview Tab 13をしばらく使ってみて感じた良いところとイマイチなところをまとめてみます。
- ハイスペックではないがそれなりに動く性能
- 電子書籍にも動画にもちょうどいいサイズ感と薄さ
- 物理SIMに対応し、なくてもSIMOでネット接続可能
- バッテリーもちはわりといい
- WidevineがL3
- 顔認証が縦のみ
- SIMOの通知はちょっとウザいかも
ちょうどいいサイズ
10.1インチで16:10のディスプレイが、電子書籍にも動画にもちょうどいいサイズです。
動画はたいてい16:9なので、通常は上下に少しだけ黒帯が出て、画面いっぱいに拡大したとしても左右が少し切れるだけです。8インチクラスだと見開き表示は微妙に小さいんですよね。
電子書籍で漫画を読むときには、見開き表示にしてもセリフの文字がしっかりと読めます。
バッテリーの持ちはわりといい
Blackview Tab 13のバッテリーは7280mAhです。タブレットだからというのもありますが、なかなか大容量です。アプリ等でしっかり測定したわけではありませんが、体感としてはバッテリーの持ちは良いです。
WidevineがL3
タブレットなので動画も楽しみたいところですが、WidevineのセキュリティレベルはL3です。NetflixやAmazon PrimeビデオをHD画質で再生はできません。
顔認証が縦のみ
生体認証として顔認証に対応しているのですが、これが「端末を縦に持ったとき」にしか反応しません。動画や電子書籍で使っていると横向き利用が多いので、顔認証のために縦持ち→横持ちと持ち変えるのも面倒です。
まとめ:気軽に使えるタブレットとしてちょうどいい
Blackview Tab 13はそれほど高スペックというわけではありませんが、必要十分で「ちょうどいい」タブレットだと感じました。SIMが入ってGPSも対応なのでカーナビ代わりに使ってもいいですし、SIMがなくてもSIMOで臨時的に使うこともできます。カバーケースやガラスフィルムが付属してるので、別で買い足さなくてもすぐに使い始められるのもいいですね。
タブレットにそう多くは求めないけど、気軽にいろいろそれなりに使えるものが欲しい、という人にはちょうどいいと思います。
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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。
様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。
スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。